商標弁理士Nの業務外ブログ

横浜市にある商標専門の特許事務所で商標弁理士をやっているNの業務外ブログです。弁理士業務とはあまり関係のない日常のことについて、商標に関する話題をたまに絡めつつまったり綴ります。

2016年09月

こんにちは。


さて、一部のニュースで、「黒夢」、「KUROYUME」など、ロックバンド・黒夢のものと見られる商標権4件が、東京国税局より「Yahoo!官公庁オークション」に出品されていると報道されています。商標権の所有者が税金などを滞納し、差し押さえにあったらしい、とのことです。

そして、9月26日13時、これらの商標権4件が落札されたとのことです。落札額はいずれも見積金額を上回り、もっとも高額となったのは標準文字商標「黒夢」で68万1000円だったとのこと。落札者は同一人物であるとか。


これについて、ネットでは「黒夢のメンバーが、今後「黒夢」を名乗れなくなるのではないか?」と懸念されているようですね。結論から言えば、このブログを読んでくださっている方なら自明の通り、商標権は指定商品や指定役務について発生するものですから、「俺たちが黒夢だ!!」と、単に自分たちのグループ名を名乗る分には今後も何ら問題ありません。懸念されるのは、何らかの商品やサービスに、メンバー本人たちが商標として「黒夢」や「KUROYUME」を使った場合に問題になるの?という話です。


音楽バンドですので、もっとも懸念されるのは、CDやDVDへの商標の使用になるかと思います。今回、落札の対象になった商標権には「レコード」の指定商品が含まれているようですので、権利者以外の者がCDに「黒夢」や「KUROYUME」を使用すれば、形式的には商標権侵害の問題となる可能性はあります。


もっとも、先般改訂された商標審査基準によれば、『商品「録音済みの磁気テープ」、「録音済みのコンパクトディスク」、「レコード」について、商標が、需要者に歌手名又は音楽グループ名として広く認識されている場合には、その商品の「品質」を表示するものと判断する』ともあるように、たとえCDやDVDに今後メンバーが「黒夢」や「KUROYUME」を使用しても、「商標としての使用ではない」として、実質的な商標権侵害が否定される可能性は高いように思います。現在の特許庁の審査運用であれば、そもそも指定商品「レコード」等については、「黒夢」の商標登録が認められなかった可能性もあるでしょう。


とはいえ、特許庁の判断と裁判所の判断は異なる場合も多いので、楽観はできませんが・・・。また、CDやDVD以外の商品(グッズ)への「黒夢」の使用は、商標権との関係で、やはり気にする必要があるかもしれません。


それはともかく、もし、落札者が黒夢本人に対してこの商標権を振りかざしても、現時点では権利の濫用以外なにものでもないと思います。「黒夢」商標には、落札者の業務上の信用は何ら蓄積されておらず、そこにある信用はメンバー本人たちのものだからです。むしろ、落札者が悪意をもって「黒夢」を使うようになれば、逆に不正競争防止法違反になる可能性もあるのではないでしょうか。


願わくは、今回の落札者が、お金儲けのような悪意を持っているような人ではなく、純粋な黒夢ファンであればと思います。そうであれば、今後も何も問題は起こらないでしょう。実は、私は黒夢全盛期ド真ん中世代で、初期のCDもほとんど持っているほどなので、本件が問題に発展しないことを祈るばかりです。



あ、今日はめっちゃ商標ネタでしたね笑



おわり

こんにちは。


さて、突然ですが、相変わらず厳しい世の中だと思います。

「景気は少しずつ回復の兆し」といった声も聞こえますが、
おそらく、私のような一般人には、そのような実感はほとんどないでしょう。

むしろ、将来への不安は募っていくばかり・・・という人の方が多いのではないでしょうか。
そして、人間の心も徐々に疲弊してしまっているのではないか、と思うことがあります。

実際、最近では「なんでそんなことが起きるの!?」といった、
ビックリするニュースも少なくありません。

ところで、先日、こんなことがありました。

私は、趣味に関する情報収集のために、TWITTERに登録(※本名のアカウントではありません)
しているのですが、ある日これを見ていると、一人のユーザーが飲み会(?)か何かの
集合写真をアップしていました。

そこで驚いたのが、掲載した画像に写っている「自分」については、
加工して顔がわからないようにしている一方で、
一緒に写っている「他人」については、思い切り無修正なのです(笑)。


「普通、逆やろ!?」


と、一人でケータイにツッコミを入れてしまいましたが、
あまりに他人への配慮が足りないというか、気が利かなすぎだろと・・・。

しかも、さらに恐ろしいのは、それを見た誰ひとり指摘や注意をしていないこと。

まぁ、それもそのはず。

タイムラインに掲載された他のユーザーの画像の中にも、

「●●●つかまえました!!」

という、ポ●モンGOのキャラのCGと実際の風景写真のスクリーンショット(?)
がチラホラ見られ、そこに写り込んでいる一般人には何ら加工がされていないのです。
(※ちなみに、私はポ●モンGOはやっていません。)

そんなの、まだネットリテラシーが未熟な子供たちの投稿でしょ?と思われるでしょうが、
私が確認した限りでは、どちらも良い歳したオッサンの投稿でした。

他にも、「面白い人がいた」というコメントとともに、その場の動画を無加工で投稿したり、
「電車でケンカしてる人がいた」というコメントとともに、その場の動画を無加工で投稿したりなど、
意識して見てみると、こういった例は日常茶飯事です。
偶然居合わせた人への配慮など、微塵もありません。

プライバシーや肖像権とはなんぞ?という話もさることながら、
このような事態が「当たり前」になっていくのは、本当に恐ろしく、「おかしい」ことだと思います。

自分の画像や動画が知らないところで撮影され、拡散されているのでは?と不安にもなります。


「当たり前にしちゃいけないことが、当たり前でなくなっていく」


TWITTERやIT分野だけでなく、実はこのような例は最近の社会において多いように思います。

「法律に触れていないんだから、問題ないでしょ?」とか言う輩がいますが、
そのような問題でしょうか?モラルとはなんでしょうか?

たとえ空気が読めないと思われようとも、このような事態に対しては各人が声を上げて、
しっかりと警鐘を鳴らしていくことが必要だと、あらためて思いました。


おわり

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