高速道路の新料金制度をめぐり、民主党の小沢幹事長と前原国土交通相の対立が23日、先鋭化した。

 前原氏は同日の閣議後の記者会見で、「実質値上げ」となる新料金制度見直しを求めた小沢氏の対応を激しく非難した。鳩山政権の政策決定のあり方も揺らいでいる。

 前原氏は記者会見で、小沢氏の要求を「二律背反のことを言っている」と断じた。小沢氏が昨年12月、鳩山首相に提出した2010年度予算案の18項目の重点要望には「高速道路の整備」が盛り込まれていた。政府はその財源を生み出すために、現行の料金割引を減らし、新料金制度に移行する方針だからだ。

 民主党は鳩山首相の指導力を強化するため、党の政策調整の場である政策調査会(政調)を廃止し、「内閣一元化」を掲げた。しかし、実際には小沢氏が「有権者の意向」をたてに口出しする事態が起きている。

 前原氏は「小沢氏が(党が政府に)モノを言う窓口になってしまった。政調がないことが起因している」と語り、政策の責任が不明確になることへの懸念を示した。民主党内では、政策決定のあり方を見直すべきだとの声は多い。

 自民・公明連立政権では、与党の了承がなければ政府が国会に法案を提出できない「事前審査」の仕組みがあった。「国会審議の形骸(けいがい)化につながる」との批判もあったが、法案提出後、政府と党が対立する例はほとんどなかった。公明党の井上幹事長は23日の記者会見で、民主党の混乱について、「首相の指導力不足もあるし、政策決定のプロセスも不透明だ」と批判した。

 高速道路建設財源の裏付けとなる道路財政特別措置法改正案の国会審議は、党と政府の対立の影響で滞っている。平田健二民主党参院国会対策委員長は23日の記者会見で、「結論が出ない場合、次の国会でもいいではないか」と述べ、成立先送りを示唆した。

 前原国交相は6月からの新料金制度導入に変わりはないとの立場だが、鳩山首相は23日夜、首相官邸で記者団に、「変えるべきところがあれば変えるのは、当然のプロセスではないか」と述べ、小沢氏の意向に沿って見直すべきだとの考えを示した。

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