今回は、英国の人気自動車番組「Top Gear」でもおなじみのリチャード・ハモンドが2013年に英「Mirror」に寄稿したシトロエン・C4ピカソの試乗レポートを日本語で紹介します。


C4 Picasso

シトロエン・C4ピカソはオートバイに優しい車だ。僕はオートバイが大好きなのでこれは嬉しい。C4ピカソのピラーは現代の基準で考えると細い。Aピラーが枝分かれしており、その間に三角形のガラスが挟まっているため、死角がほとんどない。

車の安全性を確保するため、今では車がひっくり返っても屋根が潰れないか試験されている。その代償としてAピラーが非常に太くなり、視界が遮られてしまうため、交差点を走行中に自転車やオートバイをうっかり見逃してしまう危険性がある。そもそも、これまで車を横転させたことなどあるだろうか。僕はない。

僕はC4ピカソが好きだ。旧型も好きだったのだが、新型はなおのこと気に入っている。

シトロエンはピカソのようなファミリーカーを作るのが得意だ。同様にC6のような高級車を作るのも得意なのだが、フランス製高級車を欲しがる人など存在しないので、そもそも作る意味がない。

新型C4ピカソのデザインは非常にスマートだ。フロントにはライトが4つある。上の2つがヘッドランプで、下の2つがLEDデイライトだ。デイライトと同じ位置にあるウインカーもLEDとなる。

全長は旧型よりも40mm短くなっているのだが、ホイールベースは55mm延長しているため、室内空間は狭くなっていない。シトロエン(そしてプジョー)の新設計EMP2プラットフォームを採用しており、旧型よりも140kg軽量化している。かなりの変化だ。

室内は先進的だし使いやすい。フロントシートバックにはテーブルがあり、ドリンクをしっかり固定することもできる。あくまでシンプルな仕掛けではあるのだが、実際に使うときには非常に役に立つ。現実的には、ステアフィールなんかよりも後部座席の子供がジュースをこぼさないことのほうが重要なはずだ。

今回試乗したのは最上級グレードのExclusive+ e-HDi 115 ETG6だ。115というのは言うまでもなく最高出力を意味している。エンジンはディーゼルなのだが、ほかに90PS版のディーゼルエンジンも設定される。115PS版のほうが800ポンド高いのだが、それを払うだけの価値はある。実際、シトロエンは大半の顧客が上級エンジンを選択すると予想している。グレード名のETG6とは6速のロボタイズドMTのことで、こちらも選択するためには追加料金がかかる。

収納スペースは従来同様に豊富だ。センターコンソールにはかなり大きな収納スペースがあり、照明まで付いている。また、その中にはiPhone用ケーブルやUSBケーブルなども付いている。エンターテインメントシステムの内容もバラエティに富んでいる。

インパネ中央にあるディスプレイには複雑な情報を表示させることもできるし、シンプルなスピードメーターおよびタコメーターを表示させることもできる。ただし、タッチスクリーンの操作に慣れるためには1時間以上かかるだろうし、説明書を読む必要もあるかもしれない。

リアシートを畳んだ場合、荷室容量は630Lとなり、助手席も畳めば2.5mの長尺物も積めるので、DIY好きにももってこいだろう。乗り心地も良いし、ホイールベースが広いためレッグルームにも余裕がある。それに、窓が大きいため室内は明るい。新型C4ピカソは旧型と同じくらいに魅力的な車に仕上がっているし、質感は旧型よりも向上しており、装備内容もさらに充実している。


New Citroen C4 Picasso masters the art of travel with style, gadgets and space to boot