2016年05月

’16 廃道ゲロアタツー2

笹森峠、五城目町と上小阿仁村をつなぐ廃道。

2005.11下旬、雪の薄化粧がされてる中、7,8人の変態を引き連れて入ってみた。

たった5km程、普通の林ツーペースなら10分弱で抜ける距離。

そこに費やした時間が・・・忘れてしまったがデヘッ、とにかく半端ねがったのは確か。

そのあまりの過酷さに、もう二度と来るまいと封印した笹森峠。

あれから11年。

今回はHソヤ塾長からの強い要望と、アタックに目覚めた倒木ジャンキー・Sトウ塾生の期待を受け、久し振りに行ってみっかなって。

そう思えたのも、道なき道の走破力なら抜群のTR車を得たから。

加えて前回も参加したKネコンさんと異端ライディング・Hロポン塾生が、今回も参加してくれることになったから。(記憶が断片的なので3人寄れば何とやらプッ)

今回は前回ルートと逆回り、いきなり川渡りから入り一気に上ってみっかなと想を練る。

一つ気がかりだったのは山深い上小阿仁村でしょ、まさが雪消え残ってねよな?

そこで決行数日前、取り付き側を下見に行ってみた。

フッ雪なんていつの話してんなや、って感じだったす。(考えてみりゃ今年雪少なかったもんね)

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それどころか若葉のすんげー勢いに圧倒されてしまったよ。

実はここ、前回走破時にかんなり焦らされた箇所なんすよ。

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というのも、○印のとこにポッと出てきて目の前がパーーーッ。(林道や川が見え、やっとが脱出できたと狂喜乱舞)

だが、そこから少し下ったテラス状になってるとこで道をロスト。

葉っぱが落ちた季節の時ですら道を探せず、全員で手分けしてヤブ漕ぎ探索。

偶然ケモノ道を見つけ、どうにかこうにか川まで下ってきた因縁の場所。

それが季節柄で様相一変。

こ、これじゃ道が、というか道の線形すらまったく分かんねージャン。

両方の写真はほぼ同じ位置から撮ったもので、最初の写真の中ほどには山上にある杉の先端が見えてる。

一応クマ鈴とラジオMAXボリュームで、川向こうをヤブ漕ぎ探索してみたが道の痕跡すら発見できず。

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ここは見るからに山奥、とにかくクマが怖いので深追いはヤメヤメ。

ということで逆回りはあえなく断念、前回ルートを踏襲することに決めッ!

とりあえず川岸一帯の激ヤブを刈り払い、上陸できるようにだけはしておいた。

向かって右がTR車用川岸上り(えぐれてるので川底から太ももの高さまで一気フロントUpさせてから上ってくれ)、左がトレール車用だ。(石ヌルヌルしてるから注意してね)

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(前回のクサレタマグラ・あっち塾生)
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(前回の異端ライディング・Hロポン塾生)
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TR車用はそこからわずかな助走で林道への挑発斜面上り。

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この木の右でも左でも上れるもんなら上ってみろ。

右隣にも上ってみろ挑発斜面用意しといたぞプッ。

そしてこちらが前回も使用したトレール車用。(真っつぐには上れないので、決して簡単ではないぞ)

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(前回のクサレタマグラ・あっち塾生)

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あのー断っときますが、俺は整備した者特権としてトレール車用を使わせてもらいますからねプッ。


5/22(日)快晴 am10:40 気温27°。

これからもっと暑くなりそうな予感。

水分2L、タオル3枚、汗止めキャップ6枚、携行缶に予備ガス、工具、昼食etc。

今回のために買った5mロープを持って出発。(両端が輪っかになってて非常に使いやすかった)

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メンバーはHソヤ塾長、Kネコンさん、倒木ジャンキー・Sトウ塾生、異端ライディング・Hロポン塾生、そして先導するのがクサレタマグラ・あっち塾生の5人。

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舗装を500mほど走ったとこで廃道イン。(短い廃道なので往復する予定)

伐採が入ったようで所々砕石が敷かれてたり、けっこう走りやすいジャン。

順調に高度を稼ぎ、入ってからおよそ2km。

段々に廃道っぽく草むしてきたとこでジャジャーーーン!

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出たよ出ましたよ、この廃道特有の片斜面。(きっと崩れやすい土質なんでしょうね)

直角コーナーの先が30m弱に渡って土砂崩れしてる。

ダレが歩いたのか、斜面につけられた一条の踏み跡。

踏み幅はタイヤ幅+α、広いとこでも30cmあるかないか。

もちろん平らなとこなんて皆無。

検分を兼ね所々平にしようと踏んづけると、かえって崩れてしまうって感じ。

そんなことしながら辺りを見渡してたら思い出した。

ここって・・・そういえば前回も丸太やバッコ積んであって難儀したとこだなって。

そうそうスッタモンダやってたら雪がボダボダーーーって降ってきてよ。

(前回のKネコンさん)010
(前回の異端ライディング・Hロポン塾生)

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腐れ丸太積みと片斜面、シチュエーションは違うけど相変わらずの鬼門コーナーだな。

Hソヤ塾長、そこが狭いんだよなァ残念。

続いて倒木ジャンキー・Sトウ塾生。

オヨヨ・オヨヨしてる間に、WAO! 減点3で向こうまで辿りついちゃったよ!

Kネコンさん、ロープ出動。

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異端ライディング・Hロポン塾生、すごく良い感じだったのに最狭箇所でエンストが先か静止が先か。

2秒後ユックリ横転開始、寸前身体を投げ出したがバイクが後をぼっかけてく!

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草がおがって一見しただけでは分からないが、直角コーナーから下に向かって作業道ができてた。

そこまで転げ落ちて止まったが、けっこうヒヤヒヤさせられたぞ。

落下地点を下から見ると、えぐられてタイヤの幅半分くらいしか残ってない。

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無事、全員渡り終えホッと一息。(見てくださいな、いかにも脆そうな斜面でしょ)

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その先、草むらの下には苔むした丸太がゴーロゴロ。

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見落とすとつっかえてつんのめるプッ、注意しながらユックリ進む。

そして幾つめかのコーナー回ったら、突然立派に整備されてんジャン。

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オイオイどっから重機入れたんだよ?(もしかしてイリュージョンとやらで出現させたのかプッ)

そんなことより思い出したぞ、ここ片斜面だったとこだよな。

前回は落ちないよう谷側に2,3人整列してガードしたっけな。

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あの面白かったとこ、何の変哲もない道にしやがってプンプン。

待てよ、だとすると例の長い片斜面も平凡な道にされたのか不安・不安・不安。

そしてやってきましたよ例の片斜面、80mほどの片斜面に。

幸い原形をとどめててホッ。

ただし枝がチェーンソーされて散乱してる。(仕事キッチリ、引っ越しのサカイを見習って頂きたい)

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それらを谷底へ放り投げ、走りやすくする作業開始。

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そんなことをしてたら・・・アッ!

枝をまとめて放り投げようと持ち上げた瞬間、メガネが枝先に払われてどっかに素っ飛んじまったよ。

ウワワーーーすかさず周囲を立ち入り禁止、這いつくばって周囲を探すが見つからない。

バイク用に度を強くしたメガネ、小さなレンズ、透明なフチ、茶色のツル、見つけにくい要素満載。

近眼+老眼+乱視、裸眼では見る物すべてに紗が掛かってしまうワタクシ。(どんな女も綺麗に見えてしまう副作用ありプッ)

超ヤバ今日はここで引き返すしかないな、頭の中にそんな考えがムクムクーーーって。

そのうち皆の衆も異変に気付き、一緒に探してくれました。

「あったァ」神の声はHソヤ塾長。

崖っぷちギリのとこに引っ掛かってましたよ、ラッキー!

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さて一応それらしく整理したとこで軽く点検をば。

最大の難関は出口直前にある二組の木。

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(前回のKネコンさん)
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(前回の異端ライディング・Hロポン塾生)
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通路をふさぐように生えてるので、一本目は何が何でも上に回り込むしかない。

二組目はそのまま上を通過すると楽だけど、それが難しいなら下がって回り込む手もある。

ただし木にあたるので、サポートしてもらわないと谷にズリ落ちるぞプッ。

入ってすぐの斜面も決して楽ではない。

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もちろん途中でも一歩間違えばこうなる。(前回の異端ライディング・Hロポン塾生)

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それでは行ってみよう!

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全員無事通過したとこで只今am12:35、昼食タイムです。(ジャージ、絞れるほど汗でグッショリ)
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am10:40に出発してから2時間、廃道に入って3kmチョイってとこでしょうか。

30分ほど休憩したとこで午後の部の始まり、始まり~。(この時点で往復は無理だと悟った)

相変わらずの片斜面、チェーンソー枝を踏みつけながら上り切って右向け右。

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笹森峠の切り通し、標高250m(多分)に到着。

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Hソヤ塾長、倒木ジャンキー・Sトウ塾生用に浮き倒木セクションを用意。

がァァァ踏みつけ過ぎて破壊、元も子もなくして苦笑いの図。

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さて問題はここからですよ、見て下さいなこのジャングルを。

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まだ5月下旬なのにコレですよコレ。(不吉・不吉・不吉)

笹森峠までの五城目町側は約3.5km。

伐採してたり、高圧鉄塔の作業道あったり、重機で整備してたり、枝をチェーンソーしてたり、作業道らしきの数ヶ所できてたり。

そんなこんなで少しはフトの手が入ってるのを実感。

ところが郡境を一歩越えて上小阿仁村側に入った途端、これだもんなぁトホホ。

様相が前回とあまりにも変わってて泣きたくなったすグスッ。

これは前回、峠を上小阿仁村側から見たところ。


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峠から先だって、注意深く走れば別にどうってことなく日だまりのとこまでは行けたのよ。(前回画像)

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そういう感じを期待してたんで、早過ぎるジャングル出現には正直かなりめげたす。

ここからは各位持参した獲物を持ってジャングルへ突入!

切って・切って・刈って・刈って・払って・払って。

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際限なく続くジャングルに、気合い・根性・大和魂が削り取られてく。

ダメ・無理・出来ね、と体育会系禁句三連発!

一度は撤収を俎上に載せたが、もう少しやってみようとのご意見が。

気を取り直しつつも、ブツブツ言いながら作業を進めてたら・・・アレッ!

道が90°クランクしてるとこで思い出した。(前回画像)

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ここって・・・こ、これはァァァァァこの先4,50mも行けばジャングル終わってるはず。
(前回のクサレタマグラ・あっち塾生)

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(前回のKネコンさん)
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(前回の異端ライディング・Hロポン塾生)
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やった、やったぞ、小躍りしながら掻き分け、踏み分け、払いのけ、足を絡ませながら猪突猛進。

ヒャッホーーー!

ここだ、ここだ、ここだよ、こっから先は普通に走れたんだよ。

抜けたぞーーー!

抜けた、抜けた、抜けたぞーーー!!

大声で周囲に伝達し、達成感に浸りながら、高揚感に包まれながら峠まで戻る。

自分の感覚では、およそ300mは開拓したんでねーべが。

全員で刈り払うことちょうど一時間。

もちろん自分達が通れるライン1本分だけ。

できるだけ作業しなくて済むように、灌木やら枝やらツルやら何やらを極力回避。

当然迷路のようなラインになったのはご愛嬌ってことでプッ。

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全員ジャングル終わりポイントまで移動し、ヤレヤレちかれたべえと一安心。

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ここから先は楽になるぞ・・・と宣言してはみたもののォォォォォ。

あれから放置11年(もっとも前回すでに放置状態だったけど)、原始に還ろうとする自然を甘く見ちゃダメダメ・チッチッチ。

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何回も止まっては灌木や枝葉の少ないとこを見定め突入。

しかーしジャングル終わりポイントからロクスッポ進んでないのに、あらゆる物がバイクや身体に巻き付いてとうとう Give Up。

さっきの有頂天はどこへやら。

また切って・切って・刈って・刈って・払って・払ってフーーー。(皆の衆スマンでござる)

そんなこんなしてたら何とタイヤのレール痕発見!

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前回アタック時に掘られた痕跡で間違いない。

ちょうどブッシュを抜けた辺り、そこだけ少し開けた砂地があったとこだ。(前回画像)


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ここまで来ればもう少しだ。

その先には某氏がズッポリはまった腐れ流水路もあったぞ、懐かしい。(前回画像)
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更にその先を刈ってたころには、もう無念・無想・無我・無心の境地に。

何も考えず機械的に手足を動かし、ただひたすらライン作りに没頭。(放っておいたら地球の裏側までやったかもよプッ)

そんなことしてたら倒木ジャンキー・Sトウ塾生がバギバギ、ベギベギ、ボギボギと灌木や枝をへし折りながらやってきましたよ。

それをタイミングに、取りあえずここまでバイクを移動させようと一旦戻ることに。(この辺から足がもつれ始めた)

腐れが進行し1m幅にも広がった流水路、EDバイク組が見守るとこで得意の溝越えジャーーーンプ!

あれからちょうど一時間、また全員集合した辺りで耳をすませると川音がする。

鬱蒼と茂った樹木の間から川が見える、林道も見えるぞヒャッホーーー!

がァァァァァ、この辺りから下りたはずの道を発見できない。

だが本来の道筋はまだ先の方まで延びている。

そこでもしやの期待を抱いて、探索しに行って見ることに。

なかなか厳しい状況を予感させる光景がフーーー。

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そして100mも進んだところの写真がこれ。

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お分かり頂けるだろうか、向こうに林道が横切ってるのを。

緩く回り込みながら、林道に接続する寸前で土砂崩れ。(アッチャーーーそんなのありかよ)

砂礫の片斜面が急勾配で崖下に落ちている。

もしやと思って足を乗せて押してみた・・・途端にサラサラと波が引く勢いで崩れていく。

とてもじゃないがバイクなんてフッ。(支えようにも足場すら・・・)

様子を見に来た倒木ジャンキー・Sトウ塾生に両腕で×印マーク。

みんなガッカリするだろうなァ。

企画した責任者であり、運行管理者でもあるワタクシ、とっても悩みながら考えましたよ。

只今pm4:30。

時間も時間だし、もう一度下りる道を探してみて、ダメなら集合地点からロープ補助で一台ずつ降ろすしかないなって。

川までの落差、ざっと30m弱ってとこでしょ。

みんなで5mロープ引っ張って、くの字降ろし7,8回もやれば川さ着くべってがァ。

皆の衆のとこに戻って状況を伝える。(往復する間に何回も蹴つまづいた、もう疲れて足が上がらなくなってきてる)

ロープの件を言い出しかねてたら、倒木ジャンキー・Sトウ塾生、スタコラサッサと杉林を下り始めましたよ。

下まで到達したのを見届けたHソヤ塾長、その道筋を参考にバイクで九十九折りできるルートを探してます。

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そして急坂下りのテク、エンジンを止め、ギヤをLow固定にしクラッチの接断で下り始めました。(バイクに乗ると前転したりするので危ない)

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続いて倒木ジャンキー・Sトウ塾生。

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最後にワタクシ。

ブーツのかかとをザックと山肌に食い込ませ、のけぞり気味にユックリ・ユックリ。

自重でバイクが勝手にズリ落ちる激斜面では、Fブレーキを使って出来る限りコントロール。(Lowブレーキとでダブルブレーキ状態)

危なくなったらバイクだけ放り出せ!(それでも滑って1回下敷きに、激しくもがいて脱出したよ)

そしてやっとが林道に、橋の向こう側、水溜まりのとこに出てきたよ。

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本来の出口ポイントは橋の手前この地点。

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図らずも川向こうに出てしまったので、川渡り & 挑発斜面上りが免除されちゃったよ。

ただただ苦しかっただけの上小阿仁村側。

その最後の最後に設けられたとっておきのステージ。

名誉挽回・尊厳回復の華麗なるショーーータイム!

凶悪な事件が頻発するだろうと、ワクワク・ドキドキ待ち構えてたのにィ。

皆の衆にその旨を説明し、現地も視察してもらい、さあどうぞと促すもダレも手を挙げず。
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確かに疲れたよねウンウン、他のダレよりも俺が身にしみて分がってるって。

それにしてもモッタイナイ。

あれだけ精魂込めてつくったセクションが、一度も脚光浴びることなく自然に還ってしまうのかトホホ。

まあ全員無事ご帰還できたことだし、それだけで良しとするか。

まだゼーゼーハーハーが収まらない。(多分心拍200オーバーで不整脈の一歩手前)

この時点で水分2L飲み切り、タオル3枚、汗止めキャップ6枚使い切り。

林道に出たのがpm4:50、出発したのがam10:40、昼食休憩30分。

5km程の道を正味5時間40分、時速882mってどんだけーーープッ。

ここから出発点までは、ほぼすべて舗装路8km弱。

それじゃ皆の衆、ウサ晴らしに時速88200mでブッ飛ばし5分40秒で帰るぞってがァ。


ところでKネコンさん、練習してるだけあって見事なフロントアップだすな。

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ただその半分上げるだげでいがら、実用的に使いこなせようになれば威力抜群!

トレックフィールドでの走破力激変すると思うよ。

ひたすらご精進あれ!(俺も楽になるしプッ)

’16 オートランド秋田モトクロス R1

5/8(日)快晴。

’16 廃道ゲロアタツー 救済編

前回ツーに参加できなかった変態達へ、クサレタマグラ・あっちが再度献身的な先導をご提供しようという恩着せがましい企画なのだ。

集合場所の梅林園で待ってたが、定刻になってもダレも現れない。

アレレーーーどういうことーーー!?(まあ来ても一人、二人だとは思ってたんだけどさプッ)

ただフトリ参加が内定してたHソヤ塾長に連絡したら、カゼひいたとの返信がァァァァァ。(もしかしてヒーハートーブの雪漕ぎでやられたのか?)

ダレが来なくてもHソヤ塾長さえ来てくれたら、前回取り残したとこも含めた全廃道をゲロアタ完食してもらえる。

そう期待してたのでスッゲー残念だが是非に及ばず。

とりあえず家に戻ってきたが、さてどうしよう。

このまま俺専用のTR練パークM浜に向かうか、それとも・・・。

数日前にKズヨ選手からMXレース参加の打診受けたのが、微妙に引っ掛かってんだよなァ。

誘ってもらえるうちが花か、ほんじゃ超久し振りにMXの練習さ行ってみるべ。

となれば、サクさんにエンジンO/HしてもらったばかりのED仕様CRF150R。

調子見兼ねて乗ってみ・・・あっダメだ、そうか、そうだった。

そうなのよ、エンジンはパーフェクトになったけど、Fサスからオイル漏れてんだった。

それもダダ漏れ、ハンドル押すとブヒョ・ブヒョって半分実が出かかった屁みたいな音するし。

しょうがねーな、それじゃ怖くてあんまし乗りたくないKX250F持ってくか。

でも乗ろうなんて考えもしてなかったから何もしてないし。

チェーンもエアクリーナーも外して洗ったままだし、空気圧も測らなきゃだし。

そんなこんなでオートランドに着いたのはちょうど昼頃だったかな。

サクさんやチームメイト、常連さんetc、十数人の方々が練習してました。

なんか俺がKX積んできたのを見て、一様にオッどうしちゃったのよ反応。

ですよねー、TR車積んで現れたら来た来たってな感じなんでしょうけどねプッ。

ところでオートランドでMXするのって去年5月のレース以来、驚きの丸一年ぶり。

軽く2,3周してみたけど、コースの至るとこが激凸凹ギャップだらけ。(おっかねくてビビリまくり)

当然あっと言う間に腕上がりパンパン。

加えてTRとスピード、加速、ジャンプ、フープスetc、走破感があまりにも別物。

心技体に何とも言えない違和感が。

このまま走ってたらケガするなと思い、後はスタート練習とかフープスふられまくり練習でお茶を濁すプッ。

そんな感じだったので、フト様の練習をジックリ観察したとこでとっとと退散・退散。


5/15(日)快晴、オートランド秋田モトクロス R1。

路面コンディション悪けりゃそれを理由に敵前逃亡を目論んでたが、こんなに天気良いんじゃ無理~プッ。

ぶっつけ本番MXレースは怖すぎるので絶対出ないけど、チョッコシ練習っぽいこともしたしと自分を納得させる。

愚妻から「危ないことしないで、無理しないで、ケガしないで」と、いつもの三重唱で送り出される。

am7:00頃にオートランド着、何となくいつもより駐車場ガラガラしてるっぽい。

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公式練習始まってもこうだもの、ミニモト含めて出走台数少ないね。

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自分がエントリイしたレジェンド・クラスの公式練習。

ジッチャンは体力温存作戦です、2周プラプラしたとこで速攻やめやめ。

さて、いよいよ本番ですよ。

レディス + 65オープン + レジェンドによるヒート1。

まあ一口で言えば、女・子供・年寄りを集めた社会的弱者クラスですなプッ。(フルサイズは#12の俺だけデヘッ)

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スターティング・グリッドに整列すると、いつもなら心臓バグバグすんだけど、今日は至って平静な自分が不思議。

考えてみりゃ孫と娘と酒飲み友達と走るのに緊張するわけねーか。

それとも愚妻に笑うと緊張しないよと言われ、無理矢理笑顔をつくってるからかな。(どんな顔になってんのか想像すると怖いプッ)


ヒート1、スタート!

ワタクシより年長のFジタ選手、いつも感心するけどほんとスタートうまいね。

自分は2番手につけてFジタ選手を追走。

何度も間合いを詰めるが、なかなか抜かせてくれない。

インから差そうとするとインを締めるし、アウトから抜こうとするとアウトに寄せてくる。(背中に目がついてるのか)

ウーーーンさすがだす、だてに長くはやってないな。(ズル賢こさには素直に脱帽)

でもそこはKX250FとCRF150R、パワー差を活かし無理っと前に出る。

そこからはレース数日前に整備されたコースを、ややオーバーペースで逃げまくり。

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まあ良かったのは最初の数周だけプッ。

後はグチャグチャ、止まって転んでを4,5回も。

記憶が混乱してるけど、とにかく原因はすべてホットスターター。

引きっぱなしになって戻らなくなったのよ。

自分はクラッチの引きを軽くするため、DRCウルトラライトレバーに取り替えてる。


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それによりホットスターターは右側に引き直し。

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そのちんちぇレバーが、ハンドガードのホルダに噛み込んじまったのよ。

元々クリアランスが取れなくて、ホルダを削ってやっとって感じだったんだけどさ。

指先に力を込めてレバー戻そうとするがビクともしない。

ホルダーをグニグニしたりスッタモンダするが戻らない。

そんなことしてる間に次々パスされちゃうし。

こうしててもしょうがない、とにかく走るべ。

ってことで、ホットスターターが引かれた状態で焦って走り出す。

がァァァァァ・・・当然ってば当然だけど明らかに調子っこ変。

また止まってグニグニ・スッタモンダ、これの繰り返し。

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いよいよ何とかしなきゃ危険が危ない。

そこで大坂の上でオフィシャルしてる倒木ジャンキー・Sトウさんのとこで緊急停止。

立ちゴケかましながらプッ、現象を伝え二人がかりでスッタモンダ。

そんなことしてるうちLAPされちゃいましたよトホホ。

ぶっちぎりでチェッカーの予定だったのにグスッ。

もうそろそろヒート1終わるんじゃね、ってことで結局あきらめて走り出した。

危ないし怖いし今更だし、残りはユックリあくまでもユックリ。

レース後、パドックでTイタ選手に見てもらったら、何と直ってるじゃあーりまへんか。

多分あきらめた寸前に直って、そうとは知らずに走り出したんだねフーーー。


昼休み、ツラツラ考えた。

実はヒート1で数周オーバーペースで走ったでしょ。

それで最初のスッタモンダやってた時に感じたんだけど、結構腕にきてるなって。

考えてみりゃ練習まったくしてないんだから、いきなりレースでガッツリ走るなんて無理。

抑えが利かなくなってフルサイズのパワーに翻弄されたら、何よりも恐れてるケガに直結するし。

それに元々典型的な「痩せ馬の先走り」タイプなんだよね俺って。

※ 痩せ馬の先走り : 最初は元気で調子良いが、最後まで持たずにバテて失速すること。

そこに練習してないのと加齢が加わって、一段と体力・持久力が衰えてるのは明らか。(ヒーハートーブでも思い知らされたしプッ)

そこでヒート2は長持ちさせるの最優先、その方向で行くべって心に決めたのだよ。

ペース落として腕上がりとスタミナの消耗を防ぎ、完走を目指そうって魂胆。



ヒート2、スタート!

今度は早々に頭に出たとこで、予定通り完走マイペースに。

後ろにダレかついてきてる、ロックオンされてるのが分かった。

そうくるならコッチもオーバーペースで、なんちゃって色気も一瞬出たが、今の自分がそんなことしたらグダグダになるのは火を見るより明らか。

とにかく延命、延命、チェッカーまでひたすら延命ってがぁプッ。

何周目だったのか、どこで抜かれたのかよく覚えてないが、CRF150RのYマオカ選手。

そこからは離されないように、粘り強く、懸命についていきましたよ。


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マシン・パワーはこっちが有利だし、ミスしてもらえるかもだし、ワンチャンスでひっくり返せるようにって。

一応それらしくライン変えて攻めてみたりしてプッ。

そのうち疲れてきたし、腕は上がってくるし、痛めてる左ふともも痙攣ビグンビグン始まるし。

いんやあ、この辺りが今日のレースで一番きつかった。

「アクセル戻せば楽になるぞ」悪魔の囁きに何度ヒザを折りそうになったことか。

結局食らいついたまま 1,2チェッカー。(バトル面白かったと言ってくれたフトもいて良かったす)

最後まで悪魔に屈服しなかった自分をほめてあげたいです。

いんやあ久し振りのMXレース、やっぱヨーイドンは最っ高面へなーヒャッホーーー!

ましてや整備直後のコースだったし、最っ高気持ちっこいぐ走れたよ。

なぜかヒザも痛くならなかったし Very Good!(そっちは良かったけど只今全身筋肉痛プッ)

Kズヨ選手、誘ってくれてありがとう感謝。

倒木ジャンキー・Sトウさん、手伝ってくれてありがとう感謝。

大会関係各位、お疲れさまでした、そして楽しいレースありがとうございました。

ヒーハートーブトライアル

トライアル界では有名なイーハトーブトライアル。

岩手県の北部、七時雨山荘周辺の広大なエリアでやってるみたい。

自分もトライアルにまったく興味なかった頃でも、名前だけは知ってたし。

後には林ツーで七時雨の林道走ったし山荘も見たし。

トライアル始めてからは、いつかは出てみたいなって。

でもって今回誘われたヒーハトーブ、ってーのはパロディか何かですか?


前日pm8:30に寝たもんで、早朝am5:00には目がパッチリ。

昨夜は下り坂天気を感じさせる生ぬるい強風吹いてたし、雨が近づいてるとの予報だったし。

明日のツートラ、80%難しいなって思いながら床についたのよ。

雨降ってるかな?

起きるやいなやカーテンめくってみたら、雨なんか一滴も降った形跡ないし、風もおさまってるしでヒャッホー!

Hソヤ塾長や他の塾生とは日沿道の西目PAでam8:30に待ち合わせ。

そこから連れ立って金浦町のどこかでまで行き、そこで全メンバー集合するのがam9:30らしい。

そそくさとバイクを積み込み、かなり早いけどam6:30には家を出た。

西目PAの無料休憩所で着替えなんかして、出す物出してたら時間になるべって。

家を出る時、ドン曇り。

コンビニ寄った時、ポツポツ。

新屋大橋まで来た時、パラパラ。

R13に乗った時、バラバラ。

大森山の辺りで、ザアザア。

グエーーー今から降るのかよ、なんで昨日のうちに降っとかねんだよクッソー。

そりゃ迷いましたよ、良好コンディションじゃないと走らない宣言してる俺だもの。

このまま猪突猛進するか、それとも尻尾巻いて逃げ帰ろうかって。

でも天気は西から崩れてきた、ということは西に向かえば上がるのも早いってことでしょ。

それに何か本荘方面の空、微妙に白っぱちけてね?

もう自分に都合の良いように解釈、必死に自分をなだめる。

日沿道ではワイパー全開にしなきゃならん土砂降りときたもんだ。

西目PA到着、着替えを済ませて待機してたら倒木ジャンキー・Sトウさん到着。

大曲も出る時は雨降ってなかったって。

しかしマイッタネで盛り下がってたとこに、Hソヤ塾長が到着。

金浦ICで高速を降り、お初の金さんの仕事場で雨宿りしながらメンバーが揃うのを待ちます。

なかなか雨やまないけど、こんな天気でも山を走ろうってな変態さん、どんな人達なんでしょ。

am10:00過ぎた頃から集まってきましたよ。

GASGASのゲンさん、TLの亀仙人さん、Betaの久保さん。

初めまして、今日はお世話になります、お手柔らかにお願いします。


5/4 am10:30、金さんに見送られて出発。

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ちょうどこの頃に雨が上がり、これから晴れたら蒸れるしカッパ脱ごうかなって。

でも山の中に入ったらしずくで濡れるし、それにネロゲロでも汚れるしと思い直す。

先導はゲンさん、続いて亀仙人さん、Hソヤ塾の3人、シンガリをつとめてくれるのは久保さん。

10分も移動したでしょうか、まずは近場の里山を散策って感じ。

もちろんTR車で行くんだから山道・小道・細道だらけ。

タイトなUp・Downに倒木に小刻みなターン、雨上がりの山道を目まぐるしく。

一通りこなしたとこで、次は鉄塔アタッーーーク。

くの字に急登した先でゲンさん、亀仙人さんが止まってる。

見るとそこから一段と傾斜がきつくなってて、多分その先に鉄塔があるんでしょう。

ここで久保さん、スタスタと登っちゃいましたよ。(チョット・チョットやたら上手くね)

ヨーーーッシそれなら俺もってチャレンジ。

GOOOO したらすぐ先を緩く右ターン、そこから一気に鉄塔へ駆け登るはずだった。

があ・・・エッ!こんなとこに岩ァァァであっけなく The End。

想定外のことがチョットでも起きたら対処不能、俺ってセンスねなぁトホホ。

これでお初の3人に、バッチリ実力見破られてしもうたわいデヘッ。

今にして思えば、この辺までは俺と倒木ジャンキー・Sトウさんのお手並み拝見してたんだね。

そこから目と鼻の先を左に曲がったら、アレッここ見たことあるような・・・。

サクさんとツーリングすると必ず通る道に似てる、でもそこはいつも下るんだけどさ。

長い坂をグングン上る、死んたげ面へでゃあーーーヒャッホー!

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テッペンに何かの設備があって、そこで本日最初の休憩。

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パノラマの中にまだモヤってる鳥海山が。

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ゲンさんからはユーラク BIGサンダーミニを、

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亀仙人さんにはネスレ クランチを頂きました。

002

今にして思えば、本番はこれからだから栄養補給しとけ、との親心だったんでしょう。

それから舗装やら林道やら何やらをつないで、フッと気付いたらココって冬師ジャン。

鳥海MXランドに向かい、野焼きで真っ黒に焦げた草原を眺めつつ林道を走ります。

このままMXコースに向かうのか? なんて思い始めた矢先、沼のとこから林道へ。

そこからですよ、川渡りしたら急坂登りのセット攻撃でロープ・ロープの連続Helpになったのは。

最初の川渡り、結構怖かったけど目をつぶってエイヤー!

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越えたら左 → 右と、くの字上り。

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ここは何とかロープをまぬがれホッ。


亀仙人さんの後について、急傾斜の杉林をゆっくり下ってたらガツッ!

真下から何かに激しく突き上げられアッ!

瞬時のことに何一つ対処できず、為されるがままに前転。

正体不明な挙動に混乱しながらも、取り急ぎバイクを立て直す。

どうにか落ち着いたとこで振り返ってみた。

エッ、何・ナニ・一体なんなんだよ!?

暗くてまったく見えてなかったが、苔むしたデカイ切り株がソコに。

多分Fタイヤはスレスレ通過、アンダーガードだけがものの見事に乗り上げたんだべな。

今にして思えば、ここから何かが狂い始めたのかも。


二つめの川渡り、越えたらすぐ急登になってる。

前の二人、うまいもんだす、苦もなく登っていきよる。(それを見て、俺も何かいけそうな気だけはプッ)

自分は川の中に乗り入れ、そこから石を勢いよくステアして、その流れを助走につなげる思惑。

だったがァ・・・石ステアでバランスを崩し、2/3くらい上ったとこでロープ・ロープ!

言っときますが雨上がり直後です(言い訳ですプッ)。

倒木ジャンキー・Sトウさん、リトライするもかなわず。

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ロープ出動です。

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こんなに長いロープ、何に使うんだと思ってたけど・・・必需品だったんですね納得。

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次は鉄塔への急登。

前の二人、うまいもんだす、苦もなく登っていきよる。(それを見て、俺も何かいけそうな気だけはプッ)

出だしが小さくコーナーしててイヤラシイ。

前を向いて登り始め、いい感じで半分くらいまできたらエッ!

小さなプラスチック階段がァァァ、そっちへ行きたくないのに吸い寄せられるゥゥゥ。

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角でチュルチュル滑らせ、あえなくスリップ・ダウン。

しつこいですが雨上がり直後です(言い訳ですプッ)。

想定外のことがチョットでも起きたら対処不能、俺ってセンスねなぁトホホ。

ここで倒木ジャンキー・Sトウさん、ゲンさんにライン変えを指示されリトライ3,4回、ついにクリーーーン!

自分もリトライしたけど、結局登れずロープ・ロープ!

変態さん達の充実した表情、会話も弾んで楽しそう。

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三つめの川渡り急登。

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一見すると乾いてるように見えるが、あくまでも上っ面だけ。

ここはハッキリ言って覚えてない。

でもどなたさんのスタック写真も撮ってないし、印象が薄いってことはクリーンしたんでしょう多分。

四つめの川渡り。

ここは川に連続して同じような幅の乾いた凹部があり、その立ち上がりが登り坂に直結してる。

前の二人、うまいもんだす、苦もなく登っていきよる。(それを見て、俺も何かいけそうな気だけはプッ)

自分は凹部の立ち上がりを勢いよくステアして、その流れを助走につなげる思惑。

だったがァ・・・微妙にジャンプしたせいで勢いが減殺され、半分くらい上ったとこで失速。

Hソヤ塾長、OLDなツインショック TLR200で GOOOOO!

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でもHソヤ塾長ですら・・・あとチョットのとこで。

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ここで久保さんが、ラインを変えてのお手本を示してくれましたよ。

テッペン直下、ほとんど止まりかけての体さばきというか身のこなしというか、加えて踏ん張りテクときたら、明らかに只者じゃねー。(後で分かったけど元IBだそうです納得)

俺もリトライしたけど、結局ロープ・ロープ!

倒木ジャンキー・Sトウさん、久保さんラインでリトライするもロープ・ロープ!

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折れた倒木を迂回した先で五つめの川渡り。

ゲンさんが行きましたよ。

まずは危なげなく川渡り。

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越えたら左に行ってギャップをクリア、その先には丸太2本くくりつけた橋が。

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そこもスムーズに通過し、急坂をターーーって上ってった。(それを見て、俺も何かいけそうな気だけはプッ)

続いての亀仙人さんも特に何ってなくターーーって。

真後ろで見てたけど川幅は3mくらいかな。

対岸の立ち上がりもさほどきつくないし、これだったらまあ勢いで。

深さもタイヤ半分ってとこかな、これだったらまあ勢いで。

川岸直前で一旦停止、下はどんな感じかなって清流を覗いてみた。

それなりの大きさの石が見えるけど、これだったらまあ勢いで。

それじゃクサレタマグラ・あっち、行きまーす!

川岸の立ち下がりから、ゆっくりフロントを水の中に沈め・・・アレッ、オッ、ウッ、ゲッ!

ヤ、ヤベッ思った以上に深っけー!(手前側だけが掘られてた感じ)

ウワワ川底にフロントが到達した時には、既に前転モーメント始動プッ。

♪もうどうにもとまらない。(by 山本リンダ)

ジャックナイフのまま右側面を下にして川に倒れる。

一瞬早く足を出して何とか支え・・・フッいくら軽いTR車といえども、こんな足場じゃ無理。

人車もろともバッシャーーーン!!

水没した刹那、脳裏をかすめたのは予備プラグ(雨降ったのでZiplocに入れてきた)持ってるし何とかなるだった。

エアクリも絞って、給油時用に持って来た2stオイルつければいいし。

月山EDでの水没経験、こんなとこで心理的に役立つとはプッ。

一応リカバリーの手順も体験してるし、工具もあるし、何より手練れが大勢いるし。

そんなことよりマフラー側が下になった、早く起こさないとヤバイ。

鬼力で速攻引き起こし、冷たい川の中でエンジンを始動してみる。

こんなとこで変態さん達に迷惑かけたら、もう二度と連れてってもらえなくなるプッ。

アクセル全開にして掛かってくれーーー(祈り)キッーーーク。

念ずれば通ず、驚いたことに一発で掛かったじゃあーりまへんかヒャッホー!

身体はカッパ着てるので濡れてないし(脱がないで大正解だった)、ブーツは濡れたけどゴアのオーバーソックス履いてきたし。

グローブも濡れたけど、ハンドガードつけてきたので直接風を受けないし。

まあ最小限のダメージで済んだってとこでしょうか、良かった良かった。

しかし、対岸に乗り上げたその先にはまだ難関が。

丸太2本をくくりつけた橋・・・加速して真っつぐ凹部へ入れ、進入したらパーシャル。

WS000000

それが手前にある地味なネチャで微妙に振られ、向こうへたどりつく直前にはリヤが落ちかけてヒヤッ。

そこからの急坂を上りきってホッとしてたら、何やら下が騒がしい。

後続の倒木ジャンキー・Sトウさん、どうやら丸太橋を渡りきれずに落下したらしい。

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俺の危なっかしい走りが、知らねこまに伝染しちまたんだな許してたもれ。

幸い昔は川だったけど、今は干上がってるようでLucky!(下なんか見てる余裕なくて、水無川って分からなかった)


それから山を下り、草原なんか気持ちっこいぐ突っ切って、pm1:00過ぎの昼食タイム。

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天気が上がってきたせいもあるし、今までの押しやら冷や汗やらでカッパの下は絞れるほどの汗グッショ。

俺はもうノドが強烈に渇いてて、昼食用のジュースをゴクゴク。

でもそれだけじゃ全然足りない。

持ってきたポカリ500ml×2本、一本目はとっくに飲み干してしまったし。

聞いたところ近場にも、午後に向かう先にも自販機は無いようだ。

これから先のことを考えると、今ここで2本目をグビグビやるわけにはいかん。

そこで倒木ジャンキー・Sトウさんからコーラをもらってグイ飲みよ。

やっと人心地ついたとこで、3Lの携行缶から給油してみたところ2L近く入った。

ほとんどタンク空っぽに近かったよ、でももう1Lチョイ残ってるし余裕だな。

疲れ切って昼メシ食べる気しなかったが、午後のことを考え無理矢理腹につめこむ。

それで午後はどこ行くの、どんな感じなの?

ゲンさんの言によると、少し雪漕ぎもあるようだ。

まあチョッコシ雪漕ぎなんかしながら、また川渡りと急登りなんだべなって俺なりに得心。

一応林ツー何十年もやってるんで、それなりの雪漕ぎ体験も無いわけじゃない。

決して好きとか得意とかではないが、まあたまにはいいかなって。

さてそれでは午後の部の始まり・始まりーーー。


舗装を移動しながら、次第に高度を上げていく。

それがクネクネと九十九折れし始めた頃、周りはダケカンバの林に変わり残雪がそこかしこ。

そしてついに・・・行く手に白いシャーベット状の物が。

そこへアクセル開けて突っ込んでいき、左右に振られながらも突っ切る、突っ切る、突っ切る。

しかしそれも長くは続かない、今度は道幅いっぱいにコンモリと残雪が。

端っこの雪が解けてチョロチョロ水が流れてるとこを、ガードレールに挟まれながらゆっくり進む。

それもついに尽きて、ここから先は正真正銘の雪漕ぎときたもんだ。

亀仙人さん、ゲンさん、久保さん、スタンディングしながら残雪を走っていく。

パワーを適確に引き出すと同時に、絶妙なバランス感覚とリヤ荷重でマシンを前に進めていく。

さすがだす、雪漕ぎも手練れだったんだすな。

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ビックラぶっこいたのは倒木ジャンキー・Sトウさん。

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最初の頃は自分と同じ程度の進み具合だったのが、そのうちコツをつかんだようで前の3人にかじりついていくジャンよー。

悲惨なのはポツンと取り残された俺。

前車が縦横につけたワダチを避けながら、3速スタンディングで開けてみるが、すぐにバランスを崩し思うように進んでくれず。

仕方なくワダチに入れ、座って3速、4速でブーブーって。

すぐ気付いたのは、リヤ荷重かけやすいけど足がとっても邪魔。

TR車ってシート位置低いでしょ。

それにタイヤも雪に埋もれるもんだから、クリアランスが取れず、短足の俺でさえ足がとっても窮屈。

その姿勢でオイッチニ、オイッチニって足を運び続けるのも苦痛だけど、下りでスピード乗せたい時、不本意ながら足ブレーキかける恰好になっちゃうんだよね。

更に相対的にハンドルが高めになるため、不安定な場所では操作しずらいったらありゃしねー。

そこで片足立ちで漕いでみたり、押しながら漕いでみたり。

いずれにしろどれにしろ、スタンディングで乗っていくのとは体力の消耗が桁違い。

ヒーヒーハーハー、ヒーハトーブってこれのことだったのかと妙に納得。

それにやっぱ鳥海山ですよ、残雪の長さが林道の日陰なんかと比べもんにならねっす。

林道ならこの時期、日当たりいい側に回ればソコソコ走れるジャン。

それがズーーーっと先まで、グルーーーって先まで、はるかかなた先まで、見渡す限り雪・雪・雪。

とにかく切れ目がないというか、メリハリがないというか、もうほんと心折れますってグスッ。

後ろでサポートしてくれてるHソヤ塾長、お世話かけてスンマセン。(感謝)

この最初の休憩だったと思うけど、ゲンさんがここから目指す中島台の山小屋まで4kmほどあるって。


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オイオイ、待て待て、ウソウソ!

ま、まさがこっから4kmも雪漕ぐんでねやな。

そんなの冗談で済まねっすや、俺今すぐタクシー呼ぶがらな。

でも大丈夫、もう少し行けば雪なくなるはずだって・・・フーーーと一安心。(あんましビックラぶっこいて頭禿げちまったぜィ)

気を取り直し、雪の川を漕ぐ、漕ぐ、漕ぐ。

置き去りにされながら、立ち止まっては天を仰いで呪いながら、ひたすら漕ぐ、漕ぐ、漕ぐ。

ヒーヒーハーハー、ハンドルに突っ伏し、顔上げるのすら億劫になってきた休憩。

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グルーーーっとカーブしてる先を見てたら、何と登山者がリュック背負って歩いてるのが見える。

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ヒャッホーーーあそこはもう雪が解けてんだヤッターーー。

もう少しだ頑張るべ、もちろん意気揚々と向かいましたとも。

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でもそれは何かの見間違い、気違い、勘違いだったようでグスッ。(登山者さん雪の上を歩いてたんだね)

ヒーヒーハーハー、一体どこまで続くんだよ、雪ねぐなるんでねーのがよ。

それどころか・・・俺の思い違いだと良いのだが、何か残雪だんだん厚み増してねが?

もしかして・・・だまされたのか疑念がわき始めた休憩。

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ゲンさん、ここまで来たら引き返すより先に行った方がって。

確かにここから引き返すんじゃ上り一辺倒になるし、ダレかさんみたいに遭難してTVに映されるのも恥だし。

しっかしクサレタマグラ・あっち、63にもなってこんな目に合うとはトホホ。

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ヒーヒーハーハー、おまえらジジイをいじめて何が楽しんだー休憩。
気持ち悪りー、何か吐き気がする。

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ヒーヒーハーハー、放心状態、写真撮る気力すらも失せた休憩。

















ここで倒木ジャンキー・Sトウさんにコーラをおねだりしたら、ゲンさんが中島台の小屋まで行けば水が出てるって。

こうなったら腹パンクするまで飲んでやるーーー!

ヒーヒーハーハー、ついに、やっと、ようやく、たどりつきましたよ中島台の小屋。

只今pm3:00。

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水は出てなかったようだけど、ゲンさんからポカリ半分頂きました。(ありがとうございました)

そろそろ給油のタイミングかなと、タンクの口を開けて覗いてみたが油面が見えない。

てーことは0.5L以下、この雪漕ぎで急激に消耗したのが分かる。

携行缶の残りを全部入れ、これで帰着するまで多分大丈夫かな。

久保さんから川口製菓 瞳はブルーベリー キャンディを頂きました。

003

今にして思えば、疲労困憊した身体をいたわれよ、とのお情けだったんでしょう。

そう言えば久保さん、Betaは左キックなんだけど、蹴り力が無くなってきたって言ってたな。

元IBの強者ですら音をあげる体力勝負、もう雪漕ぎなんて決して・決して・・・。(俺の中では伝説になった)

しかーーーし、ここで終わったんじゃねーんだよ。(中島台の小屋は単なるマイルストーンとして言ったに過ぎなかったのだトホホ)

この先にもまだタップリ残雪が・・・もうフザケンナって感じ、なんも言いたくねー。(久保さん、言葉どおり、蹴り入れてもなかなか掛からずフーーーってやってましたプッ)

麓に降りてきて、多分帰りルート走ってんだろなって思ってた頃、立ち止まったゲンさんが俺に「まだ体力残ってますか?」って。

一瞬ガス残量が気になったけど、こっちは「まな板の鯉」どうにでもしてくれーーーってがぁプッ。

そして向かった先が、おっとぉここかぁフフフ。(以前撮った写真です)
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ここは過去3回、トレール車で挑戦済み。

昨年11月の鳥海アタックツーでは、ついに足をつきながらも減点3クリア。

それが今日は身軽なTR車ときたもんだ。

自信・過信・確信どれもタップラコン、絶対にクリーンしたるから見てろよフフフ。

鋭角に折れてるとこでフロントをリフト。

そのまま上の土手に沿わせて半円形に地味フローティング、リヤの内輪差を消してクリーン!

になるはずだったがァァァァァ・・・勢い良すぎてフロントがそのまま持ち上がり、半円形に沿わせる意識強すぎてグルリと反転。

アッと思う間もなく、アクセル戻せないまま下の土手に3/4捻りダーーーイブ!

瞬間このまま奧の崖下に吹っ飛ぶーーー、ただじゃ済まねーって思ったさ。

運良く太い枝に絡まって止まったが、直下には俺の神技を目に焼き付けようと備えてた倒木ジャンキー・Sトウさん。

もし太枝がなかったら巻き込んで、二人揃って地獄の一丁目行きになるとこだったぜぃフーーー命拾い・命拾い。

ゲンさんが手伝ってくれて向きを正してたら、突然左の太ももが攣り始めた。

痛みと違和感をこらえながら、今度は足つきフローティングターンで減点1クリア。

その先は小刻みなUp・Downを楽しめる道が続き、行き止まりで一休み。

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そのまま折り返すも、先程のコーナーでジタバタしたもんで、マジックテープで留めてるシートが外れてしまったようだ。

そうとは知らずに下で後続を待ってたら、Hソヤ塾長が拾ってきてくれたす感謝。

舗装に出て最後に一休みした自販機のとこで、金浦までにはガス欠なりそうな予感。

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そこでHソヤ塾長のTLR200から、ガス1L分けてもらったす感謝。

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しっかし今日のツーリング通して、2L近く水分取ったのに1回もトイレしてねって、俺どんだけ大量発汗したなや。

カッパのズボンはガムテしても再使用不能なほど激しくビリビリ、こりゃ買い直すしかねーな。

物心両面それなりのダメージ受けたにも関わらず、この満ち足りた感はどっからくるんだ不思議。

それにしても、急登はまず障害物をスムーズに越えてからだな。(俺流は間違ってたようだ)

久保さんが言ってた通り、そこからいかにトラクション稼ぐかが勝負だな。

EDでゼロ発進の練習したつもりだったけど、全然身についてなかったなトホホ。

いんやあヒーハトーブって、底なしに深くて面白れー。

また急登の方だけ連れてってくれーーー頼むーーープッ。



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