プシャァ
鳴「」
勅使河原「」
小椋「」
赤沢「これで美味しくなったわ!流石私対策係、有能!」
高林「これは……アンフェアだ」
元スレ
赤沢「から揚げにレモン掛けるわね」鳴「ちょっ」
http://hayabusa.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1335612939/
鳴「豚の餌は食えない……再オーダー!」ポチポチ
赤沢「ちょっと!?どういう意味よ!!」
小椋「それは泉美が一人で食べてよね!!」
赤沢「なんでよ!?添えてあったレモンを掛けたのよ、美味しくなったに決まってるじゃない!」
店員「お客様……ボタンを一秒間に五十回連打するのはおやめ下さい……」
勅使河原「からあげもう一皿で!」
赤沢「待ちなさいよ!まだこれ手を付けてないでしょぉ!!」
高林「それは赤沢さんが一人で食べるべきだと思うよ」
赤沢「なんなのよ……私は……皆の為にやったのに……」
恒一「なら二人で先に食べようよ、赤沢さん。僕は別に嫌いじゃないからね」
赤沢「……恒一君!」
鳴「!?」
赤沢「やっぱり恒一君だけよ、私には恒一君しかいない……」
恒一「ははっ、大げさだな……」スッ
鳴「めっ」グイッ
恒一「見崎?どうして皿を持っていくんだよ?」
鳴「榊原君、めっ」
恒一「食べないんじゃなかったn」
鳴「めっ!」
恒一「……えぇ?」
鳴「榊原君にこんなもの食べさせられない。これは赤沢さんが一人で処理するべき」
恒一「なんで……?良いじゃないか、僕は別に気にしないんだから……」
赤沢「そうよ!私たちの愛の巣を返してよ!」
鳴「チッ……ムノウ……榊原君、聞いて――もう、始まってるかもしれない……!」
恒一「何が……?」
赤沢「勝手なこと言ってんじゃないわよ!二人の結晶を返してよ!」
勅使河原「――鳴ちゃんの言うとおりだぜ、サカキ。此処で甘やかしたら、こいつはまた……!」
小椋「あたしも二人に賛成。惨劇は此処で食い止めないといけない……」
高林「これはジャッジメントだよ、榊原君」
鳴「解かるよね――解かってくれるよね?サ・カ・キ・バ・ラ・ク・ン?」
恒一「……見崎」
店員「お待たせ致しました。ご注文のお品です」
赤沢「皆で意地悪……そっちがその気なら、私だってもう許さない……!」グイッ
鳴「あっ」
勅使河原「ちょっ!」
小椋「――ちぃっ、させるか!」
赤沢「ふはははははははっ!遅いわ!!」
プシャァ
勅使河原「あぁ……」
小椋「こんなことって……」
鳴「……」
高林「……元よりこの席の配置ではこうなる運命だった。最初のから揚げが運ばれてきたときから
この惨劇はくり返される運命だったんだ。扉側を陣取って誰よりも早く運ばれてきた料理に手を付けられる
赤沢さん……これはフェアじゃない!」
赤沢「今更席替えなんて、遅いから……私は絶対に、此処を譲らない!」
赤沢「そして来るから揚げ来るから揚げにレモンを掛け続けてやる!!ふはははははははっ!
ざまぁないわね!見崎鳴!」
赤沢「そして恒一君……二人で愛のから揚げをついばみ続けましょう……ね?」
鳴「……」ポチッ
ピンポーン
赤沢「無駄よ見崎鳴、無駄無駄無駄ぁ!!」
店員「お呼びですか?」
鳴「えだまめ一つ」
赤沢「」
勅使河原「俺冷奴!」
小椋「私浅漬け」
高林「僕はつくねで」
恒一「好きなの?」
高林「いや、美味しそうだったからね」
鳴「榊原君は、何か頼まないの?」
恒一「僕?まぁ、流石にから揚げだけじゃ飽きそうだから何か食べようかな」
恒一「あと、これレモン掛かってないのもあったけど、皆どうする?」
勅使河原「おっ!サカキ、気が利くな!」
小椋「丁度ふた皿あるしかかっているのと掛かっていないので分けたんだ、ありがとう」
恒一「好みは人それぞれだけど、でもあんなに拒否反応を起こすのはどうかと思うよ?お店の人が作ってくれたんだから。
特に見崎、豚の餌なんて言っちゃだめだ」
鳴「……ごめんなさい」
恒一「……良いよ、ほら。こっちのから揚げはレモン付いてないから、食べな?」
鳴「……うん。いただきます」
勅使河原「俺冷奴!」
小椋「私浅漬け」
高林「僕はつくねで」
恒一「好きなの?」
高林「いや、美味しそうだったからね」
鳴「榊原君は、何か頼まないの?」
恒一「僕?まぁ、流石にから揚げだけじゃ飽きそうだから何か食べようかな」
恒一「あと、これレモン掛かってないのもあったけど、皆どうする?」
勅使河原「おっ!サカキ、気が利くな!」
小椋「丁度ふた皿あるしかかっているのと掛かっていないので分けたんだ、ありがとう」
高林「イーブンイーブン……これは、フェアだ!」
恒一「好みは人それぞれだけど、でもあんなに拒否反応を起こすのはどうかと思うよ?お店の人が作ってくれたんだから。
特に見崎、豚の餌なんて言っちゃだめだ」
鳴「……ごめんなさい」
恒一「……良いよ、ほら。こっちのから揚げはレモン付いてないから、食べな?」
鳴「……うん。いただきます」
店員「では失礼します」
勅使河原「んー!美味い美味い、やっぱから揚げはそのままが一番美味い!レモン汁なんていらねーよ!」
小椋「マヨネーズなら解かるけどレモンはないわ……」
高林「これも榊原君さまさまだね」
恒一「勅使河原と小椋さんは……たくもう。見崎、美味しい?」
鳴「……うん。美味しい。ありがとう、榊原君」
恒一「良いよ。食事の席で喧嘩なんて気分が悪いからね」
鳴「……ごめんなさい」
恒一「もう良いって」
赤沢「恒一君が……裏切った……」グスグス
恒一「はいはい。僕らはこっちを食べようね、赤沢さん」
赤沢「やだ」
恒一「え?」
恒一「……赤沢さん?」
赤沢「恒一君が食べさせてくれないと食べません」
鳴「!?」カランッ
勅使河原「おっ、良いぞ!やれやれー!」
小椋「やっちまえー!」
高林「見崎さん……箸、新しいの、はい」
鳴「ありがとう……赤沢さん」
赤沢「何、見崎さん?」
鳴「どういうつもり?」
赤沢「そのままの意味よ。恒一君は私と二人でレモンの掛かったから揚げを食べたいと言った。
だから私は食べさせてと言ったの。それだけ」
鳴「この期に及んで何を……!そんなの、許されない!」
恒一「僕は別に構わないけど……はい、赤沢さん」ヒョイッ
鳴「!?」バキッ
赤沢「あーん♪」
恒一「はいあーん」
高林「見崎さん、これ新しい箸……」
鳴「」
赤沢「あむっ♪ うん、私と恒一君の愛で出来たから揚げ……とっても美味しい♪」
恒一「お店の人が作ったんだけどね」
赤沢「もぅ♪照れちゃって、こーいちくんの照れ屋さん♪」
恒一「あはは……」
小椋「じゃぁ次あたしねー」
赤沢「あぁん!?」ガタッ
小椋「泉美ばっかりずるいー!榊原君、ほらあーん!」
赤沢「ふざくんなぁ!!」
勅使河原「サカキ、次俺なー」
赤沢「てめぇ!?」
高林「僕もしてくれないのはフェアじゃないよね」
赤沢「んっ――あぁあぁっああああ!!」
見崎「榊原君」ヒョコッ
恒一「へっ――見崎、いつの間にそんなところに!?」
見崎「今の内、ほらアーン……」
恒一「で、でもレモンの付いていないから揚げには届かないよ?」
見崎「レモンとかそんなのどうでも良いから早く。アーン」
恒一「解かった……はい、アーン」
見崎「♪」パクッ
赤沢「――貴様ぁ、見崎鳴ぃ!?いつの間に恒一君の股間に生えやがった!?」
鳴「……」モグモグ
恒一「赤沢さん、食事の席でその発言は下品……」
赤沢「あ、恒一君違うのこれは……――見崎鳴ぃ!」ギリッ
恒一「見崎は関係ないだろ……」
小椋「んじゃ、榊原君次あたしよろしくー!」アーン
恒一「レモン付いたのでも良い?」
小椋「別にー実際そんなに気にしないしー」
恒一「はい、アーン」
小椋「アーン♪」パクッ
赤沢「小椋ああああああああああああああああああああ!!」
赤沢「――貴様ぁ、見崎鳴ぃ!?いつの間に恒一君の股間に生えやがった!?」
鳴「……」モグモグ
恒一「赤沢さん、食事の席でその発言は下品……」
赤沢「あ、恒一君違うのこれは……――見崎鳴ぃ!」ギリッ
恒一「見崎は関係ないだろ……」
小椋「んじゃ、榊原君次あたしよろしくー!」ヒョコッ
恒一「小椋さんまで……レモン付いたのでも良い?」
小椋「別にー実際そんなに気にしないしー」
恒一「はい、アーン」
小椋「アーン♪」パクッ
赤沢「小椋ああああああああああああああああああああ!!」
勅使河原「次俺なー」ヒョコッ
恒一「きめぇ」
勅使河原「な、なんでだよ!?」
小椋「流石にこれはないわ」モグモグ
鳴「……うざい」モグモグ
勅使河原「ふ、二人して……傷ついた!サカキ、この傷はお前のアーンじゃないと癒せない!」
小椋「死ね」
鳴「ハゲ」
勅使河原「うぅ……」
恒一「はいはいじゃぁほら早く食えよ」グイッ
勅使河原「あれ?あれにはアーンは無いのか?」
恒一「あぁん?」
勅使河原「あーん……」パクッ
勅使河原「すっぺっ!やっぱ俺かかってない方が好きだわ」ゴクン
恒一「ちゃんと噛んで食べろよ……」
赤沢「キエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!」ブリッジ
高林「さて、僕だけ省くのはフェアじゃないよね、榊原君」
恒一「高林君……君だけは僕の味方だと思っていたのに……」
高林「僕だって皆と一緒に楽しみたいのさ。この体のおかげでハンディが
ある分、その気持ちが大きいんだよ……お願い、出来ないかな?」
恒一「……良いよ、解かった。でも、レモンが掛かったものでも良いかい?」
高林「モウマンタイ」
恒一「はい、アーン」
高林「アーン……うん、からあげの油を分離させようとするレモンの酸味。これはなかなかフェアな――」
高林「うっ!?」バタンッ
恒一「高林君!?」
勅使河原「おい高林、どうした!?」
小椋「高林しっかり!」
鳴「高林君……!」
赤沢「チョエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエ!!」
急な心臓発作で倒れた高林君。原因は濃厚な油分とレモンの酸味によるショック……。
なんとか一命を取り留めたから良かったものの、彼はもう、から揚げを食べることを禁じられてしまった。
……高林君。誰よりもアンフェアを求められた君にまた一つ、アンフェアを与えてしまったことを僕らはとても
後悔しています。
僕らは誓った。無暗にから揚げにレモン汁を掛けないという事を。
それが僕らに出来る、唯一の対策だった――。
終わり