今回は、リチャード・ハモンドがAmazonプライム・ビデオで配信予定の新番組「The Grand Tour」について著したコラム記事を紹介します。


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Hammond

僕は大自然が好きだ。アウトドアを嫌う人もいるだろうが、僕には関係ない。そして、我々はこれから壮大なキャンプの旅に出ることとなった。こんなに嬉しいことはない。

テントで朝を迎え、布地に当たる雨の音を聞きながら外を覗けば、雲に隠れた太陽が大地を照らしている。そのまま起き上がろうとするのだが、昨日散々歩いた疲れがいまだに筋肉に残っていることに気付く。これがキャンプというものだ。雨の中、朝食を自分で作り、テントを畳んでリュックサックに詰めてから、次の寝床まで歩みを進めていく。

言うまでもないかもしれないが、我々はテントをリュックサックに詰めて移動したりはしない。使用するテントはあまりにも巨大だ。かなり大きいので、数百人の観客とスタッフ全員、そしてジェレミー・クラークソンの頭を収容することができる。

それに、番組用のテントは重い。もっとも、僕が昔バックパックをしたときのテントよりは軽いだろう。そのテントはオリンピックの重量挙げ選手をもってしても持ち上げるのが大変であろう重さだった。まだ10代の頃、僕は愛犬のボーダー・コリーとともに数週間かけて湖水地方へと向かった。昼間はずっと歩き通し、夜はテントで泊まった。

それ以来、僕はアマゾン(Amazonという会社の話ではない)の熱帯雨林でキャンプをしたこともあるし、カナディアン・ロッキーでジェレミー・クラークソンとジェームズ・メイの救助を待つという馬鹿げたサバイバル生活をしたこともある。

その時、テントは用意されていたのだが、まだ寝るには早い午後4時に日が落ちてしまった。他のスタッフは揃って山の麓まで降りてしまい、僕は一人になった。僕は松の木を囲むように仮住まいを作り、焚き火をしてスロー・ジンを飲みながらのんびりと読書をすることにした。

北極でキャンプしたこともある。夜になっても太陽は燦々と輝き、足元からは氷が動いている音が聞こえてきた。そのときの気温は-50℃だった。そり犬が眠るとその上には雪が積もり、朝になると積もった雪をかき分けて犬が起き上がり、体に付いた雪を振り払った。その後、犬は寒さなどものともせずにソリを引いてくれた。

キャンプをするということは、必要なものすべてを詰め込んだ荷物を背負って世界に繰り出すということだ。その荷物には寝床も調理用具も衣服も、すべてが含まれている。そして我々はこれから、番組を作るために世界へと繰り出していく。

荷物を自分で背負うことはできないのだが、必要なものはすべて詰め込んだ。カメラも、照明も、マイクも、ミキシング・コンソールも、モニターも、スピーカーも持った。なにもない空き地をテレビスタジオに変貌させる道具はすべて揃えた。いずれ、あなたの町でお会いすることもあるかもしれない。


Richard Hammond on The Grand Tour: "I've camped in the Arctic. This is so much cooler"