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泌尿器科Q&A

前立腺肥大症Q&A –その2−

前回に続き、前立腺肥大症の患者さんから多く寄せられる疑問にお答えします。


Q
:前立腺肥大症の治療薬はどのようなものがありますか?

A:現在主流となっているのは交感神経α受容体阻害薬という、ちょっと難しい分類名の薬です。前立腺は肥大するとともに、前立腺組織の収縮性が増加します。これにより尿道が圧迫されることが前立腺肥大症の症状を引き起こす重要な要因ですが、この薬には前立腺の収縮を和らげる効果があります。また近年はできるだけ前立腺のみに作用する工夫が為されており、副作用もほとんどありません。さらにこの種の薬剤は前立腺肥大症に伴う膀胱機能障害(頻尿、残尿感、切迫感など)にも有効なため、現在の治療薬の第一選択となっています。前稿で述べた通り前立腺を縮小させる薬もありますが、自覚症状の改善効果は交感神経α受容体阻害薬に劣ります。肥大の程度の強い症例に使用します。また頻尿改善薬なども症状によって使用することがあります。

 

Q:前立腺肥大症に効く漢方薬はありますか?
A
:残念ながら、漢方薬には現在病院で処方される薬剤のように有効なものはありません。現在主流となっている薬剤は効果も良く副作用もほとんどないので、敢えて漢方薬を使用する意味はありません。また所謂健康食品にもお勧めできるものは現状ではありません。

 

Q:前立腺肥大症で手術が必要になることはありますか?

A:薬物療法の発達によって、前立腺肥大症で手術を受ける人は激減しました。しかし、たびたび尿閉(たくさん尿がたまっていて下腹部が膨満し、強い尿意があるのに尿がでない状態)になる方、膀胱の変形がひどく尿路感染(尿に細菌が入る状態)を繰り返す方、薬物治療によって症状や残尿量(排尿後に膀胱に残っている尿の量)が改善しない方などは手術が必要になります。前立腺の大きさの程度は手術の必要性とは関係がありません。いくら前立腺が大きくても症状が軽ければ手術は必要ありません。

 

Q:お酒は飲んでも差し支えありませんか?

A:前立腺肥大症の患者さんに最も注意していただきたいのが飲酒です。上述した尿閉の状態となるのは大部分が飲酒の後です。また「少量なら良いのか」という質問も多いのですが、飲酒に対する反応は個人個人で差があり、個々に判断することは不可能です。医者側で言えることは、基本的にできるだけアルコールを飲まないということです。

 

Q:飲酒以外に日常生活で注意するべきことはありますか?

A:必要以上に尿を我慢しないこと。排尿したくなったら速やかに排尿してください。水分を取りすぎない(控えすぎもいけません。)こと。コーヒーも尿量がふえるので要注意です。体を冷やさないこと。お風呂はゆっくり入って、湯冷めしないようにすること。寒い時は下腹部にカイロなどを貼って積極的に温めることも効果的です。



ishigookaclinicb_nurse_yamagata  at 10:47コメント(0) この記事をクリップ! 

前立腺肥大症Q&A -その1-

前立腺肥大症は男性であれば大部分の方が罹患する疾患で、排尿に関する様々な問題が生じます。今回はこの病気に関して患者さんからよく質問される事項についてお答えします。
 

前立腺肥大はどういう原因で起こるのですか?
前立腺が肥大する原因はさまざまな説があります。前立腺は40代から徐々に肥大が始まり、80歳前後まで年齢とともに増大します。このため加齢も一つの原因と考えらますが、そのほかにも内分泌環境の変化や、前立腺内の炎症、食生活の欧米化など多くの要因があります。どれか一つが原因ということではなく、様々な要因が複合的に重なって生じる病気なのです。

 

2) 前立腺肥大症ではどのような症状がおこりますか?

肥大は40代から始まりますが、多くの場合は60歳を過ぎてから症状が出ます。尿の回数が増える(日中 7 以上、夜間は2回以上)、排尿後も尿が残っている気がする、尿が我慢できず漏れそうになる、我慢できずに漏れ てしまう、尿の切れが悪い(後漏れ)、尿の勢いが悪い、尿がなかなか出てこない(排尿開始がおそい)、排尿 にお腹の力が必要、排尿に時間がかかる、などの症状がでます。最悪の場合、尿が沢山膀胱内にたまっていても 尿を出せなくなります(尿閉)。従来「年を取ったからだ」と言って片づけられていた男性の排尿症状の大部分 は前立腺肥大症によるものです。
 

3) 前立腺肥大症はお薬で治りますか?また薬は継続しなければいけませんか?

前立腺肥大症の症状は薬で改善します。しかし前立腺肥大症そのものがなくなるわけではありません。つまり薬 によって元々の原因が取れるわけではないのです。しかし薬剤によってよい排尿状態で管理することが可能で す。手術をしなければならない重症例を除いて、くすりでの管理を継続することが重要です。くすりの効果が良 くない場合は手術が必要になります。
 

4) 前立腺を小さくすればよいのですか?

前立腺肥大症はその名の通り前立腺が大きくなることから始まります。しかし実際には大きくなること以外に、 前立腺の収縮性が強くなること、膀胱機能が障害を受けることなどが病状を左右しています。前立腺は内服薬に よって3割程度小さくなります。しかし前立腺を小さくすることだけでは病状は改善しません。大きな肥大の場 合、前立腺を小さくすることは尿が出なくなることや手術を避けるための治療として重要ですが、通常はむしろ それ以外の薬物が有用です。前立腺を小さくすることが、病状を良くすることとは必ずしも言えません。

 

以下次回へ継続。



ishigookaclinicb_nurse_yamagata  at 08:09コメント(0) この記事をクリップ! 

泌尿器科Q&A: 6

Q:ED治療薬の処方を希望します。なにか必要なものはありますか?

A:ED治療薬の処方には、心電図所見、肝機能、腎機能等の確認が必要です。直近の健康診断等の結果を必ず持参してください。また現在何らかの薬剤を使用している方はその内容が記載されている薬物情報を持参してください。 


ishigookaclinicb_nurse_yamagata  at 16:19コメント(0) この記事をクリップ! 

泌尿器科Q&A5

Q:前立腺特異抗原を測定すると、前立腺以外の癌も発見できますか?

A:前立腺特異抗原(PSA)で分かるのは、前立腺癌の疑いだけです。他の臓器の癌はPSAでは分かりません。お間違いの無い様に。 

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前立腺特異抗原で他の臓器の癌もスクリーニングできると勘違いされている方は、非常に多いようです。ご注意下さい。


ishigookaclinicb_nurse_yamagata  at 16:19コメント(0) この記事をクリップ! 

泌尿器科Q&A4

Q:泌尿器科は肛門の病気も診療しますか?

A:泌尿器科はその名のとおり泌尿器(尿を作り排泄するための臓器)と、男性生殖器を診療する科目です。肛門は泌尿器ではありませんので、泌尿器科の診療対象ではありません。

以下の記事があります。ご参照下さい。

泌尿器科は診療内容がよく理解されておらず、受診に抵抗感を持つ人が多いことが、東大泌尿器科の本間之夫教授らの調査でわかった。昨年7〜8月に、10代から90代の一般市民4151人にインターネットでアンケートし、3164人から回答を得た。泌尿器科が対象とする臓器を選ぶ設問で、主要な臓器のひとつである腎臓を選んだのは44.8%と半数以下だった。一方、泌尿器科の対象ではない肛門を選んだ人が38.2%いた。また、「泌尿器科」という言葉のイメージについて「良くない」「あまり良くない」を合わせると53.3%と半数を超えた。「受診に抵抗を感じる」と答えた人も81.5%と多かった。本間教授は「泌尿器科に関することは話題にしにくいかもしれないが、正しく理解してほしい」と話す。(記事提供:読売新聞)

ishigookaclinicb_nurse_yamagata  at 08:16コメント(0) この記事をクリップ! 

泌尿器科Q&A3

Q:膀胱炎は水分を多く取れば治りますか?

A:膀胱炎は膀胱内に細菌が侵入し繁殖した状態です。水分を摂取することは治療の上で重要ですが、確実に迅速に治療するためには抗生物質の内服が必須です。 


ishigookaclinicb_nurse_yamagata  at 08:33コメント(0) この記事をクリップ! 

泌尿器科Q&A2

Q:市販の薬で膀胱炎は治りますか?

A:膀胱炎は膀胱に細菌が侵入して生じる病気です。つまり細菌をやっつけることが治療です。 市販の薬には現在の膀胱炎の原因菌を有効に治療する薬は残念ながらありません。これは抗生物質の乱用を避ける意味があります。膀胱炎には有効な抗生物質があります。そしてその判断は泌尿器科専門医に相談してください。


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泌尿器科Q&A1

Q:膀胱炎になった様なのですが、泌尿器科を受診すると、内視鏡などの検査をされそうで心配です。どのような検査が必要ですか。

A:膀胱炎では、尿検査以外の検査は必要がありません。内視鏡などは全く必要がありません。 安心して泌尿器科を受診してください。


ishigookaclinicb_nurse_yamagata  at 08:15コメント(0) この記事をクリップ!