2007年02月14日

ゴールはいらない

日本代表合宿のメンバーが発表された。
新たに召集されたのは6人。
GKの川島永嗣、林彰洋。MF橋本英郎、相馬崇人、藤本淳吾。FW矢野貴章だ。

この中で一番私が「納得」したのは矢野貴章だ。
といっても大抵のファンには違和感のある選出だろう。
2006年に新潟へ移籍してレギュラー1年目。
今季6得点。Jリーグ通算も10得点の選手だ。

納得の理由は矢野貴章のプレースタイルだ。
オシムはFWに「巻誠一郎」を要求する。
前線で相手を追いかける。身体を張ってボールを収める。走ってパスコースを作る。
得点と同等のプライオリティを「労働」に見ている。
これは「オシムの専売特許」でない。日本サッカーが志向してきたスタイルだ。
志向というか、自然にそうなったという説もあるが…(苦笑)

矢野貴章をU15候補に呼んだ監督は田嶋幸三だ。
技術的にはずば抜けて?低く、潜在能力を買っての選考だった。
最初はCBで呼ばれたんじゃなかったっけ?
でもその後世代別代表へコンスタントに呼ばれてきた。
「点を取る以外」の仕事を仕込まれた選手。
ガテン系FWはJFA系の指導者が好きなタイプである。
小野剛は大木勉を重用した。大熊清はご存知の通り。
実は最初からオシムと親和性のあるスタッフ陣である。

俺は今年新潟を2試合しか見ていない。
でもそのうちの1試合が多分「今季最高の新潟」だった。
4/8の甲府×新潟戦である。
エジミウソンとファビーニョが負傷でスタメン落ち。
「矢野と中原の2トップって何だよ?」と軽く失望して会場へ。
でも若い2人が走り回って、新潟が完全にイニシアチブを握る。
梅山のスーパーヒール?や、河原のプロ初ゴールまで飛び出す「お祭り」だった。

党首はこの試合で矢野貴章の成長に気づいた。
攻守によく走る。体を張って楔になる。技術も昔よりは…。
柏時代のドタバタした感じが消え、身体が切れていたんだな。
プレーに無駄がない、自信を持ってファイトする選手になった。
日本にもこういうタイプが無尽蔵にいるわけじゃない。
オシムは巻誠一郎を重用している。
でも「2ndチョイスがいないな?」と感じていた。
この選出を見て猛烈に納得した次第である。
彼らの基準に照らせば、大変にロジカルな選択だ。

augustoparty at 22:30│Comments(9)TrackBack(2)サッカー批評 

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1. 日本代表候補招集  [ メルサがあるがね ]   2007年02月15日 10:05
スルーを決め込もうかと思ったけど、やはり一言。オシムJAPANの代表候補が招集された。 注目点はGKとFW。グランパスからフロンターレへ移籍した川島が初招集。実力に問題はない。彼の世代では日本屈指のGKだ。昨シーズンはグランパスで楢崎とポジションを争い、楢崎がケガか...
2. もちろん、まだ走るんだ  [ KET SEE BLOG ]   2007年02月19日 00:57
昨年後半は、オシム監督関連の出版ブームが凄かったですね。本屋に行けばオシム本だけ

この記事へのコメント

1. Posted by 352   2007年02月15日 12:31
初召集されたのは流行りの「汗かきFW」と「超反応GK」ですね
その前時代の主役だった「電柱ポストFW」「足元上手GK」も選ばれているところを見ると、
オシムは日本の色に両方の可能性を見ていますね
DFも中澤が復帰。これは4バックの可能性を示唆していると思います
アジア杯までにどう変化していくか、とても楽しみです
3トップ気味で前線から襲いかかる、韓国のようなサッカーになるかも
2. Posted by くまがい   2007年02月16日 02:24
矢野貴章と聞いてどうしても思い出すのがU17フランス戦。
あの試合で矢野が1点とったものの、シナマ・ポンゴルにハットト
リック食らって5失点。
差があるのはわかっていたが、やっぱりショックだったなあ。
あれから幾数年、あの田嶋FCから見事2人、日本代表候補になる
まで成長してくれました(泣)
3. Posted by あし   2007年02月16日 05:38
そのU17で活躍したポンゴルもルタレクも伸び悩んでいるから微妙ですね・・・。
ベンサダ(チュニジア代表)、ファエ(コートジボアール代表)は代表を乗り換えたし。
あの時のメンバーで今でも順調に成長している選手はあまり思い当たらない。
ベルソー(リヨン)くらい?
4. Posted by 党首   2007年02月16日 13:19
> 352さん
> 3トップ気味で前線から襲いかかる、韓国のようなサッカーになるかも

ガーナ戦は前線3枚で機能してました。
中村俊輔や松井大輔を3トップの一角に置くやり方もあります。
それにオシムジャパンは「中盤プレス」より「前から追いかける」方が似合います(笑)

> くまがいさん
> 矢野貴章と聞いてどうしても思い出すのがU17フランス戦。

記憶から抹殺しております。アメリカ戦だったら!

> あれから幾数年、あの田嶋FCから見事2人、日本代表候補になるまで成長してくれました(泣)

阿部祐大郎でも菊地直哉でも六車拓也でもなく(略)

> そのU17で活躍したポンゴルもルタレクも伸び悩んでいるから微妙ですね・・・。

> あしさん

あの大会に限らずU17大会のスターがそのまま、という例は意外に少ない気がします。
日本に限定すれば中田世代、小野世代がかなりの生存率ですが。
5. Posted by とるばん   2007年02月16日 19:38
U-17世界選手権のスターから出世といえば、ロナウジーニョですよね。

まあ、アンリもチェフもブッフォンもトッティもジェラードも
U-17代表で活躍してますから、珍しいと言うほどではないのかも。
6. Posted by あし   2007年02月16日 21:45
>U-17代表で活躍してますから、珍しいと言うほどではないのかも。

当時セミファイナルまで行って大きなインパクトを与えたメンバーとなるとロナウジーニョ、ラウルくらいじゃないでしょうか。

あの時決勝に上がったナイジェリアのメンバーもあんまり聞かないです(特に強烈だったシャイブ)
2005年U−17のアンデルソン、アレシャンドレやドスサントスはスターになりそうな気はしますけど、まだ先の事は分からないですよね。
7. Posted by とるばん   2007年02月17日 00:43
この年代でチームとしての勝敗にはあんまり意味がないでしょう。
年齢詐称で結果を残す途上国がいっぱいいる年代ですから。
ナイジェリアも、シャイブ含めてどう見てもおっさんばかりでしたらからね(笑)。

ただ、前々回から年齢詐称の制限が厳しくなって、そうした国が
勝ちあがらなくなりましたから今後は楽しみな大会です。
前回、前々回とアフリカ勢が全部GLで敗退してます(笑)。
彼ら本来の実力はこのレベルでしょう。

まあそれでもあえてセミファイナル基準で言うなら、フェルナンド・トーレスやセスク、カシージャス、シャビなんかのスペイン軍団もお忘れなく。
あとはアイマール、カンビアッソ、ベロンなんかのアルゼンチン組。
渋い系だと、ランドン・ドノバン。89年のルイス・フィーゴとかのいたポルトガルか(笑)。
8. Posted by あし   2007年02月17日 01:47
もちろん忘れているわけではなく、上記スペインの選手は皆さんまだこれからの選手ですから。
挙げればキリがなくガブリエル・ミリトとかコアな所まで行きますので超のつく有名で実績をある程度残している選手に限定させていただきました。
9. Posted by 党首   2007年02月18日 06:34
> とるばんさん、あしさん

懐かしい選手が色々と(笑)
トッティとブッフォンは93年の日本大会に参加していたメンバーですね。
つまり日本代表と対戦したわけですが、彼らは控えだったと聞いてます。

「活躍した」「成長した」の基準を軽く書いてしまい、「論争の種?」を撒いてしまいました。
結局は各自の主観でご判断頂くしかなさそうです…。

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