本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

円高一服を好感し全面高

 注目された1月の消費者物価指数は、前年比で0.5%の大幅アップで金融緩和解除の条件は整ったようです。来週の8.9の両日開催の金融政策会合が注目されるが、一部に慎重論があり微妙な状況であり、政府幹部よりの円高牽制発言等もあり、円相場は朝方の115円の中間から116円台中間まで持ち直し、一先ずは円高懸念が薄れて海外高に便乗し、商品は全面高の展開です。

 金は2150円の上値抵抗線をすんなり上抜き、2163円(前日比+28円)で引けております。灯油は1.600円幅のストップ高、2.400円の制限幅に拡大されたガソリンは1.790円高となり、コーンや大豆も大幅に上昇しております。

 円高傾向に押され気味の最近の商品市場でしたが、116円台の中間まで円安傾向となったことから、重石が取れて買い安心感に繋がったものと考えられます。2月中の下げを海外市場ではかなりの部分を取り返し、銀相場などは最高値を更新しております。国内市場の重石が取れたと判断すれば、来週にかける期待が一段と膨らむというものです。

 

欧州中央銀行(ECB)0.25%利上げ

ECBは政策金利を0.25%引き上げ年2.5%とした。トリシェ総裁は「物価上昇リスクを反映した決定である」と発言し、ユーロ圏12カ国の政策金利を引き上げた。ユーロ圏では雇用や景気も上向きとなっており、利上げを容認できる状況になったと思われる。市場では年にあと二度の利上げから、3.0%の上昇まで見込んでいるようだ。

 米国・欧州・日本と利上げの傾向を鮮明にしており、各国中央銀行の政策が原油高を背景にした、インフレ懸念に軸足をおいていることが判断できる。

 本日の原油相場であるが、63.36ドルと前日比1.39ドル高の入電となっており、週明けのイランと国際原子力機関との話し合いを前にした緊張感を材料視して、直近の高値63.25ドルを上抜き力強い線形となっている。来週はOPEC総会も控えており、原油価格の波乱も予想されるが、金利引上げの効果は今のところ薄いと言わざるを得ない。

袂を分かち合いか

 久しぶりに工業品銘柄高に対して、コーンや砂糖のエタノール関連銘柄は続落となり、連日の全面安・全面高に別れを告げる前兆か。

 米国市場の貴金属は金を中心にドル安を背景に小幅高、石油関連はヒーティングオイルの在庫減から小幅高の入電。一方の穀物は鳥インフルエンザの拡大懸念からの反落入電です。

 為替の円高基調に神経質な展開の続く貴金属市場ですが、本日は116円台を保ったことを好感し、金は2.135円と+20円の高値圏での引け、白金は最近の戻り高値3.960円を抜けて3.979円となり、チャート的には好感できる。石油関連はガソリン・灯油とも先物中心にストップ高に張り付いて引けております。ファンドのまとまった買い物に追随買いが入った形ですが、今夜のNY・WTIの展開によっては、一段の上値指向となる可能性が出てきました。

 一方のコーンと砂糖は海外安と円高傾向を嫌気した投げにより、工業品銘柄とは一線を画しての玉整理となりました。エタノール人気から少々行き過ぎた反動と思われますが、特にコーンの当先のサヤの拡大傾向は明らかに行き過ぎであり、サヤの修正は来るべくして来たものと判断します。目先の買い方の玉整理はむしろ買い遅れた向きに、新たな買い場所を提供してくれるものと思われます。

レイムダック化現象

 政権末期症状のことですが、一昨年の11月に再選されたブッシュ大統領は、残る任期を2年8ヶ月も残しながらも支持率低下が目立つ。米CBSテレビの世論調査での支持率は30%となり就任来最低である。イラクのシーア派とスンニ派の衝突が続いており、改めて政府のイラク政策が非難の矢面に立たされている。派遣部隊の撤退も見えなくなり、2000人以上にのぼる米兵の死者が無為なものになりつつある。国連アナン事務総長が米軍の捕虜収容所の閉鎖を求めたことにより、報復として時期事務総長人事にまで米国が口をはさみ、国連をまで我が物に引き込まんとするエゴ丸出しは頂けない。昨日はインド訪問の後、電撃的にアフガニスタンに立ち寄り、中東和平に向けての存在感を保ち、支持率低下に歯止めを掛けようと、なりふりかまわない行動を見せている。

 冷戦終了は民主主義世界に取って大いに歓迎すべきことだったが、一国の超大国を作り出し、自国可愛さのエゴ丸出しは頂けない。ロシアの復権を望むものではないが、国連が正常に機能することを望むものです。

 話が脱線気味となりましたが、ブッシュ大統領の支持率低下の現象は、今後の世界の政情に不安定感をもたらし、米ドルへの不信感増大は商品市場にとっては、潜在的プラス要因として作用することは間違いのないところでしょう。

海外高に反応薄

 米国の経済指標の悪化からドルは続落し、ダウは大幅下落の100ドル安での入電、逆に商品はドル安背景に全面高となっております。国内市場は海外高にも関わらず、株安や円高進行が嫌気材料となり、いまひとつ力不足の展開となっています。

 相変わらずの逆張り相場の延長線上で、本日も新味に欠ける一日でした。切っ掛け待ちなのでしょうし、トレンドがでるまではあせりは禁物というところか。

 ここ最近の日米の金利上昇懸念が、株も商品も嫌気材料となっており、金利高を嫌気した一部ファンド筋の撤退も、センチメントを弱気なものにしている。一方では3月に入り新たなインデックスファンドの参入期待もあり、ファンドの新陳代謝も進んでいるようです。商品や株式から撤退していくファンド資金は、どこへ向かうのやら行き場がなければ、また、戻っておいでと言う感じです。CRB指数はダブル底形成を暗示しており、明日の入電次第で確認できる可能性も秘めております。

弥生三月相場を占う

 3月に入り企業では年度末であり決算にとって重要な月となりますし、学校では卒業式や新入生を向かえる時期となり、世間全体に慌しい月となります。

 2月は相場にとって「静」この3月は「動」となることが予想されます。先月の原油価格は前半の69ドルから57ドル台にまで、一時的に反落し大波乱の一ヶ月でしたが、「静」とはうらはらな展開ではありました。この背景として北米が10年に一度の暖冬となり、原油在庫も6年ぶりの高水準であったことが挙げられます。

 金相場も原油安よりインフレ懸念の後退から、ファンド資金の一部撤退も見られ579から537ドルまで反落し、原油同様に調整となった月でした。

 商品価格の修正安を尻目に、辞任したグリンスパン元FRB議長の発言にもあるように、地政学的リスクは更に高まりを見せております。中東ではイラク・イラン・イスラエルとパレスチナアに加えサウジであり、亜細亜ではフィリピンやタイの政情が不安視され、アフリカではナイジェリアや新たにサハラの独立運動、南米ではべネズエラ等これらの国々では、貧富の格差や宗教問題を背景にいつなにが起きてもおかしくない状況です。大国アメリカは国連事務総長選任にまで、口をはさみ世界の反感を買い、敵を増やしていることが現実です。

 2月の「静」=下げ 3月の「動」=上げというのは気が早いのでしょうか。

サヤ関係からの分析

 本日も逆張り相場を地で行く展開であり、海外安からの突っ込み売りは控えるべきの教訓通り、安値からの戻りを見せた銘柄が目立つ。

 今日はタイトルにあるようにサヤの関係から、いくつかの銘柄を占っていきます。先ずは金からですが本日の引け値でみると、当先のサヤは丁度30円幅で終えております。昨年の12月の高値や、今月上旬の高値では50円幅以上を示現しております。逆にそれぞれの高値からの反落時は、一時的に20円前後のサヤ関係となっており、この現象からすれば上げはサヤ拡大、下げはサヤ縮小ということが見て取れる。本日のサヤはほぼ中立ですから、ここから拡大気味なら上げ相場、縮小気味なら下げ途上という判断となる。

 ガソリンは期近が4月物で需要期入り、対して期先は9月物で不需要期入りとなり、大幅な順サヤが解消傾向となっております。期近買い先売りのブルスプレット狙いとなります。灯油はその逆でベアスプレット狙いとなります。

 コーンは3.040円幅の順サヤであり、上場来のサヤの拡大を見せていますが、いろんな要因が背景にあるのでしょうが、1月と3月のサヤは770円であり、シカゴの見合い限月は5セント前後の順サヤであり、円換算は250円幅となりますから1月限買いの3月限売りとなる。

今しばらくは逆張り展開か

 寄り付きこそ週末の海外高から全面高するも、その後円高が進み反落症状となっていす。相場動向はここ最近は、高いと思えば安い、安いと思えば高いと言う状況であり、トレンドが見出しにくい状況です。逆張り展開は吹き値を売り、突込みを買うスタンスですが、確信がないとなかなか難しいものです。それができなくてもトレンドが決まるまでは、安易に仕掛けないことが重要ではないでしょうか。今しばらくは様子見に徹し、待ちの姿勢が正解ではないでしょうか。

 本日の円高の背景は前週よりの、日銀のゼロ金利解除観測の延長線上の動きであり、外資が東京時間での円買戻しを仕掛けたことが背景にあるようです。円は本日対ドルだけでなく主な主要国通貨に対して、全面高の状況からすればまだ若干の円高余地ありと判断し、商品も押し目買い方針ながら、あまり急いで仕掛けることもないかと思われます。

サウジの地政学的リスク背景に上伸

 サウジ最大規模の石油施設に対する、自爆テロ未遂事件により、原油関連や貴金属中心に急騰しております。ヌアイミ石油相の発言によれば「治安部隊が2台の自爆テロ用自動車を未然に防止した」とのことで「石油の供給に支障はない」とのことです。しかし、市場は世界最大の石油輸出国である、サウジアラビアの供給不安を材料に買い物先行となり、金相場はセーフへブン(安全への逃避)から買い物が入り、他の商品もこれに連れ高する展開となっています。

 昨日もフィリピンでのクーデター未遂事件もあり、地政学的リスクは中東からアジア・アフリカ・南米と拡大傾向にあり、今後も商品市場にとっての不安定要因となることは、疑う余地のないことでしょう。但し一過性の材料としてすぐに消化するケースも多く見受けられるので、材料での飛びつき買いは控えたいものです。

 週末のCFTCが入っておりますので紹介しておきます。2月21日現在の建て玉です。

原油    30.128枚の売り越し(前週末比11.627枚の増加)
ガソリン  21.618枚の買い越し(同21.271枚の減少)
ヒーティング・オイル 849枚の買い越し(同440枚増加)
プラチナ  3.129枚の買い越し(同664枚の減少)
パラジウム 6.385枚の買い越し(同38の減少)
金     118.648枚の買い越し(同266枚の減少)
銀     51.847枚の買い越し(1.259枚の増加)
コーヒー  11.113枚の買い越し(7.447枚の減少)
砂糖    107.070枚の買い越し(11.171枚の減少)
コーン   155.17枚の買い越し(17.116枚の増加)
大豆    14.521枚の買い越し(ショートからの度転買い越し)

金メダルと金相場

 荒川選手の金メダルは素直に嬉しいですね。日本の沈滞ムードを最後の最後に、一気に晴らしてくれた彼女の演技に対して、日本の面目躍如となり関係者もホッとしていることでしょう。同じ日本人として素直に喜びを分かち合いたい感じですね。

 さて、一方の金相場についてですが、徐々に輝くが失せるかのような錯覚に陥りそうですが、金を取り巻く市場環境や、ファンダメンタルに変化はありません。ファンド資金の一部撤退やら、日銀のゼロ金利早期解除観測からの円高傾向、チャート要因の悪化等悪材料がないわけではないのですが、ここから下の水準では雑音には余り耳を傾ける必要はないのでは。

 WGC・GFMS社より昨年第4四半期の、世界金需要報告が入っておりましたので紹介します。その中で昨年一年間の国別需要合計が発表されており、インドは723.7トン(前年比17%増)中国253.1トン(同8%増)中東393.5トン(同9%増)と需要の裏づけが証明されています。但し中国を除けば第4四半期(10月から12月)は価格上昇から若干需要減となっています。逆にインドや中東の落ち込みをETF79トンに加え、機関投資家の200トン前後がそれを補い、需要全体を押し上げています。

 
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
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