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トライアスリートのためのウエイトトレーニング講座(1Dayセミナー)開催告知

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トライアスリートがスイム、バイク、ランの練習以外にウエイトトレーニングに取り組むべき理由について解説し、適切なウエイトトレーニングテクニックを紹介する1Dayセミナーを開催致します。

2018年シーズンに向けてウエイトトレーニングに取り組もうと考えているトライアスリートにお勧めのセミナーです。

●セミナー概要

開催日時:
第1回・・・2017年12月 2日(土)17:00-19:00
第2回・・・2017年12月16日(土)17:00-19:00

開催場所:
合同会社Universal Strength S&Cフィールド 錦糸町
〒130-0012 東京都墨田区太平3-16-1 増子ビル1F

セミナー内容:
1.講義(トライアスリートがウエイトトレーニングに取り組むべき理由)

2.実技(実施予定運動種目)
・RL
・RDL
・OH Press
・Horizontal Pull up
・Shoulder tap & Scapula Stretch
*但し、参加者の状況に合わせて変更する可能性があります。

参加費:¥12,960

定員:各回ともに6名

お申込み:
お申込みは以下のwebサイトより「トライアスリートのためのウエイトトレーニング講座」の該当開催日の参加ボタンをクリックしお申し込み下さい。


お問い合わせ:katsuhiko.noguchi@gmail.com 宛にメールにてお問い合わせ下さい。


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●S&C Professional  Katsuhiko Noguchi

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スイムテクニックを習得、修正するために。。。

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トライアスロン競技において、スイムは最も技術的要素が高い種目であるといえます。

いい換えれば、スイムパフォーマンスはテクニックの良し悪の影響を受けるということであり、スイムパフォーマンスを高めるためには適切なスイムテクニックを身に付けることが重要だといえる訳です。

そして、適切なスイムテクニックを身に付け、そのテクニックを磨いていくには、とにかくスイム練習あるのみ、ということになる訳ですが、当方が現在受講中している”IRONMAN COACHING CERTIFICATION PROGRAM” には「テクニックの習得、修正に筋力強化が役に立つという考え方が根底にあります。

簡単にいえば、然るべき筋力(更にいえば、然るべき筋力と柔軟性)がなければ、どんなに練習を積み重ねてもテクニックの習得や修正は上手くいかない、あるいは時間がかかるということです。

日本においては、競技で必要とされる筋力は練習で鍛えられるという考え方が根強かったりするのですが、やはり、合理的な思考をするアメリカ人は、ウエイトトレーニングによって筋力を強化し、その筋力を活かしてテクニックを習得する、あるいは修正する方が効率的、効果的であるという考え方を持っているのです。

筋力がなければ出来ることは限られ、いい換えれば、筋力がなければ身に付けられないことがあります。

例えば、スイムテクニックにおいては、いわゆる「ハイエルボー」が重要なポイントの一つであるといえますが、ハイエルボーが出来ない理由の一つに筋力不足が挙げられ、筋力がない状態で適切なハイエルボーを意識しても「出来ないものは出来ない」といっても過言ではないのです。

 

このことは、普段から加賀コーチ河森博士が言及していることなのですが、「無いものは使えない」「筋力がなければ出来ることは限られる」「筋力強化を図る上ではウエイトトレーニングが最も効率的、効果的である」ということを理解している、運動選手、競技コーチは極僅かであるといっても過言ではなく、更にいえばトレーニング指導者ですら、そのことを十分に理解している人材は僅かであるといっても過言ではありません。

ウエイトトレーニングによって筋力強化を図り、得られた筋力を活かして適切なテクニックを身に付けるための練習を重ねていく・・・そのような考え方を持つ日本人トライアスリートが増えることを願ってやみません。

来シーズン(2018シーズン)に更なる飛躍を目指すトライアスリート、特にスイムパフォーマンスの向上を図りたいトライアスリートの皆さんは、今オフシーズンに是非とも筋力強化に重点を置いてウエイトトレーニングに取り組んで頂きたいと思います。


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オリンピックディスタンストライアスロン競技のバイクトレーニング再考

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オリンピックディスタンストライアスロン競技のバイクトレーニングに関して様々な示唆を与えてくれている論文がありました。


Med Sci Sports Exerc. 2009 Jun;41(6):1296-302.
Distribution of power output during the cycling stage of a Triathlon World Cup.
Bernard T,Hausswirth C,Le Meur Y,Bignet F, Dorel S,Brisswalter J

Abstract
PURPOSE:
The aim of this study was to evaluate the power output (PO) during the cycle phase of the Beijing World Cup test event of the Olympic triathlon in China 2008.
 
METHODS:
Ten elite triathletes (5 females, 5 males) performed two laboratory tests: an incremental cycling test during which PO, HR at ventilatory thresholds (VT1 and VT2), and maximal aerobic power (MAP) were assessed, and a brief all-out test to determine maximal anaerobic power output (MAnP). During the cycle part of competition, PO and HR were measured directly with portable device. The amount of time spent below PO at VT1 (zone 1), between PO at VT1 and VT2 (zone 2), between PO at VT2 and MAP (zone 3) and above MAP (zone 4) was analyzed.

RESULTS:
A significant decrease in PO, speed, and HR values was observed during the race. The distribution of time was 51 +/- 9% for zone 1, 17 +/- 6% for zone 2, 15 +/- 3% for zone 3, and 17 +/- 6% was performed at workloads higher than MAP (zone 4). From HR values, the triathletes spent 27 +/- 12% in zone 1, 26 +/- 8% in zone 2, and 48 +/- 14% above VT2.
 
CONCLUSIONS:
This study indicates a progressive reduction in speed, PO, and HR, coupled with an increase in variability during the event. The Olympic distance triathlon requires a higher aerobic and anaerobic involvement than constant-workload cycling exercises classically analyzed in laboratory settings (i.e., time trial) or Ironman triathlons. Furthermore, monitoring direct PO could be more suitable to quantify the intensity of a race with pacing strategies than classic HR measurements.
 

この論文は、オリンピックディスタンストライアスロン競技のバイクパートにおけるペダリング動作のパワーアウトプット等のパラメータを測定したものですが、着目すべき点は著者らが"The Olympic distance triathlon requires a higher aerobic and anaerobic involvement than constant-workload cycling exercises classically analyzed in laboratory settings (i.e., time trial) or Ironman triathlons. "と結論付けている点です。

●オリンピックディスタンストライアスリートの優劣に関与するのは無気的能力

トライアスロン競技は持久系競技であることに疑いの余地はありませんが、近年のオリンピックディスタンストライアスロン競技の記録は2時間を大きく下回る程、高速化していることから考えれば有気的能力が重要であることは勿論、むしろ有気的能力よりも無気的能力が重要であると考えられ、特にバイクパフォーマンスに関しては無気的能力の高さがより大きく関与していることが推察されます。

なぜなら、スイム能力に劣る選手はバイク序盤に前方の集団に追いつくために一気にペースを上げなければなりませんし、また、折り返しターンのあるバイクコース(以下の動画1:03辺り参照)では折り返し後に集団から離れないよう一時的なスプリントが必要になり、周回コースになれば、そのスプリントを定期的に複数回繰り返さなければならないことから高い無気的能力が必要になるといえるからです。



そして、オリンピックディスタンストライアスロン競技において、無気的能力の高さはバイク後に引き続き行われるランのパフォーマンスに影響を及ぼす可能性があります。

高い無気的能力を有することは上述したような状況下のバイクパートにおける疲労の軽減をもたらし、その後のランパフォーマンスに結び付くといえるからです。

従って、オリンピックディスタンストライアスリートのバイクトレーニングはVO2maxを超える強度でのインタバールトレーニングを重視する必要があると共にペダリング動作による下肢の筋疲労を抑える上では高い筋力を有することでぺダリング動作に余裕を生み出すことも重要であるといえることからウエイトトレーニングに取り組む必要があるといえるでしょう。

●2020年に向けて

現在のオリンピックディスタンストライアスロン競技においてはスイムとランが、より重視されている傾向があり、JTU(日本トライアスロン連合)でもスイムとランの認定記録会を行っていますが、世界レベルで戦う上では無気的能力を中心とするバイクパフォーマンスの高さこそが最も重要であり、バイクの能力評価も重要であると考えられます。

更にいえば、この無気的能力を中心とするバイクパフォーマンスの差こそが現在の日本と世界との差ではないかと推察され、そのような点で、無気的能力を含むバイク能力の評価方法の確立及びその評価、更に、その評価に基づくバイクトレーニングの徹底が2020年に向けて必要不可欠ではないでしょうか!?

追記(2017/8/3):

近年、サイクリストやトライアスリートの間で注目されているFTP(Functional Threshold Power)という概念、指標は書籍「Training and Racing with a Power Meter」の中で、その著者Andrew Coggan(PhD)によって提唱された概念、指標であり「1時間のぺダリング運動において持続可能な最大出力」と定義されていますが、以下の先行研究によれば8分間最大出力テストによって推定されたFTP(8分間最大出力テストで得られた平均出力(W)×0.90)はOBLA(Onset Blood Lactate Accumulation=血中乳酸蓄積開始点=血中乳酸濃度が4mmol/lに相当する運動強度)でのパワーアウトプット(Power Output@OBLA)と同等であることが示されています。


J Strength Cond Res. 2012 Feb;26(2):416-21.
Comparison of a field-based test to estimate functional threshold power and power output at lactate threshold.
Gavin TP, Van Meter JB, Brophy PM, Dubis GS, Potts KN, Hickner RC.

Abstract
It has been proposed that field-based tests (FT) used to estimate functional threshold power (FTP) result in power output (PO) equivalent to PO at lactate threshold (LT). However, anecdotal evidence from regional cycling teams tested for LT in our laboratory suggested that PO at LT underestimated FTP. It was hypothesized that estimated FTP is not equivalent to PO at LT. The LT and estimated FTP were measured in 7 trained male competitive cyclists (VO2max = 65.3 ± 1.6 ml O2·kg(-1)·min(-1)). The FTP was estimated from an 8-minute FT and compared with PO at LT using 2 methods; LT(Δ1), a 1 mmol·L(-1) or greater rise in blood lactate in response to an increase in workload and LT(4.0), blood lactate of 4.0 mmol·L(-1). The estimated FTP was equivalent to PO at LT(4.0) and greater than PO at LT(Δ1). VO2max explained 93% of the variance in individual PO during the 8-minute FT. When the 8-minute FT PO was expressed relative to maximal PO from the VO2max test (individual exercise performance), VO2max explained 64% of the variance in individual exercise performance. The PO at LT was not related to 8-minute FT PO. In conclusion, FTP estimated from an 8-minute FT is equivalent to PO at LT if LT(4.0) is used but is not equivalent for all methods of LT determination including LT(Δ1).


OBLAの生理学的意義は不明瞭な点もありますが、OBLAは無気的エネルギー供給システムの関与も大きい運動強度であるといえることから、上述したオリンピックディスタンストライアスリートの無気的能力を中心とするバイクパフォーマンス(バイク能力)を評価する上でPower Output@OBLA=FTPを用いることが有効であることが推察されます。

今後、FTPを用いたバイク能力の評価方法を確立するために、FTPを推定する上で8分間テストを用いた方が有効なのか、20分間テスト(20分間最大出力テストで得られた平均出力(W)×0.95)を用いた方が有効なのかを検証すべく更なる研究が必要であると共にFTPとオリピックディスタンストライアスロン競技パフォーマンス及びバイクパートパフォーマンスとの関係に関する更なる研究が必要であるといえるでしょう。

また、ペダリング運動のパワー出力は「トルク(簡単にいえばペダルに加わる回転力)xケイデンス(回転数)」で表されることからハイケイデンス(高回転数)で得られたFTPとローケイデンス(低回転数)で得られたFTPは同じ値でも、その解釈、評価は異なる可能性があり、以前のブログで述べたようにトライアスロン競技においてはハイケイデンスによるパワー出力が重要であると考えられることから、ケイデンスを設定(例えば、90rpm)したFTPの測定、評価が重要であるといえるかもしれません。


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●S&C Professional  Katsuhiko Noguchi

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トライアスロン塾プログラムサポートメンバー募集中!

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トライアスロン塾概要:

マルチスポーツアスリートとしてショートディスタンスデュアスロン競技(Run-Bike-Run)からロングディスタンストライアスロン競技まで数多くのレースに参戦した経験と筑波大学大学院体育研究科での研究活動(持久系運動時の疲労に関する研究)、S&Cプロフェッショナルおよびパーソナルトレーナーとして多くの指導対象者(高齢者を含む一般の方から競技者)に対するトレーニング指導を通じて得た知識と技術を駆使してトライアスロン初心者から上級者まで各レベルや目標に応じたトレーニングサポートを行います。 

トライアスロン塾プログラムサポート概要:
・Swim,Bike,Runトレーニングプログラムの提供、評価、修正(メール等による遠隔的指導)
*オプションとしてウエイトトレーニング指導も受け付けます。(別途料金) 

・Polar Flow(https://flow.polar.com/)を活用したトレーニングプログラムの配信、管理も可能ですので何なりとご相談下さい。



トライアスロン塾プログラムサポート開始ならびに契約期間等:
・トライアスロン塾プログラムサポートはお申込み受け付け次第随時(但し、トレーニングプログラムの配信は基本的に毎月月初に行います)開始致します。
・トライアスロン塾プログラムサポートは1年契約を基本と致しますが、事前(1ヶ月前)の申告により契約終了を受け付けます。

月謝:21,600円(税込み)/1ヶ月
*オプション:ウエイトトレーニング指導:12,960円(税込み)/1回

お申込み:お申込みフォーム(下記リンク)よりお申込み下さい。

お申込みフォーム

トライアスロン塾プログラムサポートの特徴・メリット等:
・基本的に毎月月初にトレーニングプログラム(トレーニング計画)を配信し、そのトレーニングプログラムに準じて各自でトレーニングを実施して頂きます。

プログラムサンプル:
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・各自で実施して頂いたトレーニング内容を随時メール等で報告して頂き、その内容を評価した上で随時トレーニングプログラムの修正を図ります。

・トライアスロン塾プログラムサポートは遠隔的指導スタイルですので初心者から上級者まで各自の体力レベルや目標に応じてトレーニングを進めていくことが可能です。

おススメの方:
・トライアスロン塾プログラムサポートは遠隔的指導スタイルであるため、提供するトレーニングプログラムに対して計画的、能動的に実施出来る熱意ある方が適しています。

指導者ならびに経歴等:野口克彦(MS,CSCS,NSCA-CPT)
●保有資格等:
・修士(体育学:筑波大学大学院体育研究科修士課程修了)
・CSCS(全米ストレングスコンディショニング協会認定ストレングス&コンディショニングスペシャリスト)
・NSCA-CPT(全米ストレングスコンディショニング協会認定パーソナルトレーナー)

●指導実績等:
・2006年4月-2007年3月:NTN株式会社陸上競技部トレーニング指導
・2008年6月:株式会社東芝青梅ラグビー部トレーニング指導
・2009年8月:NSCAジャパン主催ワークショップ講師
・2010年12月:NSCAジャパン2010カンファレンス講師
・2011年12月:日本健康運動指導士会平成23年度岡山県支部第3回研修会講師
・2009年8月-現在:NSCAジャパン主催受験対策講座講師
・2013年4月‐2014年4月:筑波大学体育センター非常勤講師
・2015年4月-現在:つくば糖尿病センター川井クリニック健康運動教室講師



以上


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●S&C Professional  Katsuhiko Noguchi

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トライアスリートがウエイトトレーニングに取り組むべき理由2

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前回のブログ記事においてバイク(自転車)のケイデンス(ペダル回転数)について言及しましたので、バイクのケイデンスに着目しトライアスリートがウエイトトレーニングに取り組むべき理由について改めて考察してみたいと思います。


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●自転車競技における走行速度とケイデンス及びギア比の関係

トライアスロン競技に限らず自転車ロードレース競技は、ある一定の距離を速く走行することを競い合う競技ですので、自転車の走行速度を高めその速度を維持することが勝敗の鍵となります。

その勝敗の鍵となる自転車の走行速度は、簡単に考えればギア比(前のギアの歯の数と後ろのギアの歯の数の比率:簡単にいえばギア比が大きくなるほど、ペダルは重くなる。)とケイデンスによって決定されます。

従って、ギア比をより大きくして、より速く回転させれば走行速度は上がるということになる訳ですが、その走行速度を維持するということを考えれば闇雲にギア比を大きくしてケイデンスを高くすれば良いという訳ではないことが理解出来ると思います・・・というより、いわば無尽蔵にギア比を大きく且つケイデンスを高くすることは不可能であるといった方が良いかもしれませんが。。。

いずれにしても、ギア比が大きくなればなるほどケイデンスは低くなり、そのケイデンスを維持することも難しくなるといえ、ギア比が小さくなればなるほどケイデンスは高くなりますが走行速度は上がらなくなるといえることから、現在の自分の体力に見合うギア比とケイデンスを選択することが重要であるともいわれています。

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●サイクリストの平均的なケイデンス

前回のブログ記事でも紹介した通り、長距離サイクリストの平均的なケイデンスは90-110rpmであることが先行研究(1-4)等によって報告されています。

また、ツールドフランスのような長丁場のロードレースを除く、いわゆるワンデイレース等と呼ばれるロードレースでみられる走行速度は50㎞/h程度であるとされていますので、簡単にいえば多くのサイクリストは90-110rpmで40-50㎞/hを維持出来るギア比を用いて戦っているといえる訳です。

では、一体、何故多くのサイクリストが90-110rpm程度のケイデンスを選択しているのかということについて考察してみたいと思います。

上述した通り、自転車競技パフォーマンスの鍵ともいえる走行速度はギア比とケイデンスで決まるといえることから、特にケイデンスに関係する研究が古くから行われており、それら先行研究によってケイデンスの違いによって発揮される筋力が異なる可能性があること(5)、動員される筋線維が異なること(6)、が報告されています。

すなわち、一定の仕事率(例えば200W)での自転車運動を行った場合、ケイデンスが低いと発揮される筋力が大きくなると共に主として(速筋線維の筋グリコーゲン量が減っていることが明らかにされていることから)速筋線維が動員されやすいという訳です。

ぺダリング運動に必要とされる筋力が大きくなり速筋線維がより多く動員されるということは筋疲労が生じやすいといえることから、結果として、あるいは経験的に多くのサイクリストは筋疲労が生じにくいと考えられる高回転ぺダリングを選択し、そのペダル回転数においてより速度が大きくなり、その維持が可能なギア比を用いていると考えることが出来るでしょう。

実際に先行研究(5)のシミュレート結果では、105rpmが下肢筋群の負担が少ないことが明らかにされ、多くのサイクリストのケイデンスが90-110rpmである理由は下肢筋群の負担を軽減するためであることが示唆されています。

以上を踏まえて考えれば、自転車競技パフォーマンスを向上させる上では、ケイデンスを90-110rpmで維持出来るようにすることが前提条件であるといえるのではないでしょうか。

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●トライアスリートがウエイトトレーニングに取り組むべき理由

ところで、トライアスロン競技においてはバイクパートの後にランパートがあり、バイクパートでの下肢の筋疲労を極力抑える必要があると考えます。

自転車運動と走運動では、その動作が異なりますが、下肢運動が主であることには変わりありませんので「如何にバイクパートで下肢の筋疲労を抑えるか」ということは競技パフォーマンスに直結する課題であるといえるでしょう。

そして、バイクパートで下肢の筋疲労を極力抑えるのであれば、上述の通り高回転ペダルによって走行速度を維持する能力を向上させる必要があり、バイクトレーニングはまずは何より高いケイデンス(90-100rpm)のぺダリングを身に付けた上で、ケイデンスのコントロールを徹底し、例えば、当方が行っていたようにケイデンスを90-100rpmで維持しつつ、より重いギア(よりギア比の大きい)を使えるように能力を高めていく必要があると考えます。

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また、ウエイトトレーニングよって下肢の筋力そのものを向上させておく必要があるといえるでしょう。

なぜなら、ウエイトトレーニングによって下肢の筋力そのものを向上させることでぺダリング運動中に発揮される筋力に余裕が生じると考えられ、そのことは、バイクパートで下肢の筋疲労を抑えることに結び付くと共に同じペダル回転数で、より大きなギア比を選択出来るようになるので走行速度の向上に結び付くといえるからです。

これらのことから、トライアスリートにとってウエイトトレーニングは不可欠であるといえる訳です。

●まとめ

・自転車の走行速度はギア比とケイデンスによって決まる。

・サイクリストの平均的なケイデンスは90-110rpmであるが、これは筋(下肢筋群)への負担を軽減させるためである。

・トライアスロン競技はバイクパートの後にランパートがあり、バイクパートで下肢の筋疲労を極力抑えることが課題になることから90-110rpmのペダル回転数を維持し、より重いギア(よりギア比の大きい)を使えるように能力を高める必要がある。

・ウエイトトレーニングによって下肢の筋力そのものを向上させることで、下肢筋群の筋疲労を軽減させることに繋がり、走行速度の向上にも貢献する。


(1) Hagberg J M,Mullin J P, Bahrke M,Limburg J:Physiological profiles and selected psychological characteristic of national class American cyclists. J Sports Med 19;341-346,1979.

(2) Patterson R P,Moreno M I:Bicycle pedalling forces as a function of pedalling rate and power output Med Sci Sports Exerc 22;512-516,1990.

(3) Sargeant A J:Human power output and muscle fatigue. Int J Sports Med 15;116-121,1994.

(4) Marsh A P,Martin P E:Effect of cycling experience,aerobic power, and power output on preferred
and most economical cycling cadences. Med Sci Sports Exerc 29;1225-1232,1997.

(5)Redfield R,Hull M L:On the relation between joint moments and pedalling rates at constant power in bicycling. J Biomechanics 19;317-329,1986.

(6)Ahlquist L E,Bassett Jr D R,Sufit R,Nagle F J,Thomas D P:The effect of pedaling frequencyon glycogen depletion rates in type I and type II quadriceps muscle fibers during submaximal cycling exercise. Eur J Appl Physiol 65;360-364,1992.


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