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現代社会における運動指導者の役割を考える。。。

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近年の科学や技術の発展は、我々人間に便利で豊かな生活をもたらす一方で運動不足という悪しき習慣をももたらしたといっても過言ではありません。

その悪しき習慣は年々ますます劣悪、深刻になる一方であり、生活習慣病を引き起こす原因の一つとして問題視されるています。

更に、近年では「ロコモティブシンドローム」という(整形外科的)疾病概念が提唱されていまずが、ロコモティブシンドロームは、運動器(骨、関節組織、筋組織)に関わる疾病概念であり、その原因は運動器に対するメカニカルストレスの不足、いい換えれば運動不足以外の何ものでもないといえます。

また、ロコモティブシンドロームという疾病概念が生まれるよりも前から肩関節痛、腰痛、膝関節痛といった関節痛で悩む人が多数存在していますが、こうした関節痛は運動不足に起因するものが大半であるといっても過言ではありません。

こうした運動不足に起因する運動器に関する疾病は、直接的に死に至らしめる重篤な疾病である訳ではありませんが、人間の快適な生活を阻害し健康寿命の短縮をもたらすことになりかねません。

医学も年々発展、進歩し人間の平均寿命が著しく延びているといっても過言ではありませんが、平均寿命が延びている一方で運動不足に起因し健康寿命が短縮、あるいは停滞している状態は、寿命と健康寿命との格差を生み出すことになります。

寿命と健康寿命の差は、人間が幸せに生きることを放棄する期間であるといっても過言ではありません。

従って、人間はより長く幸せに生きるために運動不足を防がなければならないといえるのではないでしょう。

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ところが、運動器に関する疾病は一つの老化現象として誰もが経験するものであると認識され、運動器に関する疾病の多くが運動不足に起因するものであるという認識が稀薄になっているのではないかと推察されます。

また、関節痛とはいえないまでも関節に軽い痛みや関節の動きに制限が生じたり、筋肉にいわゆる「こわばり」のようなものが生じたりするのは、人間に共通する加齢に伴う生理現象であり致し方ないことであると考えていることが推察されます。

そして、こうした運動器の不定愁訴ともいえる状態は「医者に行くほど悪くはない」といった状況で放置されることが多く、それが高じた結果、重度の変形性関節症を引き起こしたり、運動器不安定症を引き起こし要介護状態に陥る可能性があるといえのではないでしょうか。

超高齢化社会の到来が叫ばれる今日、ますます寿命が延びることが予想される中で、寿命と健康寿命の格差を生み出さないようにするために、運動器に関する疾病の予防医療としての「運動」の重要性を訴え健康寿命を引き上げるべく対処していかなければなりません。

そして、その役割を担うのが運動指導者であるといえるでしょう。。。


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歩けば健康?

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当方は、都内に程近い千葉県某市に在住していますが、その某市よりライフスタイルに関するアンケート用紙が送られてきました。。。

千葉県某市は「健幸ポイントプロジェクト」に 加盟したようで、どうやら、そのプロジェクトの一環としてのアンケート調査のようですが、ザックリとそのアンケート内容をみると、1日にどの位歩いているか?といった具合の活動量を把握する質問項目が多く、健康度合いを評価するための指標として、あるいは健康の維持・増進を図るための運動として、歩行(歩行量)が重要であるという考え方が中心、主体であることを改めて感じました。

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確かに、健康を維持する上で歩行(量)は重要であり、歩行スピードと寿命には相関関係がみられることが報告されていることから「健康で長生きするには歩くことが重要である。」という考え方に概ね間違いはありません。

が、歩行(ウォーキング)は心臓血管系の健康の維持・増進においては非常に効果的であるといえますが、骨格筋、関節、骨の健康を維持・増進する上では十分な効果が得られるとはいい切れません。

なぜなら、ウォーキングやジョギング等のいわゆる有酸素運動では骨格筋量の維持が出来ない、特に加齢に伴う速筋線維の選択的萎縮を抑制することが出来ないことが先行研究によって報告されているからです。

骨格筋量の減少は確実に各関節に不必要な負担をかけ、骨格筋が付着する骨を脆くさせ、その結果として歩行が困難なものとなり、歩行量(活動量)の減少をもたらすことになります。

いい換えれば、健康のためにと頑張って歩行していても骨格筋量を維持することは出来ず、結果として(知らず知らず)歩行量が減っていく可能性が高いといえる訳です。

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従って、「毎日十分に歩いているから健康である」「歩くことが(歩くことだけが)健康に結びつく」という考え方が主体になってしまうと、ある意味で危険であるといえるのです。。。

上述した通り、骨格筋量の維持を図れば歩行能力が低下することはなく、歩行量 (活動量)の低下を防ぐことが出来る訳ですから、本来的・根本的に考えれば「健康のために歩きましょう」ではなく「健康のために骨格筋量を維持しましょう」という考え方こそが重要であり、このような考え方が主体にならなければ真の健康を維持することは出来ないといっては過言ではありません。

そして、骨格筋量の維持を図るための唯一無二の方法は筋力トレーニングであるといっても過言ではありませんので「健康のために筋トレしましょう」という考え方こそが真の健康維持・増進において重要であるといえるのではないか、と当方は考えています。

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世の中では、まだまだウォーキング神話、有酸素運動神話が根強いと推察されますが、いずれ「人間には筋力トレーニングが最も重要な運動である」という考え方が主となる世の中にしていきたいものです。。。


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本当の健康寿命は、男性82歳、女性85歳である。
健康寿命が男性71歳、女性74歳と聞いて、違和感を覚える人もいるのではないだろうか。


上記は、ネット上でみかけた記事なのですが、個人的見解ではあるものの運動器の健康という点を含めて考えれば、男性の健康寿命が71歳、女性の健康寿命が74歳というのは妥当で、むしろ「男性の本当の健康寿命が82歳、女性の本当の健康寿命が85歳である。」ということに違和感を感じてしまうのは当方だけでしょうか!?

乱暴な言い方をすれば健康の定義自体は曖昧ですし、健康の捉え方、すなわち何をもって健康とするかは、個人の考え方や価値観に依存されるといっても過言ではありませんので、一概に上記の記事を否定することは出来ませんが、上記記事の執筆者は健康寿命の定義が「健康上の問題で、日常生活が制限されることなく生活できる期間」ということを基に、単純に要介護状態になる平均年齢を健康寿命と捉え、その平均年齢を「男性が82歳、女性が85歳である」と断言しています。

また、健康寿命は”国民生活基礎調査において、「あなたは現在、健康上の問題で日常生活に何か影響がありますか。」「あなたの現在の健康状態はいかがですか。」という質問を行って、「日常生活に制限のない期間の平均」「自分が健康であると自覚している期間の平均」を算出し、年代別人口や生存率などを加味して導いた数値であり、要介護認定という全国共通の客観的な基準ではなく、アンケートに回答した人たちの主観に基づく数値だから、要介護状態ではなくてもどこかが痛いとか、昔に比べて体調が良くないといった人もかなり含まれている”ことから、男性の健康寿命が71歳、女性の健康寿命が74歳であることは誤りであるかのように言及しています。

が、単純に要介護状態になっていないことが「健康」であると捉えてしまって良いのでしょうか。

多くの先行研究によって加齢に伴い筋量が減少することが報告されていますが、男女ともに70歳を超えると筋量の減少が顕著であることが明らかであり、筋量の減少に伴う筋力の低下による関節のトラブルを抱えている人が増えていることが推察されます。
 
だからこそ、質問調査によって導きだされた健康寿命が男性71歳、女性74歳ということになっている、すなわち、その位の年齢になると運動器の問題が確実に生じていて「あなたの健康状態はいかがですか。」というような質問に対して「あまり良くない」「健康ではない」という回答が増えてくるのではないでしょうか?
 
要介護状態ではなく、取り敢えずは自立して生活していても関節の痛み等の身体の痛みを抱えながら生活するのは辛く不快に感じるのは何ら不思議ではなく、そのような状態で自分は不健康だと捉えるのは自然ではないかと考えます。

つまり、この記事の執筆者が自ら述べている通り 「要介護状態ではなくてもどこかが痛いとか、昔に比べて体調が良くない」状態こそが多くの人が捉える不健康な状態であり、国民生活基礎調査によって算出されている健康寿命こそactualな健康寿命といえるのではないでしょうか。
 
運動指導者としては、日々不快を感じない生活を送るという点から健康寿命を捉え、運動器の健康を維持するという側面から、運動の実践、継続は不可欠であることを改めて強く訴求したいと考えます!


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Never too late...

筑波大学大学院在学中の恩師の言葉です。。。

「運動は早期から始めるに越したことはないが決して遅すぎるということはない。」

高齢者になっても、いい換えれば高齢者になってから運動を始めても必ず効果は出るので、年齢を理由に運動に取り組むことを諦めないで欲しいという意味が込められた言葉であり、当方が40歳後半になっても様々なことに取り組んでいるのは、この恩師の言葉が礎になっているといっても過言ではありません。

しかしながら、大学院を修了しトレーニング指導者として高齢者に対する運動指導を行う経験が増えるにつれ、また、自身が加齢に抗いながら様々な取り組みを重ねるにつれて感じることは「運動を始めるにおいて遅すぎることは決してないが早期から始めることに越したことはない。」ということです。

言葉の並びを変えただけと思うことなかれ、やはり運動は早期から始めることが最も重要であると強く感じるようになったのです。

なぜなら・・・
 
確かに多くの研究結果によって年齢に関係なく運動の効果がみられることが明らかにされていますから、年齢を理由に運動を始めることを諦めないで欲しい訳ですが、そもそも運動は劇的な身体の変化をもたらすものではなく(初期段階では劇的な変化が生じますが。。。)、高齢になればなる程、運動効果の度合いも小さくなるのも事実であり、高齢になればなる程、出来ることも限られてしまうのも事実だからです。

30代成人の筋量の減少は0.22kg/1年であるのに対し、50代成人の筋量の減少は0.45kg/1年(Nelson et al.)であることから考えても、筋量が十分な内に(30代から)運動に取り組んだ方が何かと都合が良いといっても過言ではないのです。

ところが、因果なもので30代というのは所謂、働き盛りということで、社会において何かと重要な役割を担っていることが多く、運動に取り組むにも取り組む暇がないという背景が存在するのも事実。

従って、今後の超高齢化社会を健全に迎えるためにも「若年層から運動を継続していくことが当たり前」というような文化、習慣を定着させなければならないと感じる今日この頃です。


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一般の方々に対して運動実践の啓蒙活動を行う上で我々運動指導者の立ち位置を改めて考えさせられた記事をシェアします。
 
mHealthキーマンインタビュー Vol.5 Mount Sinai Health System Yosuke Chikamoto, PhD

以下に、その記事の一部を引用させて頂きます。

 
年をとると体に影響が出やすくなるので病気がより身近になってきて、やる気につながりやすいですが、若い人は目先に健康課題がないので難しいですね。重要なのは、どんな行動をターゲットとすべきかについて考えることだと思います。栄養指導なのか、運動なのか、それとも、もしかすると、仕事が楽しいと思えるようにすることなのかもしれません。その辺りが曖昧になっているケースが多いと思います。

ヘルスプロモーションを専門とする人達は、なんとなくヘルスプロモーションすれば、すべてが解決すると見がちです。会社などの組織には、なんらかのミッションがあります。病院で言えば、患者のヘルスアウトカムを向上すること、または患者の経験(米国では「Patient Experience」と呼ばれ、最近注目を集めています)を高めることです。このようにミッションがはっきりしたところで、若い人たちがそのミッションに対して貢献していると思えるか? を見ていく必要があります。仕事に対して生きがいを感じられないと、元気がなくなってきます。そんな気持ちでは、出社の前に少し歩きましょう、食生活には気をつけましょう、と言われても、そんな気にはならないでしょう。

私自身もスタンフォード時代には、「運動をやりたい」と思わせるためにはどうしたらいいか? 興味を持たせるためにはなにをすればいいか? と考えていましたが、そのような断片的なものを見るのではなく、職場でのウエルネスでは「そこで仕事する意味はそれぞれの人にとって何なのか?」を最初に考え、目的を定めていく必要があると思っています。

 
一般の方々に対して運動実践の啓蒙活動を行う上で、我々運動指導者は加齢に伴う将来の健康課題や運動不足に伴う健康課題を提示することで運動の必要性を訴え、運動実践に興味を持ってもらう、といったアプローチをとってしまいがちですが、特に若年層においては健康課題が明確でない分、そのようなアプローチでは十分な啓蒙に結びつかないケースが確かに多いと感じます。
 
上記の記事で述べられているように、若年層に対して運動実践の啓蒙活動を行う上では、運動が健康に及ぼす良い影響を理解してもらったり、運動に興味を持ってもらうようにすることよりも、各々の生活基盤となる仕事の充実や職場の充実を図り生きがいを持ってもらうことが先決といえるのかもしれません。

そして、我々運動指導者を運動指導”専門職”として捉えるならば、一般の方々に各々の生きがいを感じてもらう、生きがいを持ってもらうためのアプローチは専門外ということになり、若年層を中心とする一般の方々に運動実践の啓蒙活動を行っていく上では、その他の専門職との連携を図る必要があるのかもしれませんね。。。


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