2012年06月02日

1993年〜1995年のJ-POPシングル売上を振り返りながら、今の日本の音楽シーンを考える。

気がついたらかなりご無沙汰になってしまいました。お久しぶりです。

昨日、1995年に200万枚以上を売り上げ大ヒットした、H Jungle With t(小室哲哉さんが作詞・作曲・プロデュースしてダウンタウンの浜田雅功さんが歌ったユニット)の「WOW WAR TONIGHT〜時には起こせよムーヴメント〜」という曲を聴いてたら、当時のJ-POPシーンについて語りたくなったので重い筆を取ってみました。

昨日のTwitterでのつぶやきや反応です。






僕が中学生時代を過ごしたのは1993年から1995年あたりで、まさに日本の音楽バブルと呼ばれた頃。当時は、シングルのミリオンセラーが年に20作前後生まれているような状況でした。

ご参考までに、1993年〜1995年のオリコンの年間シングルチャートで売上100万枚以上だった作品は下記になります。


1993年 シングル年間TOP100
集計期間 1992.11.23〜1993.11.21
出典:http://www.geocities.jp/ori93_05/1993.html

順位 タイトル・アーティスト 売上
1 YAH YAH YAH/夢の番人 CHAGE&ASKA 240万7960
2 愛のままにわがままに 僕は君だけを傷つけない B'z 193万2270
3 ロード THE 虎舞竜 188万6500
4 エロティカ・セブン サザンオールスターズ 171万7280
5 裸足の女神 B'z 165万3230
6 負けないで ZARD 164万5010
7 時の扉 WANDS 144万2870
8 真夏の夜の夢 松任谷由美 142万0980
9 揺れる想い ZARD 139万6420
10 世界中の誰よりきっと 中山美穂&WANDS 132万6240
11 もっと強く抱きしめたなら WANDS 131万5230
12 このまま君だけを奪い去りたい DEEN 129万3240
13 KISS ME 氷室京介 123万0750
14 愛を語るより口づけをかわそう WANDS 112万1070
15 夏の日の1993 class 111万2540
16 go for it!/雨の終わる場所 DREAMS COME TRUE 104万3290
17 Bye For Now T-BOLAN 100万5980

この年は音楽聴き始めの頃だったこともあり、毎週シングルチャートを見てるだけで面白かったなあ。1位は240万枚を売り上げたCHAGE&ASKAの「YAH YAH YAH」で、余談ですが僕が生まれて初めて買ったCDでもあります。また、音楽事務所ビーイングの全盛期でもあり、ビーイング所属アーティスト(B'z、ZARD、WANDS、DEEN、T-BOLAN)の作品が10作も入ってます。
あと、ここには入ってないですが、THE BOOMの「島唄 (オリジナル・ヴァージョン)」が発売されたのもこの年。この曲もロングヒットで150万枚を超えるミリオンセラーとなっております。そこまで爆発的には売れてなかった頃に、中学校の昼の放送で「島唄」をリクエストしたら放送されて、その後大ヒットに。凄く嬉しかった記憶があります。


1994年 シングル年間TOP100
集計期間 1993.11.22〜1994.11.20
出典:http://www.geocities.jp/ori93_05/1994.html

順位 タイトル・アーティスト 売上
1 innocent world Mr.Children 181万2970
2 ロマンスの神様 広瀬香美 174万8810
3 恋しさと せつなさと 心強さと 篠原涼子 with t.komuro 162万3010
4 Don't Leave Me B'z 144万4490
5 空と君のあいだに/ファイト! 中島みゆき 141万5950
6 Hello, my friend 松任谷由美 135万6570
7 survival dAnce 〜no no cry more〜 trf 135万3610
8 あなただけ見つめてる 大黒摩季 123万6370
9 Boy Meets Girl trf 122万2360
10 世界が終るまでは・・・ WANDS 122万1250
11 TRUE LOVE 藤井フミヤ 121万3340
12 IT'S ONLY LOVE/SORRY BABY 福山雅治 117万5570
13 愛が生まれた日 藤谷美和子・大内義昭 114万2790
14 HEART/NATURAL CHAGE&ASKA 114万2700
15 CROSS ROAD Mr.Children 113万2280
16 OH MY LITTLE GIRL 尾崎豊 107万7940
17 ただ泣きたくなるの 中山美穂 104万8260
18 瞳そらさないで DEEN 103万7850

Mr.Childrenが大ブレイクを果たしたのが、この1994年ですね。前年にリリースされていた「CROSS ROAD」がじわじわロングヒットを続けていたタイミングで発売された「innocent world」が週間ランキングで1位になった時は結構興奮しました。4、5位にはなるだろなあ、と思ってたら案外簡単に1位になったから。
あと、年間2位の「ロマンスの神様」も、年間3位の「恋しさと せつなさと 心強さと」も、初登場でガーンと1位を獲った訳ではなく、徐々に売上を伸ばし結果的に1位に上り詰めたという曲。「ロマンスの神様」が週間ランキングで初登場6位から3週目で1位、「恋しさと せつなさと 心強さと」は初登場20位以下でしたが2ヶ月後に1位を獲得してます。


1995年 シングル年間TOP100
集計期間 1994.11.21〜1995.11.19
出典:http://www.geocities.jp/ori93_05/1995.html

順位 タイトル・アーティスト 売上
1 LOVE LOVE LOVE/嵐が来る DREAMS COME TRUE 235万1940
2 WOW WAR TONIGHT 〜時には起こせよムーヴメント H Jungle With t 210万3240
3 HELLO 福山雅治 187万0930
4 Tomorrow never knows Mr.Children 183万5840
5 シーソーゲーム 〜勇敢な恋の歌〜 Mr.Children 179万2060
6 Hello, Again 〜昔からある場所〜 MY LITTLE LOVER 173万5970
7 奇跡の地球 桑田佳祐&Mr.Children 171万6510
8 TOMORROW 岡本真夜 166万5230
9 ロビンソン スピッツ 159万4310
10 LOVE PHANTOM B'z 158万8290
11 CRAZY GONNA CRAZY trf 158万7400
12 【es】 〜Theme of es〜 Mr.Children 157万1890
13 ねがい B'z 149万8780
14 love me, I love you B'z 139万3570
15 masquerade trf 138万9080
16 KNOCKIN' ON YOUR DOOR L⇔R 134万5100
17 ら・ら・ら 大黒摩季 133万8710
18 MOTEL B'z 131万6300
19 ズルい女 シャ乱Q 131万4410
20 GOING GOING HOME H Jungle With t 125万9590
21 everybody goes −秩序のない現代にドロップキック− Mr.Children 124万0040
22 突然 FIELD OF VIEW 122万3630
23 MAICCA 〜まいっか EAST END × YURI 113万2770
24 シングル・ベッド シャ乱Q 112万2770
25 あなただけを 〜Summer Heartbreak〜 サザンオールスターズ 111万8160
26 サンキュ. DREAMS COME TRUE 106万8670
27 OVERNIGHT SENSATION 〜時代はあなたに委ねてる〜 trf 106万3230
28 旅人のうた 中島みゆき 103万5730

「WOW WAR TONIGHT 〜時には起こせよムーヴメント」が発売された1995年は、なんと28作ものミリオンセラーが出ていた状況だったわけですね。すさまじいですね。「Tomorrow never knows」は1994年11月10日に発売されたため、集計期間のタイミングの悪さで約183.5万枚になってますが、実際には累計で約276.6万枚売ってまして、ミスチル最大のヒット曲となっております。
しかし、B'zの「MOTEL」はあの曲調でよく130万枚以上も売れたなあと。この頃のB'zは初動で70万枚とか超してましたからね。


で、去年2011年の年間シングルチャートがこちらです。

2011年 オリコン年間シングルランキングトップ100
[集計期間:2010/12/13〜2011/12/12]
出典:http://blog.livedoor.jp/ustan777/archives/51877137.html

***1位 : 158.7万枚 … AKB48 「フライングゲット」
***2位 : 158.7万枚 … AKB48 「Everyday、カチューシャ」
***3位 : 141.9万枚 … AKB48 「風は吹いている」
***4位 : 119.9万枚 … AKB48 「上からマリコ」
***5位 : 107.9万枚 … AKB48 「桜の木になろう」
***6位 : *62.6万枚 … 嵐 「Lotus」
***7位 : *61.4万枚 … 嵐 「迷宮ラブソング」
***8位 : *49.9万枚 … 薫と友樹、たまにムック。 「マル・マル・モリ・モリ!」
***9位 : *46.6万枚 … SKE48 「パレオはエメラルド」
**10位 : *44.2万枚 … Kis-My-Ft2 「Everybody Go」
**11位 : *43.4万枚 … SKE48 「オキドキ」
**12位 : *31.3万枚 … チーム・アミューズ!! 「Let's try again」
**13位 : *31.0万枚 … NMB48 「オーマイガー!」
**14位 : *30.5万枚 … EXILE/EXILE ATSUSHI 「Rising Sun/いつかきっと…」
**15位 : *29.8万枚 … Hey!Say!JUMP 「OVER」
**16位 : *28.5万枚 … 東方神起 「Why?(Keep Your Head Down)」
**17位 : *27.5万枚 … SKE48 「バンザイVenus」
**18位 : *26.3万枚 … NMB48 「絶滅黒髪少女」
**19位 : *25.8万枚 … 関ジャニ∞ 「T.W.L/イエローパンジーストリート」
**20位 : *25.6万枚 … 福山雅治 「家族になろうよ/fighting pose」


というわけで、見事にAKB関連とジャニーズ系のオンパレード。これもある意味、ものすごいことだと思います。時代は変わっちゃったんだな、と思わざるを得ません。こと、最近の年間シングルチャート上位の面々を見ていると、もう、音楽が音楽の力で売れていく(+αでタイアップとかはあるにせよ)時代はとうの昔に終わり、今は、年間チャート上位に入るぐらいの売上枚数を上げるためには、音楽の周辺にあるアーティストのキャラクター性や、CDの持つグッズ性や付加価値(AKBの選挙投票券や握手券など)で売っていくしかない時代になったんだと思います。それは、ニコニコ動画やYouTubeで曲が無料で聴けちゃう、ということとも無関係では無い気がしますが。

1993年〜1995年あたりのシングルチャートって、「この曲がここまで売れるとは!」みたいな意外性が多々あったと思うんですよ。広瀬香美の「ロマンスの神様」しかり、篠原涼子 with t.komuroの「恋しさと せつなさと 心強さと」しかり。
でも最近のチャートはそういう博打的な要素があまり無くて、ある程度どのぐらい売れるかの予想が立てやすく、初登場1位でその後下がっていくというチャートアクションが多くて、意外性には乏しいような印象があります。

それがいいのか悪いのかは置いといて、僕は1993年〜1995年あたりのチャートの方が面白かったなあ、ってだけで。今は、いい音楽が無くなったわけじゃないですからね。逆に、個人的にライブで観たいアーティストとかは確実に増えてますし、年間シングルチャートの上位に上がってこないような音楽シーンの充実っぷりは、今の方が勝っているのではないかと思います。素晴らしい音楽は、確実にたくさん存在しています。

でも、そこに大半の日本人のオトナ(ここで言う「オトナ」は、20代後半以上の、自分から積極的に音楽を探したりしないような音楽ライトユーザーとします)がたどり着くきっかけが無い。どんどんオトナが音楽から離れていってしまっている。オトナ=「音無(おとな)」になってしまっている。そういう現実ってあるわけです。なんか、それってもったいないよなーと。

地上波デジタル放送では流れないけど素晴らしい音楽ってたくさんあって、そういう音楽がもっともっと、より多くの人に知られたり広がっていくような仕組みを作ることができたらいいな、と漠然と思っています。

だから、ototoyとかすごくいいサイトだと思いますし、僕も昨夜SiNEというバンド(最近入社した会社の同僚が、このバンドでsaxを吹いていたイワモトリョウさんだったということを最近知りました笑)のアルバムをこのサイトで購入したのですが、SiNEもとてもいい音楽を作っていると思うわけですよ。

SiNE http://sxixnxe.tumblr.com/

"I-4-tell" - SiNE


でも、ototoyを知らないオトナの方が圧倒的に日本には多い訳で。

何かしら、オトナが素晴らしい音楽と気軽に出会える場所(メディアなのか、なんなのか)。そんな場所を作ってみたいんですよね。ちょっと、どういう形がいいのかはもっと考えてみたいと思いますけど。


まあ、そんなところです。


また気が向いたらたまにブログも更新しようかと思います。

それでは皆さん、お元気で。
  

Posted by ayate at 11:11Comments(0)TrackBack(0)