おはようございます

米国が他国に対する鉄鋼とアルミに課している関税を10日から対トルコに対しては、それぞれ50%と20%追加で引き上げることを決めています。トルコ政府は16年のクーデターに米国人の牧師が関係したとして、逮捕後の拘束が続き開放を要求する米国と対立したことが背景にあります。その結果として米国がトルコ政府に対して強硬姿勢を示し、トルコもすかさず報復するという一連の行動がさらにエスカレートして緊張を高める状況に陥っています。

10日の日本時間午後には英FT紙(フィナンシャル・タイムス)が、トルコとの金融面で関係の深い欧州の金融機関への影響を報道したことから、下落途上の通貨ユーロが対ドルで1.5ドルの節目を割り込み急落し、ドル指数も95.6ポイントの抵抗線を抜ける急進となりました。つれてドル円は111円を割り込み円高・ドル安が進行し、新興国通貨は通貨はユーロ安になびく下落を強いられる展開となり、各国の株式市場はリスク回避の売り物を浴びて下落する展開となりました。

ドルと円を除く多くの通貨や株式市場が下落し、米国市場にも波及してダウ平均は3日続落し2万5313ドル(−196)で引け、ドル指数は96.3ポイントまで年初来の高値を更新して引け、ユーロのほうも1.141ドルまで年初来安値を更新、ユーロ円は126.4円まで下落(円は上昇)し前日比では2円近い円高で引けています。ドル円は110円80銭近辺で引け、円はドル以外では唯一買い進められる反応となりました。

米国はロシアとの関係悪化も進み、英国での化学兵器使用から制裁を強化してロシア・ルーブルも続落して、新興国通貨である南アランドなどにも売りが波及しました。中東・西アジアで米国はシリア・イラン・トルコとの関係が悪化し、サウジやイスラエル寄りの政策を取ることに対して、ロシアや中国がその間隙を縫って外交攻勢をかける状況に陥り、トルコ+中東情勢は一段と混沌に陥っています。一方で米国人牧師の解放が近いとも報道され、引けにかけては通貨安が一服しています。

商品市場では原油がIEAの月報で貿易摩擦の進行も原油需要が据え置かれたことから反発していますが、他商品はリスク回避の動きに押されて大半の銘柄が軟調に推移しています。特に穀物市場では農務省需給報告で生産見通しが大きく伸びたことを嫌気して軒並み急落を強いられています。

金は東京時間終盤にドル高の動きを受けて一時1210ドルを割り込む場面も見られましたが、ドルが年初来高値更新も欧米時間には下げ止まる動きを見せ1219.0ドル(−0.90)にとどまり、週明けの円換算は4310円前後となり時間外で一時4300円を割り込むもサポートされそうです。この一両日は一方的なドル高進行から下落を強いられる展開も、ドル高の割りに下落幅が限定的となっているのは米国とトルコやロシアの関係悪化の地政学的なリスクを意識してか?或いは弱気筋の攻防にも関わらず1200ドルが硬いとみたカバーなのか判然とはしませんが、ドルの強い動きに1200ドル割れに至っても不思議ない状況ながら抵抗を感じさせる動きで、このあたりで下値を固めても想定外ではないように思われます。

よい週末をお過ごしください!