2004年08月13日

【商業マスコミと一般市民とのコミュニケーションについて考える(3)】

びっくりしました
●前回書いた記事【商業マスコミと一般市民とのコミュニケーションについて考える(1)】(あざらしサラダ:8月9日)に対して、木村剛氏のブログ「週刊!木村剛」から●頑張れ!くじけるな!小池編集長!(「週刊!木村剛」:8月11日)の記事をトラックバックして頂いた。

○この記事を読むと、本当に多くのブロガーが「ニュース日記」の復活、いやプロのジャーナリストとの議論の再開を望んでいることが、ひしひしと伝わってくる。


 こうした状況について木村氏は、『絶好の機会ですよ、これは。こんなに多くの聴衆が集まっているんだから、私たちが思わず唸ってしまうような論理展開を魅せてくださいよ。これは、モノ書き冥利に尽きるってやつですよ』と小池編集長に対してエールを送り、『小池編集長がブログ界に早期復帰されることを心からお待ち申し上げております』と、「ニュース日記」の再開を強く呼びかけている。

 私も「ニュース日記」の再開を心待ちにしている一人だが、問題は、このような木村氏をはじめとする多くのブロガーからのメッセージが、小池編集長いや共同通信社に届くかどうかである。

○残念ながらこれについては、ジャーナリストの湯川鶴章氏が書いた記事●マスコミ側の受け止め方(ネットは新聞を殺すのかblog:8月11日)を読む限りは、余り期待できそうにない。

 自らも商業ジャーナリストの一人である湯川氏は、知り合いの新聞記者数人と「ニュース日記」の問題に関して議論したそうで、それによると彼らの反応は『やっぱり所属報道機関の名前を出してブログを持つのは、まずい』の言葉に代表されるように、あまり肯定的な意見は出なかったようだ。

 これに対して湯川氏は、『商業ジャーナリズム側の多くの人間がこうした思いを抱くのであれば、商業ジャーナリズムが先頭に立って参加型ジャーナリスムの時代を切り開いていくことはないだろう。一般大衆の情報発信を取り入れた参加型ジャーナリズムが民主主義にとって朗報であり、商業ジャーナリズムの目指すべき方向だということを、事例を交えて説得していくことがわたしの仕事だと思う』と述べ、今後「参加型ジャーナリズム」の構築に向けて積極的に運動していく決意を明らかにしている。

 私も、前回の記事【商業マスコミと一般市民とのコミュニケーションについて考える(2)】(あざらしサラダ:8月10日)で書いたとおり、『ブロガーとジャーナリストとの対立を招くのではなく、ブログを利用した商業マスコミと一般市民との良好なコミュニケーションを構築する』ことを強く望んでいるだけに、湯川氏には是非とも頑張って頂きたいと思うし、私に出来ることがあれば可能な限り応援したいと思う。
 
○ところで、湯川氏がイメージする「参加型ジャーナリズム」とは、一体どのようなものだろうか?

 これについて湯川氏は●共同ブログ騒動にみる参加型ジャーナリズムの形(ネットは新聞を殺すのかblog:8月12日)の記事の中で、米国のウェブログブームの仕掛け人、デーブ・ワイナー氏のインタビュー記事を例に挙げ、エディターと記者と読者の三者で構成する新しいタイプのジャーナリズムの形を紹介している。

 つまり、記者と読者は対等の立場のニュース発信者であり、エディターは記者や読者から受け取ったニュースの中から優れた記事を選別し、それをバランスよく配信する役割が求められるというわけだ。

 これに対しては、一般市民である読者がプロの記者と対等に勝負できるようなニュースが本当に発信できるのか、という意見があるかも知れない。

○実は、以前に書いた記事【ブログをメディアにする方法について考える】(あざらしサラダ:6月6日)の中で、『大手マスコミよりニュースソースの量・知識ともに豊富な、仕事など業務で知り得た情報をテーマに選ぶ以外に、個人のコラムがメディアになることはない』、と私は指摘した。

 なぜかというと、確かに新聞やネットのニュースサイトには私が知らない多くの情報が載っているが、こと私の専門分野(某技術系)にのみ限って言えば、これらに載っている情報は私が知っている情報のほんの一部に過ぎず、時には、事実と違うことすら平気で記事になっているのである。

 とすると、新聞やニュースサイトに載っているほとんどの記事についても、それらを専門分野とする者から見れば、やはり私と同じように感じているのではないだろうか。

 したがって私たち一般市民は、全ての分野でプロの記者と対等に勝負できる記事は書けないかも知れないが、特定の専門分野に限ってであれば、彼らに引けを取らない記事を書くことは十分可能ではないか、と考える。

 そして、こうした専門分野から見た意見がもう少し紙面やサイトの記事に反映されるようになれば、商業マスコミは今とは劇的に変化したメディアになるのではないだろうか。

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azarashi_salad at 23:15│Comments(8)TrackBack(4)
私説 

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1. 参加型ジャーナリズムを考える  [ Fireside Chats ]   2004年08月14日 10:14
湯川鶴章氏は、時事通信編集委員という社会的立場を公開しつつ、"全く個人的な立場で"「ネットは新聞を殺すのかblog」を運営している。その文章には、常に良質なジャーナリストとしての真摯なまなざしが感じられることから、いつも愛読している。 同様に受け止める人が多いか
2. プロ、アマチュアの垣根の消失がもたらす「喪失」  [ カトラー:katolerのマーケティング言論 ]   2004年08月14日 10:19
アテネオリンピックが、あと数時間あまりで開幕する。 私が学生の頃までは、オリンピ
3. 参加型ジャーナリズムの有望分野  [ ネットは新聞を殺すのかblog ]   2004年08月17日 01:09
 参加型ジャーナリズムに関連する一連の書き込みに対し、多くのコメント、トラックバックをいただいた。どれも示唆に富むものばかり。それぞれ重要なので、1つずつ取り上げて考えていきたいと思う。  まずはあざらしサラダさんのブログ「あざらしサラダ」の【商業マス
4. 共同ブログ問題  [ ガ島通信 ]   2004年09月06日 21:09
共同通信編集員のブログ 署名で書く記者の「ニュース日記」問題は、記者が知らず知らずのうちに陥ってる立場が問題になったと考えています。簡単に言えば、記者は常に、誰かにものを申す立場であって、申される立場ではないと考えている(知らない間にそう思い込んでしまう.

この記事へのコメント

1. Posted by yodaway2   2004年08月15日 10:38
ブログをやっていると考えさせられることが多いです。とくに商業マスコミとの関係について。また著作権の問題について。
私は、まず商業マスコミ、つまり報道、ジャーナリズムの方には大変お世話になっていると思いますので、全体としてその意義や価値を十分、わきまえているつもりですし、恩恵にあずかってもいます。
が、同じことをしようと考えませんし、また、同じことをしようとしても、個人と組織とでは何千倍かの力の差があるでしょう。ですから、とくにマスコミの報道をめぐることの多くなりがちな時事ネタの場合、ブログでは側面攻撃を考えざるを得ません。自分なりの視点――は、そこにおいて必要なのだと思います。
しかし、そこからが問題になるし、危うさも生まれてくると実感しています。
私も試行錯誤です。もとより人真似はしたくありません。ですが共感することは素直に乗ったりもしたいところです。良いものは真似ないといけないかもしれません。
また、自分なりの視点を意識する場合に、どうしても「根拠」の部分で脆弱さを払拭しきれないときもあります。
この部分も試行錯誤中です。ジャーナリズムのほかに、ノンフィクションという書き方がありますが、ノンフィクションにするには、直接取材対象に接することは、たぶん不可欠にもなりそうです。それが職業にはしていない私にとって、居住地の地方都市である私にとって、非常に難しいことになってしまうのです。
にもかかわらず、私はブログを続けたいと考えています。
十分な根拠を明治できない場合は、自分の考え方、見方として提示してみるより他はありません。ただ、それはやはり、自分なりに納得の行くよう、考えることを前提の条件にして。でないと、フィクションになってしまいますから。
で、試行錯誤なのですが、私は足りないところを推量で埋める、それも公言して埋める、ネオ・フィクションという道が探れないかと考えています。
テーマとずれてしまっているかもしれませんが、こうしたことを書き込めるところがなくて。すみません。愚痴っぽいですよねぇ。^^それに……、私も自分でこうしたテーマをエントリーにした方がいいのかナ?
2. Posted by あざらしサラダ   2004年08月16日 15:57
yodaway2さん、こんにちは。

前回の記事◆ブログってまだまだマイナーなんだ!で少し触れたとおり、ブログユーザーがブログを作成する理由は、「自分の備忘録として書き残したい」「自分の得た情報を他人と共有したい」「自分の意見を他人に理解してもらいたい」など人それぞれですが、自分だけのメモ代わりならともかく他人と意見交換することを意識して記事を書いているブログでは、記事を書く場合、コメントやトラックバック記事を書く場合それぞれにおいて、最低限のルールというか何らかの約束事が必要ではないか、と私は考えています。

そうしなければ、誹謗や中傷のない冷静な議論は困難ではないでしょうか?
問題は、どうすればその約束事が多くのユーザーの共通認識になるかですが、例えば今回yodaway2さんがエントリーした記事のように、みんなのブログ5カ条を持ち寄るというのも一つの方法かもしれないですね。
3. Posted by yodaway2   2004年08月18日 11:53
>最低限のルールというか何らかの約束事が必要ではないか……について。同感です。ブログに限ったことではありませんが、ふつうは、人が何かを話すのは、自分の考え、情報を相手、あるいは他の誰かに伝えたくてそうするのだと思います。タテマエはともかく、否定的な反応や反論が欲しくてそうするのではないと思います。かと言って、同じ考えばかりの人が凝り固まったり、何か一つの意見を増幅していくだけであっては、結局は、自分の考え、情報も見失ってしまうかもしれません。……そう考えてはいるのですが、つまり、節度を以って、意見を交換できれば一番良いと思うのですが、自分のブログでも、それがなかなか難しく、試行錯誤しています。ただ、これまでお越しいただいた方のなかには、スパム的な意見はなかったと思います。ブログの主宰者が、来訪者に向けてうまいこと呼びかけていく工夫も必要だと思います。エラソウなこと言っちゃったかナ?あはは、です。^^
4. Posted by あざらしサラダ   2004年08月18日 17:33
yodaway2さん、こんにちは。

確かに、自分のブログが荒れないように議論をリードすることは、ブログオーナーの努めなのでしょうね。

そのためには、オーナーが最低限のルールを規定してもいいと思いますが、ブログユーザー全体の標準ルールなんてあれば助かりますね。
一人一人の良識にまかせるだけだとどうしても個人差がありますので、本人に悪意はなくても誤解される可能性が排除できないですよね。
ネットでの争いごとは、意外とそのような「誤解が増幅された結果」というケースが多いのではないでしょうか。
5. Posted by yodaway2   2004年08月20日 09:19
>誤解が増幅された結果……。これは、けっこうあり得ることですし、最近、私自身が「行き違いを起こしてしまった」と感じたことがありました。ネットでの争いについては、いろいろと取り上げられていると思うのですが、それをどのように避けるか――については、あざらしサラダさんのご意見のとおり、共通するルールができれば一番良いと思うのですが、けっこう、まだまだ(ルールが出来たとしても)、個人個人が意識し合うことが必要ではないでしょうか。自然に任せていては、やはり諍いも起きようというものです。人それぞれ意見は違うわけですから。何かを伝え、共感を得たい――、これがネット、ブログで発信を試みる人にとって、多く共通しているホンネであるとすれば、そのホンネを守りながら、それでいて自分の殻を破ってもいかなければならないように思います。あ、また、エラソーになってしまったし、これじゃあ、キレイゴトかナ?^^ スミマセンデス。
6. Posted by あざらしサラダ   2004年08月20日 23:16
別の方へのコメントにも書いたのですが、人それぞれ多少なりとも考え方は違うわけですから、「批判」と「誹謗」の違いさえわきまえていれば意見の衝突自体は悪いことではない、と私も思います。

ただし、意見の衝突はややもすると憎しみの誤解を生みかねないので、いらぬ誤解を増幅しないためにも積極的に誤解を解く努力が必要だと思います。

その意味では、ブログオーナーはホストの立場だということ意識すればいいのかも知れませんね。
7. Posted by Vickitie   2006年08月16日 01:01
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