March 24, 2012

静けさが意外と好きです 『花のあと』

パッケージ
監督:中西健二
出演:北川景子、甲本雅裕、宮尾俊太郎
日本映画 2009年 ・・・・・・ 5点




静けさが意外と好きです


女性が主役の藤沢周平原作時代劇、ということで興味が湧き、今更ながら鑑賞しました。

おそらく世間様の評判は芳しくないであろうとは感じます。女優目当ての方からも、藤沢ファンの方からも、映画好きの方からも、多分どこにもあまり強い訴求力はないかもしれません。
粗を探せばたくさん出てくると思います。主演女優はちょっと大根気味だし、時代劇で重要になる風景描写も単にしつこいだけだし・・・。

でもなぜか憎めない小品です。個人的に意外と好きだったりします。

雪と赤い傘

何がいいんだろうと考えたら、この映画の「静けさ」なのかなと思いました。観客に何かを訴えかけたり、緊張感を持たせたり、感情を揺さぶるような、迫ってくるような暑苦しさがあまりないような気がします。
すべてが淡々としています。まるでこの映画自体が、以登(北川景子)そのものであるみたいです。

こんなに喋らない、感情を表に出さない、喜怒哀楽を極力排したヒロインも珍しいですね。やっとまともに喋り出したと思ったら、未来の夫となる人に別の男の相談をする始末。憎めないですねこの夫婦()

雪

「間」を大事にしてぼそぼそ話し、所作の美しさをじっくり見せるため沈黙を多くとる。そんな静けさの中で映し出されるのは、眉間にしわを寄せた主人公の顔の接写。

確かに美人ですね。剣士スタイルのときは髪をおろしていて、色気と気品を感じさせます。品の良さが雰囲気にちゃんと出ていますね。演技にしろ自然なものにしろ、雰囲気をしっかり出せているのは大きな武器になりそうですね。

剣士

剣士と言えば、殺陣のシーンも非常に静かです。これからどうなるのかどんな演出をするのか、というような緊迫感もあまりなく緩い感じです。でもなぜかその緩さがいい。

心ここにあらず、みたいな仏頂面で最後まできたのに、最後の最期でぎこちない笑顔を見せる。
子供だましみたいな演出なのに、なぜかいい。

剣士2

どうやら主演女優(というか以登)にやられたみたいです。
世迷言みたいなことを言ってすいません
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atribecalled at 23:30│Comments(4)TrackBack(5)日本映画 | 6点評価

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1. 花のあと  [ 佐藤秀の徒然幻視録 ]   March 25, 2012 07:15
公式サイト。藤沢周平原作、中西健二監督、北川景子、宮尾俊太郎、甲本雅裕、市川亀治郎、國村隼、佐藤めぐみ、相築あきこ、伊藤歩、柄本明。舞台は藤沢周平お馴染の庄内・海坂藩 ...
2. 花のあと/北川景子、甲本雅裕  [ カノンな日々 ]   March 25, 2012 09:12
手に取って読んだことは一度もありませんが、時代劇映画の原作者といえば先ずはこの方、藤沢周平さんというくらいに映画好きの私には認知度の高い時代劇作家さん。今では藤沢周平 ...
3. 花のあと  [ いやいやえん ]   March 25, 2012 09:22
藤沢小説の映像化は見逃せないでしょ、ということで借りてみました。海坂藩ものですね。 名家の娘と下級武士の剣士、出会いは一時だが恋に落ちた。しかしどちらにも嫁ぐ・ムコに入る相手がいるわけですね。運命を静かに受け入れ、想いを断ち切る以登に、その相手・孫四郎
4. 花のあと  [ 映画通信シネマッシモ☆映画ライター渡まち子の映画評 ]   March 25, 2012 10:25
花のあと [DVD]凛々しい女剣士の一途な思いが美しい珠玉の映画だ。江戸時代、東北の小藩・海坂藩。組頭の家の一人娘・以登は、男顔負けの腕を持つ剣術の使い手。藩でも有数の剣士で ...
5. 花のあと  [ 象のロケット ]   May 27, 2012 14:03
江戸時代、東北の小藩・海坂。 女ながらに剣の修業をしていた以登は、父の許しを得て一度だけ藩随一の剣士・江口孫四郎と竹刀を交える。 お互い既に別の結婚相手が定められていたため、淡い恋心は一瞬にして断ち切られた。 数ヵ月後、職務で窮地に陥った孫四郎は自害し、

この記事へのコメント

1. Posted by かのん   March 25, 2012 09:16
この映画を振り返って先ず思い出されるのは北川景子さんの所作なんですよね。それはある意味リアリティの追求ともいえるテンポや間合いだったのかもしれませんが、かといって容姿的(ビジュアルとか)に文芸作品という雰囲気ではないのでその辺のアンバランスさが難ありだったのかなと思うのでした。
2. Posted by maki   March 25, 2012 09:29
こんにちは♪

北川さんの演技力はいまいちなのですが、初々しさはありましたね
それよりも許婚の片桐才助を演じた甲本雅裕さんがぴったりで驚いてしまうのでした
原作本でも、片桐才助は、ふだんはそうでもないのですが、決める所は決める懐の大きな男として描かれており、成程とうなづいてしまいました
3. Posted by Quest   March 25, 2012 09:55
かのんさん、コメントありがとうございます!

襖の開け閉めや座り方とか相当練習した跡がはっきりわかりますよね。今っぽい顔をしていますが、どちらかといえば日本人寄りの顔かなという気もします。蒼井優とかだとどんな印象になったのかなという気もしますね(笑)
4. Posted by Quest   March 25, 2012 10:00
makiさん、コメントありがとうございます!

片桐才助は役柄そのものなんじゃないかというくらいハマっていましたよね!穏やかな話し方も良かったです。

女性同士のおしゃべりも非常に穏やかな口調で、全編を通じて静けさに包まれた作品だったように思います。

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