瀬戸内海に浮かぶ国有の無人島が競売にかけられ、1カ月でおよそ100件の問い合わせがあった。国有の島が売り出されるのは初めてで、競売参加申し込みは広島、東京、千葉、神奈川など全国から相次ぎ、27件にのぼる。

 売り出されるのは、広島県呉市音戸町の西方沖合い約1キロメートル、瀬戸内海に浮かぶ無人の「三ツ子島」。2つの島からなり、競売にかけられるのは北側で土地面積は約7600平方メートル。中央は平地(砂地)、北側と南側は海抜約20メートルの岩山で、島全体が樹木や雑草で覆われている。船を乗りつけるための施設はない。海域は瀬戸内海国立公園に指定されているため、桟橋をつけるには届け出が必要になるなどの制限がある。

■100件の問い合わせ、参加申し込みは27件

 かつて三ツ子島には「呉海軍病院三ツ子島消毒所」という施設があった。消毒液による土壌汚染の心配もありそうだが、調査は行われていない。ちなみに南側の島(民有)は工業塩の在庫基地として使われている。

 現状での引き渡しとなり、あまり良い物件とは言えなそうだが、中国財務局呉出張所が国有の無人島を売却することを2009年12月11日に発表してから参加申し込みを締め切った2010年1月14日までに、およそ100件の問い合わせがあった。同所統括国有財産管理官によると、国有の無人島が競売にかけられるのはおそらく初めてで、珍しさから注目を集めたようだ。参加申し込みがあったのは27件で、内訳は19件が個人、8件が法人。東京や千葉、神奈川、埼玉から申し込んだ人もいる。

 入札は2月9日に中国財務局呉出張所で行われ、最低売却価格を上回り、最高額を入札した人が落札できる。最低売却価格は非公表だが、無人島専門の不動産会社、アクアスタイルズの佐藤政信代表は、

  「無人島の値段は基本的にはオーナーの言い値です。三ツ子島の場合、税評価額は山林扱いで数百万円だと思われますが、本土から近くて建築可能であれば価値が上がりますので、2000万円から3000万円なら買ってもいいのではないか」

と見ている。

■ボートを持っている会社経営者に人気がある

 アクアスタイルズが現在扱っている国内の無人島は4件ある。価格は大きさや場所によりさまざまで、2000万~6700万円だ。

 国内の場合、海外に比べてアクセスがよく、言葉の問題がないし、開発しやすいといったメリットがある。会社経営者に人気が高く、特にボートを持っている人が興味を持つそうだ。宿泊施設を作りたいという資産家もいる。

 一方、無人島で問題になるのは飲み水や電気といったライフラインだ。佐藤さんは、

  「第一に本土から近いことが望ましく、井戸が掘削可能であればなおいいと思います。電気は発電機を持ち込めば何とかなりますし、常に住むのでなければ、すべて持ち込みで対応できます」

といっている。


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