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意味のあるトレーニングを。。。

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技術練習や(体力)トレーニングを実施する際に、「きつい(きつく感じる)練習・トレーニング=良いトレーニング(効果の高い練習・トレーニング)である。」という思考、論理が成り立ってしまうことも少なくありません。
 
また、「トップ選手が行っている練習・トレーニングだから良い練習・トレーニングである。」といったような思考に陥りトップ選手が行っている練習・トレーニングを真似して取り組んでいるケースも多いのではないでしょうか。
 
しかし、きついトレーニング(きつく感じる)練習・トレーニングやトップ選手が実施している練習・トレーニングが必ずしも良い練習・トレーニング(効果の高い練習・トレーニング)であるとは限りません。
 
すなわち、その練習・トレーニングがただ単にきつく感じるだけで、実際の競技に必要とされる生理学的要求を満たしているとは限らず、期待される効果が得られるとは限りませんし、そもそも才能豊かなトップ選手はどんな練習・トレーニングを実施しても高い競技パフォーマンスを発揮出来る可能性もある訳です。
 
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この数年で爆発的に認知度が上がったといえるトレーニング方法に「TABATAトレーニング」があります。

この「TABATAトレーニング」は「20秒間の(全力)運動と10秒間の休息を6~8回疲労困憊に至るまで繰り返す」というものですが「20秒間の運動+10秒間の休息×6~8回」という部分が独り歩きをしてしまい本来の目的・効果を見失う形で広まってしまった典型例であるといっても過言ではありません。
 
本来「TABATAトレーニング」は1980年代後半頃に日本のスピードスケート選手が取り組んでいたインターバルトレーニングで(当時、多くの日本人スピードスケート選手がこのインターバルトレーニングを実施し多くのメダルを獲得しています)、このインターバルトレーニングの科学的根拠を検証した結果(下記リンク参照)、20秒間の最大運動の運動強度は170%VO2maxに相当すること、最大酸素摂取量を向上させること、最大酸素借を向上させること、が明らかにされ、簡単にいえば1つのトレーニング(方法)で有酸素能力と無酸素能力を向上させることが可能であることから注目されましたが、実際に実施してみると非常に”きつい”トレーニングであり、その”きつさ”だけがフォーカスされた(と考えられる)ことから「20秒間の(全力)運動+10秒間の休息×8」という部分だけが独り歩きする形で欧米のフィットネス愛好家を中心に拡がりました。

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この「TABATAトレーニング」はどのような運動を用いても”きつい”トレーニングになります(厳密にいうと、きつく感じるトレーニングになります)が、例えば「腕立て伏せ」や「懸垂」を用いて「TABATAトレーニング」を実施しても最大酸素摂取量に達することも最大酸素借が観察されることもないといえますので、ただ単に”きつい”だけで本来の効果を得ることは出来ません。

つまり、身体を疲弊させるだけ、やるだけ損みたいなトレーニングであるのです。

「TABATAトレーニング」の本来の目的・効果を考えるのならば170%VO2maxに相当する強度で実施出来る運動様式(例えば、パワーマックスのような固定自転車を用いた自転車運動)を選択し6〜8セットで疲労困憊に至るような内容でなければ意味がありません。

例えば、以下の動画のように笑顔で終われるような内容では本来の目的から外れたものになってしまうという訳です。

 

また、1980年代の日本人スピードスケート選手が取り組んでいたインターバルトレーニングには「TABATAトレーニング」のベースとなったプロトコル(20秒間全力運動+10秒間休息)とは別に「30秒間全力運動+2分間休息」というプロトコルもあったとのことですが、こちらのプロトコルのインターバルトレーニングも非常にきついものであるにも関わらず酸素摂取量は最大酸素摂取量に達していないことが明らかにされ、”きつい”だけで効果は「20秒間全力運動+10秒間休息」というプロトコルよりも劣るというものでした。
 
このように”きつい”からといって、その練習・トレーニングが効果的なトレーニングであるとは限りませんし、仮にトップ選手が実施していたからといっても効果的であるとは限らない訳です。

折角トレーニングを実施するなら、同じ”きつい”思いをするなら、同じ労力を費やすのなら、意味のあるトレーニングを実施しなければもったいないといえます。従って、効率的・効果的なトレーニングを行うためには自身が取り組むトレーニングの目的や効果を明確にする必要があるといえるでしょう。
 

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●S&C Professional  Katsuhiko Noguchi

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トライアスロン塾2017-2018メンバー募集

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トライアスロン塾2017-2018メンバーを募集します!

本トライアスロン塾は、アイアンマン世界選手権(IRONMAN WORLD CHAMPIONSHIP)及びアイアンマン70.3世界選手権(IRONMAN70.3 WORLD CHAMPIONSHIP)出場を目指すトライアスリート、もしくは、アイアンマン (IRONMAN)及びアイアンマン70.3(IRONMAN70.3)にチャレンジする、あるいはチャレンジしたいトライアスリートを対象としています。

【トライアスロン塾概要】

週1回のウエイトトレーニング指導(90分間)Swim,Bike,Runの遠隔的指導(メール等によるトレーニングプログラムの配信及びメール等による指導)によってトライアスロン競技力を向上させることを目的とした16週間(4ヶ月間)のプログラムです。

●当トライアスロン塾メンバーは週1回のウエイトトレーニング指導を受けて頂き、毎月初に配信されるSwim,Bike,Runのトレーニングプログラム(トレーニング計画)に従い各自でSwim,Bike,Runのトレーニングを実施して頂きます。*Swim,Bike,Runトレーニングプログラムは各自のレベルに合わせて個別に提供致します。

Swim,Bike,Runトレーニングプログラムサンプル:
Sample01

●Swim,Bike,Runのトレーニングについては、各自で実施して頂いたトレーニング内容をメール等で報告して頂き、その内容を評価した上で随時トレーニングプログラムの修正を図ります。

●当トライアスロン塾は週1回のウエイトトレーニング(90分間)が必須になります。*ウエイトトレーニング指導はパーソナルトレーニング指導になり各自の出来得るエクササイズから進めていきますのでウエイトトレーニングを全く実施したことのないトライアスリートでも全く問題ありません。

●ウエイトトレーニングが直接的に持久系競技パフォーマンスを向上させることはないかもしれませんが(但し、ウエイトトレーニングによってランニング効率、動作効率が改善、向上するという研究結果もありますのでウエイトトレーニングが持久系競技パフォーマンスを向上させる可能性もあります。)ウエイトトレーニングを定期的に実施することで筋-腱複合体(筋-腱組織)が強くなり持久系競技種目によって繰り返される一定の動作による慢性障害(Swimでの肩の障害、Bikeでの腰や膝の障害、Runでの足底を含む足首や膝ならびに腰の障害)の予防に役立ちSwim,Bike,Runのトレーニング量を増やすことが出来ることから間接的に持久系競技パフォーマンスの向上に貢献します。トライアスロン競技とウエイトトレーニングの関係については以下のブログ記事も参照下さい。


●当トライアスロン塾は週1回のウエイトトレーニングが必須となる関係からSwim,Bike,Runのトレーニングもこちらでコントロールさせて頂きます。その理由は、従来通りのSwim,Bike,Runのトレーニングを実施しつつ単純にウエイトトレーニングを上乗せ(追加)しても生体負荷が過剰になり過ぎてしまい、オーバートレーニングを引き起こす可能性が生じるからです。トライアスリート(持久系競技者)がウエイトトレーニングを実施する上で配慮すべきポイントについては以下のブログ記事も参照下さい。


【指導者略歴等】

野口克彦(MS,CSCS,NSCA-CPT)

-スポーツ競技歴-
●バスケットボール:6年
●スキー:10年
●トライアスロン:10年
 *1998年東京都トライアスロン選手権10位入賞
: 1999年全日本トライアスロン宮古島大会123位
●ウエイトリフティング(重量挙げ):3年

-保有資格等-
●修士(体育学)
●NSCA Certified Strength & Conditioning Specialist(NSCAストレングス&コンディショニング スペシャリスト)
●NSCA Certified Personal Trainer(NSCA認定パーソナルトレーナー)

-トレーニング指導実績-
●パーソナルトレーニング指導:2001年~現在
●NTN株式会社陸上競技部トレーニング指導:2006年~2007年
●株式会社東芝青梅ラグビー部トレーニング指導:2008年

マルチスポーツアスリートとしてショートディスタンスデュアスロン競技(Run-Bike-Run)からロングディスタンストライアスロン競技まで数多くのレースに参戦した経験と筑波大学大学院体育研究科での研究活動(持久系運動時の疲労に関する研究)、S&Cプロフェッショナルおよびパーソナルトレーナーとして多くの指導対象者(高齢者を含む一般の方から競技者)に対するトレーニング指導を通じて得た知識と技術を駆使してトライアスロン初心者から上級者まで各レベルや目標に応じたトレーニングサポートを行います。

【トライアスロン塾メンバー募集要項】

●トライアスロン塾開講期間(トレーニングサポート期間):
2017年11月6日(月)~2018年2月25日(日)計16週間

●対象:
アイアンマン世界選手権(IRONMAN WORLD CHAMPIONSHIP)及びアイアンマン70.3世界選手権(IRONMAN70.3 WORLD CHAMPIONSHIP)出場を目指すトライアスリート

アイアンマン (IRONMAN)及びアイアンマン70.3(IRONMAN70.3)にチャレンジする、あるいはチャレンジしたいトライアスリート

●募集メンバー:4名(先着順)

●費用:43,200円(税込み)/4週間x4

●ウエイトトレーニング指導対応日:
・木曜日(時間は応相談)

・金曜日9:00-10:30
・金曜日14:00-15:30
・金曜日17:30-19:00
・金曜日19:00-20:30

・土曜日10:00-11:30

*ウエイトトレーニング指導はパーソナルトレーニング指導になります。
(但し、同一時間帯に複数の希望者がいる場合については2名同時にウエイトトレーニング指導を実施する場合がありますので予めご了承下さい。)

*上記より希望日時を設定下さい。
(但し、上記以外の日時ならびに詳細スケジュールは相談に応じますのでご希望があれば承ります。)

●ウエイトトレーニング指導施設:
合同会社Universal Strength S&Cフィールド 錦糸町
〒130-0012 東京都墨田区太平3-16-1 増子ビル1階

●お申込み:以下のフォームよりお申込み下さい。

お申込みフォーム

以上


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オリンピックディスタンストライアスロン競技のバイクトレーニング再考

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オリンピックディスタンストライアスロン競技のバイクトレーニングに関して様々な示唆を与えてくれている論文がありました。


Med Sci Sports Exerc. 2009 Jun;41(6):1296-302.
Distribution of power output during the cycling stage of a Triathlon World Cup.
Bernard T,Hausswirth C,Le Meur Y,Bignet F, Dorel S,Brisswalter J

Abstract
PURPOSE:
The aim of this study was to evaluate the power output (PO) during the cycle phase of the Beijing World Cup test event of the Olympic triathlon in China 2008.
 
METHODS:
Ten elite triathletes (5 females, 5 males) performed two laboratory tests: an incremental cycling test during which PO, HR at ventilatory thresholds (VT1 and VT2), and maximal aerobic power (MAP) were assessed, and a brief all-out test to determine maximal anaerobic power output (MAnP). During the cycle part of competition, PO and HR were measured directly with portable device. The amount of time spent below PO at VT1 (zone 1), between PO at VT1 and VT2 (zone 2), between PO at VT2 and MAP (zone 3) and above MAP (zone 4) was analyzed.

RESULTS:
A significant decrease in PO, speed, and HR values was observed during the race. The distribution of time was 51 +/- 9% for zone 1, 17 +/- 6% for zone 2, 15 +/- 3% for zone 3, and 17 +/- 6% was performed at workloads higher than MAP (zone 4). From HR values, the triathletes spent 27 +/- 12% in zone 1, 26 +/- 8% in zone 2, and 48 +/- 14% above VT2.
 
CONCLUSIONS:
This study indicates a progressive reduction in speed, PO, and HR, coupled with an increase in variability during the event. The Olympic distance triathlon requires a higher aerobic and anaerobic involvement than constant-workload cycling exercises classically analyzed in laboratory settings (i.e., time trial) or Ironman triathlons. Furthermore, monitoring direct PO could be more suitable to quantify the intensity of a race with pacing strategies than classic HR measurements.
 

この論文は、オリンピックディスタンストライアスロン競技のバイクパートにおけるペダリング動作のパワーアウトプット等のパラメータを測定したものですが、着目すべき点は著者らが"The Olympic distance triathlon requires a higher aerobic and anaerobic involvement than constant-workload cycling exercises classically analyzed in laboratory settings (i.e., time trial) or Ironman triathlons. "と結論付けている点です。

●オリンピックディスタンストライアスリートの優劣に関与するのは無気的能力

トライアスロン競技は持久系競技であることに疑いの余地はありませんが、近年のオリンピックディスタンストライアスロン競技の記録は2時間を大きく下回る程、高速化していることから考えれば有気的能力が重要であることは勿論、むしろ有気的能力よりも無気的能力が重要であると考えられ、特にバイクパフォーマンスに関しては無気的能力の高さがより大きく関与していることが推察されます。

なぜなら、スイム能力に劣る選手はバイク序盤に前方の集団に追いつくために一気にペースを上げなければなりませんし、また、折り返しターンのあるバイクコース(以下の動画1:03辺り参照)では折り返し後に集団から離れないよう一時的なスプリントが必要になり、周回コースになれば、そのスプリントを定期的に複数回繰り返さなければならないことから高い無気的能力が必要になるといえるからです。



そして、オリンピックディスタンストライアスロン競技において、無気的能力の高さはバイク後に引き続き行われるランのパフォーマンスに影響を及ぼす可能性があります。

高い無気的能力を有することは上述したような状況下のバイクパートにおける疲労の軽減をもたらし、その後のランパフォーマンスに結び付くといえるからです。

従って、オリンピックディスタンストライアスリートのバイクトレーニングはVO2maxを超える強度でのインタバールトレーニングを重視する必要があると共にペダリング動作による下肢の筋疲労を抑える上では高い筋力を有することでぺダリング動作に余裕を生み出すことも重要であるといえることからウエイトトレーニングに取り組む必要があるといえるでしょう。

●2020年に向けて

現在のオリンピックディスタンストライアスロン競技においてはスイムとランが、より重視されている傾向があり、JTU(日本トライアスロン連合)でもスイムとランの認定記録会を行っていますが、世界レベルで戦う上では無気的能力を中心とするバイクパフォーマンスの高さこそが最も重要であり、バイクの能力評価も重要であると考えられます。

更にいえば、この無気的能力を中心とするバイクパフォーマンスの差こそが現在の日本と世界との差ではないかと推察され、そのような点で、無気的能力を含むバイク能力の評価方法の確立及びその評価、更に、その評価に基づくバイクトレーニングの徹底が2020年に向けて必要不可欠ではないでしょうか!?

追記(2017/8/3):

近年、サイクリストやトライアスリートの間で注目されているFTP(Functional Threshold Power)という概念、指標は書籍「Training and Racing with a Power Meter」の中で、その著者Andrew Coggan(PhD)によって提唱された概念、指標であり「1時間のぺダリング運動において持続可能な最大出力」と定義されていますが、以下の先行研究によれば8分間最大出力テストによって推定されたFTP(8分間最大出力テストで得られた平均出力(W)×0.90)はOBLA(Onset Blood Lactate Accumulation=血中乳酸蓄積開始点=血中乳酸濃度が4mmol/lに相当する運動強度)でのパワーアウトプット(Power Output@OBLA)と同等であることが示されています。


J Strength Cond Res. 2012 Feb;26(2):416-21.
Comparison of a field-based test to estimate functional threshold power and power output at lactate threshold.
Gavin TP, Van Meter JB, Brophy PM, Dubis GS, Potts KN, Hickner RC.

Abstract
It has been proposed that field-based tests (FT) used to estimate functional threshold power (FTP) result in power output (PO) equivalent to PO at lactate threshold (LT). However, anecdotal evidence from regional cycling teams tested for LT in our laboratory suggested that PO at LT underestimated FTP. It was hypothesized that estimated FTP is not equivalent to PO at LT. The LT and estimated FTP were measured in 7 trained male competitive cyclists (VO2max = 65.3 ± 1.6 ml O2·kg(-1)·min(-1)). The FTP was estimated from an 8-minute FT and compared with PO at LT using 2 methods; LT(Δ1), a 1 mmol·L(-1) or greater rise in blood lactate in response to an increase in workload and LT(4.0), blood lactate of 4.0 mmol·L(-1). The estimated FTP was equivalent to PO at LT(4.0) and greater than PO at LT(Δ1). VO2max explained 93% of the variance in individual PO during the 8-minute FT. When the 8-minute FT PO was expressed relative to maximal PO from the VO2max test (individual exercise performance), VO2max explained 64% of the variance in individual exercise performance. The PO at LT was not related to 8-minute FT PO. In conclusion, FTP estimated from an 8-minute FT is equivalent to PO at LT if LT(4.0) is used but is not equivalent for all methods of LT determination including LT(Δ1).


OBLAの生理学的意義は不明瞭な点もありますが、OBLAは無気的エネルギー供給システムの関与も大きい運動強度であるといえることから、上述したオリンピックディスタンストライアスリートの無気的能力を中心とするバイクパフォーマンス(バイク能力)を評価する上でPower Output@OBLA=FTPを用いることが有効であることが推察されます。

今後、FTPを用いたバイク能力の評価方法を確立するために、FTPを推定する上で8分間テストを用いた方が有効なのか、20分間テスト(20分間最大出力テストで得られた平均出力(W)×0.95)を用いた方が有効なのかを検証すべく更なる研究が必要であると共にFTPとオリピックディスタンストライアスロン競技パフォーマンス及びバイクパートパフォーマンスとの関係に関する更なる研究が必要であるといえるでしょう。

また、ペダリング運動のパワー出力は「トルク(簡単にいえばペダルに加わる回転力)xケイデンス(回転数)」で表されることからハイケイデンス(高回転数)で得られたFTPとローケイデンス(低回転数)で得られたFTPは同じ値でも、その解釈、評価は異なる可能性があり、以前のブログで述べたようにトライアスロン競技においてはハイケイデンスによるパワー出力が重要であると考えられることから、ケイデンスを設定(例えば、90rpm)したFTPの測定、評価が重要であるといえるかもしれません。


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持久系競技選手がウエイトトレーニングに取り組む上で注意すべきポイント

先般投稿した以下のTweetに多くのリアクションを頂きましたので改めてブログ記事として整理しておきます。

(↑ちなみに、”体型的な”ではなく”体系的な”のタイプミスがありますので悪しからず了承下さい。)




以上を踏まえ、持久系競技選手がウエイトトレーニングに取り組む上で重視すべきポイントを以下にまとめます。。。

●オーバートレーニングを防ぐ

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これまで競技練習しか実施していなかった持久系競技選手が競技力向上を目的にウエイトトレーニングを取り入れるという話はよく耳にする話ですが、ただ単純にこれまで行っている競技練習にウエイトトレーニングを加えて実施した場合、オーバートレーニング(症候群)を引き起こす可能性があります。

なぜなら、生体にかかるストレスという点で考えれば競技練習によるストレスも、ウエイトトレーニングによるストレスも最終的には同一であるといえるので、ただ単に競技練習に加えてウエイトトレーニングを実施した場合、生体にかかるストレスが過剰となる可能性が高いからです。

特にウエイトトレーニングを導入する初期段階においては、この考え方に基づき競技練習とウエイトトレーニングのバランスを計画的に保つ必要があり、更に加えていえば、サラリーマンアスリートの場合、仕事上のストレス(それが精神的ストレスであったとしても)の影響も受ける可能性があるので、より一層の配慮が必要となります。

この考え方に関する詳細は河森博士のブログ記事を参照下さい↓
#87 『Stress is additive』:持久系アスリートに対してレジスタンストレーニングを処方したり指導したりする時のフィロソフィー②

●ウエイトトレーニングによって向上するのは筋力以外に他ならない

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持久系競技選手が新たにウエイトトレーニングに取り組む時の思惑は「競技練習に加えてウエイトトレーニングに取り組めば競技力向上に繋がる」ということだと推察され、その思惑が基盤となり、競技に直結する動きのウエイトトレーニングを実施した方が良いと考えたりウエイトトレーニングによって競技に活かすための筋持久力を向上させたいと考えてしまい、ウエイトを担いだり持ったりしながら競技動作と同じような動きの運動をしたり、軽い負荷(軽いウエイト)で高回数(例えば、50回とか)のウエイトトレーニングを実施したりすることが多いのではないでしょうか。

しかしながら、結論からいえばウエイトトレーニングによって向上するのは競技力ではなく筋力以外他ならないといっても過言ではありませんので、上述したような考え方に基づくウエイトトレーニングはナンセンス以外何物でもありません。

この考え方に関する詳細は加賀コーチや河森博士のブログ記事を参照下さい↓

●加賀コーチのブログ記事:ウェイトと持久力
●河森博士のブログ記事:
#86 『特異的になりすぎない』:持久系アスリートに対してレジスタンストレーニングを処方したり指導したりする時のフィロソフィー①

#91 『高重量✕低レップ』:持久系アスリートに対してレジスタンストレーニングを処方したり指導したりする時のフィロソフィー⑥

加賀コーチのブログ記事にもある通り「ウエイトトレーニングはウエイトトレーニング」であり、ウエイトトレーニングによって筋力を向上させた結果に関連し、筋腱複合体や靭帯が強くなり傷害(障害)予防に繋がったり、下肢鉛直スティフネスが高まりランニングエコノミーが改善したり、といった恩恵が得られるのです。

このことを十分に理解し持久系競技選手はウエイトトレーニングに取り組むべきだといっても過言ではありません。

また、持久系競技は如何に長く身体を動かすことが出来るかを競い合うのではなく、ある一定の決められた距離を如何に速く移動出来るかを競い合うものであると定義すれば、持久系競技選手がウエイトトレーニングによって筋力を向上させることの意義が理解出来るのではないでしょうか。

すなわち、現在のレベルより一定の決められた距離を速く移動したいのであれば現在のレベルより高い筋力が必要であるということは腑に落ちる考え方なのではないでしょうか。

そして何より、こうした考え方を十分に理解しているストレングス&コンディショニング指導者の下でウエイトトレーニングに取り組むことが重要なのです。。。


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●S&C Professional  Katsuhiko Noguchi

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陸上長距離走競技選手に対するストレングス&コンディショニング再考

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多くの先行研究によって陸上長距離走競技パフォーマンスは、最大酸素摂取量、乳酸性作業閾値、ランニング効率という3つの生理学的要因により決定されることが明らかにされていますが、近年では、ランニング効率がより重要な要因であると考えられるようになり、特に競技レベルが高くなればなる程、その重要度も高くなる(1)と考えられています。

そこで、ランニング効率を改善するという視点から長距離走競技選手にとって必要とすべきストレングス&コンディショニングプログラムを再考してみました。

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●何故ランニング効率が重視されているのか?(個人的見解を含む)

古くから持久系競技能力を評価する指標として最大酸素摂取量が重視されてきましたが、最大酸素摂取量が同一レベルにある競技者間においても競技パフォーマンスの違いがみられることから、持久系競技能力に関係する更なる生理学的要因の検討が行われるようになりました。

そこで注目され始めたのが乳酸性作業閾値(LT)です。

最大酸素摂取量は無気的能力の良し悪しの影響も受けると考えられることから無気的能力の影響を受けない最大下能力の指標として乳酸性作業閾値(LT)が注目されてきた訳です。

ところが実際の競技はLTを超える強度で行われることからLTレベルが必ずしも強度パフォーマンスを決定する要因ではないと考えられるようになりLTを超える強度での能力指標として血中乳酸蓄積開始点(OBLA)も活用されるようになりました。

LTもOBLAも優れた指標ではありますが、これらは運動強度を漸増させた時に出現する点を評価しているに過ぎず、必ずしも一定持続時間の持久系競技能力を適切に評価している訳ではないと考えられることから、最大下強度における一定持続時間運動能力を評価する指標としてランニング効率が注目されるようになったのではないかと考えられます。

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●ランニング効率とは?

ランニング効率は最大下強度の一定持続時間運動中の酸素摂取量を評価(2)したものであり簡単にいえば車の燃費の良し悪しと同じであるといえ、ランニング中の燃費が良ければ、それだけ速く長く走れるのではないかという考え方に基づく指標になるといえます。

従って、ランニング効率が良い程、競技パフォーマンスも高いと考えることが出来る訳ですが、LTを超える強度でのランニング効率の評価は無気的代謝の影響を考慮しなければならないことから、その評価が複雑になりLT以下の運動強度でランニング効率を評価する場合が多ので、上述の通り実際の競技においてはLTを超える強度で行われるという点で持久系競技能力の評価としては不十分ではないか?とも考えられています。

そこで、近年では、ランニング効率をエネルギーコストという視点から評価しようとする試み(3)がなされており、今後、持久系競技能力を評価する有益かつ最適な指標として活用されることが期待されるているのですが、いずれにしてもランニング効率の良し悪しは強度パフォーマンスと密接な関係にあることは間違いないと考えられます。

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●ランニング効率に影響を及ぼす要因

ランニング効率は体格、筋組成、心臓血管系能力、代謝能力、ランニングフォーム、等、様々な要因の影響を受けるとされていますが、より大きな影響を及ぼす要因はバイオメカニクス的要因である(4)ことが先行研究で報告されています。

従って、個々のバイオメカニクス的要因を改善することがランニング効率の改善に繋がると考えられる訳です。

参考までにですが、ランニングにおけるバイオメカニクス的要因を検討する上では、ストライドやピッチ、ランニング動作中の関節角度、角速度、等で表されるキネマティクスと地面反力、関節トルク、等で表されるキネティクスの両側面から検討することが重要となり、この両側面は密接に関連しています。

ところで、ランニング動作は支持局面と空中局面で構成されるといえますが、Heiseらは支持局面がランニング効率に大きく影響する(5)ことを報告していることからランニング効率を改善するためには支持局面におけるバイオメカニクス的要因を改善することが重要であると考えられます。

●支持局面のバイオメカニクス的要因を改善するために

ランニング動作における支持局面は接地時に身体を安定させるため、離地時に推進力を産み出すため、に大きな力発揮を必要とすることから当然、下肢筋力が大きく関係してくるといえます。

従って、ランニング効率を改善するために支持局面のバイオメカニクス的要因を改善する上で下肢筋力の向上は不可欠であるといえるでしょう

特に、ランニング動作における接地局面で大きい推進力を得るためには高い下肢伸展筋力が必要となり、下肢筋群(下肢筋腱複合体)の筋と腱の構造から考えても殿筋群がより主要な動力源として機能するといえることから殿筋群の筋力強化が不可欠であるといえ、更に、キネティクスという視点で考えれば下肢伸展筋群の爆発的筋力の強化が重要になると考えることが出来ます。

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また、現在指導中の陸上長距離走競技選手の考え方や意見等も踏まえて考えると、ランニング動作における支持局面のバイオメカニクス的要因を改善する上では足関節にフォーカスする必要性も出てくると考えられます。

すなわち、接地時の足関節の角度や接地から離地に至る過程で必要となる足関節底背屈運動にも焦点を当てる必要性が出てくると考えられる訳です。

ランニング動作における接地局面の足関節のバイオメカニクス的要因を改善するためには、下腿筋群をターゲットとするプライオメトリックトレーニング(例えば、Ankle Hop)が非常に効果的な運動になり得ると考えられます。

それは、下腿筋群(下腿部筋腱複合体)の筋と腱の構造的特徴(筋に対して腱が長い)から考えた場合、下腿筋群に対してはプライオメトリックトレーニングが有効であることからも支持されるのではないかといえます。

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●まとめとして

ランニング効率を改善する上ではランニング動作における接地局面のバイオメカニクス的要因の改善が重要となり、そのためには股関節伸展筋群、特に殿筋群のウエイトトレーニング及びプライオメトリックトレーニング、下腿筋群のプライオメトリックトレーニングが有効である。

更に下肢伸展筋群の爆発的筋力の向上という点から考えればO-Liftが導入出来れば、より効率的なトレーニングが実施出来るので尚良しといえる。

【運動種目選択&配列(例)】
・W-up
・Ankle Hop
・Power Jump
・DL
・Rev. Lunge
・Good AM
・OH Press
・Pull up
・In n' Out


(1)Daniels J, Daniels N:Running economy of elite male and elite female runners. Med Sci Sports Exerc 24;483 - 489,1992.

(2)
Cavanagh P R, Kram R:The efficiency of human movement –a statement of the problem. Medicine and Science in Sports and Exercise 17;304-308,1985.

(3)
Fletcher J R, Esau S P, MacIntosh B R:Economy of running: beyond the measurement of oxygen uptake. Journal of Applied Physiology 107;1918-1922,2009.


(4)Williams KR, Cavanagh PR, Ziff JL:Biomechanical studies of elite female distance runners. Int J Sports Med 8;107-118,1987.

(5)Heise GD, Smith JD, Martin PE:Lower extremity mechanical work during stance phase of running partially explains interindividual variability of metabolic power. Eur J Appl Physiol 111;1777-1785,2011.


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