テレビ番組や雑誌などで、「○○病の名医」とか「この病気なら○○病院の△△先生へ」なんてのをよく見ます。

「名医」を辞書で調べると、「優れた医者」とあります。
逆に、「優れていない医者」というのが存在するか、と言われると難しく、この定義で考えるとほとんどの医者が「名医」になってしまうので、世の中の「名医」の定義は辞書通りの解釈では無いとは思います。

恐らく、世の中の「名医」の定義って、「何らかの疾患に対して優れた知識・技能を持つ医者」ということになるのでしょうか。

自分は少なくとも「名医」ではないですし、むしろ「名医」は目指していません。
どちらかというと「迷医」を目指しています。

よく、「名医」に対する対義語として「迷医」という言葉が出てきますし、「やぶ医者」のニュアンスで使うこともあるかと思います。
その「迷医」を目指すとは何事か、と叱られそうですが、自分の目指すのは「常に迷い続ける医者」の「迷医」です。

医療は日々進歩します。
今日行っていた治療が明日には古い治療として行われなくなることもあります。
また、今まで行っていた治療の中に自分の知らない治療があって、それを取り入れることで新しい治療になることもあります。

「迷い続ける」というのは、常に「今の治療でいいのか」と迷い続けるという意味です。
咳、鼻汁にしても「こうしたら今より少し落ち着くか」とか、「こうした方がいいのでは」と常に考え、理論的により良い方法があればそちらに変えていく、といったように、常に迷い続けることが必要かと思っています。

そのために、診療のスタイルも少しずつ変わっていきます。
軸がぶれるのをよしとしない、と言う方もいらっしゃるかと思いますが、ワインの熟成のように診療のスタイルも熟成していくのがいいのではないかと思います。

これからも「迷い続ける医者」を目指して精進したいと思いますので、宜しくお願い申し上げます。