2012年09月

2012年09月25日

金田式電池BOX手直しの巻・・・ドナルド・フエイゲン Donald Fagen

昨日、夏がすぐそこの川沿いの道を、なんだか後ろめたそうに去っていくのを見ました。そして、暫くすると秋が涼やかな顔でやってくるではありませんか。彼はなにか呟いているようでした。「そろそろ始めようよ」って僕には聞こえたような気がしました。
ま、そんな理由で、漸く重い腰を上げて、前から気になっていた金田式バッテリーBOXの手直しをした次第です。というのも最近、この電池BOX、やけに機嫌が悪くて、充電後電池を入れてパワーSWを上げてもパイロット・ランプが点灯しないことが頻発。どうも接点の酸化で接触が悪くなったらしく、電池を意固地にグルグル回してやると、ある1点でなんとか点灯します。これが電池1本だけならまだしも殆ど全部なんですね。これでは音に相当悪影響。それとこのグルグル巻きのバネ。こんな長い距離を大事な電池のエネが通過するなんて!でした。



電池BOX206DACと218プリ用で電池26本。手直し時間約5時間。電池を入れた際に半田部や7本ヨリ線に強ストレスが掛かり切れたり外れたりでショートしたら非常に危険。何度も修正した。が、やる価値は十二分。オーディオのオカルトには全然興味ないがこれは理に適なったこと。電源の抵抗を下げることなんだから。なら電池は直接接触で並べるが最良なわけだが。。。
LumixG1+CarlZeiss Planar45mm(G) f4.5 1/30

Bill Evans/EASY TO LOVE/Riverside Records
Recorded , NYC 1956,1958,1962

この手直しのミソは2つです。1つは、電池のプラス側の突起が接触するBOX側の凸部分に半田を盛る。2、マイナス側が接触するバネの先端に7本ヨリ線の片側を半田付けし、ヨリ線のもう一方は隣の電池用のプラスの凸部分近くに半田付けする。つまり軟らかい半田を盛ることで常に酸化していない新しい接触面を確保することと、バネを迂回し電気の流れる距離を最短にするということでした。あとこのバネの根元はカシメで取り付けられているので接点を減らすことにもなる。とりあえずDACの電池BOXから。結果は、一発でパイロット・ランプが点くようになったのは勿論、音は魚君ならさしずめギョギョー!でしょう。音場感も細かいニュアンスも数割り増しって感じ。で、気をよくしてNO.218のプリのBOXも。結果は、今までの電流伝送の効果は大割引だったんじゃないかと思うほどの変わり様。特にドラムのハイハットの金っぽさは過去最高。切れるよう。で、全帯域で良くなってます。そりゃそうだ、肝心な電源が電流伝送どこ吹く風で足を引っ張ってたんだもの。カートリッジにも-4.8Vが行ってるこの方式の電源供給ルート、今まではバネを含めたらどれだけの距離があったんだろうってことだ。(MJの2010年10月号に金田先生の対策掲載あるも端子の半田盛りだけ=安全策!)

♪〜♪〜♪〜

DonaldFagen確かこれは2006年の音に拘ったアナログ録音だったはず。さすがスティーリー・ダンらしい、音の密度と低音の伸びは半端じゃない。CDにしてこの音、マスターはどれだけ音がいいかってことだけど、再生側のメディアはともかくやはり録音のクオリティがいかに大事かってことだ。今のデジタル録音ですらこれほどの音は可能なんだろうか。ハイレゾってどうなの?

LumixG1+CarlZeiss Planar45mm(G) f5.6 1/300

Donald Fagen「Morph The Cat」/Repriser Records
Recorded at Avatar Studios , NYC 2006
1. Morph the Cat
2. H Gang
3. What I Do
4. Brite Nitegown
5. The Great Pagoda of Funn
6. Security Joan
7. The Night Belongs To Mona
8. Mary Shut the Garden Door
9. Morph the Cat (Reprise)


でも、この手直し、いいことずくめでも。。。なんだか低音が痩せたというか。。。特にCDで。例えばこのドナルド・フェイゲンのアルバムなんか、以前は図太い低音がブンブンだったもんですが、重低音の定位が明確にはなったものの少しサッパリ側に寄った気がします。うーん、これはヤッパリ電源のインピーダンスが下がったことに起因してるのかなと。しかし、これも理にかなったことで本来の姿のはず。それで、効果のほうは眉唾ですが応急処置、CDプレーヤーからDACにつなぐケーブルを前のカチッとしたLC−OFCのものからモガミの2497に変えてみました。もしかしたらゆるめの音になって低音が膨らむかもとアナログ的発想。意外や意外、低音も膨らみましたが、それよりも全体的に開放感が増して情報量もグッと増えたような。。。うーん、ここはデジタル伝送なのにどうして?もしかしてオカルト?ま、デジタルもつまるところアナログ的要因で揺さぶられているのか?オーディオの世界は奇奇怪怪。でも、断っておきますが僕は金食い虫の電線病には絶対罹りませんよ。。。なーんてねっピカチュウ!

★注意★この改造は、私のような素人考えにしてもショートによる焼損などトラブル発生のリスクが非常に高いものと思いますので、くれぐれも注意をもって自己責任で行ってください。まあDCアンプファンなら言わずもがなでしたね。えっ、もうとっくに実施済?恐れ入りました。

では、深まる秋の兆しに

アディオス!