おはようございます

【金融・為替】
春節の連休が終えた中国では、首都北京で次官級の貿易協議が11日から3日間の予定で始まりました。知的所有権に関しては中国側の一定の歩み寄りも見られるようですが、技術移転の強要や国有企業の補助金などの問題が最大のテーマとなるようです。さらに仮に協議の合意に至っても、過去の経緯から中国側の履行に関して米国側は根深い不信感を持っていて、合意履行の定期的な検証も課題となっている模様です。3日間の協議による進展により、その後は閣僚級に引き上げて継続協議の予定となっています。いずれにしてもトランプ・習の首脳会談が開かれる予定は現状では難しい状況で、期限の3月1日まで残すところ3週間を切っています。

ドル円は110円35銭前後で推移していて、これまで瞬間タッチの110円台の抵抗を抜ける円安、ドル高水準となっています。ドルは対ユーロでは更に上昇し1.127ドルに続伸し、ドル指数は97.0ポイントと12月下旬以来の高水準に上昇するドル高水準となっています。米10年債利回りが2.661%に上昇した子もドル買い要因と見られます。欧州ではドイツに続き、英国経済の失速も鮮明となったこともユーロ売り要因と見られています。ダウ平均は米中協議への期待に序盤は反発して開始も、引けにかけては下落に転じ4日続落の2万5053ドル(−53)で引けています。

【石油市況】
原油は52.41ドル(−0.31)に小反落し、北京での貿易協議への期待の一方で、世界的な経済減速懸念による原油需要の後退を意識した取引となっています。

【貴金属市況】
金はドル相場の続伸を嫌気する取引となり1311.9ドル(−6.6)に反落して引けていますが、ドルの強地合いの割に大崩れしない背景にはFOMCの金融政策がハト派的なことや、世界的な経済の減速懸念があり安全資産として意識が働いているものと推測されます。一方で最大金ETFのSPDRは、先週は連日のように持ち高を減らし8トン前後の減少は懸念材料でもあります。本日の円換算は4630円前後になります。

【穀物市況】
穀物市場は概ね続落基調となっていて、引き続き米中の貿易協議が最大の関心事となっています。