カテゴリ:
ドイツW杯に出場する日本代表の23人が発表された。
巻誠一郎の登用がわずかな「サプライズ」かな?
彼がここまでの選手になるとは思わなかった。
当時の熊本では富田誠也(熊本国府→国士舘大)の方が
将来性を評価されていたような記憶がある。

久保竜彦の不調は誰が見ても明らかだった。
彼の落選が「サプライズ」だと言うなら、
「ジーコは名前だけで選ぶ」という偏見に支配され過ぎだ!
もちろん俺もそう思っていたことは秘密だ(苦笑)

メンバーは下記の通り。

GK
土肥 洋一  1973/07/25 FC東京
川口 能活  1975/08/15 ジュビロ磐田
楢崎 正剛  1976/04/15 名古屋グランパス
DF
田中  誠  1975/08/08 ジュビロ磐田
宮本 恒靖  1977/02/07 ガンバ大阪
三都主    1977/07/20 浦和レッズ
 アレサンドロ
中澤 佑二  1978/02/25 横浜F・マリノス
中田 浩二  1979/07/09 FCバーゼル
坪井 慶介  1979/09/16 浦和レッズ
加地  亮  1980/01/13 ガンバ大阪
駒野 友一  1981/07/25 サンフレッチェ広島
MF
福西 崇史  1976/09/01 ジュビロ磐田
中田 英寿  1977/01/22 ボルトン
中村 俊輔  1978/06/24 セルティック
小笠原満男  1979/04/05 鹿島アントラーズ
稲本 潤一  1979/09/18 WBA
小野 伸二  1979/09/27 浦和レッズ
遠藤 保仁  1980/01/28 ガンバ大阪
FW
柳沢  敦  1977/05/27 鹿島アントラーズ
高原 直泰  1979/06/04 ハンブルガーSV
玉田 圭司  1980/04/11 名古屋グランパス
大黒 将志  1980/05/04 グルノーブル
巻 誠一郎  1980/08/07 ジェフ千葉


当落線上と言われた松井大輔、茂庭照幸が落選した。
最後まで試された佐藤寿人も外れた。
去年、私は「25歳以上30歳以下日本代表」という文章を書いた。
当時「アテネ世代(81年1月〜)」は誰も代表いなかった。
あれから1年、松井、茂庭、佐藤寿、阿部、今野らの「25歳以下」が召集された。
しかしジーコの信頼を得たのは駒野友一だけだった。

最年長の土肥洋一が開幕の時点で32歳10ヶ月。
最年少の駒野友一が同じく24歳10ヶ月。
スタメン濃厚組に限定すると、
川口から最年少の加地までが4歳ちょっとの「団塊」に収まる。
状況は全く変わっていない。
2002年は23人中12人が「シドニー世代(77年1月〜)」だった。
今回「アテネ世代」から選考されたのは駒野友一ただ1人だ。

ちなみにサッカーより総じて年齢層が高い野球でさえ、
日本代表は30人中7人が「アテネ世代」だ。

各年代で何度も対戦し、馴染みの深い韓国代表と比較してみよう。
韓国代表の23人は下記の通り。

GK
李 雲在  1973/04/26 水原三星 
金 龍大  1979/10/11 城南一和
金 永光  1983/06/28 全南ドラゴンズ
DF
崔 真�剔  1971/03/26 全北現代 
金 相植  1976/12/17 城南一和
金 永徹  1976/06/30 城南一和
李 栄杓  1977/04/23 トットナム
宋 鍾国  1979/02/27 水原三星
金 東進  1982/01/29 FCソウル
趙 源煕  1983/04/17 水原三星
金 珍圭  1985/02/16 ジュビロ磐田
MF
李 乙容  1975/09/08 トラブゾンスポル
金 南一  1977/03/14 水原三星
朴 智星  1981/02/25 マンチェスターU
金 斗�悄  1982/01/29 城南一和
李  浩  1984/10/22 蔚山現代
白 智勲  1985/02/28 蔚山現代
FW
安 貞桓  1976/01/27 デュイスブルク
薛 �懃鉉  1979/01/08 ウォルバーハンプトン
鄭 暻鎬  1980/05/22 光州尚武
曹 宰榛  1981/07/09 清水エスパルス
李 天秀  1981/07/09 蔚山現代
朴 主永  1985/07/10 FCソウル


世代の切り替えが日本に比べ果敢だ。
韓国は2002年のW杯でも3人の「現役五輪代表世代」を起用していた。
「若手を抜擢する」方針が確立しているのかもしれない。
李雲柱、崔真�剔、李乙容、安貞桓といったベテランを軸に残しつつ、
若手を積極的に起用している。
繰り返すが日本の最年少は「81年7月生まれ」の駒野友一。
韓国代表は駒野と同い年が4人。年少者が6人もいる。

日本は「前の五輪代表」がやっと1人いるだけだ。
韓国には「次の五輪代表世代」が3人いる。

日本は黄金世代、トルシエ世代の存在感が強い。
次の世代は「谷間」などといわれ、評価が低い。
「選手が育っていないから仕方ないよ」という突っ込みもあるだろう。
しかしJリーグはここまで極端に「若手不足」が進んでいるわけじゃない。
福西崇史や小笠原満男はいい選手だ。
しかし阿部勇樹や長谷部誠が果たしている貢献は、彼らに勝るとも劣らない。

宮本恒靖や田中誠も悪くない選手だ。
しかしJリーグを見れば闘莉王の方が間違いなく目立っている。
闘莉王はもう「若手」じゃないか…。
髪の毛が残っているうちに、一度試して欲しかった!

国際大会の成績を見れば、アテネ以降の世代もそんなに悪いわけではない。
U20の世界大会は全部出ている。
83年組はベスト8、85年組はベスト16に入った。
韓国との直接対決は分が悪かったりするが、
実は「77年組」「79年組」もアジアユースで勝ててない。

「育成マニア」の党首として、改めて落胆を禁じえない。
ジーコは日本代表の「シェフ」だ。
好きな素材を選んで、好きなように料理を作ればいい。
ただし「種牛」「種芋」を残して欲しかった。焼き畑じゃないんだから…。
一国のサッカーを担う立場として、
彼には将来へ果たすべき責任があったのではないだろうか?