November 27, 2009
ネガティブなことを想定しない
先日、『トレーナー養成ワークショップ』を実施した際に、
こんなことが話題になりました。
研修の講師をしている際、
その研修の参加者について、
勝手にネガティブなことを想定しないようにする、
ということの大切さです。
例えば、開始時間に3分遅れて到着した参加者がいたとします。
事実として知っているのは、
「研修会場に3分遅れて到着した」
ということだけ、です。
それなのに、
遅れて到着するするということは、
研修に対してコミットメントが低いのではないか、
やる気がないのではないか、
という推測をしてしまってはいけない、ということです。
以前、ある区役所で研修をしていた時のことです。
20分ほど、遅れて来た方がいらっしゃいました。
休み時間に事情を説明に来てくださいました。
実は、その前日は関東のあちこちで雪が降った日でした。
前日、職場から自宅まで4時間くらいかかってやっと辿り着き、
その日の朝も、普段より2時間くらい早く自宅を出たにもかかわらず、
間に合わなかった、申し訳ありません、と。
その方は、決して「やる気がない」わけではなく、
研修に対して積極的ではない、なんてことも、ありませんよね。
それなのに、もし、
「この人はやる気がないのではないか」という姿勢で
その方に接してしまったら、どうなるでしょう。
信頼関係など築けるはずはなく、
研修効果は減少するでしょう。
同様に、
眠そうにしている人
発言回数が他の人より少ない人
無表情な人
などに対して、
ネガティブな推測をしてしまっていないでしょうか。
講師が参加者にどういう姿勢で接するか、は、
そのまま、参加者が研修にどう関わるかに反映されます。
上司・部下の関係でも同様です。
ネガティブな推測を、勝手にしない。
避けない、逃げない。
とても大切な姿勢ですね。
November 13, 2009
自分にとってのメリットは何か?
頭文字を取って、WII-FM
自分にとって何のメリットがあるのか?
人はどんな時でもこの情報を探すものです。
誰かのプレゼンを聞くとき
誰かに何かを提案されたとき
誰かに何かを教わるとき
一体、この情報は自分にとって何のメリットがあるのか?
すなわち、
聞く価値があるかどうかを判断します。
仕事の効率が上がる
コストが削減できる
競合に対して差別化できる
売り上げが上がる
お客様からのクレームが減る
お客様のニーズに応えることができる
そういったメリットがあるのか、ということです。
逆の立場で考えると、
人に何かを伝えるとき
人に何かを教えるとき
相手にとってのWII-FMを
明確に打ち出さないと、
興味を持って聞いてもらえない、ということになります。
提案するときには、
もちろん重要なことですよね。
誰かに何かを教える時も同様です。
新任管理職研修。
新しく管理職になった人全員が受ける研修で、
管理職としての基礎知識とスキルを身につける。
・・・ それで!?!?!? という気持ちになります。
その研修で学ぶスキルが、
管理職としての自分にどう役に立つのか、
個人レベルに落とし込んだWII-FM が見えません。
部下とのコミュニケーションで、
こんな場面でこういう効果があり、
結果、上司としての自分の仕事にこういう成果が期待できます。
という具体的なWII-FM です。
それを研修のオープニングの時点で明確にし、
興味を持ってもらうことで、
研修に集中してもらえる度合いが高まります。
ただ、
それは人それぞれなので、
講師が全員のWII-FMを一人一人に伝えることは、難しいです。
研修全体の目的、内容、全体像を見せた上で、
参加者一人一人が、自分にとっての目的やWII-FMを
見つけてもらえるように、ファシリテーションする必要があります。
ボブ・パイク氏の提唱する参加者主体の研修手法では、
ゴール設定も参加者主体。
やらされ感ではなく、自己責任を感じてもらうことがポイント。
そのカギを握る一つがWII-FMです。
November 06, 2009
What does "good" look like?
ボブ・パイク・グループのカンファレンスでのとあるセッションで、
こんなストーリーがありました。
あるトレーナーが、息子さんに「部屋をきれいに片付ける」ということを
教えた体験談です。
その息子は、部屋を片付けることが、本当にできなかったらしく、
いつもおもちゃは出しっぱなし、
本は積み上げてあり、
洋服はくしゃくしゃで引き出しに丸め込んであったり、
ハンガーにかけずに、椅子やベッドにかけてあったり、
と、とにかく、何度「片付けなさいと」言ってもできなかったそうです。
そこである日、彼と奥さんが、
二人でその息子さんの部屋を「きれいに」片付けたそうです。
本は本棚に立て、
おもちゃは箱にしまい、
洋服はきちんとたたんで引き出しに、
あるいは、ハンガーにかけてクローゼットに整然と並べる。
そして、息子さんに言いました。
「パパとママが、部屋をきれいに片付けなさい、と言ったら、
部屋をこういう状態にすることを言っているんだよ。
本はこういう順番でこうやって並べて・・・・・」
と、何をどこにどう置くのか、
お手本を見せて、解説をしたそうです。
そして、
これからは毎日こういう状態を保つことを約束。
すると、それ以降、
息子さんの部屋は以前のような、ぐちゃぐちゃの状態にはならなくなった、
というストーリーでした。
つまり、
「きれいに片づける」という言葉が何を指すのかを、
「具体的に」示したこと、
そして、そのやり方を「具体的に教えたこと」が効果があった、
ということなのです。
ビジネスに示唆することは、こうです。
「いいチームを作る」
「活気のある職場にする」
「お客様に喜ばれるサービスを提供する」
では、その
「いいチーム」とは具体的にどういうチームですか?
チームのメンバーがどういう行動をすることですか?
どんな成果(数字)を出していることですか?
「活気ある職場」というのは、どんな職場ですか?
誰がどんな場面でどんな行動をすることですか?
「お客様に喜ばれるサービス」とは??
「Good」つまり、求めている状態、目指している姿を
いかに「具体的に」示すことができるか、です。
抽象的な言葉で、その具体像が理解されていなかったり、
ずれた解釈をされていたりしたら、
「Good」の状態は実現しません。
皆さんは、
「Good」とはどういうことか、
そして、そこに到達するにはどうすればいいのか、
具体的に発信できていますか?

