2023年02月10日
オーディオひとりごと・・・トリスチ(悲しみ) 2.12追記・2000pFクロス解析 2.25_2.28追記
2.10 記す・・・トリスチ(悲しみ)
求めるもの・常に・手の届くところにない
たしかCD持ってたはずだけど。。。
と ここ1週間ほど 探すで無く探して
ようやく CDラックの隅っこに発見
「レンタルCDを リッピングしてただけ?」
ってこともチラッと浮かんだけど 良かったー みつかって
にしても なーんか 吾輩
一生 探し物してるみたいだなぁ。。。(と ひとりごちる)
まさに オーディオが そうじゃないかぁ!?
いやなに ちょうどいま このCDに入ってる曲 練習中
そう ジョビンの「トリステ」(ジョアンは”トリスチ”と発音)
”僕を苦しめるためだけに僕の前を歩いていく君” と孤独を歌う そして
コード進行 = 美しさと悲しみが ” ないまぜ ”
つまり ” サウダージ ”
いい曲だぁ。。。(グスン;)
Joao Gilberto / Amoroso (1976-77 WB)

ギター1本で詩人の言葉に魂を吹き込むジョアン・ジルベルト このCD「イマージュの部屋」という邦題 ジョアンのアルバムとしては非常に創りこまれた印象 後ろはその中の ”トリスチ”の完全コピー譜 この曲「ジサフィナド」や「コルコバド」なんかと比べるとコード進行は非連続的でけっこう難しい 十云年前には攻略してたはず でももう少しで再攻略できそう
どれどれ CDのジョアン様に吾輩が伴奏を付けてやろうじゃないかぁ(みたいな感じが夢の在り処)
で CDについては「波」以降がジョビンの曲だ」とだけ
やれ「音」が どうだのこうだのって要らないでしょう 曲の美しさの前には言葉は無力 陳腐な言葉から音楽が沁み出てくるなどと?
にしても この「盤」が欲しいが いまや おっそろしく高騰!
我が家では CDの地位はとことん凋落したが ここにきて俄然 上昇機運也
反復再生が簡単なCDは練習には便利この上なし
ス・ワンダフル
夏のうた
チン・チン・ポル・チン・チン
ベサメ・ムーチョ
波
十字路
トリスチ
白と黒のポートレイト
♪
ふたたび「音楽すること」に戻れて 良かったぁ。。。ってつくづく思う
オー〇ィオなんて(男子)一生の趣味なんかじゃないもんなぁ(問題発言)
と 言いながら さっそくオーデ〇オ
さて 少し前に 3ウエイのツイータ(Coral H-105)のハイパスC に「SEコン2000pF」をパラって ちょっと「情報量」が前進した話をしたね
なら
その増えた「情報量」は 何処に現れていると吾輩は言うのだろうか?
と 自問しなければならない なぜなら 前回の更新で
「情報量」は高域ほど密度が高い
と言った その事と 超高域をより通し易くしたはずの「SEコン2000pFパラ」という行為との 論理的帰結は どこぞに現れているのじゃろうか?
を 吾が身に認識せしめる必要がある(じゃろう)
これは 軽々しく言えないが 可能性としては以下が想定できそうだ
1,アン・バートンの「ブルー」(SX68盤only!)を試聴した際に述べたように シンバルの金属質感のような「超高域」に重点的に現れる
2,1,のような「高域のみ」に拘わらず 音場全体としての「情報量」に現れる
さぁ どっちだろうか?
という思いは ぼんやり持ちつつも 練習やなんやにかまけて なかなかレコードを回そうという気が起きない
が ある日 ふと 思い出したように「レコードでも聴いてみよっか」と たまたま取り出したのが下のレコードだった
が 決して肩ひじ張って「試聴しよう」などと意識しないでのことだった
ただ レコードが回り出すと 悲しいかな あっという間にディープな「音響的構造」の世界。。。この世界に虜になっている輩を人は「オトキチ」って言うけどね。。。に惹き込まれていく自分がいたのであった(物語風)
クリュイタンス フォーレ「レクイエム」(英EMI-CFP廉価盤)

この盤「情報量」的に分かり易いクラシックでも 飛びっきり空間情報が多いので今回のような検証には最適だったはず でも再生は意外と難しいのじゃないか なにがかと言うと いわゆる「空間」という「左右の拡がり感」は 敷居は意外と低いだろうけど この盤ならではの教会らしい「空間の厚み」「奥行感」と 更には「高さ」を出すのが極めて難しいはず 教会のパイプオルガンとはまさに天井(天上)から降り注ぐ音楽なのだ が もともとレコードには「高さ」の情報は入っていない(「高さ」も「左右」に収斂されてしまう)はずで 自分でもこの盤からどこまで引き出しているのか見当も付かない まぁこの盤に限ったことではないとおもうけど
このEMI・CFP盤を入手するまでは東芝・赤盤で満足していたけど この盤 廉価シリーズとはいえ「プレス原盤」としてはオリジナルに遜色ないものらしく さすがに「情報量」はぜんぜん違う どうも東芝はコピーされたマスターテープによるカッティングらしく 空間がこじんまりしているし 内周になると少し合唱のハーモニーが濁る まぁこれらは「二番煎じ」にありがちな日本盤の宿命と言える が それでもですよ 東芝・赤盤も悪くはない じゅうぶん「情報量」「定位」「空間」「奥行」等の表現に値する それほど音質とは個人差があり システムの能力に幅がある 実に始末に負えないでしょう
さて と言うことで ここに(試聴)結果を長々と述べるつもりだった けど 敢えてそうする必要も無いような気がする
もう 皆さんは 僕が上の「2つの可能性」以降 長々と述べた時点で どの結論に誘導(?)しようとしているのか 気付いたはず
たぶん「空間の厚み」「奥行」「高さ」*について(の成果?)だったはず
が 実はここ数回 この曲は 東芝・赤盤で聴いて居たのです
ということは 僕の記憶の回廊には東芝盤の「音」が こびり着いていたはず
それでは検証にはならないでしょう
それと 実は 盤を聴く前に「2つの可能性」のうち 答えを「おそらく2,になるだろう」と予断を持ってしまいました これではぜんぜんダメです
アンプを造っていて「理論からいくと結論はこうなるはず」と予言するのとは話がちがいます(たぶん)
というわけで いちど白紙に戻す必要がありそうです
(もちろん 1,の成果があったことは間違いないです)
が そんなことより別の疑問も浮き上がってきました
つまり
「遥か可聴帯域外クロスの わずか2000pFで そんな変わるものか?」
と言うことです。。。さーて?
つづーく
♪〜♪〜♪〜♪〜 My Point of View ♪〜♪〜♪〜♪〜
* もともとレコードには「高さ」の情報は入っていない(録音時点で入っていてもカッティングで「高さ」も「左右」に収斂されてしまう)と僕は認識していますが 過去には 何故か「高さ」が促進したことが何度もありました で 僕はこのことを「パースペクティヴ効果」と 勝手に名付けています どういうことかと言うと
「奥行き」がより出るようになると
より高い位置まで 同じ視野角の中に収めることができる
みたいな意味なんですね 「視野角」は「聴野角」とでも言い換えてもらえば良いです
そうそう 前にこんな稚拙な絵図を掲載したことがありました
教会の内部

赤い線に囲まれた範囲は 青いそれよりも 高い位置を収容できています
ほんとうはこんなことも理論的にはおかしいのですが 実際に聴いた感じはこれに近いものです(でしょ?)
さて このように2chステレオは決定的に「高さ」の情報がありません
(部屋の反射で再現する方法もありますが実物には程遠いでしょう)
ので 僕が 新しい発電機構を備えた「光カートリッジ」に求めるなら まさにこれです 「速度比例型」と差別化するなら 新しい発想でもって なんとかそこに切り込んでもらいたいものです
というのも
1,出力電圧が高い→アンプをシンプル化できる→結果として情報が増える(特に低域?) これは「速度比例」でも十分可能なことでしょう
2,「速度比例型」の弱点「磁気歪」のことも 「応答速度」や「ヒーターのノーリプル化」等々で 今までにないくらい「静寂感」が促進したり また 弦の倍音の「拭い難き濁り」を一掃できる目途がついてきました
のですからね。。。(と ひとりごと)
2.12 追記
上で「遥か可聴帯域外クロスの わずか2000pFで そんな変わるものか?」と言った ので 解析してみた
やり方は たぶんこれで間違ってないと思うけどねぇ。。。(間違っていたらご指摘をお願いします)
2000pFクロス/6dBoctの解析

2000pFだと やっぱりメガ・ヘルツレベルのクロスになる
ので「これじゃあ聞こえっこない!」なんて思ったけど でも 音場全体の「情報量」で 千分の一程度の変化だったら ボケボケ老人の僕でもおそらく十分知覚できるんじゃないかなとも思った
(なかには何をやっても「変わらないよ」っていう「剛の者」も居ることはいる これなんか そういう人にとってはまさにそうでしょ)
ので 解析結果を見て 60dB落ち つまり千分の一の周波数をプロットしてみると「10khz」だった これだったら十分すぎるくらいわかるんじゃないかぁ
あと SEコンだよね こいつは別格だからSPネットワーク全体のスピードがそうとう上がるような気がするね やっぱり「ネットワーク全体」でみないとダメでしょう
とはいえ ボケボケのシステムでは全く出てこないかもしれないから 自分のが「出て来る」ことを祈るばかりでしょ
2.25 追記
あれからいろいろ聴いて居る テレフンケン録音アルバン・ベルグSQのモーツアルト「四重奏曲」を複数枚 エラートの クレール・アランのバッハ「フーガの技法」 また パイヤールのコレッリなどなど もちろん フォーレの「レクイエム」(英EMI-CFP廉価盤)も忘れていない いわゆる「情報量」が多いやつ つまり 空間情報が多いやつということだね
でね その「レクイエム」を1つとっても 合唱と 教会の空間との対比だね なんというか ほんとにこの合唱は ほの暗い空間にぽっかりと美しく浮き上がる感じがあるわけだけど それぞれの歌い手が というか 声にまとわる倍音が よりくっきりと現れてきたようなのだ まぁ絵でいうと 線描がより細くなって 歌い手の口の輪郭がよりくっきりとしてきた ようするに より細密画的な方向になっている とまぁそんな感じなんだね それでか 空間もより大きく感じられるようになり 奥行きも そしてその結果としての「高さ」もより現れてきた感がある
アルバン・ベルグSQの「四重奏曲」は そんな広大な空間ではないが やはり空間における弦の描写というかが より研ぎ澄まされた感がある 弦の倍音自体もだけど「空間」そのものがよりピンと緊張感 といおうか静寂感といおうかが深まった感じがある こういうのを「透徹した響き」って言うのかね が こういう高尚な言葉は生々しい音質の世界。。。つまり「音響的構造」の世界。。。から遊離してしまうこともあるのであまり使いたくない
もちろん「ガラッと変わった」なんて言うつもりはさらさら無い
がしかし 弦や声の倍音の輪郭はともかく なぜ「空間」まで変化するのだろうか? おかしいじゃないか あんな可聴帯域外のクロスでねぇ?
「空間」というのは「可聴帯域外の超高周波」で多くは構成されている とでも言うのだろうか?(もちろん 解析の結果では 60dB落ちでも10khz程度の情報が残存しているとはいえ)
そうでなければこの変化は説明できない
いやいや「変化」は確定ではないのだ 単に僕のプラシーボかもしれないのだから。。。
(思いついたままでちょっと乱筆でした)
追伸・・あとから気付いたが「空間」というのはあんがい高周波成分で構成されているじゃないか と思った むしろその方が自然だろうと さてその理由は?
2.28 追記
上の「「空間」というのはあんがい高周波成分で構成されているじゃないか?」の続きです
で もう一度 経緯を振り返ると 僕が3ウエイSPのツイータ(Coral H-105)のハイパス・コンデンサー(双信2.2μF)にSEコン2000pFをパラにしたら 倍音の輪郭が変わるのはいいとして なぜか「空間」も大きくなったように感じられる なぜメガ・ヘルツ帯域のクロスで そんなことが起きるのか?もしかして「空間」というのは可聴帯域外の高周波で多くは構成されているのか?そうでなければ説明できない
ということで こんな解析をやったことが発端なわけです
で この解析は パラったほうの2000pFのみの効果を知るためです が
1,2000pF/6dBoct クロス

実際のツイータは 下の解析のように2.2μFと2000pFがパラの状態になっているわけです いちおう念のため
2,2.2μF+2000pF/6dBoct クロス

2,の解析は実際の状態ですが 今の文脈にそぐわないので あとからパラったほうの1,の2000pFの解析を見ながら話を展開しています あしからず
で ちょっと頭の中を整理してみた
そもそも「空間」というのはなんだろうか?
僕が考えるに 1つは音源の周りに遮るものが一切ないような「オープンな空間」 ともう一つは 壁とか天井に囲まれた「閉鎖空間」でしょうね
で この「閉鎖空間」のほうはもちろん広いのと小さいのがあるはずですね
でもって 一般に再生オーディオにおける「空間」は「閉鎖空間」で(収録されたもので)あると言っても問題無いでしょう まぁ中には長岡鉄男さんご推薦のオコラだったかの「カメルーンのオペラ」かな ああいう限りなくオープンな空間で収録したものはあることはあります こういうのも「空間」を感じないかと言ったらウソですね そんなことはありません むしろ底知れない空間を感じます
(こういう「底知れない」というような言葉も極めて個人的なもので 最近は出来るだけ使いたくないと思っています こういう言葉を満載してしまうと 厳しくも生々しい「音質」の世界からどんどん離れてしまいます しまいには自己陶酔型の言葉遊びに成っちゃうでしょ?。。。こういうのキモイですねぇ。。。)
が ここでは一般的な「閉鎖空間」で収録された音楽を考えてみたいです
とここまで言って ちょっとヤボ用が出来たので 続きはまたここに。。。です
とりあえず きょうはこれでおしまい あでぃおす!
♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜
2023年01月25日
オーディオひとりごと・・・「速度比例」と「情報量」パート2
1.25 記す
気まぐれ備忘録「オーディオひとりごと」を始めます
あくまで備忘で 自分のアンプ造りに資するよう
。。。おっと 偉そうな言いようはやめましょう
いつ更新されるか分からないのに 辛抱強く観てくださる方
ぽっと浮かんだことを 忘れないうちに「独り言」します
でも 時間が惜しいので あくまで不定期ですが。。。
♪〜
さて ここんとこレコードを聴く時間が ほとんど
ギターの練習(と定期に走ること)に取られちゃって「とほほ」です
「ちゃって」っのも変ですけど 僕の性分で
いちど始めると「ねばならない」
つまり「ネバネバ ネバー(ル)」になっちゃうんですよねぇ
じつは アンプもそんな感じでしたけどね。。。(過去形?)
まったく悲しい性分です
でも 久しぶりにこないだちょっと気になった盤を回してみました
すると ちょっぴり思索が捗りました
いやー レコードってほんとにいいですよね。。。
Ann Richards / The Many Moods of Ann Richards

美声と美貌 そしてスタン・ケントンとの結婚(後に離婚も)。。。
と 天は二物も三物も与えたかに思えるが 後に拳銃で自ら命を絶ったそうな それにしても最高の歌手じゃないかな 素晴らしい声量です それにどうだこのキャピトル録音の素晴らしさ 歌もバックバンドも分厚く おまけにリアル すべてがピンポイントで定位する オーディオ的に素晴らしいだけじゃなく こくもつやもある まったく文句のつけようがない これ日本盤だけどオリジナル盤は無用 このころの東芝・キャピトル復刻盤はほんとにグレードが高い これ片面20分程度でカッティングに余裕があるってのもあるけど 原盤は「ウェストレックス」で切ったもの つまり「輸入メタル」でしょうかね 前々から言ってるけど ほんとにこのマシンは1本の溝に「情報量」をたっぷり詰め込めるらしい
でね 前回更新の「1.15 追記」の書き方だと なーんだか 「情報量」は 「速度比例型」>「振幅比例型」 って言ってるみたいだなぁ。。。って
が お察しの通り 僕は「振幅比例型」のカートリッジ(ようするに「光カートリッジ」)を見聞きしたことが無いので 言う資格はゼロ
それと 単に「形式の違い」だけでバッサリやるのは あんまり感心しない だってねぇ 音を決める要素はあまりにも多すぎて そんな簡単なもんじゃ無いでしょう
ってことをまず前提にして 僕は
「速度比例型」のカートリッジや RIAA型のカーブを持ったイコライザーが「情報量」的に不利だとはまったく感じられない
のです 意外とレコードの音が悪い理由をこのせいにする意見も少なくないけどね。。。
で 理由は至って簡単
アンプが良くなればなるほどレコードから幾らでも「情報量」が出て来た
(とは言っても 僕的には まだ「7合目」くらいの到達点で まだまだレコードから情報を引き出せると思ってます これ徹頭徹尾 定点観測による実体験からです 例の「SEコン2000pFパラ」も40年近く使っているSPの小変更という定点観測の一環です)
という揺るぎない事実があって それが「速度比例型」のカートリッジ。。端的に言えばDL-103。。で もたらされているということなのです(「光カートリッジ」ってこの辺はどうなんでしょう 興味があります そう 判断基準は「情報量」しかないっしょ!!)
で ちょっと脱線しますが ここんとこたまたま「光カートリッジ」の導入試聴記を目にすることがあったんですが 「静寂感」とか「解像度」とか「定位」や「空間・奥行」だとか ほとんど絶賛です けど いままで僕のブログを見てくださった方なら分ると思うけど それはいま現実に 我がDL-103とアンプで得られていることなんですよ そう「速度比例型」で だから「今更?」って正直思ってます 強調したいのは 既に 無音溝のところでは「れれっ!レコード 回っているのかぁ?!」って 思わずターンテーブルに目を遣るほど静かになっていることです また たまに聞こえるスクラッチノイズが 1粒1粒が指で摘まめるくらいリアルに定位します 覚えてますか 前に「壁に留まったハエみたいだ」って表現したこともありました(速度と振幅 両者の「程度の差」は分からないですけどね。。。)
ってことを書いたとしても 僕は両者の優劣を言おうとしているのでは無く あくまで「速度比例型」というカートリッジがどうなのか? ってことを言いたいのです
で これについて頭の中を整理してみました(文系のボケ爺さんですからあてになりませんし 相変わらず「耳だこ」もあります)
1,「情報量」は高域ほど密度が高い
日頃「「情報量」は全帯域だ!」って言ってる僕としては矛盾してますが 1,の考えは物理的にも無理のない考えでしょう 但し「密度」とはいっても必ずしも「エネルギー量(アナログ量)」とイコールではないと思いますが こう言ったからといって 低音は情報が少ないと言っているわけではありません ベースの低音にも倍音が付帯しており 倍音は高域成分が多いように聴こえます デジタルでもサンプリング周波数を上げれば上げるほど情報が増えるようなので間違いでは無いでしょう(とはいえ デジタルに関して敢えて言えば 情報が高密度な高域ほど(ロジックの及ぶ範囲を超すと)バッサリなので もっとも美味しい極微細な情報が大欠落しているであろうと想像できます そこにこそ「無限の情報」があるはずなのに! ので レコードのようにアンプを改良すれば「幾らでも情報が出て来る」というわけには行かないでしょう 僕はいままであの手この手でその部分こそを取り出そうと努力してきたに違いありません どうもデジタルは その部分を「どうせ人間の耳には聞こえない」とウソで塗り固めているような気がします←最後の部分は暴言)
2,カッティングレベルの高いレコードは「情報量」が多いという否定しようのない事実
上のアン・リチャーズ 前回の「ゲッツ・オウ・ゴーゴー」そして頻繁に登場するアン・バートンの「ブルー」(SX68盤)など枚挙に暇がありません が 実際のレコードでは逆のケースも結構ありますよね 特にクラシックの長尺もの。。。片面30分とか。。。はカッティングレベルを低くするとか 低音を圧縮したりモノラルにするとかせざるを得ず 厳しいです 日本のクラシックファンが皆デジタルに鞍替えしたのは解かる気がします
3、1,&2,と「速度比例」との関係性を言語化せねばなりません
なんかこんな関係性が浮き上がりました
イ:1,の 高域ほど⇒周波数が高いほど⇒高速化
⇒「速度比例」に寄与する
ロ:2,の カッティングレベルが高い=振幅が大きくなる⇒高速化
⇒「速度比例」に寄与する
レコードの無限の「情報量」の根拠として より大きな「運動」はより小さな「運動」を含むことが出来る と前から言って来ました この「運動」は「振幅」と言い換えてもいいし「溝」とか「溝のカーブ」とか「カーブのひだ」とかいろいろ言えると思いますが 最近はここに「速度比例」がどう関係しているのか興味があります ようするに(限界はあるでしょうが)カッティングレベルを上げれば上げるほど「振幅」が大きくなり 同じ時間軸での「速度」も増すだろうと その結果 情報密度の高い高域ほど発電が効率化されるのでは?と考えていますが どうでしょ?しかし この「効率化」というのは「変換効率」の意味ですが もしかしたら逃げの表現かもしれません もう少し考察が必要です(ボケ老人には無理?)
4,がともかく こっからが重要 つまり1,&2,&3,によって ずばり アンプ等 それ以降の信号経路で発生する「情報量」の『減衰』に充分備えることが出来る
アナログにおける損失とは『減衰』だろうと前から言って来ました なぜ減衰なのかもある程度自分では理解しています これはアナログの宿命ですね が いやむしろデジタルのような「欠落」でなくて「減衰」は幸運でしょうよ 減衰であるからこそ情報が存続しているのだし それを引き出すよう努力すればいいのです
ということが言えそうです(←ボケ爺の説ですからね 念のため)
ぶっちゃけて言えば (RIAAカーブで)高域を強調してあるからこそ「情報量」が多い ってことになりますかね
(敢えて低音には触れません これはまた別の考察が必要でしょう)
実際ところオーディオ界隈では このこと。。。ようするにRIAAカーブ。。。は千年一日の如く高域のノイズを減らすという「ノイズの視点」(というオーディオの常識)でしか語られませんが ちょっとこれは どうなんでしょ?
というわけで 詰めが甘いにしても「「速度比例」は決して不利では無い」を言語化すれば こんなところじゃなかろうかと。。。?
とりあえず きょうはこれでおしまい あでぃおす!
2023年01月11日
天草の旅・・・原点回帰?「ギターと走ること」& オーディオ近況 1.15 追記
2023.1.11 記す 久し振りの更新です
今年もよろしくお願いいたします
♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜 世界文化遺産 天草の旅 ♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜
昨年の12月に 天草地方を旅してきました
ここ3年に亙るコロナ禍での 久しぶりの遠出でした
2018年に「潜伏キリシタン関連遺産」として
世界遺産登録されてこのかた
ようやく夢が叶ったことになります
崎津教会・・諏訪神社より望む

LumixG1+CarlZeiss Vario14mm-45mm Auto
朝日を浴びて神々しい崎津教会の尖塔
その姿は生活の中に溶け込んでいる
この路地の先はもう港
が かっては殉教者を呑み込んだ海でもある
この風景 イタリアやフランスの片田舎とそうは変わらない。。。と
大江教会

LumixG1+CarlZeiss Vario14mm-45mm Auto
少し内陸になる大江地区の 小高い丘にあるロマネスク様式の教会
その眩いばかりの白亜の姿を
きっと農民たちは誇らしげに仰ぎ見たのだろう
参道は この時期らしくクリスマスの飾り付けがしてあった
内部も 実にチャーミングな雰囲気の教会でした
明治の洋館:旅館「浦島屋」・・・世界遺産:三角西港にて

LumixG1+CarlZeiss Vario14mm-45mm Auto 半絞り開放
明治時代の近代的港湾としては日本最古の三角西港(とのこと)
小泉八雲が長崎からの帰途滞在した際に残した紀行文
『夏の日の夢』に登場する旅館がこの浦島屋(だとか)
窓に写り込む 光溢れる天草の海と空 そして「時」
旅を総括するようなショットだと言えば チト言い過ぎかなぁ。。。
心に残る旅でした。。。ね。。。
♪〜♪〜♪〜♪〜 My Point of View ♪〜♪〜♪〜♪〜
さて しばらくぶりの更新故に 近況です
じゅううん年前に定年退職して以来 ずっーとアンプ造りに精を出してきましたが 昨年の晩秋ころから またギターの練習を再開しました(ついでにジョギングも再開)
どちらの行為も「いつかはもどらなくては。。。」と思っていた事でした
ジョアン・ジルベルトの奏法やジム・ホールのソロコピー譜など

「デサフィナード 」「コルコバード」「トリステ」などなどジョビンの世界は果てしなく美しい そしてジム・ホールは異様なほど美しい

ボサノヴァのリズムを刻んでいるとハートが沸々と熱くなります
ウーム たまらーん!!
というわけで 最近はこんなのばかり聴いて居ます
Stan Getz 「Getz Au Go Go」&「Jazz Samba」

「Getz Au Go Go」は米オリジナル盤で「Jazz Samba」はペラジャケ日本オリジナル盤 (日本グラモフォン SMV-1020) 前者も良いが後者も驚くほど音が良い 当時の日本Verve盤 (1750円の盤)は後年にはない良さがある いっぽうで「Getz Au Go Go」の録音は玉石混交だ というのも A面1曲目の「コルコヴァド」が度肝を抜かれるほど素晴らしい。。。これだけ何故かカッティングレベル(あるいは録音レベル?)がとんでもなく高い。。。のだが 他は スタジオ録音と思しきトラックに一目措くべきものもあるが 大概は「まぁまぁ」で 殊に残念なのは タイトルにもなったカフェ「Au Go Go」でのライヴの曲目は まぁなんて言うか「普通」なのだった これRVG録音だと思うのだが残念 が 演奏はガチ素晴らしいので救われている
そんなことより強調したいのは A面1曲目の「コルコヴァド」が「何故とんでもなく良いのか?」だ これはまさに「情報量」のためには「速度比例」を促進するための「(高い)カッティングレベルが如何に重要か」を如実に示しているのではなかろうか とまぁそういうことの恰好な盤というわけ
あと余談ですが「コルコヴァド」は 紛れもなくジョビン自身がピアノで参加しているように聴こえるのだが そのことは何処にも記載されていない 両開きの内側の写真にはジョビンがギターで参加している1コマはあるのだが あとケニー・バレルが参加しているとされるが さっぱり存在感が無い アコースティックギターがポロンポロン聞こえるが それなのか?。。。と なんだかアメリカらしい大らかな盤だ
♪〜 さて ここからは定番のオーディオ絡み ♪〜
で ギター三昧と言っても オーディオを忘れた訳ではありません
ってのは「機は熟したり!」とばかり スピーカーに改良を加えました
なーんて言うと よっぽどの大改良に聞こえるかもしれませんね
たとえばスーパーツイータを追加したとか ネットワークを高次のものに変えたとか あるいは ミッドドライバーをTADにしたとか?
が お察しの通り「貧者のオーディオ」らしくチマチマした改良です(とは言え 長年の懸案だったもの)
実はツイータのハイパスコンデンサー(双信2.2μF)にSEコンデンサー2000pFをパラにしました(”なーんだ” って聞こえたような)
数年前から構想はしていたんですが まだアンプが それに見合う「情報」を送り込んでいる自信が無かったのです
そうでないうちにやっても 音が汚くなるか キツくなるだけでしょう
(また「弦の拭い難き濁り」の再来にもなりかねません)
が 例のヒーターRegの改良が功を奏してか ここにきてようやく自分の中で「ゴー!」サインが出たというわけです
Coral H-105・・・ポール・モチアンの”チーッ チーッ チーッ” は?

この2000pFという容量は パラれる方の2.2μFに比べると 千百分の一にしかならないので ほんの味付け程度にと考えていたのですが 実際はそんなものではないですね かなり様相が変わりました いや 正確に言うと 音場全体で考えるとその程度かもしれませんが 人間の意識が弦の倍音やシンバルの金属質感に向いたときに かなりの比重で変化を意識させられることになります とは言えよく聴き込むと 倍音のエッジの切り立った部分が更に鋭利になったり シンバルの金属質感がより細やかになっていることが聴き取れます 試しに オリジナル盤よりずっと音が良いものと推量する アン・バートンの「ブルー・バートン」(ソニーのSX68サウンド盤でなければダメ)を聴いてみると ドラムのシンバルの銀をまぶしたような金属質感が更に細やかで輝かしくなっています これはまさに 接点の質に徹底的に拘ったことが つまりは 「圧着カラゲ半田付け」などのご利益が如実に出てきた感があります つまりのつまり アンプが「情報」をツイータに十分送り込めているらしいのです これは良い方向性と結論付けるしかありません ただソースによっては倍音にまとわりつくエッジの鋭い部分と そのやや下あたりとの繋がりに少し違和感があるものもあるので 対策としてDL-103の針圧を軽くしてみました(2.5g→2.25gへ)これでだいぶ違ってきたのですが 本物かどうかしばらくレコードを聴きながら様子をみることにします ほんとならもっと容量を減らすか(200pFとか?)あるいはもっと大きくして ずっと下の方から繋げるかしたほうが良かったのかもしれません
。。。とまぁ しょせんチマチマしたことなのだ(とほほ)
で アンプ造りもぼちぼちやってます
NO.240 2nd Ver.のその後・・・IVC部のパーツ確保に難あり

Reg部は90%ほど完成しているが IVC部のパーツ入手がなかなか進まない とくにプレート抵抗が若松さんでも歯抜けで 例えば多用する300Ωさえも在庫が無い始末 で止むを得ず ネットでぼちぼち調達しているが 最近ではニッコームもなかなか出ない だから どこかで見切りを付けて代用品でやるしかない まぁ今年中には完成させたい(ものだ。。。が)
1.15追記「速度比例」と「情報量」
「速度比例型」と「振幅比例型」は最近「MCカートリッジ」と「光カートリッジ」との対比でよく聞かれるようになったので説明は省略
さて「情報量」と「制動力」が表裏一体のものであることは口が酸っぱくなるほど言ってきた が それはほとんどアンプ とそれ以降のことを言語化したまでで そもそものレコード(の溝)やカートリッジという源流側に視点を移すと はたしてそういう言い方が適切なのかなかなか難しいものがある つまり そこでは「情報量」とは また別の解釈が必要なのではなかろうかと思うわけ で 本文で言った「情報量」のためには「速度比例」を促進するための「(高い)カッティングレベルが如何に重要か」 という表現は そこでは言い切っているが ようは「高いカッティングレベルのレコードは何故「情報量」が多いのか」という問いに対して さいきん自分の頭の中で芽生えつつあるもので 源流側での「情報量」の多寡を この考えをもとに発展させていく ようはその「とっかかり」にしたいと思っている表現です
技術力や知識のある人には何でもないことでしょうが 僕には非常に難しいのです
さて 毎日観てくださっている方に感謝しつつも 次の更新は いつになることやら。。。
とりあえず きようはこれでおしまい あでぃおす!
♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜
2022年04月23日
金田式 パワーIVC NO.240「2nd Ver.」を造る(考える)・・・ユボーに言葉は無用 5.11 近況
2022.4.23 記す
今日 そう感じたからといって
明日も そう感じるかは わからない
音楽を 言葉にするのは 止めよう
と思って もうずいぶん月日が経った
それでかどうかは わからないが
ユボーのピアノが 淡い響きをひいて 消えてゆく
ただそれだけで 胸が熱くなる
モンブ ラン&ユボー フォーレ「ヴァイオリン・ソナタ」第1番・第2番
エラート日本盤(p83)・・・「録音&カッティングの美学盤」

LumixG1+CarlZeiss Planar45mm(G) f5.6 1/320
フォーレ
・ヴァイオリン・ソナタ 第1番 イ長調 作品13
・ヴァイオリン・ソナタ 第2番 ホ短調 作品108
レイモン・ガロワ=モンブラン(ヴァイオリン)
ジャン・ユボー(ピアノ)
フォーレほど高い境地に到達した作曲家を知らない
第1番・第2楽章の響きは 筆舌に尽くしがたい
ヒーターを限りなくDC化した効果がこんな処にも現れたのだ
この盤の解説者 平島正朗さんの言葉をお借りすると
「フォーレには 抒情が 感傷への耽溺ときびしく区別されるべきであった」
また それは 「節度と均衡を失わぬ抒情の純粋さによるもの」とある
言葉が許されるのは真理が簡潔さをまとっている時だけだ
でも 僕は この響きに ただただ 心をゆだねるのみ
そして この盤は と言えば
倍音が まるで 霧雨のように辺りに充満する
息苦しいほどだ
これこそ 音楽を再生する悦びでなくしてなんだろう
ユボーとヴィア・ノヴァ四重奏団 フォーレ「弦楽四重奏曲」「ピアノ三重奏曲」
エラート日本盤(p83)・・・「カッティングの美学盤」

LumixG1+CarlZeiss Planar45mm(G) f4.0 1/640
フォーレ
・弦楽四重奏曲 ホ短調 作品121
・ピアノ三重奏曲 ニ短調 作品120
ヴィア・ノヴァ四重奏団
ジャン・ユボー(ピアノ)
レイモン・ガロワ=モンブラン(ヴァイオリン)
アンドレ・ナヴァラ(チェロ)
分厚い弦のハーモニーとまばゆいばかりの倍音で圧倒する弦楽四重奏
この盤 わがブログでたびたび登場する それは 演奏を溺愛しつつも アンプの試聴盤としても活躍するからで 倍音のエッジが鋭く切り立っていることのみならず ほんのわずかでも「刺々しさ」や「拭い難き濁り」が聴こえてはいけないのだ この盤で合格なら ジャズのシンバル・レガートがハーモニーをともなって見事に炸裂することは100%間違いない
この盤 83年プレスで 70年代中頃のエラート日本盤にあった「Westrex3Dによるカッティング」とは銘打ってはいないが 恐らくこれもそうではないか?
良いシステムをお持ちなら くれぐれも「倍音」の洪水に溺れないよう注意が肝要だ
情報の抜け殻 デジタルは論外 アナログ再生でこそ品位が厳しく問われる盤
さて 「フランス的」とは凡人には理解し難い言葉だが
モンブランとユボーのソナタの「響き」をひとしきり聴いて
其のあと 不遜にも よりヴァーチュオーゾ的な演奏を と
このグリュミオー(とハイデュ)のソナタ 第1番を回してみる
すると 演奏も フィリップスの録音も 甲乙つけがたいほど素晴らしいのに
けっして「フランス的」ではない
グリュミオー&ハイデュ フォーレ「ヴァイオリン・ソナタ」第1番他
フィリップス日本盤(p80)・・フィリップス録音の当たり前の素晴らしさ!

LumixG1+CarlZeiss Planar45mm(G) f4.0 1/200
・フォーレ ヴァイオリン・ソナタ 第1番 イ長調 作品13
・ドビュッシー ヴァイオリン・ソナタ ト短調
・フランク ヴァイオリン・ソナタ イ長調
アルテュール・グリュミオー(ヴァイオリン)
イストヴァン・ハイデュ(ピアノ)
フィリップスの室内楽の録音は どれもこれも高域に容赦がない
それだけに倍音は美しいが 再生は難しい
わがアンプも応答速度の改善で ようやく 弦の「拭い難き濁り」を根絶できて このような録音を聴くと夢見心地となる 苦節半世紀の果実也
「フランス的」?
いやはや もう僕の心のすきまに 言葉が入り込んだ
音楽を閉じ込めてしまったのだ
もっともっと 自由になりたい
そう願うばかりなり
♪〜♪〜♪〜♪〜 My Point of View ♪〜♪〜♪〜♪〜
オーディオコーナーです
音楽は言葉にしないと誓ったのに「音」にはやたら饒舌?。。。たらーり;
さて 先般の「ヒーター改造」以来 ずーっと試聴は続いているのであった
今回の更新も ある意味 その結果である
で その上で「2nd Ver.」ではどうするかが決まる
さらには NO.248-EQのヒーターの改良も控えている
このNO.248のヒーターReg 微小信号領域だけに 先日行った「解析」より更に強化するつもり
1,目標は残留リプル 0.1mV以下
2,平滑Cは100000μF(NO.240改の2倍)+突入電流対策
3,左右独立Reg
つまり ヒーターの限りなき「ノー・リプル化」(バッテリー・ドライブ化)を目指すということ 特に重きを置くのは2,だ ようするに ここでも 根本的に「低音のエネルギーへの渇望」がある と発見したのだから これはぜったいやらねばならないのである
深々と何処までも制動のかかった低音のためにはこれは必須だ
傍熱管のヒーターにおいて「こんな処で音が変わるものだろうか?この程度で十分だろう」とは「アンプにおける最悪な愚行の1つ」だったと言わざるを得ないでしょう
吾がヒーターの探求は 始まったばかりだ
*******
さてさて 上で綺麗な写真を披露した(つもりな)のに こんなゴミの山の写真を載せるのもどうかと思ったが ネタ切れゆえ致し方なし
とある市販アンプを解体し 「2nd Ver.」用の ヒートシンクと「ある機構」を頂戴した そのあとの残骸
市販アンプ解体パーツ・・・ゴミか宝の山か?

・電源トランス・・メーカーがバレるので写してないけど250VAらしい 意外と小さい
・平滑C15000μF×2・・内部で並列接続された低インピ品らしい これは使える
・整流ダイオード(PB102F)・・高速という謳い文句
・切り替えスイッチ&ヴォリュームのノブ・・・切り替えSW用はアルミ削り出し
・福島双羽MPC74 ( 0.33Ω)・・これは有難い 上の2,突入電流対策に使える
・電源コード・・被膜は太いが線材は細目 ここもコスト?
・シャーシは例のペラペラの鉄板・・流用不可 振動対策の謳い文句と矛盾
・半導体はどうか?
K170 k246 K389
A995 A1015 A949 A992 A1306
C1845 C3298 C3333 C2229 C3419
出力段サンケン C3858 A1494
さて使えるものはあるか? 僕の浅い金田式体験では 2SK170 2SK246 くらいしか分からない それ以外はどうだろうか?
残念なのはスピーカーターミナルとRCAジャックだ 基板連結型で流用は難しそうだ 使うつもりだったのに残念! そうそうヴォリュームはアルプス製のディテント型で100kΩ4連だ 余分な2ch分は何のため? でも真空管アンプには使えそう
このアンプ ヒューズが飛んでいた 出力Trの脚周りの半田が焼け焦げて腐食している この辺のトラブルが怪しい それはともかく 基板上のパーツを見ると「798アンプ」の過酷なコスト計算がにじみ出ている
抵抗1個にしても そこの部位で必要とされる以上のものは意地でも使わない といった感じ 2〜3mmだなんて こんな小さい抵抗器使ったこと無い
このアンプ 生前ではどんな「情報量」だったかと想像する
実装には 微小信号に対する配慮がまったく見られない(ような)ので
我が現用のアンプの 良くて「30分の1」 悪くて「100分の1」か?(←おい!)
それでも ちゃーんと音は出るから気付かないだけで そんなもんでしょ(フッフッフッ;)
さて 次回は 久しぶりにキース・ジャレットの最高傑作が登場する(予定)
しかも 驚愕の真実が明らかとなるであろう。。。 乞うご期待!
2022.4.24 追記・・絶対的情報量判断
フォーレは「レクイエム」以外は あまり人気がないのかアクセスは低調
あーでもそのほうがなんとなくうれしい
しずかさをきょうゆうできるものねぇ。。。
さて あるレコードを聴いて 音が素晴らしかった でも そのレコードが日本盤だった場合 普通は オリジナル盤 あるいはそれに近い盤も聴いてみたいと思うのは人情だろう
実際多くの人がそうしている あるいは そうしたいと思っているのだろう
でも 僕は。。。財力に乏しいのが1番の理由にせよ。。。長い間の「下積み」の経験から そのレコードが「情報量」的に観て どの程度のレベルにあるのか大体わかるようになってきた
ようするに 僕には 日本盤を聴いて オリジナル盤を入手する必要があるのかどうかの判断が だいたい出来るようになってきた と言う様なことだ(←自分がそう思っているだけだろ?という声が)
これを「絶対的情報量判定」ないしは「絶対的音響価値判断」とでも言おうか
この最適な例として挙げたいのは アン・バートンの「Blue」だ
もちろん「SX68サウンド盤」だ

僕は 90%ほどの確率で「SX68サウンド盤」のほうが アルトーネのオリジナル盤より音が良いものと判断している これは賭けてもいい(たらーり;)
ただし「音が良い」といっても 好みは人それぞれなので あくまで「情報量」がどうだ?という話だ あとベース ようするに「低音」の質 ダンピングの良さ 如何に深々としているか など つまりのつまり カッティングによる「低音の覚醒」だ
もしオリジナル盤をお持ちなら是非比較した結果を教えて頂きたい
その結果次第では 僕が中古レコード屋に 髪を振り乱して駆け込むことも十分にありうるわけだ(←おい!)
そうそう この「Blue」の「SX68サウンド盤」が凄い理由は もちろん「カッティング・レベル」が非常に高い事に在る これはもう口が酸っぱくなるほど言ってきた
つまり おそらくオリジナル盤よりも相当高いように聴こえる(いや 見受けられる)のだ
これは決定的な理由になるはずだ
そして それこそが「マスターテープよりレコードが良い事がある」の根拠にもなり得る と
2022.4.25 追記 ・・SX68が「汚い」?
あまりSX68サウンド盤を褒めると 五味康祐氏に「舌をかんで、死ね」と言われそうだ
有名な話らしいが『オーディオ巡礼』だかに 五味氏が
「ノイマンSX68が音をきたなくした。これを褒めるやからは舌をかんで、死ね」
と書いていた
五味氏は常に「自分は本当に正しい音を聴いているのだろうか」と自問しつつ あちこちのオーディオ装置を探訪していたらしい ならば レコードの音を軽々しく断罪する前に「自分の装置はこのレコードを再生するに値するだろうか?」という 自省的な姿勢は持っていたはず なのにだ
この五味氏の発言で気になるのは SX68が「音をきたなくした」の「汚い」だ
これは想像に過ぎないが 五味氏は 何が音を「汚く」するのか その理由を知らなかったのではないか?(もはや彼の時代は石器時代にも等しいので責めるのは酷だが)
彼は
「もしかするとこれは非常にテクニカルな意味合いの強い現象ではないのか?
そしてあくまでも再生側が責めを負うべき現象ではないか?」
と自問すべきではなかったか と
つまりのつまり カッティングマシンが「汚さ」の原因であろうはずが無いのだ
カッティングマシーンが個人の装置にやすやすと暴かれてしまうほどのグレードしかない?
そんなはずが無いのだ
SX68でカッティングした盤が 少なくとも今のぼくの装置では「汚さ」を見せることなどまったく無い いやむしろ 高域は爽やかに伸びていて 弦の倍音に独特の輝きがあり シンバルの金属質感も素晴らしいものがある そして低音は深々としている(もちろん録音のグレード次第ではある)
むしろ こういう事が 氏の装置では「汚さ」の原因であった可能性は高い
その1つの要因は「応答速度」にあったのではないか? また「制動力」はどうだったか?
弦の「拭い難き濁り」しかり 歌声のピークでの「刺刺しさ」しかり 低音の放縦さしかり あとはなんだろう 再生側には これらの原因は数限りなくあると思うのだ
2022.5.11 追記・・・近況
(近況報告) しばらく更新してなかったですが
今後 当分のあいだ 不定期の更新 とさせて頂きます
1,音楽を「言葉」にしない
2,アンプ(再生)とは1つの原理で動いている
って言っちゃったのですから 口数が減るのも無理からぬこと(←自滅!とほほ)
も ありますが 当分は
イ,レコードを聴くこと
ロ,アンプ製作
に集中したいと
でも 「音」について 何かを発見したら
すぐにでもご報告させていただきます(明日かもしれません)
NO.240「2nd Ver.」用にNO.228を解体中・・・の図
あと 実験用を兼ねてLM317Tを大人買い?しました

ここんとこECMを聴き直しています
Paul Bley / Open to Love・・・トリオ盤(p)73 カッティングが素晴らしい!

これも前から言っている70年前後の「日本におけるカッティングの特異点」に該当する盤と言ってもよいでしょう 例の日本ポリドールのチック・コリアの「カモメ盤 (p)72」 とノイズ成分が非常に似ているような気がしますが どうでしょ?
で いま ゲイリー・ピーコックの
「Tales of Another」(トニー・メイ録音)にハマってます
これ キース・ジャレットとしても。。。「音的」な意味で。。。最高傑作じゃないでしょうかね?
特にB面2曲目は 音のみならず 演奏もとんでもない出来です
スタンダーズ・トリオがもし存続していたら 究極はこうなる?
と思わせるような出来です(だったのです←過去形)
Gary Peacock / Tales of Another・・・独盤&トリオ盤

ECMでも ニューヨークとオスロのスタジオでは 音はぜんぜん違います これは77年にニューヨークでトニー・メイが録音しました これECMの本流の音ではないかもしれませんが僕は好きです ゴリっとした低音 太くて粘りのあるピアノ ピアノの「溜め」もしっかり聞こえます 「さすがトニー・メイ!」と言ったところです
以前はわりと3者がバラバラに聞こえたのですが ヒーターの改良が功を奏したのか ようやく3者が有機的に結び合わさるようになりました やっと満足いくレベルになったと言うわけです(とは言っても 更に上のレベルがあることは間違いありません これが「アナログ」です!)
Tales of Another・・・独盤

同 トリオ初期盤(p)77・・後期のスタンパー違い盤も持ってますが音は同じ

前から言ってますが ECMは 独盤より 日本のトリオ盤の方が「情報量」が多いです カッティングレベルがトリオ盤の方が高いのです これは上の盤面をみれば明らかです いっけんして この差は小さいように見えますし またこれを小さいと聞き取るなら 音のすべてが「小さな事」となることでしょう
とはいえ ECMご本家は カッティングも含めて音作りをしていることは明らかで 表現としてどちらが優れているということではありません
僕は トリオ盤のほうを愛してますけど。。。ね
とりあえず きょうはこれでおしまい あでぃおす!
♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜
2022年04月09日
エヴァンスの来る春・・・鏡の中のエヴァンス
♪〜♪〜♪〜♪〜 鏡の中のエヴァンス ♪〜♪〜♪〜♪〜
それとも「Everybody Digs」だったか。。。
恐らく 僕が初めてエヴァンスと出会ったのは
「Portrait in Jazz」だったと思う
新宿か何処かのレコード店だったのだろう
そのジャケットの中で エヴァンスは
まるでモナリザのような 複雑な笑みを浮かべていた
Portrait in Jazz

LumixG1+CarlZeiss Biogon28mm(G) f4 1/640
Bill Evans(p)Scott LaFaro(b)Paul Motian(d)
Riverside Records New York :December 28,1959
Come Rain or Come Shine
Autumn Leaves(stereo)
Autumn Leaves(mono)
Witchcraft
When I Fall In Love
Peri's Scope
What Is This Things Called Love
Spring Is Here
Some Day My Prince Will Come
Blue In Green
ある時は 微笑むかのような
またある時は 憂いているかのように
エヴァンスは鏡が似合う
記憶の深層に降りていく螺旋階段の入口
そこに佇む 優しき番人
そう 僕は このジャケ違いの
「At Shelly's Manne Hole」のポートレイトも凄く好きだ
At Shelly's Manne Hole

LumixG1+CarlZeiss Biogon28mm(G) f4.0 1/250
Bill Evans(p) Chuck Israels(b) Larry Bunker(ds) Rec.LA,May 30,1963
Isn't It Romantic
The Boy Next Door
Wonder Why
Swedish Pastry
Our Love Is Here To Stay
'Round Midnight
Stella By Starlight
Blues In "F"
深紅のポートレイト
エヴァンスの穏やかな視線の先に在るものは 何だろう
彼には何が見えているのだろうか
過去か 現在か
それとも 1980年9月15日だろうか。。。*
At Shelly's Manne Hole
開き始めたオオシマザクラ 純白の清楚な花弁が美しい

LumixG1+CarlZeiss Biogon28mm(G) f4.0 1/640 半絞りアンダー
Bill Evans(p) Chuck Israels(b) Larry Bunker(ds) Rec.LA,May 30,1963
同上
仕事に就いたばかりの頃だった
会社からの帰宅途中 ちょっと立ち寄った駅前のレコード店
そこで偶然手にしたヴァンガードのライヴ盤
パンチホール盤だったので凄く安かった
すぐ レジに向かったさ
Live At The Village Vanguard

LumixG1+CarlZeiss Biogon28mm(G) f4.0 1/320
Bill Evans(p)Scott LaFaro(b)Paul Motian(d) Rec.New York ,June 25,1961
Gloria'sSteps
My Man’s Gone Now
Solar
Alice In Wonderland
All of You
Jade Visions
あれからもう半世紀か。。。
この盤に針を落とすと
今でも あのワクワクした気持ちが蘇ってくる
ありがとう!
やっぱり今年も エヴァンスは来てくれたんだね。。。
(補足)* ビル・エヴァンスの命日
♪〜♪〜♪〜♪〜 My Point of View ♪〜♪〜♪〜♪〜
<撮影後記>
ウクライナにも 僕のように
春の息吹と エヴァンスを重ね合わせる人も居ただろうに。。。

桜は 昨日の強い風であらかた散ってしまった いまはオオシマザクラが満開だ
今年は何年振りかの素晴らしい桜が咲いた
なのに 独裁者が一方的に起こした「汚い戦争」で 穏やかな気持ちで愛でる気にならなかった
それでも エヴァンスは来てくれた ほんとうに良かった
LumixG1+CarlZeiss Vario45mm-200mm(G) f8.0 1/1000
どうか 一日も早くウクライナに春が来て欲しい
キーウ近郊 ブチャの生き残りの住民だったか「ロシアのやつら ヒドイことしやがる!」と こみ上げるものを堪え 吐き捨てるように言った顔が頭から離れない
狂った独裁者と その支持者は去れ!
♪~
今年は 僕の「エヴァンスの来る春」でたびたび登場する「鏡の中のエヴァンス」というモチーフを中心に据えてみた
また「モナリザのような微笑」「記憶の螺旋階段」等々 これらも いつものモチーフの焼き直しだったわけだが これらは僕の深層心理に根深く居続けているサムシングで なかなか拭い去ることは難しい
本文中の写真はぜんぶ ツァイスのBiogon 28mmで撮った
今年も 我が家の裏手の土手での撮影で 背後が無く コンパクトに収める必要があったからだ
でも 僕のマイクロフォーサーズ方式のカメラでは 28mm と言っても 標準よりちょっと長い56mm相当になる それもあって 画角の周辺ではビオゴンと雖も ちょっと収差がでる
僕は広角レンズを出来るだけ使いたくない
それは ブラッサイや ドアノーや ブレッソンたちのような過去の偉大な写真家が ほとんど標準レンズ一本で傑作を生みだしていた ただそれに あやかりたいだけだが それが 僕のささやかなプライドで あったりする
♪~♪~
さて 我が家の裏手の川伝い 桜並木の ぬかるんだ土手を 鏡を抱えた「怪しき老人」がウロウロ(はたから見たら まったくヤバイ構図だよねー)
すると 花見がてら散歩していた とある老夫婦が 吾輩に声を掛けた(吾輩より年配風のお爺さんの方が特に興味津々で)
それ何?
鏡の中の桜かぁ 綺麗だねー
それレコード?
今は貴重品だねー
(吾輩 内心は SP盤時代の俺より爺さんが言うな!と思ったが それよりもなにも あんたみたいな爺さん世代が 腕が悪くて レコードを鳴らし切れなかったが故に こんな(デジタル化という)不始末を 仕出かしたんじゃないのかぁ? と 説教してやろうと思ったが 皮肉を秘めた 強張った笑顔で返してやった)
それ もしかして ”ムニャムニャムニャ” に載っけるのぉ?
(ネットのことだとピーンときたので そうそう と 吾輩)
だと思った いい趣味だねー と 目をクルクルさせる そして唐突に
最近僕ね フィルムカメラまた始めた
やっぱりフィルムの方が味がある お宅は? と 爺さん
そうなんだよねー でも これはデジタル と 吾輩
(吾輩 内心では おっ 御主 出来るな! と 一瞬 怯んだが これはエサで 「実は僕ね ライカM3使ってる」 などと 所有物で人の上に立とうとする底の浅い人間やもしれぬと思い(←あんまり人のこと言えないか) ここは深入りしない振りを決め込んだ すると 案の定 )
あぁ なるほどねぇ と留飲を下げた様子の爺さん そして
滑るから気を付けて!
と 愛想よく ひと言残して老夫婦は立ち去って行った
じゃが こっちゃぁ滑る土手で 命がけでやってんだ 俺より爺ィさんに言われちゃぁ 形無しだぁ。。。とほほ
と思ったが 平和な日本の一コマだから 空気を読んで
溢れんばかりの笑みで返した
だ と さ。。。The End !
来年もエヴァンスは来てくれるだろう
問題は こっちがそれまでモツかどうかだ。。。ゾッゾォォォー
2022.4.10 追記 ・・・
追記内容4.10〜4.15 振幅比例型 vs 速度比例型 4.16.17 覚醒とは?
今回の更新 オーディオ・ファン向けではなかったので ちょっと付け足し
というか 急に思いついたので忘れないうちに言葉にしておいて いずれ独立したページにしたい

A,デジタルかレコードか
という既に決着のついた問いを蒸し返すつもりはないのだが
B,何故レコードは音が良いのか
という観点においては幾らか資するものが在る
で
A,において・・・仮に ジャズの過去のアナロ遺産が あるシステムでは CD(やハイレゾ)の方が レコードより良い音で鳴ったとする と それは そのシステム内のイコライザーが非力であるがゆえ という可能性は非常に高い
つまり 非力なイコライザーをパスして再生が可能な CDが より良く鳴るのは無理からぬことだ というわけだ
そして 次のことも大きい オリジナルアナログマスターからデジタルマスターにリマスタリングする際に そうとう「情報量」が失われるはずだからで。。。僕の勘では30〜50%程度は失われると推定するが ほとんどの再生装置がそれ以下の再生能力だから 認識できないだけなのだ。。。それ故 当然のこと オリジナルアナログマスターからカッティング用のマスターテープを直接起こしたレコードの方が良いのはどう足掻いても否定しようもない
この「デジタルに落とす」作業は 他のどんな音質維持作用・対策をもってしても その行為自体が致命的な意味を持つのだから挽回は不可能なのだ
で 僕が真に言いたいのは いま上で言ったようなことを更に発展させたもので 前にもちょっと言ったことがある
1,レコードは カッティングという作業次第で 更に「低音」や「情報量」などを覚醒させ得るのではないか?
2,1,のみならず イコライザーでRIAA特性に補正する際にも 「低音」や「情報量」などを覚醒させ得るのではないか?
ということなのだ これが出来るからこそ レコードがデジタルに勝っているのではないか? と
いや もちろん 録音の段階でアナログの方がデジタルより「情報量」が圧倒的に良いのは解かっているのだが あくまで「再生側」の話でだ
それにエンジニア自身が「マスターテープよりレコードの方が良い事がある」と証言していることがある(日本のエラートレーベルのWestrex3D盤) その発言は 非常に意味深い
ただし 僕の中では 2,は 1,よりも可能性はそれほど高くはない というか僕自身が証拠を掴み切れていないのだ
で
1,については 僕がしつこいほど繰り返している「カッティング・レベル」の問題だ
更に このことは
MCカートリッジなどの出力電圧は速度に比例する「速度比例型」
だ ということが 要因として可能性が非常に高いのではないか?と思ったりしている(ご存じの通り光カートリッジは「振幅比例型」だ)
所詮 ど素人の発想とはいえ 今後継続して考えていこうと思う。。。続ーく
2022.4.13 追記
この話は「そう成るしかなかった文系のヨタ話」と心得ください
また 決して「光カートリッジ」をとやかく言うつもりもありません だいいち聴いたことも無いんですからね
ですが どんな方式にも そのメリットと同じくらいデメリットがあるはず
なのに ある方式が 他の方式に対する自らの優位性を喧伝するとき 必ずや 自らのデメリットには目をつむる のを善とします
けっきょくどんな方式も どうデメリットを抑え メリットを伸ばしてやるか ではないですか?
で 「光カートリッジ」の主張を見ると 自らのメリットを「振幅比例型」に置き 更に MM/MCカートリッジが持っている「磁気歪」を回避した と ことさらに 我らがMM/MCカートリッジの方式「速度比例型」に優位するものとして自らを規定しています
こうなると「ほんとにそうなんだろうか?」と思いたくなります
で そもそも「振幅比例型」と「速度比例型」との違いとはなんぞや?と
しかし まったくの物理音痴の吾輩は(ちゃんとした数式があるだろうに) これをもっと単純な構図に変換できないだろうかと頭を悩ませた結果 一つの自分なりの仮説が生まれました
1,ある人が 10mの距離を移動するとする
2,「振幅比例型」・・・10mという距離を認識する方式(ようするに 移動した「距離」だけを問題にする方式)
3,「速度比例型」・・・10mをどんなスピードで移動したかを認識する方式(ある「距離」を「如何に速く( 遅く)移動したか」という ある意味 そこで消費された あるいは生まれた エネルギーの量を重視する方式 ようするに 距離(振幅)のみならず「速度」も重視するわけだ)
2,が「光カートリッジ」で 3,が マグネットを使った MM/MCカートリッジの方式だ
まぁ 僕のこの考え方は 物理の試験だとせいぜい30点くらいか
だが 僕が面白いと思ったのは 「光カートリッジ」の「振幅比例型」は 情報の認識の仕方がすこぶるデジタル・ライクなのに反し「速度比例型」はエネルギー重視で 実にアナログ・ライク(いやアナログそのもの)なところだ
となると
「速度比例型」こそ まさに「エネルギー空間」で 「低音」や「情報量」が覚醒する場所ではないかと(ようするに「カッティング」や 「針が溝をトレースする」という再生行為もまた「覚醒」の要因ではないかという 先日の話につながります)
さーて どうだろうか?。。。あまりにも我田引水過ぎるか?
えっ? むしろ僕の「物理学的認識能力」の方が問題だって?。。。とほほ
さて 今回のはなし あまり自信がないので 今後本文を随時訂正するかもしれません
2022.4.14 追記
「光カートリッジ」の方式に 悪く言えば「いちゃもん」を付けるかのような我が主張
何をバカな 聴いてみたが(聴いているが)素晴らしい音がする アンタの言う事は間違っている 「振幅比例型」という情報の読み取り方式だけでなく 専用イコライザーを含めた全体で評価しないとダメなんだよ
という反論が聞こえてきそうです
当然です その通りです
がですよ それは MM/MCカートリッジの「速度比例型」でも同じ事 イコライザーを含めた全体で判断しなくてはダメです
そこです! 両方の主張とも「イコライザー」が出てきました
ようするに「読み取り方式」だけでなく それぞれの方式の「イコライザー」が「低音」や「情報量」が覚醒する場所になり得るのではないかと
つまり早い話が アンプというもの自体が それへのエネルギーの供給の仕方で そうなる可能性があるということでしょう
だからこそ「周波数特性」がまったく同じようにまっ平らなアンプが 聴いてみるとぜんぜん音が違うということが生じるわけでしょう(日々 これに悩まされている方が如何に多い事か!)
結論を急ぎましょう つまり MM/MCカートリッジは
1,それ自体が「発電装置」(=エネルギー発生装置)である(=「覚醒」の起き得る場所 ようするに「エネルギー空間」)
2,速度の大きい高域ほど1,の発電レベルが高い(=同上)
(以前はこのことをカッティングレベルと絡めて 楽音情報が抽象化されたものである溝の その「運動」が大きくなればなるほど 内部により小さな運動を含むことが出来る それが「情報量」が多い理由だ としていたが この考えは間違っていないとは思うが 「速度比例型」を知った今は それと関連付けた表現に重きを置く必要があるかもしれない)
というように 1,と2,が備わった方が より有利ではないか? というわけ
とは言ってもここでは「磁気歪」は考慮されていない それが耳に感知できるかどうかは別として
さーて? トータルではどっちが有利なのか?
いやけっきょくどちらもメリットとデメリットのシーソーゲームでしょう
2022.4.15 追記
いろいろ辛辣なことを言ってるので「胸糞悪い」とお思いの方もおられるでしょう が 僕が言いたいのは ただひとつ 「アナログに戻るべき」ということ
これ 時代錯誤なんだろうか? もう非現実なことなのだろうか?
デジタルはじつに複雑で 人間の知と技をすべて詰め込んだ趣がある 確かに 人間の進歩の必然だ
ところが アナログは たった1本の溝に無限の情報を収めることができる
どちらが 先進的で洗練されているかは明らかではないか
しかも 実にエネルギーの振る舞いに従順だ(これが重要!)
いや 進歩は必然だ それを受け容れないでどうする って?
確かに! が それを進歩と言えるのかどうか
誤解かもしれないが いまデジタルは できるだけ情報を細分化し アナログに近づこうとしているように見える
が 細分化すればするほど。。。つまり情報をこなごなにすればするほど。。。復元は難しくなるのは必定ではないか
これを「デジタルのジレンマ」と言わずしてなんと言うか
さてそこで 妥協案 「携帯」はデジタル 「鑑賞」はアナログ それでも十分だろう
ようは 録音の際に レコーダーを二つ回してほしい と
反省:ここんとこ「覚醒」をバカみたいに繰り返しているが 読者のなかには「何のことだかさっぱり分からない」方も多いものと危惧 たしかに実に解かり難い
自分は分かっているので 他の方も。。。となっているはず もういちどここは「原点」に帰るべき。。。
2022.4.16 追記
アンプを造ってみると そのアンプ自身が自ら語り始めた「覚醒」とは?
僕の中では もともとこの考えは 低音の「覚醒」 に端を発していたと思う
つまり アンプとは(再生系とは)根本的に「低音のエネルギーを渇望」しており アンプにエネルギーが満たされると まるで喉の渇きが癒されたかのように その充足感を まずは低音に表出する というような事だったのだ
この分かり易い例が 誰でも1度や2度は経験したことがある 電源の電解コンデンサーをより大容量にするとどうなったか? ということがある
で この理由は 耳にタコが出来るほど繰り返してきた
長くて太くて重い 低音弦 は 高域の弦より より強く爪弾いてやる必要がある ならば 再生側では その低音の再現には 高域よりも より大きいエネルギーを供給してやらねばならない
そして これは 相対的なものだから ある量のエネルギーが定常値として供給されているなら 低音では その定常値を上回るエネルギーが常に渇望されることになる これを 根本的に「低音のエネルギーを渇望」していると表現することにしたわけだ
このことは レコードの再生においては勿論のこと カッティングにおいても当然のことと思われる カッティングレベルの高いレコードの 低音の力強さを聴けば そのことは誰も否定できないはずだ
しかし まずは低音に顕著に現れる「覚醒」ではあるが だからといって 他の帯域には現れ無い とする根拠には全くなり得ない それが「情報量」だった
そのことに大きく影響したのは カッティング・エンジニア自身が「マスターテープよりレコードの方が良い事がある」と証言していることがあった(日本のエラートレーベルのWestrex3D盤) その発言は 非常に意味深いものだった
続ーく
2022.4.17 追記
ちょっと本筋から逸れるが 昔からジャズファンの間ではこんな話があったりする
特に50年代から60年代のアメリカ録音のジャズで スピーカーからまるで「唾が飛んでくる」ような凄い録音がある理由を アンペックスの ごっついレコーダーで録っているから とする説がある
あの金属の塊みたいな 重量感を帯びたメタリックな雄姿から この話は実に魅力的で 僕を含めた誰もが信じて疑わないだろう とは思うのだが 今では ほんとうにそうなのか分からない
何故なら録音機を「回転走行系」と「信号系」に分けて考える必要はないのだろうかと
僕のあさはかな考えかもしれないが スタジオグレードであれば「回転走行系」による音質差はせいぜい10%から20%で むしろヘッドを含んだ「信号系」が大半なのではないかと思ったりする
つまり「回転走行系」というのはスタジオグレードであれば ほぼどんなレコーダーも無限の「情報量」を収めるには十分な能力があり 問題は「信号系」ではないかと
つまり「覚醒」が起こり得るのは 「信号系」という「エネルギー空間」で そこがもっとも音質を左右するのではないか?と思うわけです
早い話が スチューダーに アンペックスのアンプのを当てがってやれば 限りなくアンペックスの音になるのではないか?と(この話を否定するのは難しいと思うが。。。)
そして更に もっとも「唾が飛んでくる」ような音に影響するのは まさに「カッティング」ではないかと?
とまぁ この話で分かるように 僕は「唾が飛んでくる」のは「覚醒」が要因だと言っているようなもので それこそ「情報量」の覚醒だと
煎じ詰めれば これはようするに アンペックスで録ったマスターテープよりも より「唾が飛んでくる」ような凄い音は 実は「カッティング」によってもたらされているのではないか? と言っているのかもしれません。。。なぁ
ちょっと寝起きでボケていて 回りくどい話でした。。。とほほ(←いつもですけど。。。)
とりあえず これでおしまい あでぃおす!
♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜
2022年04月04日
金田式 パワーIVC NO.240「2nd Ver.」を造る(考える)・・・シャーシ決まる!
2022.4.4 記す
♪〜♪〜♪〜♪〜 My Point of View ♪〜♪〜♪〜♪〜
いきなりオーディオコーナーです
目下のところ NO.240「2nd Ver.」は ぼちぼち進捗しています
で 肝心な 信号系基板の作製はそれはそれでありますが むしろ
シャーシをどうすべきか?
が 最優先の課題でした
と言うのも
容れものが決まらないと 入れるものが決められない
からです
タカチのケースを使う分にはそういう悩みは無いでしょうが 高価すぎます(憾み言)
ようするに シャーシ(ケース)が決まらないと
信号系基板のレイアウトが決められない ということ
で あーだこーだ考えた末 下の写真となった次第
なんのこたーない けっきょく同じ放熱器を入手した というわけ
上が「2nd Ver.」用ヒートシンク・・・まったく同じ物

とあるメーカー製80年代アンプの 格安な「電源入らずジャンク品」を解体 当時は「ナナキュッパ 79800円」アンプの下剋上時代だった が お目当ては このヒートシンクと もうひとつの「機構」だけ(←こっちは 完成披露までは企業秘密(?)) ただし たとえ同じヒートシンクを使ったとしても 「同じアンプ」を作っちゃあコケンにかかわるので そこは思案のしどころだぁ。。。たらーり;
で 同じヒートシンクを使う言い訳
1,現用機「1st Ver.」と組み合わせるマルチ方式も視野に入れると「同じ顔」はある程度仕方がない 意外と「イメージ」は大事
2,「1st Ver.」は放熱と振動対策のせめぎ合いがあったが そこを改善したい
2,を具体的に言うと ご覧の通り下の「1st Ver.」は 放熱器のフィン先がアルミ5mm厚のベース板と面一(つらいち)になっている が これはフィンの振動対策を優先したためだ。。。つまり ベース板がフィンの振動をダンプする。。。しかし 放熱という観点では フィンの下には何も無い方が空気の流通はスムーズだ これは結構大きくて 現状 夏場ではこのフィンはかなり熱くなっている(65℃くらいか) とは言え 余り冷やしすぎるのも問題なので 今回は
放熱と振動対策を両立させる方針
だ こういえば どうするつもりか「言わずもがな」だろうか
(しかし この「振動対策」という考えに疑問も無きにしも非ずだ 実際 フィンを弾くとよく鳴く 一般的にも金属は鳴きやすいので振動対策がよく話題になるところだ 解体した798アンプも振動対策は謳っていたが 実態はほとんど売るための「見せかけ」に過ぎないものだった ようするに フィンや筐体などは 電流の流れる信号系パーツのように自発的に鳴くわけでは無く あくまで外部から直接「刺激」「衝撃」を与えた場合なのだ その証拠に ふだんアンプを聴いて居て ”キーン”などと 鳴きの余韻など聞こえてきたためしが無い ようするに空気の振動伝播などに対して そんなたいそうな振動対策なんか必要なのかどうか甚だ疑わしい なぜかと言うと 空気の波動はこのヒートシンクの全ての面に公平に「衝撃」を与えるだろうから 仮に全ての面で振動が発生したとしても それらは どこにも逃げ場が無いという前提で 楽音による振動モードは常に激変しているのだから 仮にフィンに一定の振動モードがあったにしても そこでは「共振」など起こりようが無く 互いに打ち消し合う(熱的消費?)ようにならざるを得ないだろう と ようするに どこか1部でもアースされていれば逃げ道(乃至は制振)が確保されるのだから十分で 外的要因にたいする振動対策なぞ「無いよりはマシ」程度だろう と これはもう一方の「必要」という論理のアンチテーゼになり得るはずで 確率はフィフティフィフティだ)
1,の「マルチ化」は僕にとって永遠のテーマだが こと「モノラル盤」の再生という観点では 「位相」の問題をいっそう複雑化させるだけなので 僕的にはあまりメリットは感じていいない が こと「低音」に関しては 直接 アンプの「制動力」の下に置ける という意味合いは大きいはず とくにヒーターが良くなった結果の「低音」との相乗効果に凄く期待できる
とはいっても この「マルチ化」 電流伝送の場合 解決すべき問題点が多すぎるし 仮に248の電圧出力を使うにしても248筐体内部にchフィルターを収容しないと「情報量」の損失が免れない
だが ネットワーク方式でも「情報量」を限界まで上げることで相当 欠点を挽回できることが分かって来たのだ ようは何度も言っている「「情報量」とはすなわち「制動力」」だ 直接SPに繋がっていないプリアンプが SPをバリバリとドライブできることが明らかになって来たのが格好の例だ
しかーし なんだかんだ屁理屈こねても
マルチをやらずして マルチを語る勿れ
これを言われては ギャフンだろう。。。そういうことさ
でも 実際マルチをやっている方は僕の論理に疑義をはさむ方も多いと思う が ネットワーク方式での僕の論法も実証しないと理解できないハズ
(と言うように 僕がほとんどやる気が無いのはミエミエ。。。とほほ)
とりあえず これでおしまい あでぃおす!
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2022年03月26日
金田式 パワーIVC NO.240「2nd Ver.」を造る(考える)・・「魔笛」というデジタルへの挑戦状 3.28 定位とは何ぞや? 4.2 4.3 先生の「ハイスピード過ぎてもダメ」は今も有効?
2022.3.26 記す
序曲が終わり 第1幕・第1場が始まる
タミーノが気を失っているところに 夜の女王の 三人の侍女が現れる
ここからが圧巻だ
三人の侍女の重唱は
左右のスピーカーの中心付近で再現されるが
三人が 中心部に寄り集まった際でも 三人の位置関係は微塵も崩れることが無い
つまり 左側 真ん中 右側と 三人の立ち位置がしっかりと分離する
このことを 僕のスピーカーで具体的に言うと
2mほど離した左右のスピーカーの中心部 10cm 〜15cm位における出来事である
いや この表現さえも まだまだ この録音の「分解能」を表してはいない
スウィトナー指揮ドレスデン国立歌劇場管弦楽団他
モーツアルト「魔笛」・・日本コロンビア盤(80年プレス 3枚組Boxset)

この日本コロンビアのBoxセット 僕はいまだに中古市場において 入札されているのを見たことが無い それくらいに日本のクラシックファンから見放された盤だ 僕のセットも せいぜい500円程度だったと記憶する だが 廉価盤にままある輸入原盤プレスだし 日本の確かなプレス技術で 音は重心が低く極めて安定している 僕は同じころにプレスされた独盤も持っているが そういう理由で 専ら日本コロンビアを愛聴している これでないと安心して聴けないのだ 上の「定位感」もこの盤でのこと もっともエテルナ(オイロディスク)のオリジナル盤は聴いたことがないので それはなんとも言えない が その必要性があるのか甚だ疑わしい
さて 「魔笛」は ベームもあるし サバリッシュもある
でも 僕は このスウィトナー盤だけで充分だ
なんとエレガントな音か
この録音 旧東独の名技師シュトリューベンによるものだとか
驚くべきはこの定位感だろう
これこそが 「アナログ」が如何に優れた方式かを如実に示すものだ
この盤を素晴らしく鳴らすこと
これも我がオーディオの本懐と言うべきかな
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オーディオコーナーです
繰り返しになるが
スウイトナーの「魔笛」は まさに「定位」というもので
アナログ方式の優位性を証明していると思う
日本コロンビア盤の盤面

一生に一度でもこの盤を聴いたら 決してレコードという優れた文化を手放そうなどとは思いもよらないはずだが。。。それとも そんなに「ノイズレス」が大事なのか?
もしかすると 日本のクラシックファンはただレーベル面を見ただけで「音が悪そうだ」と思ってしまうのだろうか こんな優れた盤を手放してしまう彼らとは 日ごろどんな音で聞いているのだろうか?(←おい!)
さてさて オーディオファンの間では「定位」とは
専ら スピーカーの役目であるとされている
それゆえ ありとあらゆるスピーカーの設置方法が考案されている
それはそれで一向に構わないが
そこにはアンプという視点が まったく欠けている
いや それどころか 「アンプは ほどほどで良い そんな金があればスピーカーに投じよ」という声さえある
がだよ そもそもスピーカーとは何か
アンプから送り込まれた「情報」を再現するために在るのではないか? と
いくら立派なスピーカーを持って来たところで アンプが「情報」を持っていなかったら 通過させ得なかったら スピーカーはいったい何を再生しようとするのか?
ある意味「抜け殻」「搾りカス」と言っても良いような 汚い音が出てくるのが関の山だ
つまり「定位」とは ほとんどアンプの役目だ
音像の輪郭をきっちりと描くのは
まさにレコードに刻まれた「楽音情報」であり アンプの「情報量」である
ということではないのか?
2022.3.28 追記
けっきょく「定位」とは何ぞや?
と 今まで何度考えたことか
いや 考えただけではない 素人っぽい手法だったかもしれないが
アンプの中にその答えを求めようともしてきた
スゥイトナーの「魔笛」・・日本コロンビア盤

で けっきょくそれは「応答速度」だと考えざるを得なくなった
が それは 僕自身が行き着いた考えでは無く アンプ自身がそう語っているのだ
1粒の倍音がきっちり描写し切る前に 次の倍音になってしまうこと
つまり「定位」が逃げてしまう前に きっちり描き切ること
これを実現するためには「応答速度」を上げるしかない。。。と
しかし この「応答速度」を上げるためには「制動力」を上げるしかない
なぜなら「制動力」とはまさにスピーカーの振動板を制御するものだからだ
いかに振動板を在るべき位置まで速く移動させ かつ そこで止め得るか。。。と
しかし この振動板が「どこまで速やかに移動するのか」 と 「どこで止まるべきか」の「情報」 このもっとも基本的な情報を持っているのは
まさに レコードに刻まれた「楽音情報」と アンプの「情報量」なのだった
つまり
「制動力」とは すなわち「情報量」であり 逆もまた真なり
と
「定位」も1つの現象に過ぎず ある意味 オーディオとは1つの原理で動いている
そう 考えざるを得ない(←もう聞き飽きたワ!)
2022.4.2 追記
意外と今回の「定位」は アクセス数が多いので しばらくこのままにします
さて 本文のなかの この「応答速度」というやつを 僕は「上がった」だの なんだのと 軽々しく言ってるが 測定器で測ってのことでは無く 聴感上の意味であることは お察しの通りだ
ただ 配線を短くしたり 信号系とRegを近接させたり Regの左右独立化をやったり 等々 そうなるべくして来たので そうなったと判るわけだ(もしかすると 今回の「ヒーターの改善」も入るのだろうか? 可能性は非常に高い)
ここんとこモノラル盤を順繰り回している

いまだに「ヒーターショック」冷めやらず。。。かなぁ
で この恩恵は「定位」にも現れるのだから ある意味「位相」というものにも関係してくるものと思われ モノラル盤がより逞しくなったりもした
また 弦の「拭い難き濁り」が減少したのも 僕は「応答速度」が確信犯だろうと思ったりする
一般に「濁りが減る」と言うと「歪率の改善」と考えがちだが 歪率は 何かの結果であって 何かの要因にはなり得ないと思うわけだ これは 周波数特性もおなじだろう
そうすると 「応答速度」が良くなると 周波数特性も改善されることは想像に難くない 特に 高域に顕著に現れる だろうか
1粒の倍音が逃げてしまう前に きっちりと描き切るには 高次の周波数帯の再現力がモノをいう言うのだから そうに違いないのだ
そう考えると アンプとは 1つの原理で動いている 可能性は高い
ようするに その原理を なんと名付けるか?
それは 既存の「応答速度」なのか もしくは「制動力」なのか
それとも もっと高次元の「言葉」があるのか
まぁ そこが 「探求」のしどころ なのかなぁ。。。
しかしですよ 「1つの原理」だとしたら もう語るべきものがほとんど残っていないことになる
道理で最近 僕はクドイほどに同じ言ばかり繰り返しているわけだ。。。とほほ
2022.4.3 追記
以前は 「応答速度」を上げると 音がキツくなるかもしれないなぁ などと考えたこともあった(僕だけではなく「オーディオの常識」もその思考傾向が強いものと推察)が それは杞憂に終わった
むしろ音はどんどん柔らかくなる
弦楽四重奏曲などを聴くと ハーモニーが凄く柔らかくなっている
また 弦の倍音のエッジが凄く鋭利になっているのに 刺刺しさがかえって減少していると気付かされる
それはやはり 応答性能が上がったことによって歪が減少していくからだろう
応答性能とは 入力と出力がいかに相似形であるかどうかだから まさに「歪率」と同意なのだ
だた 経験から言って。。。つまり 結果論だが。。。「応答速度」を上げると同時に それによって増加する「情報量」を全帯域に渡って よりスムーズに通過させられるようにアンプを工夫しなければダメだと思うわけだ
何故なら「情報量」が全帯域で均一でないと 音場と音像は相似形にならず 肥大化したピアノや歌い手が出現することになるからだ
これは「情報量」のアンバランスであって 或る帯域では「情報量」が不足することと同じこと と思われるからだ(ある意味これが 一般的に言う「音色」と捉えることもできる)
幸いにして 現状の僕のシステムでは どれだけ音量を上げ下げても 空間と音像は相似形に膨らんだり収縮したりするので その辺は上手くいっているのだろうと思われる
この「情報量」を過不足なく通過させるには どんな方法があるだろうか?
僕のように 「接点」への拘りもその1つだろうと思う
さて 「応答速度」を上げるため
1,僕のように 実装に徹底的?に拘るやりかた
2,波形観測から回路や素子に拘る方向性
があろうかと思われるが 僕は電気理論に大いに欠乏しているため1,中心だ
とは言っても 2,は先生にお任せしているのでここも盤石
とは言え 今後は2,に少しでも努力しないと お先は真っ暗 「1つの原理」の解明など とてもとても
最近これをつくづく実感している
余談:ここでハタと 先生の最初期の書籍の記述を思い出した 表現はあまり正確には覚えていないが こんなことが書いてあったような。。。「レギュレーターを余りハイスピードにし過ぎても良くない 音が痩せてしまう ちょうど良いバランス(速度)がある」。。。みたいなことが書いてあったと記憶する
この「音が痩せる」はなにか違う表現だったけど もう覚えていない
が どうだろう 先生は今も同じお考えだろうか?
これは 僕の勝手な想像だけど 今はそうはお考えでは無いのではないか と想像したりする
ようするに現在は「ハイスピードであればあるほど良い」とお考えなのではないかと
というのも 当時は アンプ全体の「情報量」が まだいびつ だった ので 必ずしも部分的にハイスピードにしたところでバランスが取れなかったのではないか と思う次第
現状の先生のアンプは SicMosの採用やSAOC等 回路の工夫 シンプル化によって相当様変わりしたのではないかと
まぁ勝手な想像に過ぎませんがね。。。どうでしょ?
とりあえずきょうはこれでおしまいあでぃおす!
♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜
2022年03月20日
金田式 パワーIVC NO.240「2nd Ver.」を造る(考える)・・・「音のための温度管理」模索中(邪道?)3.22 梯子を外される?
2022.3.20 記す
ヒーターを改良して いまだに何にいちばん驚いているか
それは 低音だ
驚くべき「弾力」 つまり「制動力」だ
レコードが別物のように変わった
とりわけ この「Blue」は麻薬的だ
Blue Burton

あまりに素晴らしいので 酷使を予想し 予備盤として同じ盤を入手した
もちろん SX-68サウンド盤
そして これから気温が上がるに従って
音が どう変わっていくか。。。ワクワクするなぁ。。。
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オーディオコーナーです
さて 先日 レコードを聴いて居て ハタと気付いた
我が常用のNO.248-EQ(3rd Ver.)は
1,FANによる空冷である
2,FANの動作電圧は12Vである
3,FANの動作電流は180mAである
待てよ! これってNO.240のヒーターRegのスペックとそう変わらないじゃないか!?。。。
ということで 邪道とは知りながこんなシュミレーションをやってみた
ようするに「音のための温度管理」
「音」のための最適な温度を維持する何か良い方法はないだろうか?
ということで サーミスタを使用し解析をやってみた というわけ
LM317Regによる仮想的「音のための温度管理」

たかだか「ファン」ごときにREGによる制御は過剰だろう が リプルが少ない事は回転ノイズが少ないことに繋がる この意味合いはアンプと同じなのだ
僕にとって「サーミスタ」とは 未知の素子で ほとんど最低限のことしか知りません 僕にとってこれが「入口」 まずそのことをお断りしておきます
さて R1を(訂正:回路図のコメントではR2としてますがR1の誤りです)サーミスタに見立て その特性が25℃で10kΩ B定数が3380のものを仮に置くとする で 温度を20℃から60℃まで10℃ごとにステップさせ出力電圧を観測 すると 20℃では5Vで低速だが 順次上がっていくと 50℃以上では12Vのフル回転となる(グラフ一番上) グラフ上では「ステップ」があるが実際は無段階に可変する というもの
現状はVRによるマニュアル操作ですが このシュミレーションの電圧変化はほぼ現状と同じ感触である ようは これを全自動化しようという構想 もっともこういう温度管理は市販されているものもあるだろうけど 自分の感覚と一致したものは そう無いでしょう ようは これをたたき台にして「常に 音的に最良の温度を維持する」にはどうしたら良いか? と そういう構想の一環です
繰り返しますが こんなやりかたはもちろん邪道ではあります が なんだかグラフを見ると そんな無茶な動作でもなさそうな。。。タラーリ;?
2022.3.22 追記
この低音をなんと表現してよいやら
”ブン” か ”ドゥン” か ”ズン” か? それとも ”ズドゥン”か?
いや これは言葉では無理
説明的ではあるが やはり こう言うしかない
深く沈み込んで 何処までも制動がかかった感。。。と
それがだ 我が貧弱な脳ミソで考えられる限りの改善を尽くしてきた その最後の一手 「ヒーターの改良」で実現するとはなんということ
しかもだよ 実は 「深く沈み込む」ことと「何処までも制動がかかる」ことの両立は難しいはずなのだ
Blue burton

盤面をちょいと見た目 カッティングレベルは標準的な感じがする が ぜんぜんそんなこと無い 非常に高い この盤が「低音」も「情報量」も半端ないのはこれが要因 もしかすると「artone」のオリジナル盤より高い?(←全く根拠なし)
が 繰り返しますが この低音を。。。いやSX68サウンド盤を。。。再生するのは非常に難しい と 中途半端なアンプではダメでしょう と
これまで この「低音」の理由を。。。すなわち「制動力」を。。。あーでもないこーでもないと考えてきた が
どーしても 「リプル」に行き着いてしまう
まぁその事も いろいろ考えたのだが
やはり これもあるのじゃないか
1,「リプル」は交流成分である
2、1,の周波数は50Hz(または60Hz)であり おそらく偶数次の成分が乗っている(←ここいら辺の知識は曖昧)
3,2,はベースなどの低音の基音とほぼ同じ帯域である そして「音」とは当然ながら交流(成分)だ
4,つまり 3,をアンプが再現しようとするとき 2,が邪魔をする 正確に言うと ベースがここぞという時に梯子を外される あるいは 滅殺される
だろうか?
これを糸でんわで言うと 一方の話し手が50hz(60hz)の渋ーい低音で話し掛けたのに もう片方の受け手が 糸の張力をおなじサイクルで同期させながら弛めたり強めたりすることだろう これじゃあ 渋ーい低音もモゴモゴと腰砕けだ とまぁある意味 意地悪をするようなことだ
というわけで ヒーターは「決して侮るなかれ」だ
そうそう 前にもちょっと言ったことのある蛇足ですが 「古典的真空管アンプ」では ヒーターで僕がやっているようなことは ぜんぜん通用しないと思います まったく世界観がちがいます むしろAC点火が良い可能性が高いでしょう
とりあえずきょうはこれでおしまいあでぃおす!
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2022年03月12日
金田式 パワーIVC NO.240「2nd Ver.」を造る(考える)・・・60年代インパルス・キング盤 低カッティングレベル問題(自称)&「音のための温度管理」に光明?
2022.3.12 記す
コルトレーンは いちばん好きなのは「バラーズ」
その次は そうねぇ 「ソウル・トレイン」 だね
これは 若い頃から ずーっと変わってない
この2枚は 自分の「思い出」。。。というには ちと乾いてしまったが
ようするに「記憶と時間」
そういうものと どうしょうもなく絡みついている
そして
演奏としても オーディオとしても楽しめるのは
やはり 「クレセント」 だなぁ。。。
John Coltrain / Ballads・・・キング盤(1963年プレス)

この盤 甲乙つけがたいなかでも とりわけ「What's New」は 涙無くしては聴けない まさに名演だ もっとも この曲 名演が多いのはご存じの通り もちろん 我が最愛は ヘレン・メリルの熱唱です! そうそう フィニアス・ニューボンJR「ファビュラス」での演奏も あまり口の端に上りませんが 充分名演に値すると思う次第
で 「バラーズ」を聴くと
ほとんど条件反射的に 京都のジャズ喫茶「しあんくれーる」が脳裏に浮かんでくる
ちょっと息苦しくなったりする
でも 「至上の愛」は
もう 「音」でしか聴かなくなった
どうしてだろうなぁ。。。
コルトレーンのインパルス・キング盤3枚

カッティングレベル
1,「Ballads」・63年プレス・・・どうしちゃったの?と言うくらい低い
2,「Crescent」・65年プレス・・・1,ほどではないが低い
3,「至上の愛」・65年プレス・・・やや上向きの傾向あるも低いのは変わらない
さて コルトレーンのインパルス盤は70年代の日本コロンビア盤でほとんど持っていて 米盤と重複して所有しているものもある で この日本コロンビア盤というのは 高域をイコライズした音で サックスがヒリヒリする カッティングレベルは高いので悪くは無いが座右に置いて聞くには ちとキツイ ところが 何時ぞや インパルス・キング盤のソニー・ロリンズ「アルフィー」(66年プレス)を入手して これが素晴らしいカッティングだった ので どうしてもコルトレーンのキング盤も聴いてみたくなった それでまぁ上の主だったもの3枚だけを入手したというわけ で これらは日本オリジナル盤という位置付け故か 価格もそこそこしたと記憶する
ところがドッコイ どれもこれもカッティオングレベルが低目で 古い盤だけにスクラッチノイズに押され気味になってしまう これが高ければノイズを圧倒するはずなのに と つくづく残念だ とは言っても 音の素性は悪くは無い エルヴィンのシンバルの「金属質感」はしっかりと内包しているし いや それどころか かなりのグレードだし サックスの膨らみだって悪くはない ボリュームを上げれば かなりいい線まで行く が 返す返すも残念なのは「カッティングレベルの低さ」ゆえ 低音にしろ 情報量にしろ「覚醒」とまでは行っていない とまぁ そういうことに尽きる
キング盤が「えげつないほどのカッティングレベル」になるのは70年代のブルーノートやコンテンポラリーを待たねばならない というのは皆さんがご存じの通りだ
ところが
↑ すぐ上の緑色のコメント
ここまで言っちゃって「ちゃぶ台返し」するのもなんですが
実はこの「60年代インパルス・キング盤 低カッティングレベル問題(自称)」は
もしかすると60年代も後半になると すっかり解消したんじゃなかろうか? と
で その流れの勢いで 70年代のキング盤の
「えげつないほどのカッティングレベル」に繋がっているのではないか?
という問題提起が下の「MyPointOfVew」なわけです(←回りくどいなぁ)
♪〜♪〜♪〜♪〜 My Point of View ♪〜♪〜♪〜♪〜
さて オーディオコーナーです
で 上で言ったことの根拠は 上でも ちょっと触れていますが この盤です
ソニー・ロリンズ「アルフィー」66年プレス・キング盤(ジャケ違い盤)

ロリンズの「アルフィー」は僕にとって「都会の冬の夕暮れ時」をイメージさせる永遠のお気に入り盤です で この盤 僕のブログではもう何回も登場してますね ご記憶の方もあるでしょう ところがこの盤 「ジャケ違い」なうえに如何にもダサいジャケということもあるのか 今までオクの市場で300円以上しているのを見たことがありません それほどの「駄盤中の駄盤」です で 僕は2枚同じものを持っていますが どれも300円でした ところがこの音たるや最高です 管のハモリのブワッと来る吹きあがり感 ドラムとベースの図太さ それに乗っかるシンバルの切り立った「金属質感」 どれもこれも最高なんです 僕は「アルフィー」はRVG刻印の米盤も持っていますが わりと「うるさい音」で 圧倒的にキング盤が回ることが多いです なぜこの盤が片隅に追いやられているのか まったく理解できません
で この音の良さの要因は やはりカッティングレベルが高い事なんですよ
1曲目はちょっと抑え気味に始まりますが後になればなるほど ”オー そこまで行くか!” となります
つまり何が言いたいかと言うと「キングレコード」は 66年という60年代後半ともなると 音に目覚めたのではないか? そして その流れが あの70年代の「ぶっちぎりのカッティング」へと。。。ということです
ただし サンプルが1枚じゃぁちと弱い。。。ので「問題提起」となるわけです そういうことなんです
********
さて これからがほんとのオーディオです
で ここんとこ「ヒーター続き」だったので お客さんも辟易したのか アクセス数がガタ落ちです
他人が「スゲー!」などと自慢話ばかり吹聴しているのですから無理もありません
ということで NO.240「 2nd Ver.」に戻ります
NO.240-IVC部パーツリスト

NEC 6R-R8C(WE404Aの代用)等主要なパーツはだいたい持っていた し NO.228の解体で充足できそうだ 後はダイオードの足らないのとプレート抵抗くらいか 費用は最小限で済みそうだ
あとは シャーシをどうするか? これが最大の難関だ
長期戦になること間違いない。。。とほほ
(追伸)そうそう 昨日もレコードを聴いたのだが 飛び切りいい音だった 特に シンバルの「金属質感」が一皮むけた感じだった
何故だろうと考えた
温度計を観た(アンプ内と室温の)
で ハタと気付いた
これまでは室温が低いこともあってアンプ内も30℃を数℃ほど越えるくらいだったが 昨日は暖かくて40℃に届きそうな勢いだった
つまり 何が言いたいかと言うと「音のための温度管理」に光明が指した というわけ
とくに今回 知覚できるほどに現れたのは やはり「ヒーターの改良」に負うところが大だと アンプの感度が上がったのだと そういうわけです(これは続く?)
とりあえずきょうはこれでおしまいあでぃおす!
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2022年03月05日
金田式 パワーIVC NO.240「2nd Ver.」を造る(考える)・・・2SJ77 & 2SK214 確保! 3.6 スパイスモデルはボケ老人でも作れるか? 3.7 ディスクリート方式ダブルReg(修正)
2022.3.5 記す
ここんとこ ボーカルのモノラル盤を 順繰り回している
で ドリス・デイにやってきて あぁやっぱりねー って思う
ほんとにいい歌手だよね
この品のいいビブラート うっとりするね
最高!。。。
Doris Day / Day By Night & Day By Day

僕のブログの待ち受け画面もドリスのキュートな写真でしょ もう随分永く掲げているけど とうぶん変わりそうにないなぁ でね 僕の盤はというと ソニーの80年代初め頃の再発盤だけど なかなかの音だ 中域がふっくらしているのがいい それでいて細かい音も劣化せずに入っている ので ストリングス入りのポール・ウエストンのバックがまた素晴らしいじゃないか この甘ーいストリングスは倍音成分がたっぷりで ホーンスピーカーがまるで「ロクハン」になったみたいだ ハリウッドっぽいアレンジとサウンド 往年のアメリカンなテイストは ほんとに ”胸キュン” ものだね というわけで とうぶんこの2枚が回り続けることになりそうだ
そうそう ヒーターが良くなったせいか ドリスがよりふっくらぽっかりとSPの間に浮き上がって すこぶるリアルになった。。。っても「ヒーター=暖房 ⇒ 部屋がぽっかり」じゃぁござんせん 念のため。。。いやはや ありがたいことです
というわけで ヒーターRegの改良が功を奏したのか
ドリス・デイがぽっかりと 両SPの間に浮き上がる
なんていうかなぁ こう言うのを「ホログラフィック」 っていうのかね
こないだのゲッツもそうだった
で この感じこそが
「モノラルはステレオを映す鏡である 逆もまた真なり」
ということの 神髄なんだろうなぁ。。。
♪〜♪〜♪〜♪〜 My Point of View ♪〜♪〜♪〜♪〜
今日の本文はちょっと手抜き工事だったかなぁ。。。
まぁ怯まず 続きのオーディオコーナーに移ります
さてさて いたずらに永いだけの我がオーディオ歴でも
一二を争うほどに衝撃的だった「ヒーター事件」
それはまた
ヒーターやリプルをノイズという視点だけで捉えることの危うさ
を痛感することとなったわけです
で 一般論ですが なぜこんな大切な部分が軽視されて来たのかと
1,傍熱管はノイズ的に有利である(という電気論的常識)
2,故に この部分は「常識的」で良い(技術 労力 お金等さほど投入しなくも〇)
3,その結果 いつしか「ノイズとして聞こえなければOK」になった
で この傾向は 技術力の高い人ほど 鉄壁の「電気理論」を持っている人ほど陥りがちじゃないかと 思う次第(←偉そうなこと言ってらぁ)
ということで 「そこそこに良い音で音楽が聞ければ充分」という人はともかく
もし 徹底的に音に拘るならという意味で 更に踏み込んで僕はこう問いたい
NO.240のような高電圧なハイブリッドアンプで もしバッテイリードライブのような音を聴きたいなら 少なくともヒーターだけにでも 徹底的に注力すべき
とね。。。これを「我田引水」と思うかどうかでしょう
さて 話は変わって
ヒーター事件で すっかり影が薄くなった NO.240「2nd Ver.」
が 決して「忘れ去られたアンプ」になったわけではありません
着々と いや ボチボチと パーツを揃えています
しかも 最も入手難と思っていたこの2つの石 目出度く確保することができました
2SJ77 & 2SK214

NO.240ではそれぞれ4個づつ必要だが 2SK214はNO.228を解体すれば足らない分を確保できる あと有難いことにゲイン調整のところにあるSEコンもVRも流用が可能だ 出力段の「Cree C2M0280120D」は予備が4個在庫が在る 初段NEC 6R-R8C(WE404A代用)は売るほど持っている ので ほぼこれで大きいものは確保できた あとは若松さんから少々でなんとかなる(そうそうサトー電気さんにもお世話になりそうだ←ここもとってもいいお店だ!)
それはそうと 先生は「音色」に枯淡の境地を見出されたのか 最近はすっかり影が薄くなったFETだ が それは僕にとって「我が世の春」である
で 僕のような凡人には先生の広大な「音宇宙」を垣間見ることさえ出来ないが いや これは誰だってそうだろう で 先生の志向されることには絶大なシンパシーを抱くにしても 基本的にはFETであろうが バイポーラであろうが 行き着くところは「制動力」かつ「情報量」だ。。。と 僕は考えるのだった(たらーり;)
NO.240

NEC 6R-R8(WE404Aの代用)のスパイスモデルが見つからないのでC3gで代用し回路図を書いているが これでは歯痒いこと甚だしい
てことはやはり 自分でモデルを作るしかないか?(←やっぱりこうなっちゃうよねぇ)
ちょっと「ayumislabさん」とか どこかに作り方が書いてあったかどうか見てみよう まぁ問題は 僕みたいな電気音痴なボケ老人に出来るかどうかだが。。。とほほ(←まだ早い!)
あとは シャーシをどうするか? これが最大の難関だ
まぁ ボチボチやるとしよう。。。
2022.3.6 追記
スパイスモデルを作るには「ねがてぃぶろぐ」さんはとても参考になりそうです(勝手にリンクさせていただきました) また こんな本もあるのですねぇ

ちょっと高いなぁ。。。どうすべぇ?。。。やっぱりネットからの「パクリ」しかないかぁ っても生きてる間に作れるようになるだろうか?それが最大の問題だ!!(たらーり;)
2022.3.7 追記
今回の「ヒーター事件」は 左右独立方式で もう出来あがっている NO.240「2nd Ver.」のヒーターにも影響を及ぼすのだろうか?
と言う観点で 1,「ディスクリート方式Reg(ダブルReg)」と 2,改良版「 LM317T Reg」とをシュミレーションで比較してみた
1,NO.240 ディスクリート方式12.6VダブルReg・・残留リプル約0.001mV(p-p)

出力段とは別系統でACを平滑し38Vを得る(現状平滑Cの耐圧が25Vだから少なくとも50V程度へと交換しなくてはならない) それを+30VRegへ供給し そして 最終的にヒーター用の12.6VRegから出力を得る というダブルRegだ そうすると ログ2行目の9.53674e-007 つまり 0.001mV(p-p)だから 残留リプルは殆どゼロと言っても過言じゃない 極めてバッテリードライブ・ライクだ
しかし なんですねー 上の回路図 自分が過去に作った幾つかのschematicをコピーアンドペイストして作ったパッチワーク回路だが 所要時間は10分ほどだ LTspiceは素晴らしい!!
2,同 LM317T・改良型・・・残留リプル約0.22mV(p-p)

こちらは近々やろうとしているLM317Tのadj端子とG間に10μFを入れた改良型だ これだと0.22mVだから 1,は これの 220分の1だ 素晴らしい
と思ったら そそっかしいことに 1,は 6R-R8のヒーター(2本分)を書き忘れていた(いちばん右側) 少ないわけだ
3, 1,の修正版・・・残留リプル約0.06mV

結局 2,の四分の一だ まぁそこそこになった
どっちにしろ ダブルRegは素晴らしくリプルが少ない が エラーく手間が掛かる てことで 2,のLM317TのRegで十分かもしれない(←この妥協がいけないのだが。。。)
ともかく 「ディスクリート」であること自体が 音が良いかどうかは分からないが 少なくとも リプルが僅少であることは確実に透明感をもたらすということだ これは強調したいものだ 例の弦の「拭い難き濁り」の根絶に極めて効果がある それは ここんとこ僕自身が ヘブラー&シェリングのモーツアルトのソナタを聴いて 心底 痛感しているところだ
2022.3.8 追記
で 上で言った ヘブラー&シェリングのモーツアルトのソナタ これの弦の「拭い難き濁り」が。。。驚くべきことに 更に。。。減ったことは 実に興味深い現象だ で これが要因は 堂々巡りだが
1,「応答速度」が上がった
2,歪が減った
の2つが常識的な線だと思うが これらは信号系に於けることで 傍熱管ヒーターとなると「熱」が介在するのだから ぜんぜん話は違ってくる
つまり 1,を「電源のインピーダンスが下がった」からだって言うと じゃぁ「熱」は インピーダンスを伝送できるのかという話になる だいいち LM317Tは内部インピーダンスは高い(らしい)し 平滑Cの前に0.2Ωの 突入電流抑制抵抗を置いているのだ(これらはあくまで「電気理論」の枠組みでのこと)
じゃあ2、なのか? これは可能性は高いとは思う
リプルが少なくなれば そもそもカソードから放出される「電子の在り様」が良い方向に変わるだろうから メカニズムは分からないにしても歪が少なくなる可能性は高い また仮にその歪が偶数次だとしても 楽音情報は奇数次の情報も盛大に含まれるだろうから ようは電子が「在るべき姿」になることに より意味があるはずだ
ようするに ヒーターを 本来在るべき姿にすることは 音質を あらゆる方向で改善する と言えそうだ しかも 非常に高いレベルで。。。(たぶん)
とりあえずきょうはこれでおしまいあでぃおす!
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2022年02月24日
金田式 パワーIVC NO.240「2nd Ver.」を造る(考える)・・熱損失の振動 & 認定「モノラル録音の美学盤」! 2.27 やらない手は無い? 3.1「古典的真空管アンプ」はAC点火に限る?(3.2 修正)
2022.2.26 記す
この「ザ・サウンド」というアルバム
紛うことなき スタン・ゲッツの最高傑作だ
いーや 彼には「最高傑作」が何枚もある
なるほど では こういう言い方はどうだろう
このアルバムは
彼の音色を 最も美しく捉えている
という意味での「最高傑作」はどうだろうか?
このサックスの澄み切った叙情を聴きたまえ
僕には なんだか ゲッツという 人間臭い生身の躯(むくろ)から遊離して
ただただ「響き」 それ自体として聴こえてくる
そうとしか言い様が無い
Stan Getz / The Sound ・・・「録音の美学盤」認定!

こんな有名な盤をちょいちょい登場させるのはコソバユイ感じがする が 善いものはよいのだから仕方がない この70年代中頃の日本コロンビア:廉価盤の音は特段の「語るべきもの」がある 下のコーナーで ちょっと付け足すことにしょう
ああ それにしても 書斎のささやかなジャズコーナーにもようやく陽が射し込むようになった この「ザ・サウンド」の頃は冴えた音色だからともかく 後年のゲッツは陽だまりがよく似合う ウオームな音だからね。。。
で 言い訳っぽいが 古いSJ誌から切り取った写真を額縁に入れて飾っているそのコーナーの壁紙にシワが撚っているのが写ってしまった 大震災の痕跡だ もうあんなことは二度と御免だが ゲッツが日溜まりに居る平和な午後が続いてくれることを。。。それからコロナの終息もだ。。。祈るばかりなり。。。
さて 吾 B面6曲を溺愛す
言うまでも無く1951年の早春 ストックホルムにおけるメトロノーム録音
世評のNO.1は「ディア・オールド・ストックホルム」だろうか
が 僕のNO.1は 「プレリュード・トゥ・ア・キス」だ(エリントンの曲)
北欧の青空の如く 痛いほど澄み切った叙情
他の曲も甲乙つけがたく素晴らしいが この曲は凛として際立って美しい
両スピーカーの間に キラキラと陽を浴びながら ぽっかりと浮き立っている
ゲッツの名演というのは もはや ゲッツ自身を超越して在る
これ程美しい録音は 二つとして存在しない
♪〜♪〜♪〜♪〜 My Point of View ♪〜♪〜♪〜♪〜
続きのオーディオコーナーです
「モノラルはステレオを映す鏡である 逆もまた真なり」
などと 両者の「相互存在証明的依存関係性」を僕はクドイほど言ってきた が ようするにそれは パラドックスを自覚するためであって 他者向けには。。。ようするに「電気理論的」には。。。「位相」という事に収斂するのは間違いない
そして ヒーターの点火を「あるべき姿」に近づけたことで 「位相」に大きく改善の兆候が現れたことは実に興味深い(「制動力」と同じくらいに)
想像に過ぎないが 電源がより盤石になったことで左右の干渉が。。。もちろんヒーターどうしの。。。抑制されたのだろう と考えているのは前にも述べた
上の「ザ・サウンド」が SP間に よりポッカリと浮き立って キラキラと輝きだしたのも それ故だ(などと言うと なんのことかさっぱりだが ようは「点音源」としてより明瞭になったわけだ)
Stan Getz / The Sound・・・(p)75 日本コロンビア盤・認定「録音の美学盤」!

これを「糸でんわ」に例えると
話し手の体重がドンと増えたか 剛腕になったかで 両ヒーターにかかる 電圧と言う「張力」がより安定し いざという時に グッと テンションを強めることが出来るようになった。。。と言うようなことだろう
それにしても この75年プレスの日本コロンビア廉価盤は素晴らしい音だ
あまりこういうことに詳しくないが 「RO-368-69」というマトリックス番号からして そして廉価盤ということからも「輸入メタル原盤」によるプレスであることは濃厚だ
まぁそんなことより メトロノーム(だったかな?)の録音が素晴らしいのだ どー考えても1951年は信じられない
そりゃぁ「音質」という観点からは時代相応だが 美しさというか 品格はとんでもなく素晴らしい
これが米国録音では無いのが 凄く意味深い
で 古いモノラル録音を聴くと
1,レコーダー等 録音機材の「古さ」がそのまんま出ている録音
2,1,の弱点を知っているが故 美しく聞こえるように工夫した録音
が あり得るが「ザ・サウンド」はまさに2,だ
そして おそらくB面の録音に使用されたレコーダーはアンペックス系ではないのではないか?と推察する
もしそうだとすると 僕が「アンペックス録音」に期待する モノラルらしい「ただず太くて前に出る音」は 実に子供っぽ嗜好だったと思い知らされる
NO.240 ヒーターReg「プチ改造」の改・・・熱損失のリプル的な変動

(注意:上の画像と数値に誤りがあり訂正しました 結果には影響ありません)
この回路図は何度も掲載したが 今は以下のことを妄想している
(僕には「傍熱管ヒーターにおいて音が激変した」という厳粛な事実がまずある ということは「理由」がなければならないわけだ)
1,ヒーターにおける電圧のリプル的変動は 熱(損失)の変動として如何ほどか
(ど素人の単純計算で 左上グラフの66μWが熱損失の振動幅 もっともこれは改造後のリプル0.22mVを想定したもので通常は遥かに多い 100倍? 1000倍? 尚 立ち上がりの肩曲線は遅延によるもの)
2,1,のヒーターの熱振動は(奇数時か偶数時かの高い方まで共振も含む?)カソードに伝わり カソードは熱せられ電子を放出するが 1,のリプル的熱変動でカソードの電位が振動するか 少なくとも「電子のあり様」に影響を及ぼすかする そして カソードの電位は信号負荷によっても振動するだろう それらが 近接したヒーターにフィードバックし 更に振動を複雑化 あるいは 共振的に拡大せしめる(のではないか?)
3,シリーズに繋がった左右chのヒーターの相互干渉は如何に(回路図に鉛筆で〇で囲んだところ)ここはフィードバックした2,が 共有ラインで干渉し合うことを更に助長する(のではないか?)
4,これらは それぞれの部位では 測定器では検出不能だろうが 其のあとには「増幅器」がある 何十倍 何百倍と拡大されるのだろう
という妄想だが 僅かでも「真理」が含まれているだろうか? だが 音が変わったという真実がまずある ので 「理由」は絶対なければならないのだ
さて あなたなら どう考えるのか?
2022.2.27 追記
左右のヒーターが干渉しているのじゃないかと推測したのは 改造でいわゆる「セパレーション」が。。。僕的には「空間」と表現したいが。。。大きく改善されたことが理由だ
実は 改造後初めて試聴したとき 明らかにまだエージングが進んでないヘンな音だったにもかかわらず ステレオ感がエラく良くなっていたので エー!?と驚いてしまったのだ
ただ この現象は「干渉」だけが理由とは限らないので 他の要因も考えようと思案しているところだ
まぁ あり得るとすれば 熱のリプル的振動がカソードから放出される「電子の在り様」に影響を与えているだろうけど それがやはり改善された というようなことじゃないかと想像している まぁこれが一番 真っ当な考えだろう
とは言え こんな話 なかなか信じられないだろうとは思う ので もしNO.240を造った方で オリジナル通りAC点火にしている方は ヒーターをDCReg点火にして 出来れば本体側に持ってくることをお勧めする
そうすれば あっと驚くこと間違いなし
ヒーターみたいな割と手間の掛からないところで これだけの効果があるのだから やらない手は無いと思いますが。。。(←あんたの勝手?!)
2022.3.1 追記
NO.248-EQで DL-103VICの信号を最初に受ける 2SA970によるベース接地アンプBGAには +120VRegから作られた+18VRegが掛かっている ようするにダブルRegだ
+18VRegの残留リプル・・・約0.002mV(p-p)

この+18VRegのリプルはというと ログの上から3行目「vmn_+18V」 がそうだが 1.90735e-006 だから エクセルで変換すると リプルが約0.002mVとなる 電圧圧縮度が高いからだろう これだとほとんどバッテリードライブと言っても過言ではない いや +120VRegでも0.22mVだ(ログ2行目) 奇しくもこれはNO.240のヒーターReg改良型が0.22mVだから同じだ なるほどねぇ NO.248が音が良いわけだ
とは言ってもやはりバッテリーには及ばないだろう
このディスクリートによるダブルReg方式を ヒーターに導入すれば効果は計り知れないものと思う(はず)
それに反し AC整流平滑直後の135Vの残留リプルは274mVと非常に多い(ログ5行目)
してみると Regでアンプの動作を安定化させないと アンプはさながら「共振器」みたいになっているものと思われる 素人目には リプルとは それ単独で在るもののように思われるが B電圧全体がリプル分の振幅幅を持って振動しているのだろうから 地震でガタガタ家の屋台骨が動いているようなものだろう ノイズとして聞こえなければOKと言うものとは訳が違うはずだ
ただ こういう事は「古典的真空管アンプ」では当たり前なのだが こういうアンプではヒーターだけDC化しても。。。そもそも「情報量」が少ないのだから。。。音が痩せるだけだろう
「古典的真空管アンプ」では「AC点火が良い」とされるのも解かる気がするなぁ。。。
(修正版)上の「平滑部」をオリジナルに近いかたちに変更
・・・+18VRegのリプルがゼロ?

平滑CやAC電圧等整流部をよりオリジナル回路に近い形に修正すると +18VRegのリプルがゼロになってしまった(ログ2行目)出力電圧はちゃんと出ている リプルが悪くなる方向に修正したのに在り得ない!(つもりだけか?) Tranの設定をいろいろ変えても同じ結果だ 何かが間違っているはず さーて?。。。
(後日追記)修正前の解析は タイムの設定に無理があったようで やはり修正後のこちらが信頼できそうだ てことは LTspice内部の演算における小数点以下有効桁数を超えるほどリプルがゼロに近い と言うことなのか?。。。どーも分からない(←ど素人の解析は決して信じてはイケマセンぜ!!)
とりあえずきょうはこれでおしまいあでぃおす!
♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜
2022年02月19日
金田式 パワーIVC NO.240「2nd Ver.」を造る(考える)・・・ヒーターの無いアンプの存在価値 2.20「Blue」と折り合いをつける 2.21 ペルケさんに学ぶ 2.23 ここは1mV以下が必須?
2022.2.19 記す
ビックバンという混沌とした高熱な宇宙があった
その残り火を 我らはアンプのなかで灯す
アナログが幸運にも「減衰」であるのも「熱(交換)」なら
レギュレーターの「自律的能動性」も「熱(交換)」だ
そして ヒーターが電子を生み出すのも
リプルを伝えるのもその「熱」なのだ
オーディオとは アンプとは
なんと壮大な遊びであることか!!
♪〜
さてさて 今日も クリュイタンスのフォーレ「レクイエム」に針を落とそう
死者のためのミサ曲

A面 終わりの曲「聖なるかな Sanctus」が始まった
ソプラノ合唱と男声合唱が互いにユニゾンで同じ旋律を歌い
ヴァイオリンの対旋律がそれに美しく絡みあう曲
いよいよ 左手から 合唱団の女性団員たちが ” Sanctus Sanctus ” と歌い始めた
すると ひとりひとりの歌い手が 教会のほの暗い空間を背負って
これっぽちの滲みも無く クッキリと浮き上がった
なんと美しいことか
最内周に刻まれた「聖なるかな Sanctus」が 曇ることなく
こんなにも 表情豊かに歌われたことは かって無かった
Requiem「EMI classics for pleasure」1976プレスの盤面(p)1963

僕は やっと理解したね
ヒーターの「ノー・リプル化」とは
バッテリードライブに限りなく近づこうとすることだ。。。と
バッテリードライブとは あらゆる帯域において高速である
つまり「ローインピーダンス」だとされる が
それだけではない!!
「リプルが無い事」 これが 音楽の表情に大きく関わっている
なぜ もっと早く気付かなかったのか
先生がバッテリードライブをいつも志向される
その意味がようやく解かった
♪〜
さて 蛇足とは知りながら この「リプル」を 「糸でんわ」に例えてみると
話手の「手」が ぶるぶると震え「張力」が振動するような事でしょう 音声は変調され モゴモゴと 明瞭さを欠くにちがいない
さらに リプルによる音の描写を 絵師のお仕事に重ねると こんな事か
漆喰にマリア様の「受胎告知」を描こうとして 手が小刻みに震えてしまうような事だろう これでは線描が 滲んだり 歪んだりで どうしょうもない
きっと彼は 昨晩 仲間の漆喰職人と 場末の居酒屋で えらく聞し召したに違いない
我が中途半端なオーディオ歴とは言え 半世紀
今頃気付くとは 遅きに失したと言うしかない
♪〜♪〜♪〜♪〜 My Point of View ♪〜♪〜♪〜♪〜
続きのオーディオコーナーです
高電圧な真空管アンプでバッテリー化が出来るとすれば 低電圧なヒーターくらいなものでしょう(先生の最近の低電圧な真空管アンプがあるにしても)
とは言え バッテリーから ヒーターに喰わすため何アンペアも引き出すのは大事だ
ならば ここは Regで徹底して「ノー・リプル化=バッテリー化」を目指すしかないのが道理だ
そして「リプル」が音楽の表情を大きく曇らすなら ヒーターにおける「AC点火か? さもなくば DC点火か?」という議論は もはや何の価値も無いのは明らかだ
NO.240 ヒーター12.6VReg(出力側音質調整用C付き)残留リプル0.21mV(p-p)

この改造 まだ未実施だが ようするに
1,OSコンに原因があるのか?
2,中高域の立ち上がりが強まったことで聴感上の音圧を強めたのか?
と まだ決しかねるゆえ 現在あれこれ模索中 下で説明
(注意:この改造はまだ実物で検証していないので一切保証はできません悪しからず )
さて 上の回路図の NO.240ヒーターReg「プチ改造の更なる「改」」は部品が揃うまで 少し先になる
そこで 取り敢えず OSコンの音に折り合いをつけるため
思い切ってミッドとハイを現状から1dBずつ絞った
(あっいや ミッドは1dBと 1.5dBの辺りをいまだにウロチョロしている)
この意味するところは 中高域の音圧をなだめ 何処までも制動がかかった低音を浮上させるためだ(←150リットルしかない我がSPの低音の弱点が出た故)
これまでは「制動力」が増す度に そして「低音」が覚醒するたびに
どちらも半dBづつ開放側に回す調整をやってきた
が 今回は逆だったわけだ
それが なんとか功を奏し 上の「レクイエム」の印象となったのか
いやいや もしかすると 更にエージングが進んで
耳に馴染んだこともあるかもしれない
NO.240 ヒーターReg部(写真右下)

右下がLM317TヒーターReg 紫色のOSコンを 右端のAPS 0.1μF近傍へ移動しADJ端子とG間に接続 このOSコンがあったところに入れ替えで「音質調整用C」を入れる計画 ここで「音質調整する」という発想はいままで無かったものだ しかし変化することは100%確実 (それどころかヒーターほど劇的に変わるところは無いのじゃないか!?) ともかくそれはヒーターRegも 信号系Regと全く同列に扱うべき と言う我が経験から得た厳粛な真実からだ 信号系にある先生の「指定パーツ」にはいっさい手を触れたくないのも大いにある といっても最終的に「音質調整用C」を入れるかどうかは 今の「折り合いをつけた音」の結果次第だ ちなみにOSコンの右にある黒い電解Cは遅延用のマルコン10μF ここは音質には関係ない(はず)
事程左様に やはり 「ヒーター」そして「リプル」とは
決してノイズレベルの問題のみにとどまらない
ここだけの話で ちょっと苦言を呈させてもらうと
過去 MJや ラジ技等で いろんな製作記事を垣間見ることはあったが
ヒーターは「ノイズ」どころでは無い 最も音質に影響する 決して怠ること勿れ
などと注意喚起したものは1つとして無かったように思う
これは 「何をかいわんや!」でしょう
僕は もともとDCReg点火だったものを ただ「強力」にし 信号系基板のすぐ近くに持ってきただけなのだ
それでこんなにも劇的に変わるのだから AC点火だったらどうなっていたか 考えただけで恐ろしい
「熱」という悪魔と取引中なり

「熱」はしっかりとリプルを運ぶ よもやそのことを忘れる勿れ。。。と悪魔が囁いている 耳を澄ますのだ!!
さーてさて 相変わらずダラダラと書き連ねたが 最後に奇想天外と思われるかもしれない問題提起をして終わるとしよう それは
1,ヒーターがそんなに音質を左右するなら いっそのこと そんなものはブッ飛ばして「オール半導体アンプ」がいいのじゃないか?
2,いやいや ヒーターの工夫次第でこんなに音質が良くなるなら 要所要所に真空管を使わなくてはダメだろう?勿論 リプルは極限まで少なくすべきは言うまでもない
さーて あなたはどちらか?
勿論 僕は2,だ
ヒーターというこんなにも純粋無垢な電子を放出するシステムがあればこそのレクイエムの「透明感」なのだ と僕は断言したい
2022.2.20 追記
NO.240ヒーター「プチ改造」 その音に なんとか折り合いを付けようと 毎日 試聴を繰り返している 目下 専ら これだ
Ann Burton 「Blue Burton」・・・写真はCDだが試聴は勿論LP

我が溺愛のSX68サウンド盤
この盤 2部作のもう一方の「Ballads」と比較しての話だが 若干 高域寄りだ と言っても それは相対的な意味であって 「Ballads」の方が 低音がずば抜けて雄渾で深いからだ つまり この「Blue」だけをとってみれば実にノーマルなバランスだ
ところが 今回の「プチ改造」は これを高域寄りの音作りに印象づけてしまった というわけ そこでなんとか「折り合いをつけるため」の調整が始まった というわけ
で 本文でも述べているが まずスピーカーのミッドとハイを1dBずつ絞って 更にミッドを1.5dBまで絞るかどうかでウロチョロしているわけだ
が これは 実に効果的だった
バートンの声は実にまろやかになり ベースは。。。中高域を抑えたことで相対的に浮上して。。。「Ballads」に匹敵するほど「深々と沈み込んで何処までも制動がかかった感じ」になってきた
いや それどころか この「Blue」から聴こえるベースは「深さ」と「弾力」とが絶妙なバランスで なんとも孤高な響きを伝えてくる まさに絶品だ
ようするに RegのOSコンが云々というよりも
応答速度が上がった→中高域の聴感上の音圧があがった
というところに原因があったのではないか?と そういう風に今は傾きつつある
しかし あんまり自画自賛するのもなんですが ヴァン・ダイクのピアノが素晴らしく豹変した こんなにも澄んだ響きだったとは驚きだ 空間にピーンと何とも言えない透明感と緊張感を帯びて それでいて 濡れたような潤い
いや 前だって そうだったはずだが 変わってみて初めて 「そうではなかったんだ!」と気づく いやはや 恐ろしい事だ(←いつもこればっかり)
そうそう もう1枚ある 豹変したのが 一躍「金属質感」の最上位に浮上してきた
この盤 何回か紹介しているが アマゾンの音質評では「シンバルの響きがヘン」とか書かれていた そりゃぁそうだろう CDごときで この音が再生できるものか!(←おい 発言を慎め!)
2022.2.21 追記
ちょっと「ペルケさん」のホームページを拝見させていただいた
「リプル」について勉強させいただくためだが ちょっとつまみ食いしただけだが 読んでゾーっとした 何にかと言うと 自分にだ よくもまぁ「何にも知らないで 解析などと ホザいてるもんだ!」とね
ペルケさんのHPの電源の整流回路の部分抜粋





僕みたいな初心者が言うのもなんですが アンプ製作に必要なことは過不足なく書かれており すべて検証済みであり 信頼性は高いです(と思います) アンプ製作&勉強のバイブルですね 流石です
でも というか いや 至極 当然ですが 「リプル」はここでも「ハム」とか いわゆるノイズ的な観点から書かれています(つまり 極端なことを言えば「聞こえなければOK」に近い考え方じゃぁないでしょうか? 従来通りですし ぼくもこないだまでそうでした ← そうそう思い出しました これ ハムバランサーがいい例でじゃないですか 途中はどうあれ「終わりよければ総て良し」=「聞こえなければ総て良し」の最たるもんでしょう )
いや そのことに僕ごときが批判めいたことは一切言えるような知識はありませんが うーんどうなんだろう?。。。と
で 僕が 気になるのは 「電源」の残留リプルが 各増幅段に そして出力段にどれくらい残って それがノイズ的にどれほど出て来るか? ということよりも
「電子いづる処」であるヒーター(カソード)というまさにその一点で リプルがどんな影響を与えているのか 熱がそのリプルを伝えることにどんな役割をしているのか そして それが 音質にどんな影響を与えているのか? なんですよね
(極端な言い方になりますが「ノー・リプル化」すなわち 限りなくバッテリーに近づくことと 残留リプルが僅かでもあることを許容することとは 音質にも雲泥の差が出るのではないのか?と思うわけです)
もちろん 信号系にかかる電源の残留リプルは ノイズ的であろうとなかろうと 耳に聞こえようが聞こえまいが 音質に大きな影響を与えることは間違いないと確信しますが 僕は今は あくまで「ヒーター」に拘っているわけです
なぜなら 「初めに電子いづる処」である ここが いちばん音質に影響するのじゃないかと 今回の件で思ったからですが。。。さーて?
そうそう 話は変わりますが そのヒーターで「なぜ「制動力」が覚醒したのか?」の件ですが 僕は「制動力」にとらわれ過ぎているのです もともと自然界に制動力など無くて 単に「生の音に近くなったに過ぎない」。。。原音はアンプ内で「制動」として働く あらゆる情報を持っているので。。。と考えれば 意外とこの現象は説明できるような気がしてきました 前もそんなことを考えていたのです そうそう でね アン・バートンの盤のベースが「深く沈みこんで何処までも制動がかかった感」は けっきょく盤に刻まれた音をより忠実に再生できるようになっただけなんですよ きっと これはまた続編で考えてみましょう
2022.2.23 追記
この話はもう耳タコで聴きたくも無いでしょうが
昨日あたりからモノラル盤を聴いています で 当初から「モノラル盤も確実に良くなっているはず」と予想していたが やはりねぇ。。。です
やはり「ステレオとモノラル」というのは互いに存在証明し合うもののようで
モノラルをしっかり鳴らすためにはステレオに注力しなければならないし ステレオを立派にするためには モノラルを確実にしなければならないわけです
やはり 今回の改造はそういうところにも効果が現れているわけです
そう 「位相」ですね。。。
さてさて もう2年ほど前になるでしょうかね NO.248-EQ内部に入れたセンサー端の温度計を観ていて 数℃の幅で緩やかに数値が上下する理由を考えていたのです その当時は(も) アンプ内の温度上昇を必ずしも「悪」と捉えないで 熱は良い音のためには必要なものと考え それを「エントロピーの法則」で解釈(とまではいかないか?)できないかと考えていた ようは 音のためには熱は必然で 必ずしも温度を下げるばかりが是では無い 良い音には最適な温度が。。。しかも高めの。。あるはずだと考え(ようとし)ていたのです
この着想は これはこれで 悪くないとは思いますが 身の程知らずにもほどがあるわけです 答えなんぞ出るはずがない! 我が家にスパコン「富岳」でもあれば別ですがね。。。
だが この過程で ヒーターに着目することとなったわけです ヒーターもきっと温度的に揺れ動いているに違いない と
つまり リプルでヒーターの温度が揺らぎ その揺らぎを どういうカタチにせよ熱が伝播し 仮にカソードの電位が揺らいだらどうなる?。。。とね
いや この発想はなんの根拠もないし 研究者でもない素人が想像できるような領域でもない
が それにしても 今回 音が変わり過ぎたのです 劇的に
(ようするに「変わった」という厳粛な事実がまず在るわけです)
で その結果が ミッドとハイを1dBずつ? いやミッドはもっと
未だかってこんな大きな調整をやったことなど無いのです アンプが丸ごと変わったってそんなこと やってなんか居なかったのです
1段フィルタのリプル・・・ペルケさんのHPを参考に

さて ペルケさんのHPを参考に 1段フィルタを解析すると リプルは数十ミリボルトは下らない状態です (僕のLM317TヒーターRegも「プチ改造」前は20mVくらいだったかな) が この解析は電源の平滑cを47000μFも奢った結果です 10000μF程度だったら 単純に5倍になるはずなのです それでも リプルは。。。つまりハムは。。。「まったくノイズとしては聞こえない」でしょう
まぁ 今回の経験で そうですね。。。 傍熱管といえどもヒーターのリプルは1mV以下にしないとダメじゃないかと思います(←なんの根拠もない ただのカン) ここは物凄く感度がいいですから で 僕のNO.240の今の状態が1.7mVですけど これでもどうですか? やはりAJDとG間に10μFを入れて0.21mVにしないとダメでしょう それでもバッテリーには遠く及びません
まぁ もう少し試聴してからですが。。。
とりあえずきょうはこれでおしまいあでぃおす!
♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜
2022年02月11日
金田式 パワーIVC NO.240「2nd Ver.」を造る(考える)・・・ダブルReg?もっといい方法があるじゃない 2.12 NO.240 またプチ改造? 2.14 出力側に音質調整Cを付加する?
2022.2.11 記す
傍熱管のヒーターで「制動力」とは これ如何に
直熱管ならこれっぽちも疑問は持たぬが。。。なぁ
「何故 何故 何故!」←頭の中に在るはただこれだけ
こんなにも美しいフォーレの「レクイエム」も 落ち着いて聴いて居られん
吾輩には超難問だが
なんとか糸口を見付けなくては。。。うむむむむぅ
クリュイタンスのフォーレ「レクイエム」
(左)EMI廉価盤シリーズ「classics for pleasure」と (右)東芝盤

改造前の古ーい写真 NO.240が出来てホヤホヤの頃? 当時はあまりにも良い音に驚いたものだが もはや過去と成りにける
同上「classics for pleasure」1976プレスの盤面


さて こうなると 今進行中の NO.240「2nd Ver.」だ
何やら こっちのヒーターにも影響を及ぼしそうな気配
いや その前に NO.248もやらねばならぬ
其のうえ もうひとつ スピーカーをどうするかだ
想定外に「制動力」が覚醒した 故に
容量が150リットルと少ない我がスピーカーでは いささか力不足の感あり
が 一生連れ添うと決めたこのスピーカー
ここは気休めに グラスウールを少し減らして凌ごうと思うが
さーて どーしたもんかぁ?。。。 悩ましい。。。
♪〜♪〜♪〜♪〜 My Point of View ♪〜♪〜♪〜♪〜
続きのオーディオコーナーです
で その NO.248-EQのヒーター
前回の更新では「ダブルReg」と称し
あろうことか LM317を数珠繋ぎにして
「してやったり!」 だった が
「打開策」に「 屋上屋を重ねる 」は素人が陥りがちなことだ
もう少し知恵を働かしてもいいのじゃないかと思うに至った
そこで データーシートをちらほら見ていると 実に合理的な方法が書いてあった

ので きょうは この線で解析してみようと思う
まずは現状から(以前にも紹介したがほぼ近似の結果です)
1,NO.248-EQ ヒーターの現状
・・・8V巻き線使用 残留リプル約4.3mV 熱損失約8.3W

現物はLM338で作ってあるが スパイスモデルが見つからないので シュミレーションはLM317です 従って 2ch分の1.8Aを取り出すのは厳しい ので 片ch(300mA×3=900mA)だけ接続したかたちでの解析です (但し熱損失Wは両ch接続したと看做した数値です) ということは 両ch接続するとリプルはもっと多いはずだ が 現物はLM338なのだから 4.3mVより若干悪いくらいかなぁ。。。と推察 青のグラフはリプルだが1目盛りが1mVです 右上のログの2行目「VMN」とあるのがリプルの一定のタイム間隔の平均値です それが約4.3mVというわけ そして 僕がNO.248を造っていた時 8V巻き線をブリッジ整流した電圧を鉛筆で回路図に書き込んでいました 無負荷で10.9Vでした(先生の回路図には9.2Vと印刷されていますがちょっと低いのでは と思うがどうだろ? 印刷ミス?) ので LM317の入力電圧をそれに合わせてあります ログの3行目「vin」です あと現物のRegは HK間耐圧の対策のためRD47FでH-側に下駄を履かせていますがここでは省略です
2, 1,の「現状」に上のデーターシトに記載ある小改良を加える
・・・LM317のADJ端子とG間に10μFを付加すると 残留リプル約1.6mVへ減少

リプルは1,の三分の一に減少 このCもOSコンが良かろうと思われる これ 出力側に10μFを付加するよりも効果的かもしれない(出力に出る前にGに逃がすからか?) その他は1,と同条件
3, 2,を更に「左右独立」とする
・・・11V巻き線に変更 残留リプル約0.44mV 熱損失約6.8W

11V巻き線に変更したことで電圧降下が大きくなり(=電圧圧縮度が増して)リプルは更に減った 1,に比べると約十分の一 先日のダブルRegとそうは遜色無い しかも 11V巻き線に変更したことで熱損失は増えるが いっぽうで「左右独立」にしたことで それぞれのLM317(LM338)の負荷が軽くなり熱損失は減る トータルでは熱損失約6.8Wと減少したのだ お蔭で両ch接続して解析も出来るようになった さて いくらLM338といっても1,2,のように損失が10Wに迫ると苦しいはずだ 従って 放熱対策が楽になったはず 尚 青のグラフはリプルだが1目盛りが0.1mVです
そうそう 但し「左右独立」にしたことでダイオードの突入電流が60Aに達する勢いだった ので 抑制抵抗を0.1Ω入れた こんなものでもほぼ半減する これを0.2Ωにすると電圧圧縮度が減り リプルが増えたと記憶する(データを残しておけば良かった) ヒーターの電圧は熱損失と絡んでいて凄く微妙なのだ 意外と難しい
というように パーツの調達は若干必要だが 必要最小限の改変で済み 効果も大なる「3,案」に決定だ(これも平滑Cを倍に増やせは更にリプルは半滅するだろう それもそうだが もともと NO.248は 真空管1本ずつにRegをあてがうつもりだったが それは次の段階としよう)
さてさて このような素人解析からでも 幾らかでも自分なりの「知」を導き出せればそれに越したことは無い
ということで 僕は
電圧降下が大きいほど すなわち 電圧圧縮度が高いほど リプルは少なくなる
だ 但し これは「熱」とのトレードだが そこを乗り越えることでこそ得るものは大きい と言えるる
NO.248のイコライザー部の初段にかかる+18VRegは120Vから作られているという先生の設計の意味がようやく理解できたわけだ
とは言うものの こんなことをやっても やっぱり「制動力」の理由はぜんぜん解明されない
すなわち
1,「原因は電源のインピーダンスにあり!」という旧来の「電気理論の枠組み」なのか?(それにしては NO.240の「プチ改造」では Dの電流抑制抵抗を200mΩ(=0.2Ω)も入れているのだ!!そして そもそも三端子Regのインピーダンスとは とても低いとは言えない!)
2,ならば「熱」という「素粒子の運動」や「量子力学」の枠組みなのか?
うーむ。。。(←ボケ老人がいくら考えてもムダ!)
2022.2.12 追記
「MyPointOfView」の上の1,2,でやった 「LM317のADJ - G間に10μFを付加」したことの結果に味を占めて NO.240「プチ改造」にも 同じことをやるとどうなるか? とシュミレーションしてみた
NO.240 12.6VReg「プチ改造」の更なる「改」でリプルは約0.25mVへと激減

「プチ改造」では出力側のAPS 0.1μFとパラに付いていたOSコン10μFを LM317のADJ - G間に移動 そうするとリプルは1.7mVから 約0.25mVと7分の1に激減した この方法だと リプル的には 出力側にもOSコン10μFを付ける必要は無いようだ ただ発振対策としては判らないが APS 0.1μFだけで充分だろう
パーツを1個移動するだけで リプルがこんなにも減るとはね。。。
それよりもなにも 音的にも出力側に付けるより こっちの方がいいのじゃないか? どーもOSコンはジャズには線が細い クラシックにはいいんだけどなぁ。。。
そうそう 昨日の
1,「原因は電源のインピーダンスにあり!」という旧来の「電気理論の枠組み」なのか?(それにしては NO.240の「プチ改造」では Dの電流抑制抵抗を200mΩ(=0.2Ω)も入れているのだ!!そして そもそも三端子Regのインピーダンスとは とても低いとは言えない!)
2,ならば「熱」という「素粒子の運動」や「量子力学」の枠組みなのか?
この件 ここんとこ2,に傾きつつある それはやっぱり NO.248の初段Tr1のBGAが+18VRegで それが+120V(Reg)から作られているということだ
ヒーターの無い半導体なのにどーして?って思うでしょうけどね
NO.248 IVC-EQ

DL-103VICからの信号を最初に受けるBGAのTr1(Q1)2SA970 ここには120Vから作られたダブルRegである+18VRegがかかっている
忘れもしない もとはと言えば ここで「制動力」が覚醒したのが すべての始まりだった
2022.2.14 追記
NO.240のヒーターは LM317のADJ - G間にOSコン10μFを付加したことでリプルは大幅に減ることがわかったが このOSコンと言うやつは 性能は申し分ないのだろうけど 僕の環境では。。。ようするに クラシックを美音で聴くよりも ジャズにギンギンなハードなドライブ感を求めているようなオッサンには。。。ちょっと線が細い ので こいつを移動して空いたところに「音質調整用C」を付けてみよう と占ってみた こんな感じ
NO.240 12.6VReg「プチ改造」の「改&改」
音質調整用Cを出力に付加 リプルは0.25mVから若干減って約0.22mVへ

と言っても 音が聞こえてくるわけじゃ無い
この「音質調整C」はあくまで音質調整のためなので OSコンではなく なるだけ押し出しの強いやつを模索したい とは言ってもスペースが限られるから 電解Cという選択はほぼ確実だ とりあえずニッケミのKMG辺りでやってみようと思うが 芳しくなければフィルムコン なんなら小容量だがSEコンも大いにありうる しかもここは10μFよりも4.7μFのほうがリプルは減る(0.25mVから0.22mVへと) 4.7μFだったらCBB辺りをパラにだって出来る っても手持ちは無いから調達するしかない
さてさて あらためてLM317等の三端子Regは 音はどうなんだろう?という疑問はある しかしこないだの「プチ改造」で付け加えられた「静けさ」や「制動力」を鑑みると まんざら悪くはなさそうだ
問題はやはり周辺パーツを含めたトータルとしての「帯域における「情報量」の分布」がどうなんだ? ということだ OSコンはドーモ高域寄りな感じがする ので 敢えて どろどろな電解Cだって厭わない もう「制動力」は有り余るほど覚醒したのだから
それとやっぱり ここをディスクリートにしたらどうなる?という思いは拭いきれない 先生御推奨のリップル低減回路はどうなんだろうか? これはRegに付加するもので 自律的電圧調整能力の無い単なる「リップルフィルター」よりは良さそうだ(リップルフィルターはおそらく入力電圧の変動がほとんどそのまま出力電圧に出てしまうだろうし また負荷変動にも弱いだろうからね これでは「制動力」は危ういだろう けっきょく「制動力」とは熱(交換)という悪魔との取引によるものらしいい。。。たぶん)
とは言っても これらすべて ど素人の戯言なので 決して信じてはいけません。。。ゼ!
とりあえずきょうはこれでおしまいあでぃおす!
♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜
2022年02月05日
金田式 パワーIVC NO.240「2nd Ver.」を造る(考える)・・・検証:NO.248-EQ ヒーター 2.6-7:ダブルReg&左右独立
2022.2.5 記す
NO.240ヒーター「プチ改造」の我が印象
レコードの無音溝では ”あれれ? 回っているのか?” と 思わずターンテーブルを見やるほど静かになっている いや 前の状態だって そんなものが残っているとは思いもよらなかったが 無くなって初めて気付くというわけだ 実に恐ろしい事じゃないか!
あとこれも
ベースが深く沈みこんで何処までも制動が懸かった感あり
すなわち 「静けさ」と「制動力」
いやはや 傍熱管のヒーターでアンプの本質が こうも変化するとはねぇ。。。
しかし 今になってみると 「電子いずる処」のこんな重要な部分が
「この程度で十分」と 軽視されてきたのは実に奇妙なことじゃないか
それはいいけど またこの盤ですかぁ?。。。と聞こえたような
アン・バートンの「SX68サウンド盤」・・カッティングの美学盤2枚
成り行きでまたまた登場・・・でもアングルがちょっと違うでしょ

「Ballads」のB面1曲目「The Shdow of Your Smile・・邦題「いそしぎ」」を聴く
すると ベースが「深く沈みこんで何処までも制動が懸かった感」あり
なんとまぁ我がアンプ ついにここまで来たか!の感慨あり
今んとこ「Ballads」しか丹念に聴いてない 「Blue」は昨晩2回だけ ので その印象ですが ベースが ”ドゥーン” と来た時に 胴がぶるぶると震えます (言っときますけど これはベースの胴ですからね 僕のお腹が ”ぶるる” じゃぁありません) でね それが周りの空気を巻き込んでサブソニックな波動を放つわけですが その際にサブソニックな帯域ってのは位相が回っちゃうのか制動がなかなか懸からない そこへ Regが まるで意思を持っているかのように 「自律的能動性」でもって グッとテンションを掛けようとするわけです(←この話は耳タコですよね)
さて 僕はこの音の変化の「理由」を 平滑Cだの 配線の短縮だのと
電気的方法論の枠組みで あーでもないこーでもないと言ってますがね
ほんとのところは
真の制動力の根源は「自律的能動性」にあり と バッサリ片づけたい処なんですよ
でもねー ”またボケ爺さん 訳の分かんないこと言っちゃって”
みたいのが聞こえてきそうで 自重です(とほほ)
と言いながら それを「糸でんわ」に置き換えると 話し手 つまり 糸を引っ張っている人間が
一瞬たりとも糸を弛緩せしめること無き様 能動的な意思でもって自らを律しつつ 引っ張り続けようとする そういう なんていうか 「たゆまざる意思」って言うかなぁ?
そういうことを僕は「自律的能動性」と言いたいわけです
「今晩の酒の肴はなんにするか?」などと一瞬でも気が緩んだらどうなりますか?
しかも これはね 「引っ張ろうとするチカラ」と「張力を調整し均衡させようとする作用」が 同じ「張力」という1つのチカラ(=ほとんど「意思」とも言える)に内包されているわけです
まぁ早い話がこれは Regにおいては 熱交換を介した自律的電圧制御作用とでもいいますかね。。。
そうそう 念のためですが 僕は「糸でんわ」における引っ張ろうとするチカラ すなわち「張力」を アンプにおける「電圧」に見立てていますからね
また「リプル」とはこの「張力」が 手がぶるぶる震えるように「振動」しているようなもんでしょうか そして 二人の話し手の「張力」にアンバランスが生じればそれは「オフセット」「ドリフト」となるわけでしょう。。。そういうわけです
何を言いたいかと言いますと 今回の「プチ改造」による「制動力」の覚醒は
傍熱管のヒーターにおいても 信号系Regに於けるのと同じように
「自律的能動性」が具現化したのではないかと そう考え(たい)わけです
これは電気理論の枠組みでも 素粒子の運動の枠組みでもないでしょう なんていうか
人間の「意思の力学」ですかねぇ。。。
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続きのオーディオコーナーです
さて 今回の「プチ改造」 結果だけ見たら「左右独立」よりも効果的だったかもしれません
いや むしろ電源を強化したことによって ヒーターが左右シリーズに接続されていることによる左右chの干渉が軽減されたと僕は睨んでます
これを「 糸でんわ」に例えると 糸の引き手の体重がズドンと増えたようなものでしょう 「張力」の安定感が盤石になったようなことでしょう
とは言っても やはり「左右独立」にすれば それなりの効果があるだろうことは推量されます おそらくこの際 主として「空間」に。。。古い言葉を借りますと「セパレーション」に現れるに違いありません(からっぽなこの言葉もはや死語ですね)
やはり 「電源」そして「Reg」という エネルギーの供給源の改善は アンプに本質的な効果をもたらします
さて そうなると NO.248-EQ のヒーターも 座視しているわけには行きません
1,NO.248 IVCイコライザーの現状・・・平滑C 37600μF 残留リプル約4.1mV

先生オリジナル回路で使用されているLM338のSpiceモデルが無いので シュミレーションはLM317で代用したが この場合 左右3本づつのヒーターを接続すると1.8A消費するので 6.3Vの出力が厳しくなる のでRchのみ接続です 右上のログにはリプルの 一定のタイム間隔の平均値を求めるコマンドの結果が表示されています 上から2行目 VMN がそうです それによりますと約4.1mV(p-p)ですね 平滑C 37600μF では まだまだリプルが多すぎる気がします NO.240というパワーアンプでさえ1.7mVまで下げたわけですから イコライザーという小信号領域でリプルが駄々洩れでは意味がありません
2,同上改良型(左右独立遅延付き)・・平滑C 94000μF 残留リプル約0.45mV

先生オリジナル回路ではTS-201の8V巻き線からACを取っておられますが (電圧圧縮度を高めるため)11V巻き線に変更することを想定し LM317の入力電圧を上昇させてみると両チャンネル接続できるようになりました(LM317の規格がどうだったか再度確認の要あり)そして 電源平滑Cにステップパラメータを代入し 37600μF→47000μF→94000μFと動かすと 94000μFではログにある通り残留リプル約0.45mVと10分の1近くなりました(ログ VMN Step3) イコライザーではもっと減らしたいですが これ以上減らすにはディスクリートで組んで 先生推奨のトランジスタによるリプル低減回路を付加するしかないのかもしれません
面白いのはログの VMN Step1ですね これは平滑Cは37600μFなのに LM317の入力電圧を上げたことだけでリプルが約1.1mVまで下がったことになります 1,の約4分の1になったわけです 電圧降下を大きくすると(=電圧圧縮度を高めると) 効果は大きいようです とは言え 平滑cを増量した方が効果は本質的かもしれません 要は両方やったほうが良いわけです(注意:このシュミレーションでは5〜6秒の遅延回路をつけていますが これが妥当かどうかは本体の動作とも関連してきますので そこを検証しなといけないと思っています 単純に付ければいいというものでもないでしょう 。。。というように素人のシュミレーションですから全くあてにはなりません ご承知おきください)
先日も言いましたが こう言うヒーターにおける音質の本質的な改善は 「DC点火」だからこそブレークスルーに成りうるわけです
さて NO.248のヒーターをどうしたもんか。。。悩ましい
2022.2.6 追記
NO.248-EQのヒーターRegをダブルRegにして解析(というよりも妄想)してみた
NO248 -EQ 6.3VダブルReg

電源平滑Cは現状の37600μFを 一旦そのままにし TS-201には1A前後取れる6.3V巻き線が2つある それをシリーズに接続しブリッジ整流にて所定の電圧を得る LM317は二つシリーズにしてある ので 1番目のLM317からDC12.6Vを取り出し それを2番目の入力として最終的に6.3Vを得る というわけだ
そうするとログにあるようにリプルの平均値は(VMN)は約0.12mVとなった オリジナルが4.1mVだったから30分の1になったわけだ
ただ 6.3V巻き線2つ(つまりAC12.6V)ではダブルのLM317には電圧がやや心許ない ので 実際のところ 整流平滑して何ボルト取り出せるかは机上の計算では予測できず現物で試さないと何とも言えない ダイオードC3D02060のブリッジで何ボルト落ちるのかも(データーシートには書いてあるが)同じだ だから これは「机上の空論」になる可能性がある ヒータートランスを別途用意すれば別だが
(あとで気づいたが 先生オリジナルは8V巻き線から取り出している そこでだ1番目のLM317から得る電圧をもう少し下げてやれば (4Aと容量が大きいのだから)11V巻き線を使用しても 2番目のLM317から6.3Vを得られるかも知れない 電圧降下(熱損失)を平準化するわけだね まぁこれも現物でやってみるしかない)
あと上の回路はなんの根拠もない「当てづっぽ」だから 波形とか解析しないと発振とかが起きるかどうかも分からない
そして 何よりも音がどう変わるか? Regをダブルにしたことによる音質的弊害もあるに違いない それと リプルが減ったことと どちらが有利だろうか。。。その マイナス面は平滑Cを増量すれば克服できるのか?
さーてねぇ 更なる解析が必要だ
2022.2.7 追記
NO.248-EQのヒーターRegを「ダブルReg」&「左右独立」にし解析してみた
NO248 -EQヒーター 6.3V「ダブルReg」&「左右独立」型

LM317では1.8Aの電流は厳しいのでラインアンプ部は外してある(実際はLM338を使う予定)
そして 先生は8V巻き線から取っておられるが 11V巻き線から取ることを想定し整流平滑後の電圧を上昇させてみる そうすると1番目のLM317の入力電圧は(ログの3行目(Vin)にある通り)13.4V程度まで上げると なんとか2番目LM317から6.3Vが得られそうだ 11V巻き線なら整流平滑後13.4Vはなんとか取り出せるのではないか?(巻き線容量も4Aだ) そうであるなら ダブルRegもなんとかイケそうな感じだ
そうそう 平滑Cも47000μFまで増やすことにしダイオードの突入電流抑制のための抵抗0.1Ωも入れてある これを0.2Ωにすると電圧が厳しくなる(たぶん)
さて こうするとログにあるようにリプルの平均値は(VMN)は0.32mVとなった 現状のオリジナルRegが4.1mVだったから13分の1になったわけだ
やはり6.3V巻き線2つシリーズから11V巻き線に変更したことで電圧圧縮度が下がってリプルは増えたが まぁこのくらいで良しとするしかない
さて ここんとこNO.240の「プチ改造」で「制動力」がなぜ覚醒したのかの要因をいろいろ考えている ようは
1,平滑Cを増やしてインピを下げたからか?(これが「応答速度」に現れた?)
2,それとも リプルを減少させたことによる熱的安定が 電子の放出を盤石にしたからか?(リプル→熱的不安定→カソードの電位が揺さぶられる=すなわち「嵐」!←という状況が改善されたからか?)
「静けさ」「透明感」は「リプルの減少」であることは想像できるが そもそも「応答速度」というやつも「制動力」に直結しているのじゃないかと思うに至った やっぱり「立ち上がり」→「制動力」だからね
つまりね どー考えても 問題の核心は「制動力」の要因なのだ!!!
さーて これもやってみるしかないのかぁ?。。。
とりあえずきょうはこれでおしまいあでぃおす!
♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜
2022年01月28日
金田式 パワーIVC NO.240「2nd Ver.」を造る(考える)・・・検証:傍熱管ヒーター・点火の方法論で音は変わるのか? 1.30、31 熱は「どんちゃん騒ぎ」? 2.1 2SJ77! 2.2 DC点火でこそ起きる!
2022.1.28 記す
今日は問題が問題だけに 長いですよー 我慢しておつきあいください
さて NO.240「現用機」の ヒーターReg「プチ改造」
「傍熱管ヒーター点火における方法論」が
音にどう影響するのか?
いや そもそも信号系に直接介入しない傍熱管で影響するのか?
という永年の疑問に 何がしかの答えをもたらしたのか?
その前に 今回の改造 ヒーターRegを
1,構成パーツのグレードを上げた
2,別筐体電源部から本体側に移設した(Reg以降の配線が短縮)
3,1,と 2,を同時に行ったので 各々の影響度は想像するしかない
3,があるとは言え 上の(赤文字の)大きなテーマには さほど影響は無いだろう
そのことは「結論」が示していた
試聴した盤・・・お馴染みのものばかり

(ここでの「音の印象」は現在の状況です 改造当初は やたら空間や定位感が加わった感じで むしろ密度が薄まったかな と思ったが その後 エージングが進んで日増しに良くなって ここに述べる印象となった次第 ←実はこのこと自体が今回の「プチ改造」の「結果」を暗示していたのだった)
まず低音を確かめるためケニー・ドリュー&ペデルセン「デュオ」を取り出す すると ベースはより制動が掛かって 弾力感に富み深く沈み込んでいる まるで信号系の電源部を強化したような変化だ それもそうだが ペデルセンの左手の運指の際に 弦と擦れて”キュッ キュッ”と音がする これがエコーを伴って消え行く様が実にリアルだ ピアノの透明度も増している 次に 定番のキース・ジャレット「スタンダーズ2」 いやはや デジョネットのシンバルがこんなにもリアルになるとは ピアノも立ち上がりが強まったのに破綻が無く実に美しい 「Never Let Me Go」がこんなにも美しく鳴ったのは初めてじゃなか!(前にも同じことを言った覚えが。。。とほほ) そして「金属質感」を評価するための超定番 コリアの「カモメ盤」 なんということ 更に金属質感が力強くハーモニー感が増している そして クラシックに転ずると 極めつけのフォーレの「レクイエム」だ いやはや 教会の奥行きが更に深まったではないか!(うーむ;「もしかして俺は聴きたい音しか聞いてないのか?」と自問する)
さて 結論を急ごう
音の変化をざっくり箇条書きにしてみよう
1,静かになって 空間の透明度が増した いや空間だけではない 個々の音もだ
2,金属質感と弦の倍音がリアルになった 「拭い難き濁り」が減少した
4,低音が覚醒した 空間における「音塊」として明瞭になった
5,アタックの強い音が濁ることなく 力が漲って美しい
6,その他 定位感の改善などいろいろあるが 並べ立ててもキリが無い
ようするに!
低音がまたもや覚醒し 応答速度が上がり
「制動力」→「立ち上がり(下がり)」→「情報量」の連環がまた回転した
と言うしか無い
しかも 不思議なことに 二日目より三日目 三日目より四日目と日増しに良くなっている これはなんか既視感のある風景ではないか(=エージング・・・信号系Regで起きることと同じだ この意味するところは ここでも「パーツ転がし」の愉しみ余地あり ではないか?)
いやはや また繰り返された訳だ ついこないだまで 人様が眉をひそめるような 有らん限りの美辞麗句で自画自賛していた我が音が 「あれはいったい何だったんだ劇場」になってしまった。。。 というわけ
が こんなことはどーでもいい ただの「現象」に過ぎないわけだから
「何をやっても音が変わらないことは無い」とすれば
これらの音以外に何処に変わりようが在ろうか!!
すなわち
これらの根底にある「意味」を掬い取らなくては なんにもならないのだ!
前置きが長くなった 結論は
1,信号系Regで起きることと全く同じことが起きた
2,つまり 傍熱管のヒーターRegといえども その方法論は
信号系のRegとまったく同じだ
3, 僕がバカみたいに繰り返していた
「傍熱管のヒーターは直接信号系に介入しない」は修正が必要だ
というわけ
では 全体として以前の音と何%くらい変わっただろうか?
僕は 20%と言いたいところだが 耳が慣れ始めた今は ちょっと自重して10%にしておこう
それでも 僕のアンプに まだ10%も改善の余地があったとは驚きだ
ということは
まだまだ「改善の余地がある」ということになる 僕は ぜんぜん甘いのだ
オーディオの旅は果てしない。。。だよねぇ(たらーり;)
♪〜♪〜♪〜♪〜 My Point of View ♪〜♪〜♪〜♪〜
続きのオーディオコーナーです
では この変化の「理由」はなんだろうか?
ご存じのように「傍熱管」とは(失礼ながら あるサイトから文言を引用させてもらいます)
カソードをヒーターで熱することでカソードから熱電子を放出します
ヒーターとカソードは電気的に分離されています
ヒーターはカソードを熱するための加熱器でヒーターからは熱電子は放出されません
電気をヒーターで熱に変換し。。。
とあります これは 間違いのない ごく一般的な説明でしょう
新しいヒーターReg



しかし アンダーラインの部分 「ヒーターとカソードは電気的に分離されています」とありますが この「電気的」を「エネルギー的」にと読み替えたらどうでしょう?
ヒーターとカソードはエネルギー的には分離されていない。。。となる
厳密に言えば「電気的には(熱変換を挟むことによってリプルの影響は減少するのだから)介入は抑制されるが エネルギー的にはまったく分離されていない 介入しまくっている」だろうか
つまり 電気であろうと 熱であろうと エネルギーに変わりはなく そこは 衝立など無い シームレスな「エネルギー空間」なのだった
1つ「低音」を例に具体的に考えてみよう
初段の6R-R8のカソードが 低音の大振幅に応答するため 電子の放出において 例の「低音のエネルギーを渇望」したとする と その渇望は「電気エネルギー」に対してであるし 同時に「熱エネルギー」に対してでもある ということになる
つまり(傍熱管に限らず)ヒーターRegとは この「エネルギーの渇望」にたいする応答を速め かつ 揺るぎないものにしなければならない。。。ということになる
そうであればこそ「低音が覚醒する」というわけだ
何故このことに気付かなかったのか?
おそらく 僕は あれだけ「エネルギー エネルギー」と言って来ながら いまだに アンプとは「電気的」に成り立っているモノであり 電気理論の枠を決してハミ出ることは無い という思考に囚われてしまっていたのだろう(←やっぱりここは「とほほ」だよね)
が アンプを「エネルギー」という観点から考えることにいまだ拒否反応を示す人は多いに違いない が 彼らはこの「変化」をどう考えるのだろうか? 納得できないなら 自ら実証するしかないだろう
さて ではこれからは Regの「パーツのグレードを上げた」ことと 「Reg以降の配線の短縮」が 音にどう変化をもたらしたのかぼちぼち考えてみたい
おっと!それもそうだが もうひとつ重大な疑問が持ち上がった それは 上で言った
傍熱管のヒーターは「電気的には(熱変換を挟むことによってリプルの影響は減少するのだから)介入は抑制される」
と書いたが この「抑制」の度合い(ゼロなのかある程度なのか)だ
もうちょっと説明すると ようするにここでは
「熱変換」が行われているが その「熱」はリプルを運ばないのか?という疑問だ 何故なら ここでは
「熱交換のリニアリティや応答速度がもっとも重要」になるわけだ 現に音の「応答速度」が上がっているのだから だとすれば尚のこと 熱は。。。「揺らぎ」という形なのか どうか分からないが。。。リプルもある程度運んでしまうのではないか?という疑問だ こうなると「電気的に介入しない」とは言い切れないわけだ
これはど素人には超難問だが なんとか考えてみたい
乞うご期待!
2022.1.30 追記
こないだ 割と重要な問題提起をしたと思ってる(のは僕だけか?) というのは
傍熱管ヒーターにおいては 熱交換の「リニアリティ」や「応答速度」がもっとも重要になるはずだ 現に音の「応答速度」が上がっているのだから だとすれば尚のこと 熱は。。。「揺らぎ」という形なのか何なのか分からないが。。。リプルもある程度運んでしまうのではないか?という疑問だ
こうなると「電気的に分離されている」「信号系に介入しない」とは言い切れないことになる
と言っていた
で 更に
もし「熱」が僅かでもリプルを運ぶなら(つまるところ それは 電気的に介入していることになるのだから) Regの「パーツや回路」が音に影響することは至極当然だ 現に音が変わっている のだから。。。と
うーむ それにしても「変わっている」ことを即「電気的介入」とは言えないのだから 既に僕の論理は破綻しかかっている気がする もっと注意深くあるべきだ こんな感じかな
1,エネルギー的には(熱という形を挟んで)介入しまくっている
2,しかし 1,の「熱」はRegの「パーツや回路」の変化をこれほどまでに反映するほど伝導に「リニアリティ」や「応答速度」があるのだろうか?
3,もし2,がノーなら この音の変化は電気的な介入によるもの ということになる
(あるいは 両方の影響ということもあり得る)
4,しかし どー考えても 2、はイエスだろう つまり「熱」を甘く見るな ということだ 真空管の技術者たちも この「熱変換」の応答を高速にすべく材料や構造にあらん限りの努力を尽くしたであろうことは間違いない だとすればだ それこそ「熱」はリプルを運んでしまうことになる得る
5,しかし 4、だとしても それは (ハムというノイズを誘発するような)リプルという電磁的なものでなく 「熱的揺らぎ」とか「熱的振動(脈動?)」と言っていいようなものになっているのだろう おそらく「高速な」だ それにしても「揺らぎ」や「振動」なら 電子の放出に影響し 音にも影響を及ぼすことは間違いない
6、つまり 今回の改良で音が変わったとしたら それは5,によるものではないか?
とね
もしかすると 5,による音の変化は 今回の「試聴記」に出ているのかもしれない
まず 試聴記での1,「空間」や「音場」の透明感だ 静けさだ これはReg出力からリプルが大きく減少したことが(つまりすぐ上の5,のメカニズムが)影響したのだろう 背景的なざわざわ感も減った レコードの無音溝では ”あれれ?回っているのか?” と思うほど静かになっている いや 前の状態だって そんなものが残っているとは思いもよらなかったが 無くなって初めて気が付くというわけだ(実に恐ろしい事じゃないか!)
また 実は今回の変化は「制動力」→「立ち上がり(下がり)」→「情報量」の連環のうち「制動力」の部分。。。聴感上では「応答速度」とも言えるか。。。が凄く際立ったように思う いっぽうで「低音の覚醒」は「深く沈みこむがどこまでも制動がかかった」という感じで 大きくなったというよりも 緩みが減ってタイトになった感が強い ここでも「制動力」が自己主張したようだ そして 音場や空間はギンギンにテンションが掛った感じだ
例えば エヴァンスの「Explorations」なんか聴くと 太鼓やスネアの乾いた感じが生々しく凄まじい
Bill Evans / Explorations(OJC盤)・・カッティングの美学!

この盤は改造直後に聴くのは自重した 1週間は我慢した 当初の未成熟な音で穢したくなかったのだ で 太鼓やスネアの音は上で言った通りだが モチアンの左から聴こえるシンバルと 右から聴こえるハイハットの ”チィッ チィッ” というビハインドなリズムは ハーモニーのコアな部分に加味される微小信号的な「金属質感」が更に鋭利になっていた エヴァンスのピアノがどうなったかは言うまでもない
実は この「3つの連環」は あるときは「情報量」が前面にでたり あるときは「立ち上がり」だったりするのだが いや 実は これら3つは同じものとはいえ 場面場面で現れ方がちがうのだ
ともかく 今回は「制動力」だった。。。なぜだ!?
今回の変化が「信号系のRegに起きることと同じ」という観点に立てば
1,ヒーターの整流平滑部のCに大容量を投入し 尚且つ 10個を並列にしたことで 電源のインピーダンスが下がった(応答性能が上がった)
2,Regを本体側に持ってきたことでヒーターまでの配線が短縮された(同)
これらである可能性は高い つまり
「熱」はこれらをしっかり伝える能力がある のだ
そして 「金属質感」や弦の「倍音」は もちろん「制動力」も反映されただろうけど どーも出力に付けたリプル対策の「OSコン」の個性も出ているような気がする 前に2A3ロフチンで初段のカソードCをOSコンにした時のあの独特の繊細感が加わった感じだ クラシックでは極めて〇だが ジャズではもう少しハードなドライブ感が出ても良い お陰で今回は ツイータを半dB絞ることになってしまった
ウーム ここは「C転がし」をやってもいいかもなぁ。。。
って事で うーむ それにしても「制動力」が前面に出てくるとは 何故だ? 「熱」がどう振舞ったのだ?!!。。。。分からーん!(←所詮ど素人よ とほほ)
2022.1.31 追記
昨日 アン・バートンの「SX68サウンド盤」を回したところ 低音について少し印象が変わりました

こないだは低音は「タイト感が増した」みたいなことを言ってましたが この盤は 低音が「深く沈み込むがどこまでも制動がかかった感」と同じくらい「大きく」なっていました どうも SX68サウンド盤特有の低音の特性があるようです もしかすると まだまだエージングが進行中なのかもしれません
それはともかく これから話すことは 大昔に読んだ本の曖昧な記憶に基づくもので あまり正確ではないと思います ご承知おきください
で 昨日来 僕は ヒーターが発する「熱」がどうのこうのと言ってます 挙句は「熱が揺らぐ」だの「熱の振動」だのと なんか奇想天外なことも言いましたね
でね 中には 「熱が揺らぐ」はともかく 「熱が振動だと んなアホな!」とおっしゃる方も居るかと思います
が 実は 「熱」というのは 原子。。。だったかな?ようは物質を構成する粒子。。。が振動している状態を言うらしいです てことは 熱が伝播していくのはその振動が伝播していくからでしょう
で 僕は この「熱」というのは 物質の粒子が「どんちゃん騒ぎ」みたいに勝手気ままに動いていて それが 周りを巻き込むように伝わっていくのかね? というようなイメージを持っています(まぁ正しいかどうかわかりませんが)
でね 更に 僕が「熱の「応答速度」」みたいな感じで「速度」を気にしていますが もしこの話が 素粒子レベルの話だとすると 僕が考えてるような「速度」。。。ようするに マイクロセコンドとか せいぜいナノセコンドとか?。。。というのはまったく問題にもならないような気がします たぶん素粒子の運動ってのは光速とか そんなレベルじゃないですか?
でね 何を言いたいのかというと
この傍熱管ヒーターの問題 つまり「熱変換」や「熱の伝導」の問題は。。。つまるところ「音の変化」は。。。そういう素粒子の運動のレベルで考えないと 説明し切れないような気がするんですよ
いや実際のところ昔っからですが 「ヒーター点火」って言うと すぐに「ハム」だぁなんだとノイズ的な話になっちゃいますからね DC点火の是非が云々されるのもそのポイントからだけでしょう 電気理論の枠組みだとどーしてもそーなりますわねぇ。。。
さてさて というわけで どーもボケ老人みたいで 記憶も曖昧なら 言葉の使い方もあやふやで 僕ももういちど本を読んで確かめないといけないと思ってます 興味のある方は是非お調べください
なーんか 中途半端なコメント。。。とほほ
2022.2.1 追記
NO.240の先生のオリジナル版では 初段WE404Aは「AC点火」になっているわけですが 今回の改造がこれほど音に変化をもたらすなら 僕個人としては AC点火は在り得ないと考えています
もちろん先生は造り易さも読者のための大事な要素として いろいろ配慮されていますので。。。
が それにしてもです もし 僕のアンプをAC点火に戻したらどうなるだろうか? と興味は尽きません
たぶん 今回の改造で起きた「空間や音の透明感 静けさ」が リプルでかなり減退するものと思います
いや それよりも 今はもう
1,これをディスクリートで組むべきかいなか?(確実に良くなるはず)
2,しかし 今回の改造で 音に付け加わったものを想像すると LM317Tだってそうは悪くない
3,では今進行中の「左右独立電源」のヒーターReg部はどうしたもんか?(もう出来ちゃっているけど)
4,いや ここはむしろNO.248-EQ のほうのヒーターReg改造を優先しようか?
5,そんなことより NO.240「2nd ver.」は新規に造ることになったがそっちはどーすんだ? 実は 2SJ77が入手難!!あとはNO.228解体でなんとかなるか?
などと 人間が単純なばかりに 悩みは尽きませぬ。。。たらーり;(←なんで?)
2022.2.2 追記
今回のヒーターRegの「プチ改造」を解析してみた

(この画像は何回か掲載し直しました 悪しからず)回路は「左右独立Reg」用に造ったものとほとんど同じだが LM317の入力側のCを簡略化した(APS 0.1uFのみに)
ちょっと新しいコマンドを採用して 出力側のOSコンの容量を1μF→10μF→47μF→100μFと動かすとリプルの1秒間における平均値がどうなるか?と見たが あまり大きな違いは無く 意外なことにリプルは10μFが一番少なかった(右上のエラーログのステップ2 0.00171185V( 約1.7mV) がそう 何故大して変わらないのか 僕の頭では理解不能)
このCをいろいろ変えて 音質を試そうと思っているのたが 容量はこのまま(10μF)で良さそうだ
それはそうと 今回の改造での音の印象として ベースの低音が「深く沈みこんで何処までも制動がかかった感じ」だったわけだが この「制動力」というやつは やはり電源 特に「Regの改善」によってもっとも顕著になるということが 我が乏しい経験からも推察されるわけです NO.248でもまさにそうだったわけです
で 余計なことになりますが
ヒーター点火において「制動力」が覚醒するという現象は これは「DC点火」だからこそ起きる現象で 「AC点火」では有り得ないと僕は確信しています
「AC点火」では 平滑Cなんて無いわけですし たとえ電源トランスのAC6.3V巻線からヒーターまでの配線を短くしたところで 「応答速度」など上がることは無いでしょう
僕は今後は ヒーターRegの電源部も信号系Regの電源部も 同列に扱うようにします(例えばですよ ヒーターRegの電源平滑Cの容量を増量したら低音は更に覚醒するものと考えます)
とりあえずきょうはこれでおしまいあでぃおす!
♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜
2022年01月22日
金田式 パワーIVC NO.240「2nd Ver.」を造る・・・聴きたい一心で「現用機ヒーター」のプチ改造(方針変更?)だが驚愕の真実が! 1.23 旧Reg検証 1.24 重要な視点
2022.1.22 記す
前回の更新で
「レコードが聴けなくて 心が折れそう」って言った
(と打ちながらも手がぶるぶるぶる←禁断症状)
で 遂に ”ポキッ” と折れた
ので アンプがこうなった
つまり「現用機の手直しを優先」した ってこと。。。とほほ
NO.240「現用機」のヒーターRegを急遽改造
(別筐体電源部内から本体側に移動・・写真では右下)

NO.240「現用機」の DC点火用ヒーターReg(LM317T +12.6VReg)は 当初から スペースの関係もあって 別筐体電源部内に収め XLRコネクターで本体側に引っ張っていた これは信号系とRegを近接させるという我がコンセプトから ヒーターRegだけが離れるものだったが スペースの関係で止むを得ずそうしていた とは言えその後ずっと「心に引っかかる事」ではあった
で 今回は そのRegを より贅沢な構成で新たに作り直して 本体側に(スペースを確保し)持ってきたというわけ。。。詳しくは「MyPointOfView」で
これで やっとレコードが聴けるようになった また
「傍熱管のヒーター点火における方法論」が
音にどう影響するのか?
いや そもそも信号系に介入しない傍熱管で影響するのか?
というテーマ(検証)がより明確になった(はず)
では 音はどうだったか?
大方は「そんなことで大して変わるものか!?」だろうか ごもっとも
もちろん即断は禁物 神様じゃぁあるめーし
少なくともうん十枚 お気に入りを聴かずば 違いは立ち上がってこない
とは云うものの 改造二日目には早や確信へと
何やら意外や意外!
ウーム。。。 こう来たかぁ。。。たらーり;
♪〜♪〜♪〜♪〜 My Point of View ♪〜♪〜♪〜♪〜
続きのオーディオコーナーです
いやこの変化 「意外や意外」と書いたが むしろ想定出来なかった僕がバカだった
考えてみれば至極当たり前のことだ
もしこの変化を予言できる人がいたら その人は神ががっている
いや 「どんな事でも音が変わらないことは無い」のがオーディオだ その意味で「ヒーターRegをこうしたら 音はこうなった」と 重箱の隅を突っつくように現象だけ並べ立てる様を垣間見ることは在る だが その根底にある「意味 理由 そして 言語化」つまり「洞察」はいまだかって見たことが無い(←なーんか嫌な感じ 性格だよねぇ)
がまぁ 結論を急ぐ前に 話は長くなるが
今回の「左右独立Reg化計画」は「石橋を叩いて渡る」かの如くではあるが なんとか順調にやってきた 例の「タイマー&保護制御基板」と「左右のRegのON-OFF連動」も当初心配したような不具合は起きていない 懸念した-30V側も問題なく左右連動した 残すは+130Vと -70Vだけだ これも問題ないだろう
だが 今回は 本体の大改造ゆえ どーしても相当期間レコードが聴けなくなる 更には その間を耐え忍んでも 最終的にレコードが前と同じように聴ける保証はまったく無い ようは 我が「腕次第」だ となるとリスクは高い
なら「現用機」は温存しといて まったく新しく造った方が好くはないか?。。。と
(気付くのが遅い!)
いやはや この宙ぶらりん状態が これほど不安にさせるとは思いもよらなかった
と言うわけで 「現用機」の急遽 プチ改造となったわけ こんな感じさぁ
手持ちのパーツでヒーターRegを俄仕立て とは言えパーツは悪くない

警告灯などタイマー基板と連動した「LED基板」と「ヒーターReg基板」を一体化することで場所を確保 手持ちパーツをかき集めたとはいえ リプルに影響する出力側CはOSコンだし ヒートシンクだって十分すぎるくらいだ 性能と遅延の動作は既にシュミレーションと現物で検証済みだ 出力電圧は12.57V 6R-R8 二本で310mA まず合格
別筐体電源部にはヒーター用「AC整流平滑基板」を設置・・・は紹介済み

ダイオードは若松さん扱いのタフなCree製C3D02060 平滑Cは47000μF(日ケミKMG)という大容量をおごる ラッシカレント抑制抵抗等既に紹介済み
組み込んで試運転とついでにオフセット調整も が ズレは無し

ヒートシンクはぬるーい感じで問題なし 白色LEDが明るすぎるかぁ?測ると3V近くある この某国製安物LEDは2Vが適当だ 小抵抗を抱かしてもいいが まぁいいかぁ 一個1円のLEDに126円のプレート抵抗はもったいない で 電源オン直後はオフセットは50mV程度あるが十分ほどで左右とも10mV程度に収束する これは何年も変わっていない
発光ダイオードの灯りを見詰め ホッと安堵の溜め息。。。
すると 信号部の初段 NEC 6R−R8を より堅牢な造りの6R−R8Cに交換する着想も浮かんできた
だが そうするとヒーターRegを本体に移設した効果が分からなくなる
まぁ 6R−R8で不満があるわけではないから 「そ の う ち」かぁ。。。と
そうそう 肝心な「音の変化」は 続編で。。。乞うご期待!
2022.1.23 追記
解体してしまったが 旧ヒーターRegをLTSpiceで復元し 性能を解析してみた
以前のNO.240用DC点火12.6VReg

ダイオードはNO.192から頂戴したGBPC2502という大容量のやつだった また 平滑Cは9900μF(日ケミKMG)で 遅延回路も付いてないまぁごく平均的なRegだったと思う で いちおう緑のグラフをみると 電源ON直後の突入電流は44Aにも達する勢いだが このブリッジダイオードGBPC2502は まだ余裕があったはずだ
そんなことより問題は 下の青のグラフで 残留リプルは20mV(p-p)近くある これはちょっと多いと思う だが これが「ヒーターRegとはこの程度で十分」という心情を反映したごく平均的なものだったと思う
いっぽう 新設したRegは47000μFという大容量の平滑Cを投入したので リプルは1.5mV行くか行かないかで 10倍以上も差がある しかも新しいRegは リプル低減能力の高い(とされているらしい)OSコンを出力に付けている(後刻文中の数字を一部訂正)
ここ最近 ぼくは 残留リプルは「アンプのなかの嵐」と言ってきた ので 新しい方だって出来ればゼロにしたいのだが これは可成りな物量と回路の工夫が必要だろう
というわけで 今回のプチ改造は まず第一に 新しいRegのこのリプル低減効果が音にどう表れたか?が 如実に検証されたはずなのだ
2022.1.24 追記
ちょっと前のページで 今後の「ヒーター点火の進め方」について こう書いていた
ようは一気に「左右独立」まで行くと 効果が分からなくなるので段階を踏もうということだった こう
第1ステップ:12.6VReg・・・6R-R8 左右2本をシリーズ点火

(ここに回路についてあれこれ書いていたが今回は省略)
第2ステップ:6.3VReg・・・点火を 6.3Vに落とし「左右独立Reg」とする

抵抗を2個変えて第1ステップの12.6Vから(1本だけの点火ゆえ)6.3Vに落として「左右独立Reg」とする
ただこの場合 電圧降下が大きく LM317の損失が大きくなる ので放熱方法を変更せざるを得ない 従って 次の「プランB」も考えておく
プランB:6.3VReg・・6.3Vに適したトランスを別途用意し「左右独立Reg」とする

(省略)
(追記)あとで気づいたが 残留リプルの観点では第2ステップの電圧降下が大きい方が「 プランB」よりリプルは少なくなるのではと思った どうだろうね?電圧圧縮度の高い方が少なくなるのじゃないか?これはシュミレーションを確かめてみよう もしそうなら第2ステップ案だね
結果:プランBのリプルは2mV以上残る

「第2ステップ」の案だとリプルは0.3m〜0.4mV程度だ ずいぶん違う(ちなみに「第1ステップ」だと1.5mV程度だったと記憶する 正確な数値は忘れた) やはり電圧圧縮度の高い方が残留リプルは少ないと出た まぁど素人のシュミレーションだから ぜんぜんあてにはならないのでご承知おきを(とほほ)
蛇足:素人考えだが この Regにおいて「電圧降下が大きい」というこは 言い換えれば。。。これは適切な言葉か分からないが。。。「(電圧)圧縮度が高い」とも言えるのじゃないか? するとそこから見えてくるのは スカスカなエネルギーをよりいっそう中身の詰まったエネルギーにギュッと圧縮するようなイメージか?(ただ その過程で熱として失われる部分はあるが ACコンセントからの供給は無尽蔵なのだ) つまりのつまり「リプル」あるいは「ハム」から連想する「ノイズ」というイメージは それは単に現象であって 実態は「エネルギーの在り様そのもの」じゃぁないかと思うわけだ どうだろうね?「「リプル」あるいは「ハム」とはアンプの中の嵐」。。。やはりか?
さて そうするとこの問いは厳密にはこうなるのか?
「独立Reg化」で音質はどう変わるだろうか?
1,「第1段階」の12.6Vという「1つのReg」でも 電圧が高いほうが良いか
2,「第2段階」の 6.3Vという電圧が低くとも「圧縮度」が高く 尚かつ「左右独立」というコンセプトが良いか
3,それとも何をやっても全く変わらないか(結局信号系に直接介入するわけでは無いから?)
******
と ちょっと長くなったが ここまでが回想シーンだ
さて 図らずも 今回の現用機の「プチ改造」で 「第1ステップ」は それ自体の改良の効果が検証されることになった
ちょっと説明すると 前の計画では あくまで「第1ステップ」は 「左右独立」という「第2ステップ」と比較するためのものだったわけだが 今回の「プチ改造」は それ自体の改良が音にどう影響するかが検証されることになった
だから この結果次第では。。。「2nd Ver.」は改造ではなくアンプを新しく造ることにしたのだから。。。そこでは「第2ステップ」の「左右独立化」へ一足飛びに飛んでも良くなったわけだ そしてそこでは「左右独立」だけが検証されることになる(アンプ全体での意味)
なんか レギュレーターの意味もそうだが ヒーター点火における長年の疑問が一気に解明されるような気がする(のは僕だけかぁ。。。?)
とりあえずきょうはこれでおしまいあでぃおす!
♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜♪〜
2022年01月15日
金田式 パワーIVC NO.240「2nd Ver.」を造る・・・は小休止 ふーっ。。。1/16.17「遅延」検証など
2022.1.15 記す
この冬は とんでもなく寒い ので
散歩道にあって 毎年 白鳥がやって来る池も ずーっと凍り付いたままだ
もうここに居を定めて数十年だけど こんな事はかって無かったと記憶する
ということで こういう時はなーんか「心温まる音楽」が聴きたくなる
そうねぇ こういうやつなんかどうだろう?
ストーブの紅の火を見詰めながら ”チーッ チーッ”。。。ホカホカ
June Christy / Something Cool・・昨年の「今月の獲物」ベストワン

ほんとうはこの盤の「赤盤」を探していたのだが もっと古い盤を偶然に見つけた 50年代末に東芝がご本家のメタル原盤で素晴らしいプレスをしていたのだ ”チーッ”と遠くでペットのミュートが囁き ベースは”ズッドーン”と空気を揺るがす クリスティの声のディテイルがなんとも細やかだ キャピトルのボーカル録音はほんとに素晴らしい この繊細かつダイナミックな音を 東芝のプレスは余すところなく再現している
さて 最近見てくださるようになった方にひと言 昔から「モノラル再生」と言うと「どこそこのカートリッジが良い」だのとすぐに「物」の話になるが それ以前に「ステレオがしっかり鳴るようになると自ずとモノラルも素晴らしく鳴る」ということをお忘れなく すなわちアンプの「位相管理」が物凄く重要だと なぜなら「モノラルは本質的に位相に馴染まない」からです(故にモノラルには「音場」はあっても「空間」は無いが我が信念)ちなみに我が家ではステレオもモノラルも「DL-103」一本です
「モノラルカートリッジにしたらジャズのモノラル盤がガラッと変わった」はむしろステレオがちゃんと鳴っていない可能性!ってこと(←馴染みのお客様には耳ダコ)
題名は「サムシング・クール」だけど
これ聴くと なーんか 「ほんわか」して来るでしょう?
あー 早く聴きたいなぁ(←心が折れそう。。。とほほ)
♪〜♪〜♪〜♪〜 My Point of View ♪〜♪〜♪〜♪〜
オーディオコーナーです
さて 年末年始はともかく 昨年の秋口からずーっと「アンプ アンプ アンプ」だった
ので ここんとこちょっと小休止してます
で ちょっと立ち止まって。。。冷静に見ると。。。今更言うのもなんですが。。。
これ なんとかせんとイカンなぁ。。。と
ドライブ段用+130VRegの状態・・・トランジスタがアッチッチ?

(ご連絡)最初にこのグラフを掲載したとき(1/15AM9:00)回路内に「遅延回路」を書き忘れていました 上では修正してあります 結果は変わりません)
さてこう言うのが簡単に見れるLTSpiceは便利だなぁと思いますが それはさておき
Tr1(2SC2240)と Tr2( 2SA970)の損失が定格ギリギリ乃至はオーバーの模様
いちおうグラフでは定格一杯いっぱいの300mW近くになっています(一番上の赤と薄緑 線が重なってます) しかも 「耐圧」はと言うと 下のデータシートを見るまでも無く どれもこれも かなりオーバーしています Tr3 なんぞはもろに160Vが掛かってますかぁ? 不安が無いのはSicMos SCT2450KE と Reg開閉用2SC2240くらいですかね
いや これは恐らくど素人の「取り越し苦労」なんでしょう 現物の「1st Ver.」は何事も無く動いてますから(でも恐らくチンチン?)
でも このことは先生のアンプでは珍しいことではないのですよ NO.248でもありました ので僕なりの対処はしました(つもり)
きっと先生は「それくらい対処(アレンジ?)できなくては金田式をヤル資格はありませんゼ」ということでしょう いやごもっともです 先生はアンプ道を「疾走」してるんですから こっちもバカみたいにデッドコピーしてたんじゃぁダメでしょう リスクは「高音質の代償」なんですよ いや もしかして「踏み絵」なのかなぁ?ギクッ!
ということで さてどうしたものか? アルミ板でも接着するかなぁ。。。いや「接着」は取れたら危険 羽みたいのを「包んでカシメる」かなぁ。。。


2022.1.16 追記
+130VRegの D5とC2の「遅延回路」をちょっと見てみた
例のTrのアッチッチになにか関係しているのか とも思ったが。。。当然だろうけど あんまり役立っていないのかね?
+130VReg 遅延検証

このやり方は恐らく間違っていると思うが ACの「整流平滑部」も回路に書き加えてないときは「.tran 100ms startup」のように書かないと Cによる遅延の現象が出てこない 何か他の方法があるのだろうか?
ともかく「startup」の指示は指定電圧や電流を0〜20us間スライドさせながら上昇させるものらしい で このやり方が正しいか分からないが そう書くといちおう「遅延」の現象が出る で 「xc」のパラメータを動かしてみると グラフの通り赤の47μFで250mS前後の遅延だった(47uFが先生の指定) そういえば電圧調整やってても「ほんとに遅延しているのだろうか?」という疑問はあったが ほんの一瞬だったのですね(回路図中の各ノードの電圧表示がおかしいですが「VOUT」自体は所定の+130Vが出ています(グラフの通り) 「startup」と書くとこういう表示になるのだが これをちゃんと表示されるように今研究中です あしからず)
(補足)後でわかったが「startup」を加えない通常の「.tran」解析は 回路が安定した状態を示しているとのこと つまり安定に至るまでの状態を見てるわけじゃないのだ なるほどね。。。とはいっても 各ノードの電圧表示がおかしいことの答えにはならないなぁ
つまり「遅延」では Trに対する過酷な「耐圧の状況」はこれで緩和されることは無さそうだ
2022.1.17 追記
今頃気付くのもどうかと思うけど このRegの「遅延回路」の目的はなんだろうか?と思った
ただ この「遅延」も ヒーターRegの何秒というほどの遅延ではないので アンプの電源を入れた時に スピーカーから耳障りな ”ブツッ” みたいな音が出ないようにするためなのかな? と想像している
いや 僕がどう想像しようと 目的ははっきりしているのだろう(僕が無知なだけ)
思い返せば これまでアンプの電源を入れて タイマーが働いて 1分経ってから出力段に電圧が掛った時(この時 スピーカーから”パチッ”と音がすることはする そして) 一瞬の間があって スピーカーから微かな”ポツッ”というような音が聞こえていた これは「RCP」なのかな?と思っていたが RCPはメイン電源を入れた後だからそうじゃない ようは 上での解析の「250ms」 つまり「四分の1秒」というようなタイミングからして これはRegの「遅延」だったのだろう
なら 何故 -30VRegには「遅延回路」が付いていないのか?
-30VReg

先生は「-30V側には遅延は入れてない」みたいに サラッと触れているだけだ
まぁ金田式のベテランなら いまさらな話ですが。。。とほほ(←やっぱりね)
とりあえずきょうはこれでおしまいあでぃおす!
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2022年01月08日
金田式 パワーIVC NO.240「2nd Ver.」を造る・・各Regと「タイマー&保護制御基板」の連動に大問題(の疑い?)1.10 若干訂正&「電圧調整」はどこまでやる?
2022.1.8 記す
年末年始は「浮世の雑事」でなにかと忙しく アンプ弄りどころではなかった
が 昨日あたりから やっと工房の椅子を暖められるようになった
また レコードのほうも師走の中旬ごろから聴いていない(=聴けない状態)
こないだ 「聴けなくても どーってこと無いさ」と 虚勢を張ってみたものの
今は「ディーリアス」がとても恋しい
アンプが上首尾だったら
どうか「ディーリアス」が素晴らしく鳴りますように。。。
ディーリアス
English Tone Pictures & Appalachia / Brigg Fair (英HMV)

秋の陽ざしが降り注ぐ我が家の裏手のクリーク(creek)にて撮影
東芝「音の詩人・ディーリアス」シリーズ

東芝の素晴らしいカッティング
ディーリアスの この季節にぴったりな「北国のスケッチ」
早く 聴きたいなぁ。。。
♪ さてさて もともと電気オンチで
「オームの法則もなかなか覚えられないボケ老人」が
思えば遠くに来たもんだぁ。。。と
事もあろうに 最近では 「LTspiceで解析」などと
身の程知らずの「暴走」を繰り返している
ようは 生半可な知識 今年の行く末に 一抹の不安がよぎる
が 行けるところまで行くしかない!(←これが「暴走」だっちゅうに!)
♪〜♪〜♪〜♪〜 My Point of View ♪〜♪〜♪〜♪〜
さて オーディオコーナーです
で 新年早々 その不安が的中か?!
もしかすると今の計画を全面的に見直さなくてはいけないのか?。。。と
話は長〜くなるが こうだ
製作中のNO.240 2nd Ver.用「左右独立Regユニット」の電圧調整をやる前に 勉強の意味で 各RegをLTspiceで解析することにした
解析と言うとカッコイイが 単に電圧調整をスムーズにやるため と言ったほうが良い
この「電圧調整」というやつ その為の「調整用抵抗」を何度か変えながら所定の電圧に近づけていくのだが 僕は一発目か少なくとも2発目で決まったことは過去1回だけ それも偶然で あとは何度も取り換えるのが常だった お陰で半田付け箇所が汚くならないよう ひと苦労する ベテランなら「大体この値か?」と辺りを付けるであろうに
というわけで 予め「調整用抵抗値の増減が電圧をどれだけ上下させるのか」知っておけば良かろう という如何にもど素人らしい こすっからい発想だ で 4種類のRegの(+30V -30V +130V -70V )シュミレーションをやったが その中から1つだけご紹介する こんな感じ
出力段用+30VRegの例

「タイマー保護回路制御基板」からの制御用出力をV2に見立てて V2が6Vで(SWとして働くTr6 2SC2240が動作し)RegはOFF V2が0VでRegはONとなる つまり上はONの状態だ(と理解しているが現物ではまだタイマーを接続するまでに行ってないので ここでのことを検証しなければならない)
で 回路図右下にある電圧調整抵抗R6は先生のオリジナル回路では91Ωだ が 当然のことシュミレーションではそれでは所定の出力電圧(+30V)にならない ので 僕はそこに 200Ω→300Ω→400Ωと100Ωきざみの3つのパラメータを代入してみた 結果 グラフでは一番上の緑が200Ωで 一番下の赤が400Ωだ すると300Ω(青)でほぼ所定の+30Vとなった
もちろん実際の基板では これまたシュミレーション通り(つまり300Ω)にはまず100%ならないわけだが この100Ωごとに何ボルト上下するか予め分れば調整も割と簡単に済ませられるだろうという読みだ(姑息なことよ)ちなみに+30VRegにおいては100Ωごとに約0.44V増減すると読める
ところがだよ この過程で大問題が発生した(大疑問というか 恐らく無知からくるものだ)
というのは 今の計画は 各ch4種類づつ 左右合計8個のRegを1つの「タイマー保護回路制御基板」でコントロールしようとしているのだが そうなると その基板からの制御用出力を 例えば+30VRegだったら 右chのそれと 左chのそれをシリーズに接続して同時に制御することになる こういう感じ
1,左右の出力段用+30VRegをY-P線で接続しRegを同時にONにした状態

Y-Pで左右のReg(開閉用47KΩ&Tr 2SC2240)を接続し V2を0ボルトにすれば 2SC2240はOFFになり 結果 RegはONになり正規の電圧(+30V)が出力される
2,同 RegがOFFの状態

V2を6ボルトにすれば 開閉用2SC2440はONになり RegはOFFとなる
というようにプラス側のRegはなんら問題なく左右連動する(ように見える)
そして次にマイナス側Regをやってみた が これはICの制御出力が反転している(ようだ) こう
3,左右出力段用 -30VRegがONの状態

+30VRegとは反対に V2を6ボルトにすると RegはONになり-30Vが出力される
3,の訂正:実際の基板では接続はこの位置になる・・結果は同じ

V2に繋がっている抵抗10kΩと2SA970は「タイマー&保護制御基板」側にあるので実際のReg基板側での接続はこうなる が 結果は同じ
4,同 RegがOFFの状態

V2を0ボルトにすると RegはOFFになる
4,の訂正:実際の基板では接続はこの位置になる・・結果は同じ

さて これらのシュミレーションでは すべて一見したところ問題ないように見えるが 僕が危惧しているのは
1,自分自身がこの制御の動作を完全に理解していない・・・現物がシュミレーション通り動くか確信が無い(とはいえ現物で検証するしかない)
2,左右のRegが 連結した配線(Y-P X-P線)を通じて干渉しないという確信が無い(誤動作や電気的干渉=音質的干渉)
3,電源を入れた時 また 切った時に この接続が問題を発生させないか確信がない
で この疑問を抱きつつ 片chづつ+30VRegと-30VRegの電圧調整をやったが 左右の開閉用2SC2240を接続しなければ難なく所定の電圧は出たが 接続するとやはり干渉し合うような現象 つまり正規の電圧が出ない(特に-30VReg側が-9V程度しか出ない)現象が出た そしてその状況。。。左右の2SC2240を接続したまま片一方のRegを通電しないでもう一方のRegの出力電圧を測る状況。。。を まんまシュミレーションしてみたが シュミレーションではその現象(-9Vになる)が出ないのだ もしかすると片一方を通電しないとかえって回路が結合してしまうのか?(解析ではそうは見えんが)
いや参った やはりこのやり方は問題があるのか?
とすると この問題を解決する方法はただ1つ「タイマー保護回路制御基板」をchごとに設ける しか無い
さて どうしたものか。。。。たらーり;(やっぱりね)
2022.1.10 追記
とりあえず個別にRegの電圧調整を終わらせた
今回は事前準備したせいか割とスムーズに終わった いや 「終わらせた」と言ったほうが良い
と言うのも
1,いったい電圧調整とは どこまで追い込んだらいいのか?
2,規定電圧との誤差はオフセットとして出て来るのか?
3,もし2,だとしたら結果的に歪率として出て来るのか?
4,3,だとしてもオフセットはアンプ側で調整して限りなくゼロに近づける では どういう影響が残るのか?(音質的に?)
という疑問があるからだ
がまぁ これらも シュミレーションすれば一目瞭然だが 流石に音質への影響は分からないだろう
で 先生は「製作編」で「何ボルト以内の誤差なら十分だ」みたいな親切な解説をされている場合があるが 無い場合もある そこで 先生のRegの回路図をみると 出力段用Reg(+30V -30V)は「0.0?V単位」まで追い込んでおられるし ドライブ段用Regは「0.?V単位」まで詰めておられるようだ と言っても0.09とか0.9では無くて 0.02Vとか0.1Vと言う様にもっと少ない値だ
ちなみに僕も今回はほぼそこまで追い込んだが -30VRegのRch側のみ 抵抗に適当なものが無く 0.05Vのズレまでしか詰め切れなかった
もっとも 今のNO.240 1st Ver.は 今回より何倍もラフな電圧調整だったが 最終的にオフセットは左右とも10mV以内に収まっているし 音質も問題ない(=分かろうはずもない)
でも やっぱりラフはダメだろう これはアンプを造る者としての「矜持」なんだろうなぁ。。。
勿論僕はそんな境地には達していない。。。とほほ
とりあえずきょうはこれでおしまいあでぃおす!
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