タイトルを変更しました。
ある方の戴いたコメントで「三匹の子猫物語」と書かれていたのを見て
ハッっとしたのです。このほうが優しいタイトルだと思ったのです。


綾の家に連れて来られたひん死の子ネコ1匹は点滴の甲斐もなく
その夜に冷たくなっておりました。
あとの2匹をなんとか元気にして養子に出せたらと願いながら今日もミルクを
スポイドで与える綾であった。
相変わらず汚い容姿である。
クロネコだけにそれに輪をかけているのであった。

Aは箱から出しても今日は動こうとしない。
目もあかない。
Bはウンチも出るようになったが目が少しあいてはいるが眼やにが
相変わらず出てその目は白目です。
「ああ この風采では養子は無理かも知れない」綾はつぶやいた。
毎日心配して訪れる理紗は、丹念に2匹の体を消毒して
獣医さんから戴いた目薬を差しやり、慈愛に満ちた眼差しでこの哀れな
子ネコを眺めている。
「親猫が今日もこの子たちを探して家のまわりをウロウロしていた、元気に
なったら親に返してあげようか?」
「返してあげたところでまた、ひもじい思いをするだけだわ、親猫に十分なオッパイが
出ればいいが」
「一番元気な子ネコはもう一緒に生まれたとは思えない位
元気で塀に飛び移っていたよ。」と理紗は言った。

理紗は秤を持ってきた。
体重が少しでも増えていることを願ってAから計る。
昨日は153gあったのに150gに減っている。
Bは175gから180gに増えていました。
理紗と綾は複雑な気持ちで秤をみる。


またどうにか二日が過ぎました。
4日目の朝がきて何時ものようにダンボールを覗くといつも2匹が仲良く
くっついて寝ているのに1匹が離れている。
もしや 綾はすぐ手にした。
冷たい。死んでいる。硬直もしている。
理紗に連絡を取る。
駆けつけた理紗は呆然と立ったままで、子猫を見つめる目には涙が溢れていた。
2度目の保健所からの軽トラックがきた。
花で埋もれたクロちゃんの小箱は、トラックに乗って行ってしまいました。


それから2日が経ちました。子ネコの世話で明け暮れる6日目がきたのです。
「クロBちゃん、お前だけは生きるんだよ」
10ccのミルクも飲むようになったが目がまだ白目をむいたままであった。
理紗が言う。
「先生が<この目の視力は栄養失調で多分失っているでしょう>と言っていたわ回復には
長い日がかかるとも」
生きながらえても目が見えない。この子は生かされても果たして仕合わせなのだろうか。
綾と理紗は笑いをもう何日も失っていました。
いつ消えるか分からない小さな命の灯、すでに消えた二つの命。
親猫は諦めたのか、今日は姿が見えなかったと理紗が言う。

「もう一度点滴をしてもらいに病院へ連れて行こうか」と理紗は言う。
「もうよしましょう。この子は目が見えない。生きながらえても一人では生きて
行けないしこの姿では貰い手もない。回復までには相当の日数がかかるわ、それまで
ここで手厚く育ててあげよう」力無く綾も心を鬼にして言った。

7日めの朝。
アンカの上で伸び伸びと、体を思い切り伸ばして寝ているクロBちゃんを見た。
「おーおー気持ちよさそうに寝てるじゃないの、起きなさいミルクの時間ですよ」
せっせと少しのお湯を沸かしミルクをつくる。
消毒ガーゼと栄養剤も手にしてクロBちゃんのそばへ行った。
抱こうとしたその手はそのまま止まってしまいました。
動かないのです。冷たいのです。息がないのです。
綾の目からポロポロと涙がこぼれおちました。
「お前まで行ってしまうの?そうか先に行ってしまった兄弟が待っているのか
苦しいからもう楽になって早く来なさいって呼んでいるんだね」
心のなかで呟いた綾は3個めの棺をつくる。
進物で戴い物を出してきれいな小箱を選んだ。
同じように真新しいタオルでくるんでまわりを小菊でうめました。
3度目の軽トラックがピンポーンとならす。
何匹かのお仲間と今日は天国に旅立っていきました。
綾と理紗はトラックが曲がり角を曲がるまで見送ったのであった。

BlogPaint
実物は真っ黒ですが絵に
ならないのでこのように
書きました。
育てたのは1週間でしたが
情と言うものは移るのですね

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