hideの病気

フィラデルフィア染色体

人には46本の染色体がある。
フィラデルフィア染色体は9番染色体の一部と22番染色体の一部が入れ替わって繋がったもの(相互転座)。

その結果、それぞれの切り口に合った22番染色体のBCR遺伝子と、9番染色体のABL遺伝子が融合し、BCR-ABL遺伝子が新しく出来上がる。
このBCR-ABL遺伝子によって、BCR-ABLタンパクが作られ、更にエネルギーを得る事で白血病細胞を増殖させる。


この融合タンパクはインターロイキン3beta受容体サブユニットと相互作用を起こす。

そのコピーは常に活性で、他の細胞のメッセージタンパクの活性化を必要としない。

次に細胞周期をコントロールする多量のタンパクを活性化し、細胞分裂を促進させる。

更にこの融合タンパクはDNA修復を禁止するので、ゲノムが不安定となり、細胞は更なる遺伝子異常を引き起こしやすくなる。


説明

朝、医師から今後の治療の説明があった。

骨髄検査で再発を確認。寛解導入後約8ヶ月での再発。フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病の早期再発。長期的には厳しい予後が予想されます。

という話から始まった。どんな事を言われても、しっかり受け止めよう、そう決めていたので、涙は出なかった。
医師の一言一句を聞き逃さぬよう、不安や疑問はその都度聞く事に必死だったのも手伝っての事かもしれない。

元々hideの発症したタイプの白血病は、小児の白血病の中でも数%にしか発症しない、極めて予後不良なものであり、また国内では、フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病早期再発のデータがない為、治療法も確立していないと聞き、改めて厳しさを痛感した。

フィラデルフィア染色体陽性ではない白血病の再発データを見ても厳しい予後であり、また、hideのように一年以内の早期再発のデータもなかった。

では、いったいどうすれば良いのか?

医師は海外のデータにも目を向け、何か方法がないものかと検討した結果、移植前に使用したイマチニブ(グリベック)の併用による寛解導入療法を実施するという話を受けた。

しかし、初発の寛解導入の時、hideはギリギリのところでどうにか寛解に入った経緯もあり、今回は再発という事もあり、さらに厳しい事が予想される。

骨髄移植についても、数クールの治療を行い、寛解になれば行なうが、ドナーに関しては、kazuは見送られる事になる。完全一致してはいるものの、再発してしまった為、別のドナーを検討するわけだが、旦那も私もhideとは6座の内、3座しか一致していない為、リスクが高過ぎるので、候補からは外された。今回は骨髄バンクからの移植で検討される方向だが、5人しか適合者がいない。5人しかという表現になぜ?と思う方もいるかもしれないが、以前ニュースにもなったように、複数適合者がいても、ドナー候補の方それぞれの事情により、移植に同意頂けないという事態が起きているという現実がある。しかし、善意の元で成り立っている以上、それは仕方のない事なのかもしれない…

話を戻して、臍帯血バンクには適合するものがなかった。

また、寛解導入不能時の移植はしない。その時は治療方針を再度相談する事となる。

治療はイマチニブ+エンドキサン・オンコビン・アドリアマイシン・デカドロン、キロサイド・メソトレキセートを行なうというものである。

話は前後するが、移植は以前の6か月より早い3か月後を目指す為、迅速コースという、移植を急ぐと判断された患者に対応するコースで登録する。

海外バンクという方法もあるのだが、人種の違い等もあり、リスクも出てくる可能性があるので、まずは国内優先となるそうだ。

繰り返しになるが、hideは初発にも増して、極めて厳しい予後であるが、まだ試せる事が残っている。ゼロではないのだ。

絶対に諦めない。

hideが小児フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病の歴史を塗り替えてやればいい。これから出るかもしれない、小児Ph+ALLの希望の星になってやる。hideも医師から治療の説明を受け、頑張ると約束してくれた。

諦めない。


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