2008年10月12日

東京六大学 早稲田×法政 二回戦

東京六大学第5週の二回戦。
第二試合は早稲田と法政の対決だ。
一回戦は法政が早稲田を4−2で下している。
私は二日続けて神宮外苑である。
昨日は国立でサッカーを見ていた。
携帯の六大学速報を見て心の中で盛り上がった。
試合の結果ではない。
法政の先発投手が小松剛と確認して明日の「収穫」を確信したのだ。

加賀美希昇という2年生投手を見たかった。
彼はこの秋になって先発に抜擢。
登板は4試合で先発が3試合。2勝1敗の成績を残している。
立教戦では9回15奪三振の完封勝利を挙げた。
明治戦は一回戦の先発に回ったので日曜日に見られないと諦めていた。
でも早稲田戦からエースの小松が復帰。となれば加賀美は二番手に戻るだろう。
私は2年前の神奈川大会準決勝で彼を見ている。
横浜高校に8点取られる苦しい内容だった。
でも彼の投げる球、フォームは将来を予感させるものだった。
彼が法政に進学した後も成長を気にしていた。今日やっとそれを確かめられる!
当時は変化球投手という印象だった。
今は球速もMAX149キロまでアップしたらしい。

東京6大学は上位4チームが勝ち点2で並んでいる。
勝ち点を落としていないのは早稲田だけ。
第4週まで4連勝と無傷だった。
しかし昨日はエースの斎藤佑樹を押し立てて敗戦。
今日も負けると優勝がかなり遠のいてしまう。
法政は春季リーグで5位の屈辱を味わった。
しかし秋は明治から勝ち点を奪うなど優勝を狙える位置にいる。

日曜日、早稲田戦なのに客が少なかった。斎藤佑樹は昨日投げたし…。
ネット裏もかなり空きがある。隣の席に荷物を置く余裕があった。

早稲田大学
1番 二 上本博紀  右右 4年 173/70 広陵
2番 捕 細山田武史 右右 4年 178/75 鹿児島城西
3番 右 松本啓二朗 左左 4年 180/78 千葉経大付
4番 三 宇高幸治  右右 2年 174/78 今治西
5番 一 泉尚徳   左左 4年 178/78 国士舘
6番 左 土生翔平  右左 1年 180/76 広陵
7番 遊 後藤貴司  右右 2年 180/79 早稲田実
8番 中 小島宏輝  右左 3年 178/75 愛工大名電 
9番 投 松下建次  右右 3年 179/72 明徳義塾

法政大学
1番 中 和泉将太  右左 3年 177/75 横浜
2番 二 難波真史  右左 1年 172/68 中京大中京
3番 右 亀谷信吾  右左 3年 174/78 中京大中京
4番 左 加治屋祐大 右左 3年 176/80 育英 
5番 一 佐々木陽  右右 2年 178/75 作新学院
6番 捕 石川修平  右右 3年 178/83 小山西
7番 三 柴原裕輔  右左 4年 176/77 長崎日大
8番 遊 長谷川裕介 右右 1年 175/74 常葉菊川
9番 投 加賀美希昇 右右 2年 185/78 桐蔭学園


法政は春に見た試合とスタメンが4人しか重ならない。
選手層が厚いんでしょう。
早稲田も土生翔平、後藤貴司といった下級生を登用している。

1回表。先攻は早稲田大学。
1番・上本博紀は138キロの速球を空振り三振。
2番・細山田武史はセーフティーバントを狙って一ゴロ。
3番・松本啓二朗はレフト前安打。しかし4番・宇高幸治が遊ゴロ。

法政の先発は期待通りの加賀美希昇。
立ち上がりから好調だった。
初回の速球は140キロ台の中盤、後半を連発。一球150キロも計測した。
カーブの球速は110前半〜120くらい。
スライダーも投げていたかな?
ただし今日は神宮球場のスピードガンが不安定。
初回の表示は速過ぎに感じた。
2回以降は逆に遅く出ていた。快心の速球が131キロとか…。

1回裏。後攻は法政大学。
法政は1番・和泉将太が中飛。2番・難波真史が捕邪飛。
3番・亀谷信吾は中前安打。4番・加治屋祐大も四球を選んで二死1、2塁。
5番・佐々木陽が中飛に倒れて攻撃終了。

松下建次を見るのは春の早明戦以来。
荒木郁也に逆転ホームランを打たれた試合である。
しばらく低迷したが秋に復活。
見るとフォームがかなり変わっている。
腕が横手でなくほとんど上から出てくる。
「小さく速いモーション」が特徴だ。
身体の使い方がロボットのように「カクカク」している。
テイクバック、腕の振りとコマ送りのような忙しさである。
タイミングを取り辛くする工夫だろう。
球速は落ちているけど「体感」で速く感じる。
今日のスピードガンだとMAXが136キロくらい。
ほとんどの球種が120キロ台に集中する。
松下は緩急、大きな変化をあまり使わない。
変化球はシュート、スライダーとチェンジアップ系かな?
内、外の揺さぶりで勝負するスタイル。速く小さい変化で打たせたいんだろう。
今日はシュートで差し込んで詰まったフライを打たせていた。

2回表。
早稲田は5番・泉尚徳が119キロのカーブを空振り三振。
6番・土生は116キロのカーブを空振り三振。
7番・後藤貴司は131キロの速球を空振り三振。
加賀美は絶好調。3者連続三振である。

2回裏。
法政は6番・石川修平が一邪飛。
7番・柴原裕輔が四球。8番・長谷川裕介も四球で一死1、2塁。
9番・加賀美希昇は126キロのシュートを空振り三振。
1番・和泉将太も中飛に倒れて攻撃終了。

3回表。
早稲田は8番・小島宏輝が中飛。
9番・松下建次は133キロの速球を空振り三振。
1番・上本博紀は得意の速球を中前安打。二死1塁。
しかし2番・細山田武史は右直。

3回裏。
法政は2番・難波真史がニゴロ。
3番・亀谷信吾が投ゴロ。4番・加治屋祐大は右飛。

4回表。
早稲田は3番・松本啓二朗が三塁前にセーフティーバント成功。
4番・宇高幸治はバントで送って一死2塁。
5番・泉尚徳はカーブを引っ掛けて遊ゴロ。二死2塁。
6番・土生翔平は四球で二死1、2塁。
7番・後藤貴司の初球は147キロの速球。
しかしこれが地面に叩きつけるワンバウンド。
暴投となって松本啓二朗が生還する。なお二死3塁。
<早稲田大学 1−0 法政大学>
しかし後藤は二ゴロで凡退。

加賀美希昇はちょっと力みがでた。
本来は制球力のある投手。6番、7番の打席だけ荒れてしまった。

4回裏。
法政は5番・佐々木陽が四球。
6番・石川修平はバスター&ランで遊ゴロ。一死2塁。
7番・柴原裕輔は初球を弾き返す。右中間を破るタイムリー三塁打!
<法政大学 1−1 早稲田大学>
8番・長谷川裕介の当たりはセンター返し。
抜けそうな当たりだが上本博紀が好捕して二塁ライナー。二死3塁。
應武監督はここで投手交代を決断。
二番手投手に須田幸太を起用する。土浦湖北高出身の4年生。
175cm・72kgの右上手投げ。本来ならエース格の投手だ。

9番・加賀美希昇は一邪飛で3アウト。
須田をじっくり見ようと思ったら打者一人で降板してしまった。
確か3球しか投げてない。MAXは一応135キロ。

5回表。
早稲田は8番・小島宏輝が143キロの速球を見逃し三振。
9番・松永弘樹が遊ゴロ。1番・上本博紀は三ゴロ。

5回裏。
早稲田は三番手投手に大前佑輔を起用。
3年生の左腕投手。186cm・80kgと大型だ。
社高では甲子園に出場。今年のドラフト候補の坪井俊樹より評価は上だった。
彼もフォームで個性を出そうと努力している。
足をくっと高い位置まで上げて、身体を曲げて伸ばす。
腕を引いて後ろで溜める。背中、頭の後ろに隠して出所を見辛くする工夫だ。
敢えて「スムーズじゃない」動きを取り入れている。
球種は速球が127〜134キロ。
スライダーが114〜118キロ。カーブが100キロ台かな?

法政は1番・和泉が遊直。2番・難波真史が四球。
3番・亀谷信吾が左飛で二死1塁。
4番・加治屋祐大は117キロのスライダーで空振り三振。

6回表。
早稲田は2番・細山田武史がストレートの四球を選ぶ。
3番・松本啓二朗はバントの構えのままカウント0−3。
しかし松本はカウント2−3から三振。細山田は二盗成功で一死2塁。
4番・宇高幸治の初球に加賀美希昇は暴投。一死3塁。
宇高は125キロのスライダーで見逃し三振。
5番・泉尚徳も123キロのスライダーで空振り三振。
この回の加賀美希昇はカーブの制球に苦しんで荒れた。
でもスライダーを使って安定。窮地を脱した。

6回裏。
早稲田は四番手投手に福井優也を起用。
福井は済美高出身の2年生。178cm・78kgの右腕投手。
高2の春に先発優勝。甲子園通算9勝を誇る。
巨人から指名されたが評価に納得できなかったらしく拒否。
一浪して早稲田のトップアスリート入試に合格した。
福井は速球が抑え気味のスピードガンながら140キロ前後を記録。
変化球はカットボールともしかしてツーシームも。
130キロ前後の「半速球」が有効だった。
他はスライダーが120キロ前後かな?

法政は5番・佐々木陽が一ゴロ。
6番・石川修平が中前安打。7番・柴原裕輔も四球で一死1、2塁。
しかし8番・長谷川裕介は中飛。9番・加賀美希昇も空振り三振で攻撃終了。

7回表。
早稲田は6番・土生翔平が119キロのカーブを空振り三振。
代打・川西啓介も141キロの速球を空振り三振。
8番・小島宏輝は遊ゴロも悪送球で出塁。二死1塁。
9番・松永弘樹が二飛で3アウト。

7回裏。
早稲田は五番手投手に楠田裕介を起用。
楠田は岡山理大付属高出身の3年生。191cm・85kgの右腕。
150キロくらい出す投手だが今日は数字が出ない。
やっぱりスピードガンの設定が遅めになっている。
今日の楠田は速球が常時で134〜138。MAXは141キロ。
変化球はスライダーっぽいのを投げていたけどよく分からない。

法政は1番・和泉翔太が二ゴロ。2番・難波真史が中前安打。
3番・亀谷信吾はストレートの四球を選んで一死1、2塁。
不安定な楠田を見て應武監督は交代を決断。
のっしのっしのマウンドに近寄って無言で楠田からボールを奪う…。

六番手投手は大石達也。福岡大大濠高出身の2年。
182cm・76kgの右上手投げ。
今日の彼は速球が常時で135〜142キロ。
スライダーはあまり投げなかったけど123〜126キロくらい。
スピードガンと裏腹に今日の大石は凄く球が走っていた。
少なくとも5,6キロは普段より低く計測されていたんだと思う。

法政は4番・加治屋祐大が131キロの速球?を空振り三振。
5番・佐々木陽も136キロの速球を空振り三振。
大石の速球は初速と終速の差が少ない。
思ったより手元で伸びるので打者は振り遅れる。

8回表。
早稲田は1番・上本博紀が中飛。2番・細山田武史も中飛。
3番・松本啓二朗は中前安打。これで猛打賞。
しかし4番・宇高は左直で3アウト。

8回裏。
法政は6番・石川修平が140キロの速球を空振り三振。
7番・柴原裕輔は123キロのスライダーを空振り三振。
8番・長谷川裕介は141キロの速球を空振り三振。
大石達也はここまで5人連続三振。しかも全て空振りだ。

9回表。
早稲田は5番・泉尚徳が遊ゴロ。
代打・生島大輔は142キロの速球を空振り三振。
なお9回はスピードガンの表示が「普通」に感じた。
7番は投手の大石達也だが代打を出さない。
斎藤佑樹がブルペンで投げていたけど今日は絶好調の大石に任せる。
大石は遊ゴロに倒れて3アウト。
今日はプロ野球併用日なので延長戦に入らない。
従って早稲田の「勝ち」はなくなった。

9回裏。
法政は代打・佐藤弦輝が146キロの速球を空振り三振。
6連続の空振り三振は凄い。
1番・和泉は初球をライトにいい当たり。
フェンス際まで伸びたが松本啓二朗がフライを捕球。
2番・難波真史は捕邪飛に倒れてゲームセット。

試合は1対1の「痛み分け」に終わりました。

安打  101 100 010 4 四 失
早稲田┃000│100│000┃1 2 0
法政 ┃000│100│000┃1 7 1
安打  100 101 100 4    

早稲田:松下、須田、大前、福井、楠田、大石
法政:加賀美


加賀美希昇は9イニングを自責点1で投げ切った。
被安打4、四死球2と内容も十分。
今日の奪三振は12個。
ウイニングショットは速球、カーブが半々くらい。
成長を堪能しましたよ。
たまに荒れるけどコントロールも概ね良好。
手足の長さ、しなやかさがあって腕の振りが素晴らしい。
だからボールにいいスピンが掛かる。低めにも伸びのある速球が来る。
変化球は高校の時からちょっとアレンジしたのかな?
曲がりと落ちは少し小さくなったと思う。
でも大事なのは切れ。変化が大き過ぎると緩急は付くけど空振りが取れないから。
高校の時に比べて筋力が付いて、柔らかさも失われてない。
スピードは10キロくらい上がったと思う。
「ハンカチ世代」が現3,4年に比べて人材豊富なのは間違いない。
特に投手は松坂世代以来の豊作じゃないでしょうか?

早稲田は6投手で7四死球を献上。
何とか引き分けを拾ったという試合だった。
どの投手も「ぎりぎり可」くらいの内容。
大石達也だけは「特優」でしたが。
打線は松本啓二朗が4打数3安打と一人気を吐いた。
ちなみにチーム合計は4安打…。
引き算の得意な皆さんなら残りの打者が合計何安打かお分かり頂けるかと(笑)

テーブルスコアはこちらでどうぞ。

augustoparty at 23:59│Comments(0)TrackBack(0)この記事をクリップ!大学野球 

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