プルデンシャル ジブラルタ ファイナンシャル生命(=PGF生命)は20〜79歳の男女を対象に「人生の満足度に関する調査2015」をインターネットリサーチで実施し、2000名の有効サンプルの集計結果を公開した(調査協力会社:ネットエイジア株式会社)。

■人生の総括

 全回答者(2000名)に、人生の満足度を下げてしまった、“しくじった”と後悔していることを、自由回答で聞いたところ、多く挙がったのは、就職や仕事に関する後悔、お金に関する後悔、恋愛・結婚に関する後悔、家族関係に関する後悔だった。

 就職や仕事に関する後悔では、「就職面接で、第一志望ではないことを漏らしてしまった」(20代女性)「転職のタイミングを逃した」(50代男性)など、就職・転職活動での失敗や、「仕事のしすぎで体を壊した」(50代男性)など、仕事をがんばりすぎたがゆえの苦労などが挙がった。

 お金に関する後悔では、「アイドルにはまって無駄な金を使ったこと」(30代男性)など、お金の使い方に関するもののほか、「悪徳業者に引っかかった」(50代女性)など、不運なエピソードも散見された。また、「余裕のある時に株など資産を増やせることをしたかった」(60代男性)のように、お金を増やすことに関してもっと努力しておきたかった、という回答もみられた。

 恋愛・結婚に関する後悔では、「好きだった女性に告白しなかったこと」(60代男性)など、甘酸っぱさの残る告白にまつわるエピソードや、「家事や育児をしない旦那だったこと」(30代女性)など、結婚相手選びでの後悔が多くみられた。

 家族関係に関する後悔では、「義理母と心を開いて話をしておけばよかった」(60代女性)、「父親の病に気付けなかった、気を遣ってあげられなかったこと」(30代女性)など、家族や親族ともっと親しくしておけばよかった、優しく気遣ってあげればよかった、といった想いが窺える回答がみられた。他方、「親の顔色を窺いながら子供時代を過ごしたこと」(60代女性)という、親に対して気を遣いすぎたことを後悔しているとの回答も挙がった。

 では、これから先の人生で同じような後悔をしないために、どのようなことに取り組んでいきたいと考えているのだろうか。

 全回答者(2000名)に、“元気でいられるうちに是非これはやっておきたい・やってみたい”と思うことを聞いたところ、最も多くの人が挙げたのは、「お世話になった人に感謝の気持ちを伝える」(39.7%)だった。次いで、「働ける限り働く」(26.4%)、「一番打ち込んでいる趣味を極める」(21.8%)と、仕事や趣味をがんばりたい、という回答が続いた。

 性年代別にみると、50代女性や60代・70代女性で「相続や遺品整理の段取りをしておく」が他の層に比べて高くなった(50代女性35.0%、60代・70代女性34.0%)。

 また、「自分のお葬式・お墓の手配をしておく」でも同様の傾向がみられ(同23.5%、21.5%)、中高年女性の、終活意識の高さが窺える結果となった。また、60代・70代男性は、8人に1人(12.5%)が「初恋の人に会う」を挙げている。人生の円熟期に差しかかった男性の中には、初めて想いを寄せた相手にもう一度会っておきたい、と考える人もいるようだ。

 芸能人やスポーツ選手などの活躍や生き方、エピソードなどを見聞きして、励みになったり、元気をもらったりすることがあるのではないだろうか。

 そこで、全回答者(2000名)に、人生の満足度を上げてくれた・人生に潤いを与えてくれた有名人を自由回答で聞いたところ、1位は同数で「イチローさん」と「嵐」(ともに14件)だった。イチローさんを挙げた理由としては、「いろいろな発言や考え方に共感したり勉強になったから」(40代男性)などが、嵐を挙げた理由としては、「歌や活動が私の毎日の活力になっているから」(20代女性)などがありました。

 人生に潤いをもたらしてくれるのは、お手本になるような考え方を持っている有名人や、活躍ぶりが自分に活力を与えていると感じさせてくれる有名人のようだ。続いて、3位は「福山雅治さん」(12件)で、「俳優としてもアーティストとしても尊敬できる人だから」(20代女性)のほか、「目の保養」(40代女性)など、容姿端麗さも理由として挙がった。

 4位は「マザー・テレサさん」(11件)で、「彼女のおかげで自分も何かできるかもと強く思うようになったから」(50代女性)など、ノーベル平和賞の受賞者でもあるマザー・テレサさんの人格の素晴らしさに影響を受けた方が多いようだ。

 少数回答として、今年のラグビー日本代表選手である「五郎丸歩さん」を挙げた人もみられた。彼の活躍する姿に励まされたようで、五郎丸さんを挙げた理由として「勇気が出る」(30代女性)と回答している。また、動画配信で有名な「マックスむらいさん」を挙げ、「動画で元気をもらった」(20代男性)と回答する人もいた。

 では、これまでの人生を総括すると、どの程度満足しているのだろうか。全回答者(2000名)に聞いたところ、「非常に満足している」は6.3%、「やや満足している」は39.4%で、合計した『満足している』は45.7%となった。年代別にみると、『満足している』の割合は、20代から50代では4割程度となったものの、60代・70代では6割(60.3%)となった。

 同様に、これまで質問を行なってきた≪仕事≫、≪マネー≫、≪恋愛・結婚≫、≪趣味・レジャー≫それぞれについて、満足しているかを聞いたところ、『満足している』の割合は、≪仕事≫では32.3%、≪マネー≫では23.7%、≪恋愛・結婚≫では37.5%、≪趣味・レジャー≫では45.7%となった。

 年代別の特徴をみていくと、いずれの項目においても60代・70代のシニア層が『満足している』の割合が最も高くなった。≪恋愛・結婚≫に関しては、年代が上がるにつれ満足している割合も上昇傾向がみられる。

 他方、≪趣味・レジャー≫に関しては、20代が49.8%と、シニア層に次いで高い割合となった。今の20代は、恋愛に夢中になるのではなく、趣味・レジャーを楽しむことで、人生の満足度を高めているのかもしれない。

 仕事やマネー、恋愛・結婚などの満足度は、人生の満足度に影響を及ぼすのだろうか。人生に『満足している』割合を、≪仕事≫、≪マネー≫、≪恋愛・結婚≫、≪趣味・レジャー≫それぞれの満足層・不満層の間で比較すると、いずれにおいても、満足層のほうが不満層よりも高くなった。

 特に、≪仕事≫や≪マネー≫の満足層では、≪恋愛・結婚≫や≪趣味・レジャー≫の満足層よりも、人生に満足している割合が高くなった(仕事の満足層84.4%、マネーの満足層89.0%)。人生の満足度には、仕事やマネーに関する満足度が特に強く影響するようだ。

 では、仕事やマネーに満足していなければ、自分の人生に満足することができなくなるのだろうか。≪恋愛・結婚≫に『満足している』層(恋愛・結婚の満足層)と『満足していない』層(恋愛・結婚の不満層)それぞれを、世帯年収別にみると、世帯年収300万円未満の層で人生に『満足している』割合は、恋愛・結婚の満足層で76.4%、恋愛・結婚の不満層で11.9%となった。

 300万円未満の世帯年収でも、恋愛・結婚に満足している層は、人生の満足度が7割半に達した。他の世帯年収の層でも同様の傾向が確認でき、恋愛・結婚に満足している人は、世帯年収に関わらず、7割から8割半が人生に満足していると回答した。仕事で多くの収入が得られなくとも、パートナーとの出会いに恵まれれば、人生の満足度は高められるようだ。

【調査概要】
調査対象:ネットエイジアリサーチのモニター会員を母集団とする全国の20〜79歳の男女
調査期間:2015年10月30日〜11月1日
調査方法:インターネット調査
調査地域:全国
有効回答数:2000サンプル

2000人に聞く「人生に潤いを与えてくれた有名人」は? (@DIME)