本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2007年01月

大引け雑感

今日も一日お疲れ様でした。

石油製品中心にして一日を通して、全般に強含んで引けております。後場からは円相場が一時121円20銭前後まで円高したことや、原油の夜間取引弱含んだ(4時現在−40セント)ことから、利食いに押されたことやファンドの戻り売りに押されて、ややダレテ引けております。荒れる原油相場には着いていけない状況ですが、上は60ドルが壁になるものと思われ、飛びつき買いは禁物です。需給と政治のぶつかり合いの展開となっており、安定感に乏しい相場付きが続くものと思います。

貴金属は後場からの円高を受けて、金・白金共に前日比マイナスに落ち込んでおります。円高・ドル安傾向ながら、ドル建て相場が上昇することなく、円高をまともに食らうかたちの反応となったようです。今夜のドル建て相場の反応を見極めることになりますが、同値圏のもみ合いも日柄経過しており、押しが入っても不思議でない環境かと思われます。

今日の円高が何に基づいて動いているのか気にかかるところですが、今朝のニュースでG7の議題として「円安懸念」が取り上げられているとの報もあり、円高の背景については興味深いところです。

穀物は高寄り後は若干だれており、シカゴの採算より上を買うとすかさず、商社勢の裁定売りを浴び、逆に突っ込むとショートカバーより戻りが入る繰り返しとなっており、この近辺での逆張り的な動きが暫く続きそうなムードとなっております。そうこうしながら底値を固める展開に入るものと思われ、突っ込み売りは要注意となります。

明日より弊社は「かざかコモディティ」に社名変更いたします。新たなキャンペーンもスタートしますので、今後共に宜しくお願いします。詳しくは弊社HPにて確認ください。

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前場雑感

貴金属は保合いに終始しており、最近の値動きの範囲内に収まっております。石油製品や穀物に人気を取られており、出来高も冴えない状況となっています。とは言え水準が高値圏を維持しており、この水準の揉み合いから調整段階を迎えるのか、或いは上に突き抜けるのか注目されるところです。本日のFOMCの声明文内容や、来週末のG7、或いは米国景気指標と材料には事欠きません。現在の水準が高いことからぶれる場合の幅も小さくないものと思われ、値動きに翻弄されないことが重要であり、大勢強気のスタンスを確り持つことが重要と考えております。

原油は米北東部の寒波と、チャート要因から急反発となっていますが、57〜59ドルは上値抵抗とも考えられ、吹き値を追随買いするには上値余地の乏しいものと思います。明日から2月相場入りとなりますが、OPECの減産順守を見届ける必要もあるかと思いますし、米国やサウジの原油政策が市況建て直しの足を引っ張る可能性もあり、再度一転して急落のシナリオも立てておく必要もありと思います。

穀物はシカゴ高を受けて急進して寄り付き、その後は買われすぎの反動や、夜間の冴えないことから売りに押される状況となっています。原油の急騰も寄り付きのムードを強くし、買われすぎの要因となっているものと思われます。穀物は日柄調整が未だ必要な段階と思われ、買い主体ながらじっくり腰を据えて、底入れを待つ形かと考えております。

先週はセミナー開催のために「最前線レポート」はお休みしましたが、今週は予定通り再開します。会員以外の方はお申し込みください。

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朝一番情報

おはようございます。

円ドル相場は現在121円60銭台で推移しており、昨日の3時半からは10銭前後の円高・ドル安となっています。来週末ドイツで開催予定のG7で、「円安の是正が議論の対象」となるとのドイツ財務相の発言を受けて、円は若干強含みで推移しております。FOMCでの金利据え置きは、既に織り込み済みとなっており、注目はその声明内容に移っている模様です。

原油は急反発しており、56.97ドル(+2.96)となっています。米北東部の冷え込みや、サウジの追加減産の報道から急反発症状となり、先日のサウジの駐米大使ファイサル氏の発言の「原油価格は50ドル近辺で丁度いい、イランの石油収入が増加し、影響力の強化を懸念している」との言動とは裏腹な減産を、市場はサプライズと捕らえたようです。

貴金属は原油高に反応しており、やや確りの展開となっております。FOMCの結果や週末の雇用統計の発表待ちとなっており、ここ最近は同値圏の動きとなっており、出来高を伴わないものとなっており、金の650ドル攻防戦は継続されているというところでしょうか。本日の採算は金15円高、白金10円高、銀5円高、パラジウム5円安となっております。

穀物は反発しており、コーンは4ドルを固めるような展開となっております。本日はファンド勢の買い越しは4000枚程度と見られており、一部では2月以降もファンド資金の更なる流入を見込む発言もでており、米中西部の土壌水分の豊富と、南米の好天候といった悪材料を消化しながら、買い意欲の衰えを窺がうことはできないようです。

円相場の行方について

今日も一日お疲れ様でした。

為替は121円台後半の揉み合いに終始しており、昨日一時的に抜けた122円台は今日は抵抗線となっている模様です。日銀は来月も利上げできないのでは?というムードが広がりつつあるようです。今夜と明日はFOMCが開かれる予定となっており、バーナンキFRBは今回も金利を据え置く方針が強まっているようです。従って日米の金利差に変化はなく、低金利通貨である円は買い難いムードが広がることになります。

来週末のG7においても「円安」がテーマとなる可能性は低いようで、なにをきっかけにして円高方向へ転換するのか、見通しの付き難い状況が続きそうです。シカゴのIMMファンドポジションは16万枚のショートとなっており、売りすぎは言うの及ばない状況ですが、彼らのポジションが買い戻されずに更に大きく利を伸ばすのか、或いはショートカバーに走るような材料が今後出現するのか、注目して行きたいと思います。

外出に付き、出先より戻れるようでしたら、商品市況のコメントを載せようと思います。

前場雑感

商品市場は本日ほぼ全面安症状となっており、工業品も農産物も幅広く売られて前場を引けております。

貴金属はほぼ採算どおりの下げとなっており、商品全体に調整局面ムードが広がりつつあり、その余波を若干受けております。年初からの急上昇も、一息入れることになっても不思議はないものと思います。

穀物も大幅安の調整を迎えており、買い方がシカゴより上を買ったことに対する、反省ムードが拡大しております。この下げ局面は高値を買いついた向きの手仕舞いと思われ、これらが一巡すれば買い場が到来するものと思われ、突っ込み売りは控えて買い場を探す流れと思います。

原油は1200円幅の制限安に見舞われ、製品も大幅な下げとなっております。前回までは米国の暖冬を主な下げ要因としておりましたが、寒波が戻るとOPECの減産を疑問視する売り物に押されています。市場は売りの口実探しとも思われ、ファンダメンタルとは別次元の様相とも考えられます。本日の日経紙に「中国が石油の国家備蓄開始」の記事が載せられましたが、世が世なら立派な強材料ながら、相場の流れを変えるには到らないようです。

独歩高を継続していたゴムも、本日は軟調推移となっています。1月納会での検査不合格品が400枚に及ぶであるとか、インドネシア、マレーシアの洪水や、タイの落葉期が例年より早まり、減産期入りも早まりそう等々の理由付けで買われることも、限界に近づきつつあるようにも思われます。

朝一番情報

おはようございます。

円ドル相場は現在121円80銭台で推移しており、昨日の3時半とほぼ変わらずとなっています。昨日の東京の引け後一時122円台に乗せる場面もありましたが、本日は米景気指標の発表もなく揉み合いに終始したようです。G7に向けた円安問題が回避されそうなムードも、静かな動きに繋がったようです。ダウは3.7ドル高と1万2490ドルとなっています。

原油は反落54.01ドル(−1.41)しております。夜間取引では56ドル台寸前まで買われていましたが、再び売られる展開となっております。米国北東部では寒波に見舞われておりますが、2月中旬くらいまでは気温は低下気味と予測されております。売られた背景としてはナイジェリアの原油輸出が高水準となっており、2月からのOPECの50万バレルの減産順守が懐疑的となっていることを材料視したようです。目先底入れ感の後退感は否めないようです。

ロンドン金属取引所はアルミ、銅、ニッケルと幅広く売られており、アルミの98ドル安はギニア共和国のボーキサイトの輸出が、再開されたことを嫌気したものとなっています。ニッケルや銅も投機筋の売りに押されております。貴金属は反落模様となっており、金の650ドル定着に黄色い信号が燈りだしたようです。採算は金が10円安、銀が9円安、白金が20円安、パラジウムが20円安となっております。

コーンは一時的に4ドルの大台を割り込む動きとなり、ファンドのストップロスの売りを巻き込んで売られたようです。ファンドは本日8000枚の売り越しとなっており、ネットは32万4000枚の買い越しとなっています。シカゴは4ドルを固めるには、未だ若干の時間を要しそうです。

大引け雑感

今日も一日お疲れ様でした。

金は先週の高値2555円の高値に面あわせする場面もありましたが、大引けは若干だれて引けております。引け後現在為替は瞬間122円に乗せており、円を売るムードは更に強まりつつあるということのようです。ドル高に今夜のNY市場がどのように反応するのか見ものとなりますが、650ドルを通過点とするのか、或いは一押しあるのか注目となります。値頃から買い方勢力も手を透かしており、押しを待つムードも強く、「押し目待ちに押し目なし」という可能性も残しているのかと思われます。

穀物は大豆の期近限月から崩れており、一時の期近買い、期先売りの玄人筋への提灯買いが振るいに掛けられている状況です。しかし、non大豆の当先のサヤが7000円幅に広がろうとしており、期近の整理が一巡すれば戻り局面も近いと思われ、割安感の台頭から見直し買いが入りやすいものと思います。コーンも東穀の内部要因からの下げであり、先週の高値の買い玉が振るわれており、後少しの下げ余地を残しているものと思われます。買いはしっかり引き付けてからにしたいものです。

石油製品は夜間の40セント高もあり、一日通して確りのままで引けております。NY原油は安値から5ドル余り戻していますが、57〜58ドルは強力な上値抵抗 線があると思われ、追随するには躊躇させられるところです。ここにきて米北東部の気温は下がり気味ながら、OPECの減産の順守や、米国の石油戦略が気がかりであり、この水準からは吹き値を買うことは避けるべきかと考えております。

前場雑感

円相場は121円80銭台と、円の最安値を更新しております。今週31日にはFOMCが開かれる予定で、金利を据え置く公算がおおきいものの、賃金上昇背景のインフレ懸念に関する発言が飛び出すと、ドル売り圧力が減退する可能性もあり、予断を許さないところとなります。

市場は円安更新と、夜間取引が穀物・原油・貴金属と確りしており、換算値以上の買われ方となっております。貴金属に関しては値頃感が働く局面ですが、「相場は相場に聞け」で先週の高値近辺での揉み合いとなっています。

石油製品も高寄り後も、夜間取引が更に40セント前後確りを眺めて一段上昇し、灯油の期中限月は制限高となっております。

穀物は夜間を眺めて確りながら、その後の夜間取引がいくらかだれ気味を嫌気した展開となっています。シカゴ・東穀共に値固め段階に入っており、上下のブレを繰り返しながら下値を固めるものと思われます。

ゴムは他銘柄の堅調から新値を更新しております。一部にファンドの乗換え(6月を売り手仕舞い、先限に買いを移動)も見られており、今週はかなりの部分を先限に乗り換えるものと思われます。タイのオファー(出し値)も落ち着きを取り戻しており、4月積み227セントと先週末と同水準となっております。

米企業の収益は14四半期ぶりの減少

おはようございます。

景気指標の持ち直しが目立ち、景気に対する楽観論の台頭する米国経済では「ゴールディロックス」という造語(居心地のいい状態を指す)も生み出されましたが、今朝の日経紙朝刊では民間調査会社の集計からは、昨年の第4四半期(10月から12月)の企業収益率が2003年の第3四半期以来の一ケタ台に落ち込んだようだようです。度重なる利上げによって景気の後退は確実に及んでいるようで、今後はソフトランディングに向けたFRBの舵取りが重要になるものと思われます。

為替は121円40銭台で推移しており、落ち着いた動きとなっておりますが、週末発表されたIMMの円ショートが16万枚を超えているのは気に掛かるところです。円安への懸念発言がG7(来週末)を控えて起きる可能性がありますが、その円を売り込んでいるのは欧米の資金を背景にした投機筋なのですから。これらのポジションが円安懸念の波にさらわれるのか、それとも逆に勢力を伸ばし、125円の方向へ向かうのか注目されるところです。

CFTCファンドポジション

CFTCが発表した1月23日現在のファンドポジションを紹介しておきます。

円(yen) 16万 4860 枚売り越し(+2万6714枚)
原油    8499枚売り越し(+6467枚)
ガソリン  7484枚買い越し(−1656枚)
H・オイル 1万4201枚売り越し(+3362枚)
白金    3409枚買い越し(+904枚)
パラジウム 5420枚買い越し(+1710枚)
金     8万4501枚買い越し(+2万1551枚)
銀     3万5653枚買い越し(+2881枚)
コーヒー  1万1693枚買い越し(−3401枚)
砂糖    1万7310枚売り越し(−2583枚)
コーン   33万3156枚買い越し(+1万305枚)
大豆    8万7968枚買い越し(+1万5235枚)

* 円は日銀の利上げ見送り決定から、売りポジションを増やしています。
* 金の買い越しは久しぶりに増加しております。
* 穀物は増減幅は小さくなっていますが、高水準の買い越しに変化はないようです。    
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
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