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賞を取った作品というものは、やはり素晴しい内容と輝きを持ってます。このサイトは各受賞作品に焦点を絞り、おすすめの小説、映画、本、製品などを紹介していきます。またアマゾンにも参加していますのでタイトルをクリックでそのままご購入することもできます

おすすめ作品レビューBLOG

本物の偽札 真保 裕一「奪取」

偽札をめぐる物語です。序盤は借金を返すためにATMをだます偽札作りを、主人公と相棒は力をそそぎますがそれはまだ序の口。
年月が流れ、人間をだます偽札作りを本格的に始め、芸術的にまで極めるあたりからもう読むことを止められません。
偽札・借金・ヤクザ・戸籍売買という裏の世界ながら、鬱積していない明るい登場人物達が良い。
主人公の名前が3回変わるのも新鮮。
銀行員さえもわからない偽札完成の先には・・・
おすすめの小説です。

(author : TOMONORI

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Vシリーズ始まりの始まり 森博嗣「黒猫の三角」

数字ゲームのように一年に一度、繰り返される殺人。探偵・保呂草は狙われそうな依頼者から相談をうけたが、やはり殺されてしまう。密室で、、、

瀬在丸紅子が活躍する、森博嗣のVシリーズです。
S&Mシリーズにはまり読み出したのですが、やはり前シリーズが強烈だっただけに、いまいち物語に乗り切れずに序盤は進みます。
が、徐々に森博嗣の世界が展開され、小遊鳥や香具山といった脇役が光りだし、終盤は衝撃の事実で力がはいります。
面白いのは終盤の衝撃の事実が2作目に引き継がれていくのが新鮮。
ある意味2作目がシリーズの1作目ともいえる仕組みはさすが森博嗣といったところです。
(author : TOMONORI)

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完全なる殺し屋 ジェフリー・ディーヴァー 「コフィン・ダンサー」

今回おすすめする作品は、ジェットコースターのようにスリリングでスピード感あふれる展開のジェフリー・ディーヴァーの「コフィン・ダンサー」。武器密輸裁判の証人を消すために現れた殺し屋コフィン・ダンサーと車椅子に乗った科学捜査のスペシャリストリンカーン・ライムの対決を描いています。

靴やタイヤの裏に残された微細な証拠−砂の粒や塗料の破片−から、犯人の痕跡や犯人のトリックまでを見破るライムの裏をかいて証人に迫るコフィン・ダンサーとの息詰まる騙し合い。驚愕のラストに、誰もついていけない!!

上下二冊ですが、一気に読ませます。カタルシスを求める方におすすめです。ハリー・ボッシュシリーズより陰惨な印象が少なく、王道のエンターテイメントでした。 (author : WATARU)

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不思議な年代記 村上春樹「ねじまき鳥クロニクル」


職を失い猫が消え、嫁に蒸発された主人公が平和な住宅地をさまよう。
何気ないことの裏には壮大な年代記があり、常にねじまき鳥がいた、、、

なんとも不思議な話です。日常で起こった事が実は世界のどこかと結びついているかのようにストーリは続きます。
空き家の井戸がモンゴルと、ほほのアザが満州と、性的な夢はマルタと繋がるのです。

今回の村上春樹は残虐と性的のシーンが多いように思います。
特にモンゴル人が情報を吐かせるために、その人間の皮を全て剥ぐシーンがあるのですが、ここはものすごく強烈な印象が残ります。
ちょっとモンゴル人が恐くなります。

それにしても村上春樹の文は良いですね。彼の手に掛かれば日常の何気ないことでも何でも、意味深く印象に残る。
ミステリーと違って意味があるように思えない文も多々あるのですが、なぜか読んでしまう魅力が詰まった文体。
上中下と3巻あり少し長いですが、それを感じさせない不思議な小説。おすすめです。
(author : TOMONORI

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死者の声を聞け マイクル=コナリー 「暗く聖なる夜」


何度もおすすめしているハリー・ボッシュシリーズ。今作品は、「シティ・オブ・ボーンズ」の続編にあたるもので、前作でバッジと制式銃を捨てたボッシュが私立探偵として活躍する。未解決に終わった事件を追っていたボッシュに、9・11後に変質した巨大な組織の壁が立ちはだかる。

これまでの作品との大きな違いは、主人公ボッシュによる一人称での語り口でしょう。今までのようなボッシュの心情に迫りながらも一歩引いた視点からの物語ではなく、さらに踏み込んだ形でストーリーが進んでいきます。

FBIの捜査官を手玉に取るくだりはボッシュの機転に笑いがこみ上げて、バトルシーンはボッシュのヴェトナム体験とあいまって強いインパクトを持って迫ってきて、二転三転する犯人像は本格ミステリにふさわしく、ボッシュと元妻のエレノアとの切ないやりとりはやがて美しい結末へと収斂していきます。


作者のコナリーはこのボッシュシリーズをまだまだ続ける意欲旺盛で、翻訳もどんどん進んでいるそうなので、これからの展開に期待大。おすすめのシリーズです。
(author : WATARU

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友達を失う日 マイクル=コナリー 「夜より暗き闇」


「エンジェルズ・フライト」「シティ・オブ・ボーンズ」で活躍した刑事ハリー・ボッシュが、今度はとある事件の証人で検事側の席に立つ。心臓病で引退した元FBIプロファイラー、テリー・マッケイレブが依頼された別の事件は、そんなボッシュとの対決を迫るものだった。旧友との対決を前に、ボッシュは何を思うのか、マッケイレブの恐れは現実のものとなるのか…。

ハリー・ボッシュシリーズの異色作。今度の主人公は「わが心臓の痛み」で活躍したマッケイレブ。今回のボッシュの舞台は緊迫したやり取りの法廷ドラマ。マッケイレブが大胆なアクションや謎解きを、ボッシュは敏腕弁護士との対決を担当する。二人の犯罪に携わる男たちの行方が気になる作品です。

二人が協力して事件解決、なんていう簡単なオチは、コナリーの是とするところではなく、この作品もまた、彼らの心の闇に分け入っていきます。

「エンジェルズ・フライト」以来のボッシュの行く末が気になって、コナリー作品を次々に手に取らせていきます。一作品おすすめしたらキリがなくなってしまいました。

(author : WATARU

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心の砂漠にオアシスを サン=テグジュペリ 「人間の土地」


「夜間飛行」 「星の王子さま」 で広く知られているサンテグジュペリの哲学や信念の集大成ともいえる「人間の土地」。

サハラ砂漠に不時着した時、アンデスの雪山の中でさまよった時、同僚が行方不明になった時、歩みを進める原動力になるのは、他の人間への責任感、自分が世界を形作っている一員だという矜持だと謳いあげています。

戦争賛美という風にとる人もいましょうが、ほんとうに忌むべきは、人間を奴隷にするシステムにあると訴えています。

この本はさまざまな思想に引用され得ますが、それはこの作品の完成度の高さゆえかと思います。なので、「人間の土地」から何を読み取るかはその人の感性や信念を反映するものでしょう。

迷える時代にあって、真の人間の姿を探す人必見の書です。

ちなみに、「人間の土地」「夜間飛行・南方郵便機」ともに宮崎駿が装丁を手がけており、表紙が楽しい作品です。

(author : WATARU

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いつか… 沢木耕太郎 「一瞬の夏」

先日ご紹介したノンフィクション作家沢木耕太郎。
「深夜特急」が旅行系代表作なら、今回はスポーツ系です。

カシアス内藤というボクサーに密着して、というよりむしろ、カシアスと一緒になってトレーニングで汗をかいたりプロモーターと交渉したりと、カシアスと生きた一年を描いた大作です。沢木30歳、カシアス29歳だった彼らにしかできなかった、少し遅めの青春を過ごす彼らがボクシングというストイックな競技を通じてとても鮮烈に描かれています。

あのアリスの名曲「チャンピオン」のモデルにもなったこのストーリー。ボクシングにまつわる実在の人物が次々に登場してきます。当時のボクシング界の状況を知っている人はもちろん、現在のボクシングファン、あるいは特にボクシングに興味がないという人まで惹きつけるこの作品の魅力とは、これが本当の話だったということだけではなく、試合を組むための努力、ボクサーの苦悩、ボクシングの苦しみ、そんなものの真っただ中に放り込まれるような錯覚さえ覚える臨場感、つまり、彼らを包んでいた熱気がこちらにも及んでくるような迫力ではないでしょうか。

ちなみに、このときの彼らに密着して写真を取り続けていたカメラマン内藤利朗の写真集「カシアス」に、少し後日譚のようなものが書かれており、こちらも必見です。


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(author : WATARU

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仮面は誰? 東野圭吾 「仮面山荘殺人事件」


八人の男女が集まる山荘、外部との連絡が途絶え、一人が殺される、、、
綾辻行人とアガサクリスティーを混ぜたような、
これでもかと言うくらい本格で古典な出だしですが、そこは東野圭吾。ただでは終わりません。
全ては結末のために周到に物語が進みます。特に徐々に疑心暗鬼になってゆくのは、「ある閉ざされた雪の山荘で」もそうですが、閉鎖された状況ならではの特殊な面白さです。
ラストの何ともいえない空虚感が印象深い作品。おすすめです。
(author : TOMONORI

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魔の一夜 サン=テグジュペリ 「夜間飛行・南方郵便機」


「星の王子さま」 でおなじみのサン=テグジュペリが描く、危険な夜間飛行の一夜。南米の航空会社を舞台に、事業の完成のためには慈悲を排除する謹厳実直な支配人リヴィエールとパタゴニアで台風と格闘する操縦士ファビアンの二人の人生を軸にして、信念に生きる人々の苦悩の一夜。

飛行機とペンを真理にたどり着くための道具として空に消えたサン=テグジュペリの傑作。「星の王子さま」が大人のための童話なら、「夜間飛行」は子どものための哲学書と言えましょう。

アンデスの厳しい自然と文字通り戦って、勝利を収めないことには死の対価を払わなければならなかった時代にあって、恐怖に打ち勝って夜間飛行に挑む男たちと家庭の名の下に彼らの帰りを待つ女たちの間に人間の真の姿を探す名著。最後の一行に心が震えます。


併載されている「南方郵便機」も、楽しかった少年時代の思い出と現実に翻弄されるパイロットと幼なじみの女性の、想いの行方を美しく描いたすてきな作品です。印象派の絵画のような風景の裏に死の匂いが色濃く漂う美しい物語は、ともすれば「夜間飛行」より好きになる人も多いかもしれません。

いずれにしても、一冊で二種類の感動が得られるおすすめ作品です。
(author : WATARU

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