よくある間違い:尿管と尿道

患者さんに過去の病気を問診票に書いてもらうと、しばしば「尿道結石」という記載が見られます。しかし多くの場合これは「尿管結石」の誤りの場合です。
「尿管」とは腎臓で産生された尿を膀胱まで運ぶ細い管で、実際にかなり細いもので、腎臓で出来てしまった結石が、この尿管に落ちてくると、尿管が詰まってしまうので、脇腹から腰、下腹部に強い痛みがあります。
一方「尿道」は、膀胱から体の外までの、尿を排泄する管であり、かなりの太さがありますので、通常尿管を通って膀胱までたどり着いた結石は、尿道を通って体外に排出されます。稀ですが 例外的に結石が尿道の途中に嵌ってしまうこともあります。この場合のみ「尿道結石」と言います。
「尿管」と 「尿道」の区別、おわかりいただけたでしょうか。間違いやすいですが、しっかりと区別をつけましょう。


b_nurse_yamagatab_nurse_yamagata  at 12:07  | コメント(0)  |  この記事をクリップ! Short Review | 泌尿器科一般・検査法 

「ニセ医学」に騙されないために


近年医療情報は、危機的な状況にあります。根拠のないニ
セ医学の情報や、効果のない健康食品の情報などが、恐ろしいほどに巷に溢れています。我々の世界では「健康になれるのならば死んでもいい!」という、あまり笑えない冗句がありますが、それほど健康に対する興味を、多くの人は強すぎるほど、持っているのだと思います。呆れるほどに多量で、また敢えて誤解をさせようと意図されて提示された情報に、一般の方はいったいどれが正しいのか、あるいはどれがニセで嘘なのか、選別するのは難しいのです。

医療は人の体(あるいは精神)に施すものであり、それ故にその効果/安全性については、厳格な科学的根拠、科学的思考、科学的方法が必要です。しかし日本人、特に高齢者は、科学的思考がとても苦手であり、ついついイメージに流されて、飛びついてしまう傾向があります。「藁をもつかむ気持ち」が、商品や治療法を「売りたい」人々の恰好の餌食になってしまうのです。ニセ医学は人の心の弱みを巧みについてきます。
では、こういう情報を一般の方はどうやって識別していけば良いのでしょう。そんな時是非読んでいただきたいのが以下の2冊です。
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1)「健康食品」ウソ・ホント:高橋久仁子著
 いわゆる健康食品に関する貴方の思い込みを徹底的に壊してくれます。
2)「ニセ医学」に騙されないために:内科医NATROM著
 正しい医学の方法論、ニセ医学の特徴が分かりやすく解説されています。

この2冊は専門書ではありませんから、一般の方が読んでも決して難しくない表現で、医療や健康に関わる情報の「見方」を教えてくれます。是非ご一読を。



b_nurse_yamagatab_nurse_yamagata  at 11:26  | コメント(0)  |  この記事をクリップ! 院長blog | その他 

守秘義務について

小林真央さんが進行癌である、という報道がなされています。
どこの癌でどういう状態かもわからない、漠然とした報道です。
果たしてこの報道が、ご本人の意思が尊重されたものなのか、極めて疑問です。
医師には、特別の場合を除いて患者さんの診療情報を、本人の同意を得ずして開示してはならないといういわゆる「守秘義務」があります。

http://www.med.or.jp/doctor/member/kiso/d12.html

情報を開示しなければ本人に危険が及ぶ恐れがあるなど、限られた条件下以外では、医師は患者さんお情報を漏らすことはできません。とするばこの情報は、医師からこの情報を聞いたしかるべき方、あるいはそこから間接的に聞いた第3者が漏らしたということなのでしょうか。
いずれにしろ本人はとてもいやだろうな。
こういう情報は気安く流されるべきでものでははないと思います。

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その後海老蔵が会見。
こんなこと記者会見で公にする必要があるのだろうか。 

b_nurse_yamagatab_nurse_yamagata  at 11:57  | コメント(0)  |  この記事をクリップ! 院長blog | その他 

前立腺肥大に対する「ノコギリヤシ」の効果

健康食品ブームです。
その効果を十分に証明されていないものが、あたかも有効のように宣伝されています。
泌尿器科領域では、「ノコギリヤシ」が前立腺肥大症に有効であるかのように売られておりますが、もちろん「薬剤」としてではなく、「健康食品」として販売されていることにご留意ください。薬剤でない以上効果がなくても、あるいは効果が医学的に証明されていなくても販売できるのです。
さて日本泌尿器科学会のガイドラインでは 「ノコギリヤシ」の効果は、幾つかの論文の検討から「明確ではない」とされており、推奨グレードはC2(行うように勧められない)とされています。
前立腺肥大症の薬剤は飛躍的に進歩しており、これらは市販されていません。どうか正しい診察に基づいた、安全で有効な投薬を受けましょう。


b_nurse_yamagatab_nurse_yamagata  at 14:52  | コメント(0)  |  この記事をクリップ! Short Review | 前立腺肥大症 

泌尿器は女性にもあります。当たり前です。

久々に「泌尿器科は男性が行く科だと思っていた」という女性がおりました。
「泌尿器」とは尿の産生、蓄尿と排尿に関わる臓器のことで、もちろん女性にも泌尿器はあります。当たり前です。腎臓、尿管、膀胱、尿道の疾患は男女を問わず「泌尿器科」で診ます「泌尿器科」の対象は男女の泌尿器疾患と、男性の生殖器疾患です。女性の生殖器は婦人科が診療しますが、女性の泌尿器疾患はもちろん泌尿器科で診療します。
未だにこういう患者さんがいることに、ただびっくりします。
泌尿器科は性病の男性のための科という、誤った認識が未だにあるのですね。 


b_nurse_yamagatab_nurse_yamagata  at 15:51  | コメント(0)  |  この記事をクリップ! Short Review | 泌尿器科一般・検査法 

平成28年度 山形市 前立腺がん検診のお知らせ

今年も山形市の前立腺がん検診が始まりました。対象となる方はぜひ受診ください。

対象者

 山形市に住所があり、

 昭和42年3月31日以前に生まれた男性。


自己負担額 

 *800円

 山形市が発行した無料クーポン券をお持ちの方は、無料。

無料クーポン券をお持ちの方へ

 昭和30年4月1日〜昭和31年3月31日生まれの男性へ山形市から「前立腺がん検診無料クーポン券」が配布されています。内容をご確認の上、検診日当日に持参してください。有効期限は平成28年1月31日までです。


お問い合わせ

 電話(647-0050:石郷岡クリニック)または、クリニック窓口に直接お問い合わせください。
 




b_nurse_yamagatab_nurse_yamagata  at 11:25  | コメント(0)  |  この記事をクリップ! お知らせ | 前立腺がん 

膀胱炎を放っておくとどうなるか?

最近膀胱炎を「自然に」治す、という方がいます。膀胱炎は膀胱に細菌が侵入して起こる病気です。「自然に」しておくと、以下の可能性があります。

1)治らないで長引く。

2)腎臓まで細菌感染が波及し、腎盂腎炎に成ってしまう。

3)時間はかかるが自然に良くなる。しかしその間症状はある。

膀胱炎は細菌をやっつけることで速やかに確実に良くなります。3)に期待して嫌な症状を我慢して耐えても、必ずしも良くなりません。むしろ1)、2)の場合もあり得るのです。病気の治療にギャンブルはしてはいけません。確実に短期間で治療をすることが重要です。短期間の抗生物質は、その薬に対するアレルギーがない限りは、極めて安全で有効なのです。



b_nurse_yamagatab_nurse_yamagata  at 11:21  | コメント(0)  |  この記事をクリップ! 尿路の感染症 | Short Review 

お知らせ

学会出席のため、4月23日(土)の受付は11時までといたします。
予めご了承ください。 


b_nurse_yamagatab_nurse_yamagata  at 16:34  | コメント(0)  |  この記事をクリップ! お知らせ  

前立腺の大きさについて - どの位大きくなれば「肥大症」なのか? -

前立腺肥大症という病気はその名のごとく「前立腺」が「大きくなる」ことで始まるのですが、ではどの程度の大きさになったら「肥大」と言えるのでしょう?
ガイドラインによれば、前立腺の容積については、50ml以上であると「重症」20-50mlであれば「中等症」20ml以下は軽症と分類されています。経験的に20-30歳代の患者さんは15ml以下が通常で、前立腺の肥大は40歳代から始まりますから、15-20mlが軽症の肥大と言って良いでしょう。前立腺の大きさは超音波で、痛くなく簡単な方法で測定することができます。
あくまで大きさの程度の分類であり、前立腺が大きいほど、症状が重症ということではありません。 
こちらの記事も参考にしてください。 



b_nurse_yamagatab_nurse_yamagata  at 15:10  | コメント(0)  |  この記事をクリップ! 

「お薬手帳」を活用しよう

様々な疾患で、複数の医療機関へ通院し、それぞれに投薬を受けている、という患者さんが、特に高齢者には多いのです。その薬剤の情報が他の医療機関と共有されないと、処方の重複や、飲み合わせの問題などを知ることができず、受診しても投薬ができない事態にもなりかねません。理想的には患者情報のネット等による共有が望ましのですが、残念ながら様々な障壁があり、実現は困難です。そこで現実的に有用なのが、「お薬手帳」です。「お薬手帳」には、薬局での処方内容を(薬局で処方があった時に)記載してくれるので、複数の病院での処方がその手帳に統一されます。他の医療機関に行った時にも、どういうお薬が出ているかがすぐわかります。どうか医療機関、そして薬局に行く時は「お薬手帳」を常に持参して、ご自身がどういう投薬を受けているか、常に最新の情報がわかるようにしていてください。それによって治療の安全性や経済性が高まるのです。

b_nurse_yamagatab_nurse_yamagata  at 10:53  | コメント(0)  |  この記事をクリップ! Short Review | 泌尿器科一般・検査法 

コーヒーと膀胱癌

前項では、コーヒーは頻尿や尿意切迫感を悪化させる、というコーヒーの好ましくない効果を書きましたが、もちろんコーヒーには望ましい効果もあります。
最近の論文では、コーヒーを飲んだ方が膀胱癌の罹患率が低い、という結果も出ています。コーヒーをたまにしか飲まない人より、1日数杯飲む人の方が膀胱癌のリスクが下がるというのです。
だからと言って人によっては排尿の症状を悪化させてしまいます。
要するに「万人に良い」なんていう物質は無い、ということです。ご自分の状態を考えて、それに適した方法を考えて選択してください。 


b_nurse_yamagatab_nurse_yamagata  at 14:13  | コメント(0)  |  この記事をクリップ! Short Review | 膀胱癌 

コーヒーと排尿

 コーヒーが好きな人、今とても多いですね。基本的には美味しいからこそ飲むのですが、「体に良い」からという理由を言う方もいらっしゃいます。「体に良い」ということで、闇雲に、1日に何杯ものコーヒーを飲む場合があります。コーヒーの効果は様々で、もちろん体に良い効果もたくさんあるのですが、泌尿器科的には問題となる作用もあります。コーヒーにはカフェインが多く含まれていて、それによる「利尿作用」が泌尿器科の患者さんには困ったことになる場合があるのです。

 「利尿作用」とは、腎臓で尿が多く作られる作用のことで、尿量が多くなり、コーヒーを飲んだ後に短時間で多くの尿が産生されます。このため正常の方でもコーヒーを飲んだ後には、尿が近くなると感じる方がいると思います。そしてさらに必要以上に体から水分が出て行くので、後から喉が渇きます。それで水分が欲しくなり、さらに水分を取り、尿の産生量が増えます。ましてや泌尿器科の患者さんでは、前立腺肥大症や過活動膀胱などによって、元々頻尿(尿が近い、尿の回数が多い)や、切迫感(尿が我慢できない)などの症状がありますから、コーヒーの作用によって尿が沢山できてくると、これらの症状がよりひどくなってしまうのです。

 もちろん尿が沢山できてくることも問題ですが、もう一つ膀胱に尿が溜まってくる速度も症状に影響を及ぼします。膀胱は尿が早く溜まってくる方が、ゆっくりと溜まってくるよりも尿意を早く感じやすいのです。従って、元々膀胱の神経が過敏になっている状態においては、より症状が強くなってしまうのです。早く尿が溜まってくることで、敏感な神経がより敏感になります。

 頻尿や切迫感などの症状を持つ人が、コーヒーを沢山飲むことは、実は自身の症状を悪くする行為である、ということです。コーヒーは素晴らしい飲み物です。1日1杯ぐらい飲むことには問題ありません。しかし尿の症状がある方は、ご自分の症状に合わせて、膀胱に悪影響を及ぼさない範囲で楽しむことをお勧めします。



b_nurse_yamagatab_nurse_yamagata  at 15:57  | コメント(0)  |  この記事をクリップ! ウェルネス新聞原稿 | 過活動膀胱・尿失禁 

過活動膀胱の診断


過活動膀胱であるかどうかは、実は問診だけで判断ができます。問診で尿意切迫があることが確認できれば、症状的には過活動膀胱であるかないかが判断できます。しかし問診だけではその原因として、前立腺肥大があるかとか、神経の障害で膀胱の機能が障害されていないかとか、膀胱炎などの尿路感染がないかどうか、などは判断できません。従って過活動膀胱の診療には、問診以外に尿検査や、超音波検査などは必要とお考えください。



b_nurse_yamagatab_nurse_yamagata  at 17:05  | コメント(0)  |  この記事をクリップ! 過活動膀胱・尿失禁 | Short Review 

過活動膀胱の原因は?

「過活動膀胱」という病名は、前項で示した「症状に対して付された病名」で、原因疾患がある場合と、原因が特にない場合があります。代表的な原因としては、前立腺肥大症で、患者の50ー75%に過活動膀胱が起こります。また脳血管障害などの神経障害がある場合も、「過活動膀胱」の症状が多く認められます。一方明らかな神経学的基礎疾患をもとない場合(特発性)も多く、この場合は、尿を我慢することが多く、尿をためすぎる習慣によって、結果として膀胱の機能が障害され、知覚神経が過敏すぎる状態になることが原因の一つと考えられます。



b_nurse_yamagatab_nurse_yamagata  at 15:11  | コメント(0)  |  この記事をクリップ! Short Review | 過活動膀胱・尿失禁 

過活動膀胱とは?


最近テレビでもCMが流れる(野際陽子さんから藤田弓子さんに変わりましたね)ので、この病名をご存知の方も多いかと思います。ただこの病気以前からよく知られているもので、特に新しい概念というわけではありません。「過活動膀胱」とは、その名の通り「膀胱」が活動しすぎる状態を指します。具体的には膀胱の知覚神経が敏感になりすぎている状態で、少しの尿でも頻繁に尿意を感じたり(尿意頻数)、そのため尿回数が増えたり(頻尿)、尿が我慢できないように感じたり(尿意切迫)、我慢できずに漏れたり(切迫性尿失禁)、排尿後も残っているように感じたり(残尿感)、下腹部が不快に感じたりします。今回から数回過活動膀胱について短く書きます。




b_nurse_yamagatab_nurse_yamagata  at 15:15  | コメント(0)  |  この記事をクリップ! Short Review | 過活動膀胱・尿失禁 

インフルエンザ予防接種終了のお知らせ

本年度の当院でのインフルエンザ予防接種は終了いたしました。

ご了承ください。 


b_nurse_yamagatab_nurse_yamagata  at 15:59  | コメント(0)  |  この記事をクリップ! お知らせ  

明けましておめでとうございます。

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明けましておめでとうございます。
本日から通常の診療を再開しました。
本年も宜しくお願い致します 。


b_nurse_yamagatab_nurse_yamagata  at 13:40  | コメント(0)  |  この記事をクリップ! お知らせ  

「ニセ医学」に騙されないために

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本日午前中で本年の診療は終了いたします。
さて、この年末年始、皆さんに是非読んでいただきたいのがこの本「「ニセ医学」に騙されないために」です。商業的な目的のために、誤った(あるいは意図的にニセの)医学情報が巷に溢れています。そう言った「ニセ医学」に騙されないように、どうかご一読ください。



b_nurse_yamagatab_nurse_yamagata  at 08:37  | コメント(0)  |  この記事をクリップ! その他 | 院長blog 

年末年始の診療について

年末年始の診療日は、

12/28:通常通り
12/29:午前中のみ(受付は12:20まで)
12/30~1/3 :休診
1/4:通常通り

です。ご確認の上受診ください。 


b_nurse_yamagatab_nurse_yamagata  at 07:33  | コメント(0)  |  この記事をクリップ! お知らせ  

もう一度良く考えてみよう。

以下の記事、正しいと思います。科学的に考えるべき事柄を、我々の思考過程の何かが邪魔しています。自然のものは体に良くて、人工的なものは体に悪いと。もうこれは迷信みたいなもので、物質的に同じものは自然だろうが人工的であろうが、やはり同じものです。

「化学調味料は体に悪い」は誤解? 自然界の食材にも含まれる成分



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