2013年10月14日
悲しみの向こう
わたしは、結婚したのが26歳で、
不妊という文字が頭をよぎったのが27歳のとき。
そして、いくつもの病院へ行き、
相談し、
涙を流したり、驚いたり、動揺したり、
そういうことがあったのが、28歳のとき。
そして、決心して、
子宮筋腫核摘出術の開腹手術と、
子宮内膜症の手術を受けたのが、29歳のときでした。
でも、
決心したけれども、
手術台へ向かうベッドの上で、
やっぱり、涙があふれてあふれて、
年配の看護師さんが、
『大丈夫よー。先生にお任せしておけば、
大丈夫だからー』と、
なにげなくかけてくれた一言に、
感情を
おさえきれず、
ただただ、涙があふれたのを覚えています。
わたしは、なぜ泣いたのだろうか。
これからお腹を切って、
子宮にできてる、
たくさんの筋腫を取らなくてはならなかったから?
痛いから?
怖いから?
悲しいから?
なんだろうか、
あの時の気持ち。
なんというか、
初めてだったんですよね。
どんなに望んでも、
強く望んでも、
頑張っても、
努力をしても、
『無理』なことって、あるんだと。
『無理ですね』ということを、
あんなに、真正面から突き付けられたことは
わたしの29年間のなかで、
初めてだったから、
だから、
『どうしてなんだ』と思ったし。
どうして、こういうことになってしまって、
わたしは、手術を受けることになっちゃったんだと思ったし。
すごく、
心の中で、抵抗したし、
混乱したし、
そんなはずじゃないとか、
目の前で起こっている現実に、
向き合った時に、
それを受け入れることが
なかなかできなかった。
だから、
お腹を切られる手術室に入る直前まで、
涙がでた。
納得して、手術を受けると決めたはずなのに、
わたしの心のどこかに、
やっぱり、
『どうして?』という部分が
まだ、声を上げていて、
それでも、進めようとするわたしに、
抵抗したんだと思う。
心の底からあふれ出る涙。
でもまた、そのあと何年後かに、
やっぱり、また、深い悲しみに出会ってしまって、
また、一段と格上の、
あふれる涙を経験することにはなるのですが、
心の底からあふれ出る涙。
初めて経験したのが、29歳のときでした。
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