おはようございます

混乱が続くトランプ政権ですが今度は主席戦略官のバノン氏が辞任、一時は影の大統領とまで囁かれた幹部のひとりがまた退場するという混乱ぶりです。人種差別問題が政権批判につながる混乱を白人至上主義のバノン氏を辞任させることで幕引きを図ろうとの思惑も見え隠れしますが、問題は大統領本人そのもののように思われます。今週は政権の助言機関ふたつを解散させましたが、各企業のCEOが人種差別を巡る問題から辞任が相次ぎました。問題発言を繰り返す裸の王様トランプ、米国に限らず世界に影響力を持つ国だけに政権が続けば世界の損失が膨らむばかりとなり、中国やロシアの台頭を間接的に許すことになりそうです。

ドル円はアジア・欧州と株安が連鎖するリスクオフの動きから一時108円60銭まで円高が進行されましたが、バノン氏の辞任報道からドルを買い戻す展開となり109円20銭で今週の取引を終了、ユーロは1.176ドル、ドル指数は93.3ポイントに小反落して引けました。ダウは2万1676ドル(−76)に続落し、10年債利回りは2.197%と小幅保合いとなっています。

商品市場では金が前日のスペインでのテロによる地政学上のリスクの浮上や、トランプ政権の人種差別問題の政治リスクから一時1300ドルを上回る年初来高値を更新すると同時に昨年11月の大統領選以来の高値を次元しました。但し、セッション中にバノン氏の辞任報道にドル安が一服すると達成感もあり反落に転じ、1291.6ドル(−0.8)に小反落して引けています。

原油は48.51ドル(+1.42)に大幅続伸し、ブレント相場も52.72ドル(+1.69)に続伸しています。米シェールオイルのリグ数が今週は5基減少したことがサプライズとなり、値位置を大きく切り返すことになりました。穀物市況はこのところの下落によるショートカバーという週末要因から反発しました。

良い週末をお過ごしください!