2011年05月

2011年05月23日

政治の質を向上させるためには

国難にある今こそ、国会議員の資質が問われています。大震災後の復旧・復興に加えて、TPP参加や社会保障制度改革など同時に進めなければならない問題が山積しているからです。

にもかかわらず、政権与党の民主党は相も変わらず権力闘争に明け暮れ、無駄に時間を浪費しています。この非常時に、彼らは一体何をしているのでしょうか。地方統一選に負けた本当の理由をわかっていないのでしょうか。

子ども手当などの看板政策が悪いだけでなく、国民の存在を無視して党内で争ってばかりいるから、国民に見切りを付けられたことをそろそろ理解すべきでしょう。

何故、このような馬鹿げた争いが続くのかというと、国会議員の報酬が4000万円超と高額な上に、その他の待遇も呆れるほど良すぎるためです。だから、議員にとってはその特権を守るために、次の選挙にも当選することが一番の目標になってしまいます。

その結果、政策の研究などそっちのけで、「どの議員につけば次の選挙で有利か」などと考えて行動することが多くなります。こうして、議員の質の劣化が続き、選挙に強い議員だけが残っていきます。子ども手当のような愚かな政策が出てくるのには、そういう背景があるのです。

もちろん、知名度の高いという理由だけでタレントやスポーツ選手を立候補させる政党や、その候補に安易に投票する国民にも、議員の質の低下が止まらない原因があります。

私は、この国の政治の質を引き上げるためには、議員の定数と報酬を大幅に減らすしかないと考えています。

最近の国政選挙を見ていても、3人に1人以上は当選している印象があります。大学入試や就職試験でも、10倍や20倍の倍率があるから、より優秀な人材が選抜されます。今の政治の世界では競争原理が働いていないので、議員の質の向上は極めて難しいのではないでしょうか。

報酬も今の4分の1や5分の1の水準に引き下げても十分です。それでも一流企業のサラリーマン並みの収入にはなります。たとえ報酬が低くても、日本の政治を良くしたい、あるいは国民のために必死で努力をしたい、そういう志を持った人はたくさんいます。

最後に、現在の国政への希望として、今後の国の大枠を決める時は、超党派で議論し、政権が代わってもその大枠は変えられないという決まりをつくったほうが良いと思います。

政権が変わるたびに、国の根幹に関わる政策がコロコロと変わってしまっては、国民も安心して人生設計ができませんし、政策が変わるのが「最大の無駄」であるということを、国会議員の皆さんも意識する必要があるでしょう。

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2011年05月17日

私が考える復興策

大震災後の復興策がなかなか進まない理由のひとつに、極めて厳しい国家財政があります。阪神大震災時には、公的債務残高はGDP比で80%にすぎませんでしたが、現在は180%を超えています。なおかつ、国債発行額が税収を上回る自転車操業の状態にあり、復興財源が思うように捻出できません。

政治家が「防災都市やエコ都市をつくるべきだ」と主張するのは構いません。しかし、彼らに聞きたいです。「そんなお金がどこにありますか?」と。国民に対して「増税をさせてください」と言わずに、できもしない政策論を述べるのは無責任であると思います。

「増税は無駄を削ってから」という政治家もいますが、同じことを言い続けてもう何年経つのでしょうか。ギリシャの財政危機を教訓にすれば、もはや日本には時間的な余裕はなく、増税と無駄削減は同時に進めるしかないのです。

「大震災による被害総額がいくらなのか?」「どのような復興策をするべきか?」、これらがはっきりするのを待たずに、早急に増税を財源とした復興債を発行すべきです。ただし、市場が日本国債を売り込むスキを与えないためにも、復興債は別勘定とし、「増税で3年〜5年以内に返済する」と条件をつける必要があります。

注意しなければならないのは、被害や復旧・復興に関する政府の試算はまったく当てにしてはならないのに、その試算が前提に財源論が進んでしまうことです。「現時点でどのくらいのお金が必要なのかわからないが、わかり次第、具体的な金額をお知らせする」、政府はそのような姿勢を取ったほうが、国民にとってはわかりやすいと思います。

私はそもそも、国だけで被災地を復興させるのは無理であると考えています。今こそ、国や地方自治体は大企業の助けを借りて、成長が見込める分野ごとに経済特区をつくるべきではないでしょうか。

例えば、岩手県の陸前高田市にアグリ事業の経済特区をつくり、誘致に協力してくれる企業には、法人税や固定資産税を10年間減免するなどの優遇策を設ける。同時に、アグリの分野の優秀な人材を陸前高田市に集めて競わせる。

経済特区からイノベーションを生み出し、シリコンバレーのように、世界的な企業が東北の田舎町から生まれるかもしれません。さらに、具体的な研究成果が出てくれば、海外からの投資資金も呼び込み、財政支出(=国民負担)を減らすこともできるようになります。苦しい財政状況においては、行政も「選択と集中」を高め、予算を効率的に使うという意識を持たねばなりません。

また、ピンチをチャンスに変えるという点では、今回は日本の農業を再生させる最後のチャンスになるかもしれません。企業が農業法人をつくり、被災した農民を雇う。農地を集約するとともに、トヨタの生産方式などを導入して生産性を高める。そうすれば、農業が税金を投入しなくてもやっていけるというモデルケースを示すことができるのではないでしょうか。

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2011年05月06日

米国株はミニバブル

先週のFOMC後、バーナンキFRB議長は現在の量的緩和策(QE2)が6月末で終了する見通しを示しました。ただし、FRBが保有する約2兆5000億ドルのリスク資産(米国債や住宅ローン担保証券など)は償還後も市場で再投資し、7月以降もマネーの供給規模を縮小しないという配慮を見せました。量的緩和が終了しても、ゼロ金利の長期化とマネーの供給規模が確保されたことにより、株式市場や商品市場では安心感が生まれ、米国市場では株高と商品高が進みました。

バーナンキ議長は株価を上昇させる目的でQE2を行ったために、市場のコンセンサスでは、QE2を終了しても株価に配慮した発言をするだろうと言われていましたが、実際にも、「QE2の終了は金融緩和の終了を意味しない」というメッセージが暗に強調されました。バーナンキ議長はマネーの供給規模の縮小時期や利上げの見通しについて明言を避けていますが、盟友のイエレン副議長は来年5月〜7月にマネーの供給規模の縮小を始め、ほぼ同時期に利上げを行うシナリオを想定しているようです。

市場はこれまでFRBの量的緩和に甘え過ぎてきました。本質的には、マネーの供給を拡大し続けてきたことが株高・商品高の要因であり、マネーの増大が終わる7月以降は株高・商品高の大きな要因が減ることは間違いありません。量的緩和の影響を受け、世界のヘッジファンドの運用資産残高がリーマンショック前の規模を上回り、3月末で初めて2兆ドル(約160兆円)を超えるまでに膨らみ、米国発の世界的な株高・商品高を演出してきました。

FRBのアナウンス効果であとどのくらい株高を持続できるのか予想はできませんが、株価と商品の上昇が続けば続くほど、ミニバブルは膨らみ、来年に想定している出口戦略が難しくなってしまいます。現状の株価や商品価格でいったん天井を付ければ、相場は大暴落することなしに、無難にソフトランディングさせていくことができると思われますが、数々の悪材料を無視した株高・商品高が仮にあと何カ月も続くようなことになれば、その反動が恐くなっていきます。

(お知らせ)仕事が落ち着いてきたので、更新の頻度を戻すことができそうです。

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