本日のトピック(最前線情報)

岡地(株)東京支店投資相談部の川原忠夫が相場の分析を致します。商品業界に身を置くこと四半世紀、相場界の酸いも甘いも噛み分けた豊富な経験を生かし、ファンダメンタルを重要視しながら、的確且つ最新の情報を発信してまいります。尚、情報に関しては正確を期するように最善を尽くしておりますが、内容の正確性を保証するものではありません。利用にあたっては自己の責任の下で行うと共に売買の判断はお客様ご自身で行なってください。

2012年10月

米国市場再開待ち

おはようございます

10月も早いもので最終営業日、明日から霜月11月入りとなります。ハリケーン・サンディ騒動で米国市場ではこの二日間のあいだほぼ休場状態となって、アジアも欧州も手がかり難からの小康となっています。2日発表予定の米雇用統計に関しては、米労働省報道官から「鋭意努力する」とのことで、大統領選挙もどうやらスケジュール通りに進みそうです。

【金融・為替】
ドル円は米国時間はずっと79円60銭に張り付く状況、これで日銀は今年に入り確か36兆円規模の資産購入を決定したことになります。自らの率先というよりも、政治家や金融市場の催促に屈している印象ですが、独自性・中立性が問われる状況となっています。ユーロも米国時間は1.296ドル近辺に張り付き、米国市場が休場となれば株も為替も商品も牽引車不在といったところでしょうか。欧州ではスペイン経済の縮小が鮮明化し、ドイツでは失業率が6.9%に上昇し、失業者数は2万人増の294万人に上っています。

【石油市況】
原由は85.68ドル(+0.14)と小幅に反発、ブレントの方は109.08ドル(−0.36)とこちらは続落しています。今回のハリケーン襲来はメキシコ湾をそれたことから、原油市況への影響も軽微に留まったようです。

【貴金属市況】
金も前日に続き薄商いでセッションも動意に欠けるものとなり1712.1ドル(+3.4)で引けていて、振幅幅は上下に10ドル程度の保ち合いに終始しています。本日より全ての金融市場が再開される見通しで、米国市場の再開待ちといったところでしょうか。

【穀物市況】
穀物市場は総じて堅調に推移していて、出回り期の荷の重みや、南米の作柄好調に押されるも値頃感から下値を支えられる動きとなっています。

為替変動の心配は遠のく

ニューヨーク証券取引所とNASDAQ市場は本日の休場となり、これは1888年以来124年ぶりのことです。また、商品取引所は本日は再開予定でフロアでの取引が行われますが、市場参加者がどの程度戻るのかはquestion?の状況です。

注目された日銀の追加緩和策は、既報のように11兆円規模で発表されました。通常はお昼休みに発表されますが今回は株式市場の引けに近く、遅い分、その期待値が大きく膨らんだ分が悲観視されたようです。株価はプラス推移から急落して87円安に、ドル円は瞬間80円10銭に円安方向に振れるも直ぐに79円30銭に円高方向となりました。

午前の会合には前原財政経済大臣も参加して、政府の意見を伝えての11兆円規模はそれなりに評価されるべきもので、為替が78円台に戻らなかったことがせめても成果として表れているようです。それにしても事前に日銀の動きが外に漏れすぎていて、市場の期待値が膨らむ分やりにくいだろうなーとは思います。

日本の思うように円安が進まないものの、ひとまずは過度の円高傾向も回避できたのではないでしょうか。いつも書くように日本は世界最大の経常黒字国であり、世界の金融市場に緊張が走ればリスク回避の「円買い」は今後も続くことが想定され、日本の10兆円は米国のQE3と比較すると月額400億ドル規模では僅かに3ヶ月分です。緩和策による日本の努力も米国からみれば規模の小ささは否めないようです。

さて、心配なのは週末予定の「米雇用統計」、来週6日の「米大統領選挙」ですが、ワシントンの政府活動も二日間お休みで、先送りされる可能性があることです。過去にも何度も書いていますが「相場師殺すにゃ刃物は入らぬ」という格言ですが、値動きの乏しい状況からはぼちぼち逃げ出したいものです。

今日もお疲れ様でした。今夜は秋空に満月です。中秋の名月は遠に過ぎましたが、この時期の澄んだ空気の満月もまた良し!

日銀の政策待ち

おはようございます。

ハリケーン「サンディ」は勢力としては5段階に最低のカテゴリー1ですが、米北東部に上陸するものとしては史上最大規模のようで、最大風速が130メートルと聞けばやはい凄いとしか言いようがありません。ニューヨーク証券取引所は早くも昨日に引き続く休場する予定のようです。商品もシカゴ市場を除くと電子取引のみで、大手プレイヤー不在から出来高は冴えないものとなっています。2005年に襲った「カトリーナ」によりブッシュ政権の信任が一気に失墜したことから、オバマ大統領は遊説から急遽ワシントンに戻り、ハリーケーン対応に集中しているようです。

【金融・為替】
ドル円は79円80銭近辺で推移、何といっても本日の「金融政策会合」が最大の関心事となっています。10兆円規模の拡大は既に織り込み済みとの意見も多く、予想の範囲内であれば円は買い戻される可能性も指摘されていますが、日銀によるより規模の大きなサプライズがあるのかどうか・・・・・?

ユーロは1.290ドル(ユーロ円102.9円)と軟調に推移、ギリシャの債務再編に関してECB・IMF・EUがヘアカット(債務減免)の提案していることに関して、独ショイブレ財務相は非現実的として拒否の姿勢を示したことがユーロが再び軟調に推移する背景となった模様です。NY証券取引所は休場、欧州市場ではハリケーンの接近により保険株が下げが扇動する動きとなっています。10年債利回りは1.718%に低下しています。

【石油市況】
原由は85.54ドル(−0.74)に反落、電子取引のみで出来高は薄いものと推測されます。今回のハリケーンが北東部に向かったことは、石油施設の多いメキシコ湾を回避したことから原油にとっては下げ要因、ブレントは109.44ドル(−0.11)と小幅に軟化しています。

【貴金属市況】
金は1708.7ドル(−3.2)と小幅に続落、推定出来高が5万8,000枚台ですからこちらも取引所立会の中止から、冴えない相場展開に持ち合い継続模様のようです。1700ドルの攻防が続いていますが、こちらは週末の雇用統計待ちといったところでしょうか。

【穀物市況】
大豆中心に大幅に続落していて、受け渡し通知を控えた買い方の手仕舞い売りや、ブラジルの降雨による作柄の改善から冴えない動きとなっています。シカゴはハリケーン上陸地点からは遠く、通常の立会上取引ですがやはり参加者は限定的なようです。

明日の日銀待ち

先週末の原油市況欄に、ハリケーン「サンディ」が米北東部に向けて北上と書きましたが、事実その通りに北上していてニューヨーク州では40万人に避難勧告が出されました。公共の交通機関は運行を中止して、ニューヨーク証券取引所や商品取引所も今夜は休場となります。最も電子取引は通常通り取引を予定していますので、売買機会を失うという投資家にとって最悪の状況ではないようです。中西部で穀物や為替を扱うシカゴの取引所は通常通りオープンします。

日経平均は高寄り後も保ち合いでしたが、ホンダが今年度の利益を下方修正して急落したために、マイナス圏での推移となっています。中国側が取る日本製品の不買運動の影響もあってのようです。尖閣の領有問題が日中間に重くのしかかっていますが、今朝面白い統計があり、中国では尖閣を監視する地域の海洋監視の強化のために6名の求人は応募が皆無のようですが、日本では海上保安庁の求人は前年比2.5倍の7000人を超える応募となっているようです。最も愛国心だけの問題ではなく、日本の応募増には海上保安官が主役の映画「海猿」も貢献しているようです。

さて、明日は日銀の金融政策会合が最大の注目ですが、デフレ脱却に向けて現在の80兆円規模の資産購入を更に10兆円増額して、90兆円規模に拡大するとの見方が大勢を占めています。今月は欧米金融当局が政策金利を据え置くなかで、日銀だけが追加緩和に向けた議論がされていることから海外からの注目度の上がっているようです。

その証拠にシカゴの金融先物市場のドル円のポジションが21週ぶりに変化、5月以来の円ショート(ドル・ロング)に入れ替わっています。前週は1260億円の円ロングが、途転2270億円規模の円ショートに転換しています。先週の4ヶ月ぶりの円安水準は、彼ら投機筋の動きが一役買ったことは言うまでもないようです。

円安の動きは一時的に過度な日銀への期待の表れでもあって、日銀としても1%程度のインフレをある種の目標水準としていることもあり、消費増税の始まる2014年にはその目標を達成目処としていますが、どうやら現状では遥かに1%の壁は大きいようで「自ら追加の緩和策」に追い込まざるをえないようです。

そこで10兆円規模の緩和が市場の既にコンセンサスになりつつあり、規模がこれよりも小さい場合は円高への修正を余儀なくされることになります。また、日銀サイドとしてのサプライズがあるとすれば、インフレ率が1%に到達するまで無制限に債券を購入するという手法もありますが、なにしろ白川総裁は市場の必要としない資金を無制限に供給しても、借り手の状況では意味をなさない!との発言を過去にしていて、緩和には保守的な日銀が欧米金当局の向こうを張っての強力な緩和策は考えにくい状況です。

果たして、どのような結末となるのか?明日のお昼前後の発表待ちとなります。

今週は日銀金融政策会合に注目

おはようございます。

欧州では本日から冬時間に移行します。従ってこれまで日本時間午後4時からスタートした欧州の株式市場は一時間繰り下がり、ロンドン市場の非鉄金属の取引も同様の扱いとなります。米国市場は来週の週明け11月5日から冬時間採用となります。

本日から臨時国会が11月末までの会期33日間開催されます。野田政権の内閣支持率が過去最低の20%に急落するなかでの開催、法案成立と引き換えに年内解散を突きつける自公に対して、民主党内部は支持率の低調から解散先送りの来年にしたい思惑もあり、政治の動きが活発化するものと思われます。自公にとっても法案を政争の具にするリスクを抱えていて、赤字国債法案などの通過云々は格付会社も日本の格付を左右するものとして注目されています。

経済では明日の30日は今週のメインイベント「日銀金融政策会合」が開かれます。同時に2014年の物価見通しも発表されることから、日銀の目標の1%に届かないことが証明されて、今回の追加緩和策の実行の可能性が高まっているようです。これまでの追加緩和では既に80兆円分の国債購入などに費やされていて、今回は更に10兆円規模の拡大が既に報道されていて、日銀もあとには引けない情勢となっています。万一ここで追加の緩和を見送ることになれば、円相場が急騰するリスクが存在することとなります。それはないとは思いますが、仮に予想の10兆円の緩和策で市場がどのような判断を下し、円相場がどのように推移するのか最大の注目点となります。

週末の11月2日は恒例の「米雇用統計」が発表されます。現在の予想では失業率が7.9%と前月の7.8%よりやや後退し、非農業部門雇用者数は12万1000人増と見込まれていて、この10月の分と11月の分の二度の雇用統計は12月11・12日の今年最後のFOMCの金融政策にも大きく影響を与えることから注目されます。

そして来週6日はいよいよ米大統領選挙の投票日となり、オバマ・ロムニー両候補の雌雄を決することになります。その後の米国の最大の関心事は「財政の崖問題」で、このままずるずると結論を先送りすれば、「増税や財政支出削減」から米国の成長率が最大3%程度の低下を強いられ、米国のみならず、世界経済の悪影響は計り知れないことが予想されます。日本の政局ともどもに注目されます。

今週も宜しくお願いします。

ドル円は日銀の政策を織り込む動きに

おはようございます

今週は石原さんの突然の都知事辞任から国政への復帰意欲に政界が揺れました。リーダーシップと決断力が売り物であることは言うまでもありませんが、行き過ぎると傲慢とも受け取られる矛盾も含んでいます。それでも強い政治家を日本は求めていることも事実で、今後の国政にどれだけ影響を与えるのか「最後のご奉公」が注目されます。東京の五輪招致や、築地の移転問題等が残されている課題で、前任者の強い個性の余韻も残り、新しい知事もさぞ多難なスタートを切ることになりそうです。

【金融・為替】
ドル円は79円60銭近辺(ユーロ円103円)で今週の取引を終了、週足ベースでは70銭ほどの上髭を引きドルの上値の重さを感じさせられます。ユーロ円でも104.6円から1円50銭ほどの調整を経ています。来週30日の日銀会合が注目されますが、既に事前予想の10兆円規模の追加緩和策は市場にはほぼ織り込み済みとみられが、サプライズありやなしやで気のもめるところです。

ユーロは欧州時間で1.288ドルまで下落したものの、その後の米第3四半期GDPが予想の+1.8%が2.0%と好調であったことから株式市場が反発に転じて、ユーロも1.293ドル近辺に戻して引けています。スペインでは7−9月期の失業率が25.02%で過去最悪となり、政府の支援要請の問題も含めて、欧州債務危機の深刻度合いの根の深さを象徴しているようです。ダウはマイナス圏からGDPの速報値に救われて、辛うじてプラスの1万3107ドル(+3.5)で引けています。10年債の利回りは1.745%に低下しています。

【石油市況】
原由は小幅に続伸していて86.28ドル(+0.23)に、ブレントも109.55ドル(+1.06)に続伸しています。株価が下げ止まったことや、GDPが予想を上回ったことが好感されています。また、ハリケーン・サンディが中米から米北東部を目指す動きがあり、心理的にサポートされた面もあるようです。

【貴金属市況】
金は昨日のアジア時間に一時1701.4ドルまで売り込まれる場面がありましたが、ユーロが反発に転じてドルが戻ったことから1711.9ドル(−1.1)で引けています。CFTCによると23日現在の投機筋のロングは566tと前週比40tほど減少、ピークから90tほど縮小しています。25日現在で取組高は45万2000枚でピークからほぼ4万枚減少していて、減少幅から推測すればロングは優に100tを超える減少となり、8月以降の増加分の半分近くが整理されたものと思われます。節目の1700ドルを現状では維持していて、来週は大台を巡る攻防が予想されます。

【穀物市況】
コーンは続落していて大豆はほぼ変らず、輸出需要の減少がコーンの反発力を削ぐものとなっています。今後は南米の作柄にも注目が移る流れとなるものと思われます。

全般に下げ止まり小康

おはようございます

【金融・為替】
ドル円は80円35銭と昨日から更に20銭ほどの円安・ドル高で推移、引き続き日銀の緩和策への期待や、日本企業の米国企業買収によるドル需要、貿易赤字の拡大傾向、また、米景気指標の改善傾向からのドル買いを手がかりに円安基調が継続しています。しかし、円安への過度な期待は過去に幾たびとなく裏切られた歴史の繰り返しであることや、日本の経常黒字が純然たる世界一の断トツであることはなんら変わりありません。

ユーロは欧州時間の序盤に1.302ドル近辺に上昇したものの、その後はじりじりと水準を下げて現在は1.293ドルに軟化しています。ギリシャへの第2次支援となる200億ユーロの支援に関して、ドイツの同意を得ることが難しいと報道されたことがユーロ売りに繋がっているようです。危機の緩和で反発して、危機の混乱で売り込まれる不安定な動きが続いています。

ダウは26ドル高の1万3103ドルと久しぶりに小幅に反発していて、耐久財受注や新規失業保険申請件数が事前予想を上回ったことから、リスクオフがやや和らぐものとなったようです。10年債の利回りは1.826%に上昇しています。

【石油市況】
原由は86.05ドル(+0.32)と小幅に反発していて、ブレント相場も108.49ドル(+0.64)に反発、株価が下げ止まったことや景気指標の改善傾向が続いていることから、続落に次ぐ続落から一先ず開放されたといったところでしょうか。

【貴金属市況】
金は前日の1700ドル割れから反発してドル安の動きもあり一時1718.9ドルと、安値から20ドルもどる場面もありましたが、ユーロが失速(ドル高)したことから軟化して1713.0ドル(+11.4)で引けています。前日にレンジ下限の1700ドルを一時的に下回ったものの、引けベースでは大台を死守できたことや、安値からアジアの実需買いが再開されたとこを好感する動きとなっています。取組はピークから大よそ4万枚の減少となり、ファンドのロングはある程度縮小されたものと推測されます。前日のFOMCでは緩和策の継続が伝えられたことから反転につながった側面もありますが、現状では新規に買い進める口実にやや材料不足といったところから、当面は下値1700ドルとした保ち合いが続くものと推測されます。

【穀物市況】
穀物はコーンが大幅に続落、大豆も昨日までの反発基調が後退して旧穀限月中心に軟化しています。大豆・コーン共に輸出需要の不調が低調となっていることも、上昇を阻害する要因となっています。

日銀の緩和期待に80円乗せ

ドル円相場は23日の午前8に80円台に乗せて以来、本日2時過ぎに再び80円台に上昇(円は下落)しました。来週30日の日銀金融政策会合において、10兆円規模の追加緩和策が発表されるとの報道が円売りに拍車をかけたようです。10兆円規模の増額の活字は既にあちこちで踊っていたことから、筆者は織り込み済と考えていましたことから、この反応に少々驚かされている次第です。

ところで、解散総選挙は「近いうち」が延び延びになっていますが、それでも遠くないうち?に実行されるものと思いますが、仮に自民党が政権を奪取することになれば、追加の緩和に慎重な白川総裁を更迭する意味の発言を安倍総裁がしています。そして海の向こうでは安倍さんと同じ対立候補のロムニーが大統領に就けば、積極緩和派のバーナンキ議長の解任を臭わせています。日本では円の価値が上がることを警戒し、逆に米国ではドルの価値が下がることに危機感を募らせているようです。摩訶不思議な現象ですね!

日本では赤字国債法案の成立が遅れていることから、S&Pなどの格付会社が政治の混乱からの引下げの示唆をしています。米国でも大統領選後に財政の崖の問題が控えていて、財界の大物であるウォーレン・バフェット氏は「財政の崖から落ちる可能性が高い」と発言していて物議を醸しています。相場への影響も大きく金融関係者の最大の関心事項とともに、FRBの金融政策にも影響するため今後注目されます。

たった今、石原さんが都知事を辞任して新党を結成する発表をしています。近いうち(遠くない時期)に政治も波乱含みです。


FOMCは予想通りにサプライズなし

おはようございます

【FOMC】
政策金利はゼロ〜0.25%に据置、声明文は以下のとおりです。
「経済は安田やかな成長にとどまっており、失業率は高止まりが続いている。その上で住宅ローン担保証券(MBS)を毎月400億ドル購入する方針維持」となっていて、先の9月の決定事項を確認するもので予想通りのサプライズはなしでした。
また、年末が期限のツイスト・オペレーションも引き続き期限まで毎月450億ドル規模を継続することを確認しています。反対票はリッチモンド連銀のラッカー総裁で、9会合連続の緩和策反対ですがこれも予想の範囲となっています。
大統領選挙を控えていることや、9月の量的緩和第3弾は事実上の無権限を意味するもので、その効果を語るにも時期尚早といったところで、大統領選後の「財政の崖」の問題から次回12月11・12日両日の会合が注目されることになります。

【金融・為替】
ドル円は79円台後半の保ち合い継続で現在79円80銭前後で推移、30日の日銀金融政策会合を待つ状況で、現在の80兆円規模の資産購入を更に10兆円規模の拡大が予測されています。ユーロは1.296ドルと小幅に続落していて、今週は複数のユーロ圏経済指標の不振や、スペインやギリシャの債務問題の不透明感がユーロの軟化推移につながっています。支援要請に踏み切らないスペイン債の10年ものは5.60%の利回りにじりじりと上昇していて、欧州の債務危機が一筋縄ではいかないことを示しています。ダウは25ドル安の1万3077ドルに続落していて、引き続き企業業績の減収減益を悲観視する反応が続いています。10年債の利回りは1.785%に上昇しています。

【石油市況】
原由は85.73ドル(−0.94)に続落していて、ブレント相場も107.85ドル(−0.40)と同様の動きで、株安やドル高を嫌気する動きとなっています。本日発表された新築住宅販売件数の好調には反応薄状態となっています。

【貴金属市況】
金は続落していて一時節目の1700ドルを割り込み1698.9ドルまで売り込まれ、引けは1701.6ドル(―79)で取引を終了しています。金融市場や他の商品市場がネガティブな展開を強いられていうことや、ドル高が続いていることから強気勢のポジション調整の売りものが継続しています。取組高はピークの49万2000枚から45万6,000枚に減少していることから、ピークから100t前後のロング解消となっていることが推測されます。8月のボトムの400tから増加して今月上旬の650tがピーク、現在推定ですが550t規模に縮小しているものと思われます。価格は8月の1600ドルからスタートして1800ドル寸前に上昇してから大よそ100ドル調整の半値押し近辺となります。ぼちぼち値頃感も働く水準に到達していて、ドル建て金価格も下げに抵抗する水準と考えられますが、為替の面から日銀期待の円安水準は気がかりなものとなります。

【穀物市況】
穀物相場はコーンが下げ止まり、大豆は続伸しています。引き続きコーン売りvs大豆買いの裁定取引が継続していて、大豆は輸出の好調にも押されているようです。

朝一番情報

おはようございます

今朝の東京の日の出は午前5時55分だそうで、秋も深まり一日の昼時間はどんどん短くなります。日の入りも4時55分ですから一日24時間のうちの太陽の出る時間は僅かに11時間、来週29日から欧州の昼時間が終了して、アメリカでも11月5日より冬時間に移行して立会時間もこれまでより一時間繰り下がります。筆者は超のつく朝型人間で、朝は夜間取引が引ける少し前の4時前に起床して、5時台には出社する行動パターンですが、夏時間終了でゆっくりめの出社にしようか思案中です。

【金融・為替】
ドル円は79円85銭前後で推移していて、依然として日銀の追加緩和予想から80円を関門にした保ち合いとなっています。

ユーロは1.298ドルと節目の1.3ドルを下回る反落となっていて、欧州の景気指標の後退や、ムーディーズがスペインの五つの州の格付を引き下げたことがユーロ売りに繋がっているようです。ムーディーズはスペイン政府の引き下げを見送り、地方の格付を引き下げる方法を選んだようですが、スペイン政府に安堵感をもたらせた矢先に地方を攻撃されたようで、今後も格付会社の一挙手一投足に翻弄される状況は、欧州のみならず日米にも同じことが言えるようです。

ダウは昨日一度は下げどまる気配を見せたものの、243ドル安の1万3102ドルと9月5日以来の安値に急落、企業業績の下方修正が続く状況や、欧州の債務危機が続くことも心理的に市況を圧迫しているようです。株安・債券高から10年債の利回りは1.752%に低下しています。昨日から続いているFOMCでは政策金利の発表は日本時間の明日深夜3時15分に発表されますが、政策金利据え置きのサプライズなしが予想されています。

【石油市況】
原由は86.67ドル(−1.98)に大幅に続落していて、ブレント相場も108.25ドル(−1.19)に続落しています。欧米の株式市場が急落に見舞われていることや、ドルの対ユーロでの上昇、需給ファンダメンタルの悪化も引き続き市況の圧迫要因とされています。

【貴金属市況】
金も続落を強いられる動きから1709.4ドル(−16.9)で取引を終了、一時1705.1ドルと直近の安値を更新しています。10/4に取組高49万2479枚がピークとなり、23日現在は46万枚と3万2000枚余り減少、本日の急落でもある程度のポジション調整から更に取り組み減少となったものと推測されます。現在のレンジ1700〜1750ドルの下限に接近している状況ですが、一先ず1700ドル維持は評価できる状況と思われます。それでも理想的にはファンドのロングポジションが一段と振るわれ縮小すれば、新たなステージが始まる期待も持てます。更に円建て金価格は円安に支持されていて、ドル建てほどの調整に至らないことが残念というところでしょうか。

【穀物市況】
穀物相場はコーンが小幅に続落して、大豆は反対に小幅上昇しています。コーン売りvs大豆買いのスプレットも影響しているようです。
相場に対する考え方
相場の世界は人間社会の縮図であり、より大きな視野に立つことが成功の秘訣です。ファンダメンタルを最も重要視し、商社や地場情報を取り入れながら、既存の見方にとらわれない独自の観点から、相場動向を分かりやすく解説し分析してまいります。
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