2004年04月16日

【ファルージャの犠牲者は700名に近づき、とどまる気配なし】ダール・ジャマイル(2004/4/11)

ファルージャの犠牲者は700名に近づき、とどまる気配なし
ダール・ジャマイル(NewStandard誌記者)
原文

ファルージャ、イラク、4月11日--地元の病院からの報告によれば、スンニ派の本拠地であるファルージャにおいて、合州国海兵隊はこれまで600名以上のイラク人を殺害している。占領当局や米国当局者は、この報告を否定していないようだ。
地元の医療関係者は、地域救急施設で実際に確認された遺体の数は600名以上にのぼると語る。しかし広く信じられているところによると、犠牲者のうちかなりの数が診療所や病院で治療を受けることさえなく、そのまま埋葬されたということだ。地元住民は2つのサッカー場がまるごと墓地にあてられ、わずかな時間、局所的に戦闘の小康状態が訪れた際に合同葬がとりおこなわれたと語る。

ここで診療所と呼ばれていたものは、本質的には間に合わせの救急施設であり、うち一ヶ所はガレージを改装したものだった。

間に合わせの診療所で働いていた外科医は、ファルージャでの蛮行について次のように語った。「これを、ジェノサイドという以外に考えようがあるだろうか。イラク人の女性や子どもは、肌の色だけを理由に撃たれているのだから」

私たちが見ていたところでは、絶え間なく負傷したイラク人が運ばれてきた。その多くが女性と子どもであり、簡素な担架に乗せられていた。車は診療所の前のカーブを曲がるときにけたたましく音を立て、泣き叫ぶ家族が中から愛する人を引きずり、あるいは運び出す。過労状態の医療労働者たちは、続々と到着する負傷者をなんとか収容しようと奮闘している。

女性と幼い子どもの2名の犠牲者が同時に運ばれてきた。ふたりとも首を撃たれており、目撃者によると米軍の狙撃手が撃ったということだ。医療従事者はどちらも助からないだろうと考えていた。

米軍当局は停戦が実施されているとする声明を次々と新たに発表し、その都度言われるところの停戦を双方が無視しているという報道が小出しにされる。ファルージャの住民が語るところでは、西側メディアによって広く報道されているような戦闘の小康状態など、ほとんど見受けられないということだ。

昨日のとある時刻、離れた場所で大爆発がおこり、まだ地面が震動しているなかで、ひとりの抵抗戦士はこう語った。「こいつはポール・ブレマーの停戦だよ」

米軍は地上軍に加えて、空爆を遂行している。頭上を飛ぶ無人飛行機が視認できる。照明弾を投下し、標的を定めるために都市の地形を調べているのだ。診療所の患者の何人かは破片による傷ややけどを負い、それはクラスター爆弾が使用された結果なのだといわれていた。

一週間前に包囲がはじまってからというもの、ファルージャ現地に報道関係者はごくわずかしかいなかった。アラブ人のニュース記者ひとりと、侵攻部隊の後方にくっついた数名の特派員をのぞいて。西側の報道関係者が誰もいないからこそ、海兵隊は好き勝手に殺戮を行えるのだと地元住民たちは語った。

さらに加えて、ファルージャの住民は海兵隊が武器を持っていない民間人に対して無差別に発砲し、はっきりと識別できる救急車を攻撃していると語った。いずれも合州国が調印している第四ジュネーブ条約に違反する行為だ。医療労働者たちは怒りながら、一台の救急車のフロントガラスの運転手側に穿たれた弾痕を指し示した。救急車が通過する際に米軍に発砲され、運転手は軽傷を負ったという。

AP通信によれば、海兵大隊司令官ブレナン・ビルネ中佐は土曜日に、その週の戦闘で死亡したイラク人の数は60名の戦闘員だけだと主張したという。しかし翌日、ビルネはこう語った。自分とほか2つの大隊が殺害した600名以上のイラク人の95パーセントは軍務年齢の男性兵士であり、海兵隊員は戦闘において「正確」であるよう訓練されているのだ、と。彼はこう続けた。「600名(のイラク人死者)という事実は、海兵隊が非常によくやったということを意味するのだ」

ファルージャ病院の院長であるラフィ・アル・イサウィによると、医療施設で目にする死者と負傷者のほとんどは女性と子どもだという。殺害されたり負傷した軍務年齢の男性はみな戦士であったというようにとられたくないとして、アル・イサウィは具体的な数字を挙げるのを拒んだとAP通信は伝えている。

正式な米軍発表からAP通信が集計したところによると、先週のうちに抵抗勢力は62名の米軍兵士と海兵隊員を殺害し、その大多数はファルージャ地域で起こったということだ。ここの目撃者によると、米軍当局者は犠牲者の数を少なく見積もっているという。司令官たちが認めるより、はるかに多くの米兵が死んでいるというのだ。

ワシントンポスト紙は日曜日、新生イラク軍の一大隊全体がファルージャの戦闘地域への派遣を拒否したと報じた。ファルージャに向かう途中バグダッド近郊で、小火器による銃撃を受けてからのことだった。全部隊が回れ右をしたと、ポール・イートン少将の発言をワシントンポスト紙は引用している。

大勢の地元住民が、ファルージャの闘いは果てしなく続くであろうと予期している。抵抗戦士たちは容赦などしないと決意を固めているようだ。軍装に身を固め、カラシニコフを構えるゲリラであるエハブ(姓は伏せられた)は、記者に気さくに語った。ここには地域の抵抗勢力の雰囲気が要約されている。「ここのイラク人をみな殺してしまわないかぎり、ファルージャを陥とすことはできないだろう」

立場上、暫定占領当局はこう主張する。「鉄の決断作戦」は、ファルージャの地元社会の不良分子を刈り取る「秩序だった」作戦である、と。しかし、多数にのぼる民間人犠牲者を引き合いに出しながら。多くのイラク人はこう確信している。エハブが喜んで立ち向かうとした絶滅作戦こそが、米軍がファルージャのために準備しているものなのではないか、と。

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NewStandard紙の記者であるダール・ジャマイルは4月10日から11日にかけて、ファルージャより報道した。編集者は、ジャマイルが訪問の際に人道支援物資を届け、10名の負傷した民間人が、この戦争で破壊された都市から退避するのを支援したことを誇りにするものである。

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