2005年12月15日

しばらく @なんばパークス

shibaraku1九州西新に構える老舗「しばらく」。そのアンテナ店が大阪なんばパーク内フードパーク「浪花麺だらけ」に軒を連ねています。地図
ラーメン好きな方にはおなじみと存じますが、博多の豚骨の王道を行くお店ながら、他の博多豚骨が煮出しの時間が短いライト豚骨と比して、一晩かけて出汁をとる手間暇かけた一杯を提供するお店。名実兼ね備えた名店です。

かつてラーメンを食べに博多へいったとき、いくつかのお店を巡ったわけですが、この「しばらく」さんも訪れました。

おなじくラーメンをこよなく愛す友人の居宅がある大濠公園から繁華街の天神とは逆の方角に地下鉄に揺られ、2つめの駅「西新」へ。いくらか歩いたところにそのお店はあります。古風な、いかにもラーメン屋さんという佇まい。昭和のカラーテレビが天井に近い棚に掲げられ、腰掛けた椅子は背もたれの無い丸い簡素なパイプ椅子です。どこにでもあるようなラーメンが出てきそうなレトロな雰囲気。

ラーメンはなるほどたしかに美味しい。お店の雰囲気のとおり、歴史に裏づけされた安定感と、最近の流行に阿るようなものではなく、保守的なスタイルながら実力のある一杯でした。

しかし、お話はこれで終わりません。

「ごちそうさん」と勘定を済まし、お店をでて数歩歩き出したときでした。今いただいた「しばらく」のラーメンが納まった胃を中心に、五臓六腑に浸み渡るなんともいえない充足感というか、まったりとした感覚に全身が包まれます。

「なんやようわからんけど、むっちゃ気持ちいい雰囲気が体中に広がるよ」と「しばらく」を案内した友人に告げると、驚いたことに「だろ?」とにべもなく答えます。

「いや、だろ?じゃないだろう。こんな感覚生まれてはじめてだ」
「だから、そうだろ?」
「ちょっと待て、こんな感覚、お前もそうなのか?」
「あぁ」
「まさか、こうなるのを見越して「しばらく」に連れてきたのか?」
「そう、これが「しばらく」のラーメンなんだよ」

おそるべし「しばらく」。


確かに旅先で気持ちが高揚していたこともあるでしょう。友人の言も僕の反応を伺いながら調子を合わせたのかも知れません。しかし当時7軒ほどを巡ったのですが、少なくともあのような感覚は「しばらく」さんにおいてのみ、感じたことは事実なのです。

さて、今回なんばパークスにお店があると聞いてやってきたわけです。さすがにあのときの感覚を再び体感しようとまでは毛頭思ってはいませんでしたが、やはりあれほど感動を与えてくれたお店が関西にあると知っては、「いざゆかん」との心境です。

shibaraku2フードテーマパーク入店のお店というのは、それほど期待をしないのですが、それでもやっぱり美味しかったですね。冒頭でも触れましたが博多豚骨でありながら、濃厚に取られたスープは独特の甘味を湛えて好みにあいます。やや泡立っていますね。チャーシューは脂身の少ないものを薄くスライス。きくらげ黒とネギの青いコントラストもよい。あと博多ラーメンといえば「紅しょうが」ですが、これはテーブルの上におかれた鉢から好きなだけトッピングできます。また「すりごま」も備えられていますが、ラーメンのトッピングにこれを使用したのは「しばらく」がはじめだとか。

今回同行いただいた二人も「食べたこと無い豚骨スープだ」と感想を頂戴しましたが、なるほど関西に豚骨スープのお店はたくさんあるけど、博多のそれはやはり関西では珍しいんだなぁと改めて感じた次第です。

また九州へ行きたくなりました。

【2005年12月15日訪問】

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この記事へのコメント
 どもです
 博多ですかぁ・・・行きたいですねぇ・・・
 先日長崎へ出張で行ったばかり。1泊2日であまり時間は無かったのですがチャンポンは1日1杯キチンと(笑)食べました。
 当分九州方面への出張はなさそうです。
 う〜ん・・・うらやましぃ!
 大阪でごまかしましょうか・・・
Posted by Archy at 2005年12月21日 22:22
 今回も外れではなかったようで良かったですね。「しばらく」はもう7,8年ほど前に博多に行く前に博多ラーメンの美味しい所は無いかと情報を集めていく中で博多出身の方から「少し遠くなるけど、行く価値はあるよ」と言ってもらった店のひとつでした(当然一風堂、久留米大砲は入ってました)。その懐かしの味が大阪で味わえるのならなんともうれしい限りですね。
 ただ、Archyさんではないですがやはり博多西新のお店に食べに行きたいですね。
Posted by yuniR at 2005年12月22日 09:57
ラーメンそのものもそうですが、まわりの環境も大切です。その意味でも、やはり西新のお店にはもう一度行ってみたい。
フードパークは、どうもチャラチャラした雰囲気が好きになれません。今回の「浪速麺だらけ」というところも、テーマソングとおぼしき変な曲がなりっぱなしでしたし。

僕好みな雰囲気のテーマパークにしたら、きっと大多数の人が陰気臭いと支持されないだろうなぁ。
Posted by at_you_see at 2005年12月24日 01:17
 ラーメン系のテーマパークも乱立気味ですかね。京都駅の京都拉麺小路も、一頃の勢いが感じられません。
 先日も、雪のため京都駅経由で出勤した帰りに、せっかくだからと拉麺小路へ行ったのですが、どのお店も空席だらけで・・・店によっては、お客さんが居ない!
 どこも極端に不味いわけではないのですが・・・
 ご当地ラーメンよりも「京都のラーメン」の方がおいしいのかなぁ・・・
 実はこの日は2軒連食してしまったのですが、周りを見ても観光客風のお客さんが多く、京都人には微妙に受け入れられていないように感じられました。
 atさん好みって・・・???
 地味で素朴な、要するに「こざっぱりはしているけれどチョッピリぼろいお店」ってな感じでしょうか?
Posted by Archy at 2005年12月25日 01:51
フードテーマパークが全国的にも活況ですが、
なんせあちらこちらに出来すぎて、もう珍しくもなんともなくっていますよね。
ありがたみがないというか、飽きられたというか。

そんな中でも、コンセプトとか主催側の理念がしっかりしているところは、ちゃんと生き残ってくるとは思っています。
でも、そんなところのほうが少ないのかな...。
出店要請に応える側のお店のポテンシャルもあるだろうし。

なにが出てきても嬉しいカップルならともかく、
ラーメンが好きで足を運ぶものには、看板に違わぬそれなりのものを出さないと、指示を得て継続していくのは難しいですよ。

ちなみに、京都の「ラーメン小路」には2月に新店が登場する見込みだそうです。
Posted by at_you_see at 2006年01月01日 00:08
ついでに、私の「好み」ですが...

個人経営で独立克己を感じさせるお店ですね。
雇われ店長とかじゃなくて、自分で借金背負いながら真剣勝負していることがひしひし伝わってくるお店。お店の方の表情とか、作業風景とか見ていると自然にわかるものです。

当然、ラーメンには好みのスタイルとか、タイプとかが存在しますが、それを超えて上記のようなお店には、尊敬の念を抱きます。レスペクトしたくなる気概を感じます。

とあるラーメン屋さんによると、我々のようなラーメンマニアってお店を入ったときからわかるそうですよ。

同じように看板背負って切磋琢磨しているお店を感じて、それを応援していきたいと常日頃思っています。
Posted by at_you_see at 2006年01月01日 00:15