2008年08月

2008年08月27日

ブログの原点回帰

おかげさまで、拙書『サブプライム後の新資産運用』が発売1ケ月で3万部を超えました。読者層がより広がったことにより、質問のメールもたくさんいただいております。

そこで、このブログの位置付けも原点に回帰し、「拙書の読者のためのブログ」としての意味合いを強くしていこうと思っております。

拙書に対する質問にお答えしたり、拙書のなかでの説明不足の部分を補ったりして、読者に対する責任を果たしていくつもりです。最大公約数となりうる質問あるいは重要な質問に、積極的にお答えしていきます。

週一回の更新を目標にがんばります。

なお、相場の見通し、個別銘柄、運用指南等の個人的なご質問にはお答えしておりませんので、ご了承ください。


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2008年08月26日

金融危機の第三ラウンド

私はもう一回金融危機が訪れると予測しています。

アメリカ政府と金融当局は、ベア・スターンズ救済で金融危機の第一ラウンドを、住宅公社救済で第二ラウンドを何とか乗り切ってきましたが、第三ラウンドは救済しがたい難しい問題を抱えています。すなわち、地方銀行がバタバタと倒れていくことによって起きる金融危機であるからです。

地方銀行の多くが不動産シンジケートと深く結びついていて、住宅ローンだけでなく商業用不動産ローンの焦げ付きから不良債権が増加の一途を辿っています。これに関連して、今年中に何らかの動きがあると考えています。

昨年から、サブプライムローンはさまざまな問題へ飛び火すると説明してきましたが、最近はクレジットローン、プライムローン、商業用不動産ローンへと広がりを見せてきています。おそらくは、不良債権の増加に耐え切れず破綻する金融機関が次々と出てくるでしょう。

(7月にラジオ日経をお聞きになった方にとっては、全く同じことの繰り返しかと思われるでしょうが、再びあたまにインプットしてもらえれば幸いです。)

そして、アメリカがあと1年くらいでサブプライム不況から脱することができなければ、ある大企業の破綻も視野に入れなくてはならない状況になってしまいます。これから1年は、アメリカ経済=世界経済にとって正念場の1年になりそうです。


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2008年08月07日

政府の景気判断は当てにしない

与謝野経済財政担当相は1日(金)の記者会見で、「景気後退は昨年末から始まっていた可能性がある」と述べました。これに同調するように、内閣府は6日(水)の景気動向指数で、景気判断に漸く「悪化」という言葉を使いました。多くのエコノミストも最近になって、景気後退に入ったと一斉に言い始めました。

政府の景気判断は半年から一年以上遅れる傾向があります。タイムリーにも、新刊にこのことを説明したところがあるので、その一部を引用して補足を加えたいと思います。

(以下、新刊「第4章 株式投資」の一部から引用)

政府や中央銀行が景気後退と認定したときは、すでに景気後退が大きく進行してしまっている状況で、資産運用を実践している個人投資家にとっては遅すぎる情報でしかなく、とても役に立つ情報ではありません。

そのときには、ポートフォリオの株式の部分は相当な値下がりをしているからです。

日本でも政府や日銀が景気判断を示していますが、アメリカと同様に景気判断の遅れが顕著です。内閣府が発表した2008年3月の月例経済報告では、「景気回復は足踏み状態」という景気判断が示されました。これは、「景気拡大局面にあるが、上昇力が弱まって横ばいで推移する状態」を意味しています。

雇用統計や日銀短観などの重要な経済指標を見ると、2007年後半から2007年末には世界および日本の景気後退が始まっていると認識することはできないのでしょうか。

景気拡大と景気後退の正式な時期は、内閣府の「景気動向指数研究会」が判断しています。しかし、研究会は半年に一回しか開かれていません。

このような研究会の景気判断はどうしても遅くなってしまいますし、株式投資にとっては、むしろその景気判断が有害となってしまいます。ちなみに研究会では、2007年12月に「景気がなお拡大している」という判断を示しています。

株価は景気に先行して動くとよく言われていますが、これも誤った認識です。世界各国に共通して、景気拡大と景気後退の正式な時期とされる判断が半年以上、場合によっては1年以上も遅れているからです。政府や中央銀行の景気判断の遅れが、その誤った認識を普及させている原因でもあります。
                                                      
あなたは、重要な経済指標をその都度確認し、客観的に景気動向を予測・判断していかなければなりません。遅すぎる政府や中央銀行の判断を待っていてはいけないのです。エコノミストの意見を当てにしていてはいけないのです。

本書の内容をよく理解してもらえれば、私たちは、政府や中央銀行の景気判断の変更が下される前に、遅くてもその半年前には、景気の予測・判断の変更をすることができるはずです。

そして、ポートフォリオ上で起きうるリスクを前もって回避すること、あるいはリターンを初期の段階から享受することができるはずです。

(引用終わり)

私たちは政府・日銀の景気判断に耳を傾ける必要はありません。世界経済の景気予測やそれを予測するための重要な経済指標を客観的に見ていけば、日本経済の景気判断をほぼ適正な時期に正確に判断できます。

福田改造内閣が景気対策をやると騒いでいます。何を今更と思ってしまいます。以前もブログで書きましたように、最大の景気対策は「暫定税率廃止」のはずでした。悪性の物価高を抑える最善の策であり、国民全体が公平に恩恵を受けることができるからです。

福田内閣では有効な経済政策は全く期待できません。改造で官僚色がより強まり、財務省にお伺いを立てながらの景気対策にしかなりません。


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