おはようございます

【金融・為替】
NYダウ平均は3万5294ドル(+338)に4日続伸、ナスダック総合指数も1万4619(+264)に続伸、S&P500市場も4631(+56)に4日続伸して引けリスク選好の動きが続いています。ロシアとウクライナはトルコで停戦交渉を再開し、今後も協議を続けると発表しました。合わせてロシアは首都キエフなどの軍事活動を縮小すると発表、具体的な合意はなく今後も不透明な情勢は続くことが予想されますが、戦争そのものの更なるエスカレート化は避けられるとの見方が市場の安心感につながった模様です。

為替市場は停戦協議の進展と受け止められてユーロは1.108ドルに反発、円も一時122円割れまで反発する場面があり、その後は122円90銭前後で推移してドル安円高方向の展開となっています。前日に99ポイント台まで上昇のドル指数は98.4ポイントに急反落しています。米10年債利回りは2.5%台から軟化し2.98%前後にやや低下しています。一時2年債と10年債り利回りが2.39%に並ぶ場面があり、長短金利が逆転する方向性が改めて認識されると、金利の逆さやが「景気後退」を意味する兆候を帯び現象です。

【石油市況】
原油相場は104.24ドル(−1.72)に続落して引けています。ロシアとウクライナの停戦協議の進展や、中国・上海でのコロナウイルスによるロックダウンが嫌気要因と見られます。本日は一時100ドルを割り込む98.44ドルまで下落し、引けにかけては大きく戻しています。停戦交渉の進展は実際あるものの、今後の見通しを楽観できなことも相場は語っているようにも思われます。

【貴金属市況】
金は停戦交渉の進展を受けてNY金の取引直後に1900ドルの大台を割り込み、一時1893.2ドルとおよそ1か月ぶりの安値に沈みました。その後は原油相場も反発局面もあり安値より戻し1918.0ドル(−26.7)3日続落して引けています。NY金は2000ドル超えで64.5万枚まで膨らんだ取組高は足元では58.7万枚に減少し、投機筋の手仕舞い売りが見受けられます。筆者は1900ドル以上は実需不在の真空地帯と表現していましたが、投機筋の作った相場に実需が戻るには1800ドル台での推移が必要かと思います。一方で我らが円建ては一昨日7731円の史上最高値を付け、昨夜の夜間では一時7433円まで下落し1日で300円近い大荒れとなっています。正直ドル建て価格の影響よりも明らかに為替要因が勝る展開が続き、今後も読みにくい展開が続きそうです。本日の円換算は7580円前後になります。