2004年09月30日

【ブログ記事の社会的責任について考える】

今日はこれくらいにしましょう
●山口浩氏のブログ記事●Bloggerの社会的責任(H-Yamaguchi.net:8月14日)『Blogが既存のマスメディアの少なくとも一部を代替ないし補完するものとなりうる、との主張はあちこちにみられる』と書かれている。

○まさに、「参加型ジャーナリズム」の確立を呼びかけている私たちの主張に当てはまるものと思われるが、これについて山口氏は、『blogがこれまでマスメディアのもっていた機能の少なくとも一部を代替ないし補完すべき存在と主張するのであれば、マスメディアが負っていた社会的責任の一部をも引き継ぐべき、と考えるのは不適切だろうか』と問題提起しているので、この問題について考えてみた。

 この「あざらしサラダ」は、タイトルにもあるとおり「ニュース」を中心に記事を書いているが、読んで頂ければおわかりのとおり、記事の文章は事実と私の意見(考え方)から成っている。
 山口氏がいう社会的責任は、「事実に対する評価」について言及していると思われるので、私の記事で言うと「意見」の部分を指していると思われる。

○まず、事実についてはニュースなどで既にオープンになっている情報(公開データ)、報道機関も含めてまだ誰も知らされていない情報(非公開データ)、デマや嘘(虚偽データ)に分けられると思う。

 このうち「公開データ」については、マスコミの扱いによって注目されるものもあれば、ほとんど国民に知らされていないものもあるが、何が重要な事実かは本来は読者に委ねられるべきものであり、どのような事実を取り上げてブログで記事にしても、そのことによる社会的責任は問われないと考える。
 一方、「虚偽データ」については社会を混乱させる恐れがあり、場合によっては社会的責任を問われることもあり得るのではないだろうか。

 問題は「非公開データ」についてであるが、企業や役所に守秘義務がある以上、現時点においては、残念ながら社会的責任を問われる場合もあり得ると考えざるを得ない。
 ただし、三菱や中電、北海道警のように企業(あるいは一部の経営者)や役所が社会モラルに反するような行動をしている場合、国民の知る権利を尊重する観点からも、業務上知り得た情報を内部告発しても責任が問われることがないよう、内部告発者の保護制度確立や公務員の守秘義務の撤廃などが必要だと思う。

○これに対して、事実に対する個人的な意見をブログ記事で公開する場合に、社会的責任が問われるかについて考えてみた。

 憲法で言論の自由が保障されている限り、もちろん誹謗や中傷など特定の個人や団体の名誉を傷つけることを目的とした暴言は許されないと思うが、上で述べた事実に関する意見(自分の考え)を述べること自体に社会的責任は無い、と私は考える。
(意見表明自体に責任を負わせることは、言論統制に繋がりかねないのではないだろうか)

 既存メディアでも、本来「社説」などは個人的な(あるいはその組織から見た)意見と捉えることができるのだが、この場合は、一方通行の情報発信であることから批判や反論を受け付ける仕組みがない。
 このため、ややもすれば「言ったもの勝ち」になりかねないことから、メディアの発言には一定の社会的責任があるとされてきたのではないだろうか。

 これに対してブログで個人が発信する発言は、その意見に対してコメントまたはトラックバックで反論することが可能であることからしても、発信者の社会的責任を問う必要はない、と私は考える。

 要するに「参加型ジャーナリズム」においては、個人が発信する意見やそれに対する反論も含めて、最終的にどの意見が納得できるかの判断は、全て読者に委ねられているということではないだろうか。

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azarashi_salad at 11:55│Comments(8)TrackBack(5)
私説 

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この記事へのコメント

1. Posted by ◆通りすがりの素浪人◆   2004年09月30日 12:39
 第一に、山口さん、そしてアザラシさんの言うとおり、間違ったこと、うそなどをセンセーショナルに書くということに対する抑止力としての社会的責任論。
 第二に、マスコミは第4(4で良かったかな?)の権力になりうる、あるいは記事がもつ世論形成力があまりに強いために、自らの行為が他の人に与える影響を記事を発表する前によく考えろという意味での社会的責任論もあるでしょう。
 記事を発表するものの最低限守るべきルールを逸脱することへの責任(法的責任も含めて)と自らの行為(記事を書くこと)は社会的行為であるという自覚(倫理といってもいいかもしれない)の二種類を分けて考えるべきと思います。
 ただし、私にはまだその違いを踏まえて発表するほどの深い考察はできていません。
 
2. Posted by 小島愛一郎   2004年09月30日 16:45
小島愛一郎です。
本日はダブルTB、御礼申し上げます。
少し、違った視点で、今回、私もブログさせていただきました。

>問題は「非公開データ」についてであるが、企業や役所に守秘義務がある以上、現時点においては、残念ながら社会的責任を問われる場合もあり得ると考えざるを得ない。

この点についてはインサイダー情報等で、あざらしサラダ様のご意見に同意致します。

ただ、何と言いますか、ブログの最低基本ガイドライン・ルールなどがあれば、良いとは思っています。(ブログの利点を活かしながらも、が大前提ですが)

あるいはブログのビジネスやコンピュータといったカテゴリー区分以外に何かあれば、良いとは思っています。
3. Posted by 山口 浩   2004年09月30日 20:59
トラックバックありがとうございます。
おっしゃる趣旨はたいへんよくわかります。少しだけ私の書いたもの(が意図したこと)と論点がずれているようなので、蛇足ながら。
私の書いた「社会的責任」は、人から問われる責任というより、自分に課する責任、という意図をもっています。
文脈としては、不用意に自分の意見を押し付けようとしたり、意見の異なる他人を罵倒するような文章があちこちに見えたので、ものを書くときにはもっと気をつけようよ、というものでした。
ですので法的責任とか、反論の可能性とかは実はあまり関係がないのでは、というのが私の意見です。対面で話しているとき、たとえ言論の自由があっても、相手に反論の機会があっても、いきなり「ばかやろう」とは普通いいませんよね。そういう意味です。
もちろん、決して反論ではありませんので、念のため。

それから、たいへん恐縮ですが、もしお差し支えなければ,「(経営学博士)」というのは削除していただけませんか?いや、事実ではあるんですが、どうも気になって。
4. Posted by あざらしサラダ   2004年10月01日 08:21
◆通りすがりの素浪人◆さん、こんにちは。

ご紹介された山口氏の記事を読んで、自分のブログ記事について考えてみました。いつかは考えを整理しなければならないテーマだったので、いいきっかけになり感謝しています。
「ブロガーズ・マナー」だけでなくこのようなテーマについても、もっと多くのブロガーが意見を出し合って、共通認識が出来ればいいと思います。
5. Posted by あざらしサラダ   2004年10月01日 08:31
小島さん、こんにちは。

コメント&TBありがとうございます。
以前、このブログで【ブログで建設的に議論する方法について考える】というテーマで議論して、○ブログで建設的な議論をするための「基本的なルール」と○「ブロガーズ・マナー(=最低限のルール)」の明示を試みましたが、現時点で思いつくのはこの位でした。
ブログを日記のように使っている方もいれば、私のように意見交換を目的として使っている方もいると思うので、用途によって区別することが必要か、もう少し検討が必要かも知れませんね。
6. Posted by あざらしサラダ   2004年10月01日 08:39
山口さん、はじめまして。わざわざこちらにコメントを頂いて恐縮です。

私も山口さんに反論するつもりでこの記事を書いたのではなく、自分が記事を書くときの社会的責任について整理したまでです。
(もし反論のような誤解を与えたのであれば申し訳ありません)
山口さんの仰りたい主旨が「ものを書くときにはもっと気をつけよう」と言う意味であれば、私たちが以前議論した「ブロガーズ・マナー」と相通ずるところがありますね。(このブログのプロフィールに明示しています)
今回は、山口さんの記事のおかげで自分が記事を書く場合の社会的責任についての考えを整理できたので、感謝しています。
7. Posted by 山口 浩   2004年10月01日 09:26
あ、すいません。
お気遣いいただきありがとうございました。
法律論になると言論の自由をふりかざす輩が出てくるので、少し気になったまでです。
多少なりと社会に影響を与え得る道具になったのであれば、少しはよりよい使い方を考えよう、ということです。包丁は便利な道具ですが同時に危険でもあります。他人に影響を与える(怪我をさせる)おそれがあるからです。だからその使い方には気をつけましょう、ということがいいたかっただけです。
あと、せっかくパワフルな道具を手にしたのだから、できるならいいことしようよ、ということも。
8. Posted by あざらしサラダ   2004年10月01日 10:03
同感です。
私も、ブログというツールがいい方向で社会に広まればと思っています。(いわゆる荒れ放題のアングラツールになって欲しくないと思います)

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