2007年09月

2007年09月26日

新興市場に妙味あり

今年に入り新興3指数は右肩下がりを続けており、未だに底を打ったという印象が持てません。特にマザーズ指数とヘラクレス指数の下落率は尋常ではありません。下方修正をした企業が増えたことが原因としても、上方修正をした企業や好業績を維持している企業も一緒に売られていることが下げ止まらない主な原因と考えられます。

その下げを主導したのが個人投資家です。ジャスダックが発表した直近(9月第2週)の投資部門別売買状況によると、個人投資家は7月半ばから8週連続で売り越しています。現状では多額の含み損を抱えた個人投資家のほうが圧倒的に多いため、マインドも極端に弱気に傾きがちであり、「売るから下がる、下がるから売る」という追証換金売りに伴うスパイラル的な下げに新興市場全体が抵抗できないでいます。

一方で、外国人投資家は7月から買い越したり売り越したりと腰の定まらない様子でしたが、ここのところやや買い越し基調に転じてきています。時価総額が大きく、比較的業績に安心が持てる銘柄には買いを入れていると観測されています。

そして、注目すべきは8月から法人の買い越しが継続されていることです。先月の日経平均株価の急落時に株価の下支えとなった法人の自社株買いは、自社の株価が市場で割安であると判断した企業側の意志表示であり、すべての投資家にとって心強いものとなりました。新興市場における法人の買い越しも、こうした自社株買いを含め、企業同士の株式の持ち合いや純投資による株式取得が進んでいる傾向と見て取れます。

今の新興市場は明らかに安すぎます。あるシンクタンクの予想では、今期末の新興市場の増益率は20%を超え、1部市場を大きく上回ることが予想されています。円高が進んだことが国際優良株の業績を押し下げる要因となると指摘され始めており、内需株が多い新興市場の業績が改めて注目される相場が来ることが期待されます。

ここまで下がると、あとは投資家のマインドの問題だけのような気がします。底打ちはある日、突然にやってきます。そのシグナルは「売買高が急増し、反転する銘柄が続出するようになる」ことです。ベンチマークとして、楽天やインデックスを見ているとわかりやすいと思います。

上にも下にも行き過ぎた相場には必ず修正があります。このことは相場の歴史が証明しています。

新興市場の現状を冷静に分析すると、1部市場と比べて「リスクは同等であるが、リターンは大きい」ということです。ゆえに、ここからは割り切って買い下がりで臨むことが投資家として正しい選択になるように思われます。


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2007年09月02日

いただいたメールから紹介

今回は、いただいたメールのなかから、同じような内容が多かったと思われるメールを2通ほど紹介いたします。そのうえで、私なりの返答をこのブログ上でさせていただくことにしました。


(紹介メール 

著書はすばらしいのですが、ブログは著書の宣伝になっているようで残念です。もっとリアルタイムで相場の解説をしてもらいたいです。                   (Hさん、他同様のメール12通)


(紹介メール,紡个垢詈崚)

このブログの本旨は「拙書の読者のための補助的役割を果たすこと」であり、相場を予想することではありません。前回の記事では、暴落相場でもあったので特別に相場予想を書きましたが、本来は書く予定はありません。なぜなら、予想を見誤った場合に、このブログではリアルタイムにサポートできないからです(ブログは本当に暇な時間を使って書いております)。その上、ブログではリアルタイムに相場予想を書くことができない諸事情もありますのでご了承ください。

今後も、拙書への質問(読者にとって最大公約数となりえる質問)にお答えしたり、時流に合わせて補足を加えたり、拙書に関連したレベルアップ投資法などを中心に書いていきたいと思います。

なお、ブログ右段の「お願い」のなかにも書いておりますが、相場の見通しや個別銘柄に関する質問にはお答えしておりません。また、フリーメールからのご質問にはいかなる質問にもお答えしておりません。ご了承ください。


(紹介メール◆

いつもお世話様になっております。3−4回ほどメール送らせて頂いております中原さんの大ファンの一人です。「株式市場強者の論理」と「日本より世界を見よ」の2冊を拝読させていただきました。

昨晩、ブログも拝見。今回の暴落はご本を読んでおりましたのでよくシナリオがわかり、お陰様で怖くありませんでした。これからもブログで色々とご教授くださいませ。どうぞよろしくお願いいたします。                         (東京都Sさん、他同様のメール11通)


(紹介メール△紡个垢詈崚)

暴落過程での市場のメカニズムについては、拙書のなかでもたびたび取り上げてきたテーマであります。

「株の勝ち方はすべて外国人投資家が教えてくれる」や「株式市場 強者の論理」などでも同じ趣旨のことを書いてはおりますが、暴落時に忘れてはいけないことのひとつに、外国人投資家の存在の大きさがあります。欧米と比べて、日本のマーケットでの暴落時の下げ幅が大きくなるのは、外国人投資家を除くと投資家層が薄いことに原因があります。これは中国やインドなどの新興国のマーケットにもいえることです。

ですから、外国人投資家が暴落の過程で買い越しに転じると、相場は底を打つ傾向にあります。そして、買い越しに転じるときは、寄り付き前の外資系証券の注文動向は売り越しが続いていますが、実は場中では大きく買い越しているケースが多くなります。翌週の木曜日に東証から発表される週間の投資主体別売買動向では、大きく買い越していることが判明するからです(今回の暴落では、ヘッジファンドの損失処理の売りが多かったために、年金基金の買いと相殺されたと考えられ、小幅な買い越しにとどまりました)。

外国人投資家が一致団結して日本人の売りを出させるために情報を操作しているとは考えたくはありませんが、ここ数年の暴落相場では相場の底値圏では「寄り付きで売って場中に買い越す」ことがパターン化しています。

メカニズムを知っていれば、暴落相場はそんなに恐れることはありませんし、ポジション管理がしっかりしていれば、暴落相場は好機と捉えることができるようになります。少しでも拙書がお役に立つことができて嬉しく思います。

※次回は、新興市場についてタイミングを見ながら書きたいと思います。


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