リミックス・・・
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NHK:ニッポン戦後サブカルチャー史Ⅲより
NHKで放映されていた番組を観てインスパイアされたことを徒然なるままに述べてみたいと思いますが、少し哲学的な話につき理解、共感して頂けないかもしれませんので悪しからず。。。
90年代に産まれた”DJカルチャー”と呼ばれる音楽文化・・・
当時、DJという専門職が「既存の音楽を掘り出し、再構築し、新しい命を吹き込む(引用:http://www.nhk.or.jp/subculture/lecture01.html)」ことで新しい一つの音楽文化を創造しました。
複数の既存曲を引用、編集、再構築し新たな楽曲を産み出す手法を「リミックス」と呼び、すなわち90年代にDJはリミックスという手法を駆使し新しい音楽文化を創造していたのですが、リミックスという手法は、ただ単に複数の既存曲のある部分を引用し再編集、再構築すれば良いというものではありません。
リミックスという手法は、既存曲あるいは原曲と全く違う楽曲を作ろうというものではなく、原曲に込められた作り手の想いを汲んで、原曲を別の視点から解釈し再構築すること(参考:http://sound.jp/remix/special01.htm)なのです。
従って、既存曲を別の視点から解釈し、その解釈に基づき必要とすべき部分を引用し、その既存曲を昇華させるべく創造力をもって再編集、再構築し既存曲を上回る楽曲を産み出すことが本来あるべきリミックスの在り方であり、既存曲あるいは原曲を引用するにあたっては、既存曲、原曲に対するリスペクトの意がなければなりません(すなわち、「引用=リスペクト」であるといえます。)
これらを踏まえて考えると、リミックスという考え方は我々トレーニング指導者にも必要とされるべき考え方であり我々トレーニング指導者もリミックスという手法を駆使してトレーニング指導すべきではないかといえる訳です。
我々トレーニング指導者は、多くの先行研究に基づき構築されたトレーニング方法論あるいは基本ガイドラインをベースにトレーニング指導を実施している訳ですが、我々トレーニング指導者は、それらトレーニング方法論や基本ガイドラインを単になぞりマニュアル的にトレーニング指導を行えば良いという訳ではありません。
なぜなら、科学的根拠に基づくトレーニング方法論や基本ガイドラインは疑いのないものではありますが、必ずしも全ての指導対象者にそれが当てはまるとは限りませんし、例えば、試合のスケジュールによって十分なトレーニング期間を設けることが出来なかったり、トレーニング施設環境によって実施出来る運動が限られてしまったり、といった具合に様々な条件や制約が発生することも少なくありませんので、それらの条件や制約に合わせてトレーニング指導を行う必要があるといえるからです。
これらのことから、我々トレーニング指導者は、まずは何よりトレーニング方法論や基本ガイドライン、そしてそれらの基となる先行研究をリスペクト(=引用)した上で、トレーニング方法論や基本ガイドラインを再編集、再構築するという創造力が必要とされる訳です。
但し、ここで重要になるのは、トレーニング指導者の自分勝手な考え方、あるいは、トレーニング指導者自身の感覚を基にトレーニング方法論や基本ガイドラインを再編集、再構築することが創造力であるという訳ではなく、その創造力の根底にも科学的根拠がなければならないという点です。
いい換えれば、多くの先行研究を基に構築されたトレーニング方法論や基本ガイドラインの意図を正しく汲んで、別の視点から解釈し更なる科学的根拠に基づき再編集、再構築しなければなりません。
なぜなら、トレーニング指導者の自己満足や勝手な思い込みでトレーニング指導を行って、結果、不利益を被るのは指導者対象者に他ならず、GS Performance の加賀コーチが常日頃からいう通り我々トレーニング指導者は「指導者対象者の努力を絶対に無駄にはさせてはならない」からです。
従って、我々トレーニング指導者には、先行研究や先行研究に基づき構築されたトレーニング方法論や基本ガイドラインを正しく解釈する知識と能力が必要であり、創造力(再編集、再構築)を発揮するために常に学術論文にアンテナを張り巡らせ、その知識と能力をアップデートしておかなければなりません。
また、セミナー等でトレーニング指導技術や方法を学ぶ上でもリミックスが必要であると当方は考えます。
多くのトレーニング指導者はセミナー等で学んだ、あるいは知り得たトレーニング指導技術や方法を、そっくりそのまま目の前の指導対象者に提供してしまいがちですが、これは単なる真似に過ぎませんし、そこにリスペクト(=引用)はありません。
少なくとも学んだトレーニング指導技術や方法をリスペクト(=引用)しなければならないと当方は考えますし、更にいえば、学んだトレーニング指導技術や指導方法を正しく理解、解釈した上で、別の視点を交え自ら再編集、再構築し目の前の指導対象者に提供することが重要であると考えます。。。
”リミックス”・・・トレーニング指導者にとって重要な考え方、スキル(手法)の一つではないでしょうか!?
多くのトレーニング指導者はセミナー等で学んだ、あるいは知り得たトレーニング指導技術や方法を、そっくりそのまま目の前の指導対象者に提供してしまいがちですが、これは単なる真似に過ぎませんし、そこにリスペクト(=引用)はありません。
少なくとも学んだトレーニング指導技術や方法をリスペクト(=引用)しなければならないと当方は考えますし、更にいえば、学んだトレーニング指導技術や指導方法を正しく理解、解釈した上で、別の視点を交え自ら再編集、再構築し目の前の指導対象者に提供することが重要であると考えます。。。
”リミックス”・・・トレーニング指導者にとって重要な考え方、スキル(手法)の一つではないでしょうか!?
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