June 19, 2018

スポーツと貧血

貧血の例え 画像1 貧血と聞くと、食が細くて体の弱い人や栄養不足の人に起きるイメージがありませんか?実は、健康そうにみえるスポーツ選手に貧血が、意外と多いことはあまり知られていません。
 一般的に貧血は、食事バランスの乱れや偏食によって鉄分が十分に摂れていないことなどが原因で起きます。また、女性の月経や病気などの出血による損失も原因となります。このように血液中の鉄分が不足しておきる貧血を「鉄欠乏性貧血」と呼びます。
スポーツ貧血 画像1 一方それとは別の理由の「溶血性貧血」は、マラソンや剣道、バスケなどのスポーツ選手に多く、特に、競技やトレーニング等で足の裏を繰り返し打ち付ける機会が多くなると発生し易いようです。足裏を繰り返し打ち付けると足裏を通過する血液中の赤血球が血管内で破壊され、これを繰り返すことによって脳や筋肉に酸素を運ぶ赤血球の量が減り、その結果貧血が起きやすくなるわけです。また、大量の汗をかくことで、汗の中には鉄分も含まれているので、通常よりも鉄分を多く外に排出してしまいます。スポーツ選手に貧血が多いことには、こうした理由があり、別名「スポーツ性貧血」とも言われています。
 鉄分が不足し、活動量が増えるほど貧血は起きやすくなり、酸素がうまく脳や筋肉に運ばれなくなるため、パフォーマンスが落ちてしまいます。当方にお越しになっている60歳代の女性は、夏場登山をしていると異常にバテを感じ、少し休憩するとすぐに回復し、また登り始めるとしんどくなるということを繰り返していました。始めのうちは、シャリバテや体力不足を疑っていましたが、貧血症状が出てきたとのことで鉄剤の服用を始めたところ、登山のバテもかなり軽減したとのことでした。 この女性は、マラソンにも取り組んでおられることと、発汗量が多くなるこの時期に起こっていて、冬場の登山ではそれほどバテを感じないことから考えると、足裏の衝撃の多さと大量の汗による鉄分の喪失が原因だった可能性が高いと思われます。
 これらのことを考えると暑くなる時期の長時間のランニングは、注意が必要です。
 次回(7月5日)は食事による鉄分摂取の注意点について取り上げたいと思います。

By ルン        クリックお願いします。




attivobodycare at 00:30コメント(0)トレーニング  

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