2009年06月08日

やっぱり消費税は3年後に上がる

麻生首相は大型の景気対策を策定する際に、「3年後に景気が回復すれば、国民に消費税の引き上げをお願いしたい」と述べました。

しかし、実際に景気が回復しなくても、消費税を引き上げることができるマジックがあります。それは、景気判断をするときに、どの経済指標を使うかによって、いくらでも結果を変えることが可能だからです。

拙書『サブプライム後の新世界経済』の中でも、「使う経済指標によって経済の分析結果は異なる」ことは触れましたが、政府は景気回復のシナリオに説得力を持たせるために、都合の良い指標を持ち出してきて、さも説得力があるかのような説明をすることができるのです。

例えば、完全失業率が悪化傾向であったとしても、鉱工業生産指数が数ヶ月でも上向きであったならば、鉱工業生産指数に根拠を置いて説明し、景気は回復したと判断することができるでしょう。

例えば、日銀短観が停滞傾向にあったとしても、GDPが前期に比べて改善したならば、GDPの回復を強調して、景気回復を正当化することができるでしょう。

これでは、何のための景気判断かということになってしまいます。まさに本末転倒です。

日本国内の経済指標では、「景気と連動性が強く、かつ速報性が高い指標は日銀短観以外には見当たらない」と言っても過言ではありませんが、せめて消費税導入を後押しするためのインチキな判断と説明だけは控えてもらいたいと思っております。

現在の日本の社会システム、経済システムを変えていこうとしない限りは(5月25日の記事参照)、単なる消費税の引き上げは経済を悪化させてしまうだけです。

1997年に橋本政権が消費税を5%に引き上げた後で、日本経済が奈落の底に落ちていったことを、私たちは決して忘れてはいけません。

歴史の教訓から学ばずに、同じ過ちを繰り返すことだけは何としても避けたいところですが、仮に今年の衆議院選挙で自民党が勝利した場合は、私たち国民は相当の覚悟をする必要があるでしょう。

※なかなか記事の更新ができず、申し訳ございません。7月からは更新のペースを上げることができると思います。当ブログを今後ともよろしくお願い申し上げます。

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