2008年05月20日

1P's 汁無し中華そば

1P's 汁無し中華そば2周年に当たる日をもって一旦その幕を下ろした「Parade」が、屋号を「1P's」t改め「汁無し」の専門店として、営業を再開しました。
「汁無し(スープオフ)」とは、読んで字のごとく、ラーメンから派生し、「スープ」を無くした新しいメニュー、といった解釈で問題ないと思います。中華料理に炸醤麺のようなスープを用いない麺料理がありますが、そこを起源とはしていません。
一般的には「油そば」や「和え麺」、「まぜそば」という名称で提供されており、総称的に「汁無し」が用いられています(汁無し坦々麺や冷麺の派生系なものをそれに含むかは、論を別に譲りたいと思います)。

そんな最先端の麺文化は、そのほとんどが東京を中心とした関東で生まれており、この京都の地にあっては、まだまだ珍しい状況です。かろうじて、「1P's」の前身の「Parade」が「魚来そば」を提供していたことと、東京で修行を積まれた「しゃかりき」において限定メニューとして「油そば」が提供されたくらいしか、めぼしいものはなかったと思います。それほどまでに、京都では全くといってよいほど知名度のない食べ物なわけですが、苦肉の策という側面はあるものの、その専門店を掲げた店主の飽くなき挑戦心に感服します。

で、実食。汁なしの「命」とも言ってよいのが「麺」ですが、この分野にあっては他の追随を許さぬ経験を持っているといってもよいでしょう。麺屋棣鄂が特別な麺を提供し、全くもって申し分のない商品を提供されています。むっちりとした質感ながらしなやかであり、かつ食べ応えのある弾力。

次に重要な「タレ」ですが、不思議なことに、スープがないのに、メニュー名のとおり「中華そば」な雰囲気に満ちています。確かにやや辛味が伴う感は否めませんが、ラーメンとは別次元の食べ物であるはずが、妙にラーメンちっくに収まっている様が、非常に興味深かったです。魚介の風味も伴っていますが、トッピングされた刻み海苔も相まって、どこか日本そばすら彷彿とする雰囲気でした。

1P's 汁無し中華そば1P's 汁無し中華そば(スジャータ)麺量は結構あります。ラーメンと比べ途中で「飽き」が来ることが、この種の「汁無し」の最大のウィークポイントと言われています。任意にトッピングできる調味料が用意され、その解消を提案されています。面白いのが「スジャータ」(!)。他のお客さんも一応に驚かれていましたが、実はラーメン等の隠し味的に乳脂肪を用いることは、それほど奇抜な手段ではありません。そのことを知ってはいたので、「なるほどな」という受け止め方をしましたが、氷水を張ったボールに入れて、お客さん自身が入れるという、その提供の仕方が、「1P's」らしく、斬新です。開き直り、というか、遊び心満点、というか。
その他、卵、すりおろしニンニク、辛子高菜、魚粉、ネギ、うまからの素、酢が無料で利用できます。「酢」は当初置かれていなかったのですが、某著名フリークさんの提言で添えられるようになりました。味覚的な変化のつけ方としては、クラシカルであり、かつ理に叶っています。


ところで奇しくも、この日記を記している8月現在、京都のラーメン店9店が「和え麺サミット」と題し、「スープオフ」に取り組まれます。

・亜喜英
・いいちょ
・吟醸ラーメン久保田
・こぶ志
・京都千丸しゃかりき
・たんぽぽ
・鶴はし
・なかにし
・ラーメン荘夢を語れ

以上の9店舗(通称あいうえお順)。
この夏、京都ではなかなか食べられなかった「汁無し」を食べ歩いてみてはいかがでしょうか?

【2008年5月20日訪問】

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