2004年05月01日

【ファルージャで行動する合州国海兵隊狙撃兵部隊】キャロル・ローゼンバーグ(2004/04/28)

ファルージャで行動する合州国海兵隊狙撃兵部隊

2004/04/28
Carol Rosenberg (KNIGHT RIDDER NEWSPAPERS)

原文
Arizona Daily Star紙
http://www.dailystar.com/dailystar/printDS/19843.php
(訳:203号系統)

(イラク、ファルージャ)当地への攻撃命令を待つ合州国海兵隊は、秘密兵器とは言い難いものの敵を選り分けて殺すのには500ポンド爆弾よりも更に効果的と指揮官たちが見なしている武器を使用中である。即ち、反占領分子と思われる人物すべてを捉えている狙撃兵チームである。
 ここ三週間に渡って、第5海兵連隊第1大隊に属する二つの狙撃兵チームは彼らの視界の中に迷い込んで来た90人の人たちを撃ち倒してきた。この二つのチームは、ファルージャを包囲する三つの大隊より選ばれた100名の射撃名人の一部分である。ファルージャの反対側に密かにまわって行った或る狙撃兵などは「26人は確実に殺している」、と当地の軍関係者が報告している。

 「我々は常々誰かを殺すことが出来る。そうすれば奴等はこれから先、海兵隊員に銃を向けることはない。」ワイオミング州出身のDennis Elchlinger三等軍曹(31歳)は野営地で語った。彼は、海兵隊に500名しかいない斥候狙撃兵の内の一人である。

 彼のチームによる犠牲者たちが外国から来た戦士であるのかアメリカの占領者たちを追い払おうとして武器を手にした地元市民なのか、彼自身はっきりと分かっていないとElchlinger三等軍曹は認めている。

「奴等は軍服など着ていないし、顔を布で覆っているので国籍も分からない。」

ベトナム戦争以降で最大の狙撃兵派遣

 「アラブの反占領分子によって繰り返し破られてきた」と合州国政府関係者が言っているその停戦の最中に、狙撃兵たちの任務がこっそりと遂行されてきた。ゲリラの待ち伏せによって海兵隊員50名以上戦死と云う昨年イラクに米軍が侵攻していらい最も大きな損害を出した頃、4月の初めに狙撃兵たちが投入された。ベトナム戦争以降、米軍がかくも多数の射撃名人を送り込んだことは無い。

 ファルージャの内で海兵隊が抑えている約1/4の部分から遠く離れた所に居て、狙撃兵チームは獲物に対して昼夜を問わず忍び寄る。建物の屋上から、開けた場所で、路地の周りで。多くの海兵隊員が攻撃を受けた時だけ反撃せよと命令されている一方で、狙撃兵チームは攻撃部隊である。

 狙撃兵チームは、四名で構成されている。各々狙撃銃に加えてM16突撃銃・自動拳銃、予備弾薬およびその他多数の装備を携行している。彼らは狙撃の為の隠れ場所を作り、そこから超望遠照準器や赤外線画像装置そしてコンピュータ制御された装置を以て、疑わしい敵を追跡するのである。若し或る人物が「敵対的な意思」を持っている――例えば銃やロケット推進式榴弾を持っている――と、このチームで意思一致した場合、指名された射撃名人が1,000ヤード離れていても一発で標的を殺す事が出来る特殊なボルトアクション・ライフル銃を使ってその人物を切り倒す。

 「500ポンド爆弾を投下するよりも、しっかり目標を定められた弾丸を発射してやる方が良いと考えている。」とAustin "Sparky" Renforth中佐は語る。彼はファルージャに於ける海兵隊の全ての作戦に関わり、武装した反占領分子によって突然身動き出来なくなった海兵隊を脱出させるために航空攻撃を指示した人物である。

標的は余るほど居る

 「我々は、全面戦争をしにやって来た訳ではなかった。サッカーボールとフリスビーを持って来た、そして土地の人たちと親しくなりたかったのだ。一度、2・3人の男を路上に転がしておけば――それを情報告知作戦或いは心理作戦と呼ぶ――、それで我々は全ての地域にメッセージを伝えることが出来るだろう。」

 狙撃兵たちは、彼らの標的を「敵対的な意思」を持った人々に限っている、と言う。そしてその決定にあたっては幅広い裁量を与えられている、とも言っている。普通の歩兵の場合では或る人物が武器で狙ってきている時のみ射撃命令下にあるのに対して、射撃の名人たちの場合は或る人物が反占領分子の一員だと思わせるような挙動をするだけで撃ってもよいのである。

標的に困ることはあり得ない

 「ここでは、より多くの敵が居るように思える。皆がAK-47突撃銃をもって自由に歩いているし。」ファルージャでの任務と、一年前にバグダッドの共和国宮殿の近くに陣取って米軍に近づいて来る敵をちょこちょこ殺していた頃とを比較して、Oscar Reyes伍長はこう述べた。

 その任務は3日間続いた。ファルージャには既に21日間居るが、Reyesは8人を確実に殺し、そしてそれとは別に5人を恐らく殺しているはずである。

攻撃は依然として必要である

 巧みな射撃を行うだけではない。狙撃兵たちは、迫撃砲の在る場所への航空攻撃を要請する。爆弾ベストを装着した自殺攻撃者を、長距離射撃ライフルを使って安全な距離から爆破したりもする。

 彼らは、自分たちの努力によって海兵隊の総攻撃開始が不必要になっているとは考えていない。「ここの連中は、家の中に隠れている。奴等に始末をつけるには、家から引きずりださねばならない。」こう語るのは、カリフォルニア州アリソ・ビエホ市出身で、20名からなる斥候狙撃兵小隊を率いるTimothy Murray中尉(26歳)である。
 
Elchlinger三等軍曹は、典型的なエリート部隊々員である。平均的な歩兵よりはやや年長で、イラクにやって来る随分まえからヘラジカ狩りをやっている。

 しかし彼のチーム・リーダーであるReyes伍長は23歳、しかも彼は大都会ロサンゼルス市の出身である。海兵隊に入隊するまで狩りの経験など全く無かった。

 それが今ではこう言っている、「自分は、殺し屋ハンターであります。」と。

この記事へのトラックバックURL

http://trackback.blogsys.jp/livedoor/awtbrigade/491565