2006年10月09日

麺屋しゃかりき 平打ちつけめん

麺屋しゃかりき 平打ちつけ麺先週からお目見えした秋の限定メニューです。今回ははじめて「ラーメン」ではなく「つけ麺」での限定メニューの登場です。
「しゃかりき」さんの限定メニューは、芸術の域まで達しています。感服です。
それは、単に「美味しい」というだけに留まりません。新しい食材や斬新な試みに満ち溢れています。職人である店主は、一方で芸術家でもあり、霊感(インスピレーション)の赴くままに様々な食材が創作の対象となっていきます。それは芸樹家にとってのモチーフであるわけです。
芸術の具象の場となる食材は、既存の価値観とは異なる新しい生命を吹き込まれます。作品として成立したその料理は、食べるものの心を動かし、潜在していた食材の魅力に触れることができ、感謝の念を抱くことに気付かされます。

麺屋しゃかりき 平打ちつけ麺(つけ汁)麺屋しゃかりき 平打ちつけ麺(全景)今回の「平打ちつけめん」(850円)もまた、そんな魅力がいっぱいの限定メニューでした。

つけ汁は一見すると粘度の少ない清湯系の出汁と思いきや、表面には含有するコラーゲンが冷まされて固形化した膜が張っています。なんとまぁ。これだけで、まず普通の人は驚きです。出汁には、胴ガラ、丸鶏、豚足の獣系の出汁と、2種類の煮干からなる和出汁を合わされています。あえて節系の出汁は使わず、適度な酸味を意識的に演出しておられます。とろみを出すために「モミジ」も試されたそうですが、独特の臭みが今回目指されたものには合わないと判断。別の方法で、膜が張るほどの濃さを創っていかれました。

弧を描くように斜めに切られた白ネギがつけ汁の器の中で泳いでいます。醤油ベースの出汁なので、黒と白のコントラストが美しい。麺が入れられた器には、蒸した鶏肉と鍋物に入れるような切り口の白ネギとほうれん草。鶏肉とネギには火で炙られて供され、香ばしい臭いが食欲を掻き立てます。それにしても、この鶏肉の大きさは半端ではありません。しかも、これほど大きくても変な脂身は皆無で、平らげることになんの抵抗もなく、あとでもたれることもありません。

京都では珍しい平打ち麺。しかも全粒粉が織り交ぜられ、褐色の斑点を帯びた麺は、独創的な逸品の非凡さに貢献しています。今や京都を代表する麺屋と言ってもよいでしょう。麺屋テイガクの本領発揮たる、「しゃかりき」のために最大限の工夫が施された力作です。

地図 お店HP

【2006年10月9日訪問】

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京都千丸しゃかりきへ。「期間限定」の文字に誘われ平打ちつけめんを注文。値段は850円。 全粒粉の平打ち麺は麺屋棣鄂の特注品だとか。ぷりぷりの食感が良い。高倉二条のつけめんも全粒粉の麺だが、あちらの日本そば的なムードとはまた違う主張を感じる力強い麺でなかなか面...
期間限定平打ちつけめん【t_cognac's weblog】at 2006年10月11日 05:37
この記事へのコメント
はじめまして。この絶妙な味かげん、スープと麺の絡み、またしても最高ですね。彼は天才だと思いますよ。
Posted by Li at 2006年10月10日 09:31
今回の限定もイケてますね(^^♪
しゃかりきさんの飽くなきチャレンジ精神には感服します(__)ほんま、美味しいスね!!
昨日、伺ったんですが、大将『atさん、今日来られてましたよ〜』て、ニアミスでしたね・・・残念(^_^;
Posted by 村人 at 2006年10月10日 19:45
私も昨日食べに行ったので、TB貼らせていただきました。が、操作ミスで二重投稿してしまいました。
ひとつ削除お願いしていい?
スマソ。
Posted by t_cognac at 2006年10月11日 05:42
>Liさま
はじめまして! ...ですね?ブログでは・・・(^^ゞ
確かに店主の梶さんを評するにあたっては、そう言い切っちゃうのが一番適切かも知れませんね。ご本人はとても気さくな方なので、一種の近寄りがたさや孤高さを全く感じさせることがないのですが。

>村人さま
ラーメン店でばったりっての一回経験したいですね。
zombieさんとは某店にて2回連続で遭遇しましたが...(^^♪

>t_cognacさま
TBありがとうございましたm(__)m
削除完了です。cognacさんのご批評はさらりとした文章ながら、深い分析も随所に散りばめられ、とても読み応えあります。ありがとうございました。(^o^)丿
Posted by at_you_see at 2006年10月12日 02:57
限定いただきました。醤油のとがった部分がベースの出汁と合わさってとても優しい味となっているのがよかったです。隣で「つけそば醤油」食べていた人のスープをいただいたんですがこちらは同じ醤油とは思えない醤油の味が際立って感じました。次は「つけそば醤油」をいただきたく思いました。「つけそば醤油」だけ実は未食なのです。
別件ですが…、大将大阪のラーメン屋さんと何か企画を考えてられるそうです。これもまた楽しみですね。
Posted by yu2R at 2006年10月17日 09:38
わたしも「つけそば(醤油)」は食べたことがないかもしれません...。味噌と塩、そしてカレーは記憶にありますが...。通常メニューの「つけそば」は最近いただいていないので、久しぶりに注文してみようかな、と。
Posted by at_you_see at 2006年10月19日 04:30