内閣府と総務省消防庁は13日、2月末のチリ大地震による津波の際、大津波警報を受けて避難勧告・指示が出た地域の住民を対象にした調査結果をまとめた。避難した人は37.5%で、約6割は避難しなかったことが判明。避難した人でも避難勧告・指示が解除されるまで帰宅しなかった人は1割未満で、専門家は「津波の怖さを知ってもらう必要がある」と指摘している。

 調査は3月、大津波警報が出された青森、岩手、宮城各県の太平洋岸36市町村の中で避難指示・勧告が出された地区の住民から無作為に抽出した5000人を対象に行い2007人から回答を得た。

 避難した人のうち市町村指定の避難場所に避難したのは34.0%。親類や知人宅など指定避難場所以外に避難した人は59.3%にのぼった。

 一方、避難しなかったと答えた人は57.3%。理由は「高台など浸水するおそれのない地域だと思った」が52.7%で最多だった。

 避難先から帰宅したきっかけは「津波の第1波が小さかったから」が33.6%で最も多く、「避難指示・勧告が解除されたから」という人は8.9%しかいなかった。

 内閣府は「避難指示などの範囲が広過ぎる可能性がある。より的確に避難してもらうためにも、範囲の絞り込みを検討する必要がある」と分析した。

 これに対し、静岡大防災総合センターの牛山素行准教授(災害情報学)は「津波が来るまで時間があった今回の調査結果だけで範囲の絞り込みを検討するのは早計だ。避難しなかった人に津波の怖さを理解させることのほうが重要」と話している。【飯田和樹】

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