今夏の参院選比例代表で10日、民主党からの立候補を表明した柔道女子48キロ級の谷亮子(34)。所属のトヨタ自動車は3月末で退社したが、今後も現役を続け、12年ロンドン五輪で金メダルを目指す考えに変わりがないことも示した。だが、同五輪の出場には直前2年間の国際大会戦績に基づく「ランキング」が反映される。政治家との「二足のわらじ」は、五輪出場の機会を自ら狭める結果にもなりかねない。

 「亮子はいつも、自分の中で腹が決まった時に電話してくるからなあ」。全日本柔道連盟の吉村和郎強化委員長は9日、谷からの出馬表明を遠征先のチュニジアで受けたという。休養中とはいえ、谷は強化指定選手にあたる「ナショナルチーム」の一員。しかし、発表前日まで相談はなかったようだ。

 女子48キロ級は、昨夏の世界選手権を制した福見友子(了徳寺学園職)や山岸絵美(三井住友海上)ら若手が台頭。谷は銅メダルを獲得した08年北京五輪の後、一線から離れており、まして政治との両立となれば、五輪への道のりは険しい。

 現役選手のまま政界入りした例として、95年7月の参院選比例代表で自民党から立候補し初当選した橋本聖子・現日本スケート連盟会長がいる。注目度アップを狙うという点では、今回の谷の擁立も似た構図だ。

 「スポーツ支援や環境整備に力を尽くしたい」と語る谷の主張は理解できるが、人気選手が政治に利用されている側面は否めない。【芳賀竜也】

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