2006年09月19日

ととち丸 潮(うしお)ラーメン

ととち丸 潮(うしお)ラーメン純魚出汁のラーメンができたとの報を受け、「ととち丸」を訪問しました。
このたび試みられたのは、鯛・鮃(ヒラメ)など、白身系の魚のアラを用いた出汁。もともと和食の吸い物ならいざ知らず、魚の骨で取る出汁は、豚や鶏などの獣骨と合わせざるを得ない宿命にあるラーメンには不向きであるという評価をしていました。そもそもの素材の性質からして、獣系の出汁との相性は鰹や鯖などの節系ほど、調和し得ないと感じていたのです。

そんな話を「ととち丸」の大将と交わしていましたが、どうやら大将の挑戦心に火を灯してしまったみたいです。(^^ゞ

ととち丸 潮(うしお)ラーメン 薬味この出汁は和風ラーメンと塩ラーメンでのみ合わされることになります。今回は和風でお願いすることにしました。デフォルトでトッピングされる柚子、水菜、焦がし葱は香りが強いので、別皿に盛っていただきました。まずは魚出汁の風味を存分に堪能してほしいとのご配慮。ありがたいです。

ととち丸 潮(うしお)ラーメン前景やはり独特の臭みが漂っています。が、嫌味は皆無。面白い。
管理人自身、京都の生まれ育ちなので、磯の風味にノスタルジーを感じるクチではないのですが、この新鮮な魚出汁の風味は、素直に美味しいと感じさせられました。たしかに、「ラーメン」を求める人すべての賛同を得られるものではないでしょうが、「ラーメン」の可能性に眼差しを向ける人にとっては、この挑戦は相当いい線行っていると認めざるを得ない水準です。

充分、出汁の風味を味わった後、薬味を投入。柚子はキレのある香りが特徴の青柚子。なぜか「ととち丸」でいただく水菜は、他店よりも香りを強く感じます。麺はハルユタカ使用の太い縮れの特製麺。

あとで伺ったことですが、魚系と鶏がらの清湯スープの比率はなんと9:1。ほとんど魚出汁なんですね。

要は、鯛・鮃などの高級魚のアラ出汁は、それ自体で成立されるべきほどの個性をもっている。豚鶏の獣骨系とブレンドしようとせず、抗うことなくストレートに使ってみたところに、勝算があったと解されます。
これほど魚出汁に偏ると、もはや「ラーメン」といってよいのか憚られる向きもあるでしょう。が、中華麺とチャーシューが、これが「ラーメン」であることを頑なに主張していますよね。また「ラーメン」とは、それほどまであらゆる要素を包括する汎料理的な存在なのです。

日本海の漁村に生まれた店主。流石に魚の扱いに精通されていると、あらためて感服しました。

この一品は「潮(うしお)ラーメン」と名づけられました。鯛などのアラでとる「潮汁」からもじっての命名です。
しかし残念ながら、通常のメニューには載りません。正真正銘の「裏」メニューです。魚のアラを安定して仕入れることができないためで、万が一、仕入れがたったときに、タイミングよくお店に居合わせれば、常連さんには声をかけていただけるかも...という次元の代物みたいです。どうぞご理解ください。m(__)m

地図 

【2006年9月19日訪問】

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この記事へのコメント
本日、二回目の訪問。初なんと裏ラーメン食べませんか?と声をかけていただきました。同行者は魚系のニオイが苦手ですがこの潮ラーメンは非常においしいと言っていました。
私は前日にまりお流で「鴨も入れたプレミアム塩つけ麺」
を食べました。これは魚の香りが強力でした。
潮ラーメンはかなり繊細な味でした。
魚系嫌いの同行者も満足のラーメン すばらしいです。
丁寧な仕事ですよね。7時間くらいかけて丁寧に
だしをとっていると聞きました。一度、アラは焼いてから
だしをとるので臭みがないとか。
魚系ですごい個性的なラーメンといえば最近、名古屋で
らうめん 風 という店の真鯛すーぷらうめんと
魚介スープらうめん(お店の好意でスープのみ提供してもらえました)を食べましたが、かなりのニオイで今日、潮ラーメンを食べた同行者はそのニオイをかいだだけでだめだと
いいました。私自身は魚ガッンは平気なんです。
Posted by inski at 2006年10月29日 22:23