ばば子どもクリニック

東京都羽村市の小児科医院、ばば子どもクリニックです。
院長のコラムや、スタッフの小噺、クリニックからのお知らせをを掲載しています。
ばば子どもクリニックHP→http://baba-child-clinic.net

ばば先生のコラム

ばば先生のコラムリスト集

過去のばば先生のコラムのリンクをまとめて掲載してあります。

ばば先生のコラムリスト・その2

ばば先生のコラムリスト・その1

小児科「かかりつけ医」登録のお願い


当院では、2020年4月より、小児科「かかりつけ医」の登録ができるようになりました。
○「かかりつけ医」って何? ・医療機関の重複受診を防ぎ医療費の無駄遣いを減らすために、2016年から設立されたものです。
○「かかりつけ医」ってどんなことをするの? ・急な病気の際の診療や、慢性疾患の指導管理を行います。 ・発達段階に応じた助言・指導等を行い、健康相談に応じます。 ・予防接種の接種状況を確認し、接種の時期についての指導を行います。また、予防接種の有効性・安全性に関する情報提供を行います。 ・特に専門的な診療の必要のない程度の耳鼻科疾患、皮膚科疾患、眼科疾患、整形外科的疾患なども診療いたします。ただし、必要に応じて専門的な医療を要すると判断した場合は、適切な医療機関に紹介などを行います。
ここまでは今までやってきたことと全く同じですが、以下の点が追加されます
・小児かかりつけ診療料に同意する患者さんからの電話等による問い合わせに常時対応します。
ただし、夜間帯、休診日、祝日など、電話の対応ができない時には、子供の健康相談室(#8000)や、基幹病院への相談をお願いいたします。 院長も機械ではないので、風呂にも入るし、酒も飲むし(日本酒が好き)、爆睡したりします。そのあたりのご配慮も併せてお願いいたします。
○「かかりつけ医」って、どんな人が対象になるの? ・「当院を継続的に受診されている」「3歳未満のお子さん」が対象になります。 ・3歳以上のお子さんがかかりつけ医の制度を使うの場合、3歳未満からかかりつけ医の登録を登録をしていることが必要になります。この場合、就学前までかかりつけ医の制度が延長できます。
○「かかりつけ医」を登録するにはどうしたらいいの? ・受付にお申し付けください。「同意書」を書いていただき、その際に連絡先等をお渡しします。 ・他の医療機関を受診することは全く問題ありませんが、後日当院を受診時に経過をお話しください。 ・複数の医療機関でかかりつけ医を登録することはできません。当院から他の病院にかかりつけ医を変更する場合はお申し付けください(勿論断ることはありません) ・登録をしても医療費負担の変更は原則としてありません。ただし、乳幼児医療費助成制度(マル乳)を使わずに窓口負担のある方は、初診で220~330円、再診で60~90円の負担増となります。 かかりつけ医を希望される方は、上記をお読みいただき、受付にお申し出ください。 宜しくお願いいたします。

予防接種を受けたくない方へ

ご存知の方も多いかと思いますが、当院は予防接種を強く推奨しております。


予防接種を行うメリットは調べればいろいろと出てくるので、ここでは簡単な説明とさせていただきます。

予防接種のメリットは、勿論本人を感染から守るというものは当然のことですが、みんなで接種することで社会全体を感染から守るという「集団免疫」というメリットもあります。

集団免疫のメリットとして、ワクチンで予防できる感染症が発生した時、周囲への感染を抑えることでそれ以上の流行を防ぐことができること、また、それによりワクチンが年齢・病気などにより接種できない方が感染することを阻止できるというものがあります。

ちなみに、意外と知られていないのですが、ヨーロッパでは2-3年前から麻疹がかなり流行しています。今色々話題になっているイタリアでは、予防接種の接種率が低下して集団免疫の効果が落ちているため、麻疹の患者さんが急増しているとのことです。

ここまでの話も、最近のコロナウイルス関連の記事でも出てきていたので、調べれば色々と出てくるところかと思います。

では、実際に罹患したら、病気によるデメリットの他にどんな社会的な問題が出るのでしょうか。
例えば、麻疹・風疹で説明しましょう。

今は、麻疹・風疹の患者さんを診断した医師は、法律により直ちに保健所に届出をする義務があります。保健所が連絡を受けると、周囲の人が感染しやすいハイリスク群に当たらないかどうかのチェックを行います。

そして、ハイリスク群に該当する人がいた場合、その人の健康状態のチェックを行い、発熱など発症が疑われる症状が出たら外出を控えたり、病院への相談をするように説明します。

この「周囲の人」というのは、家族だけはありません。
幼稚園・保育園に登園している方なら園児全てとその家族、また、診断した病院の待合室にその時間に一緒にいた他の患者さん、成人であればその時に交通機関を使ったかどうか、どの時間のどの車両に乗ったかというところまでチェックします。

マスコミにもプレスリリースとして報道し、同じ時間帯に同じ車両に乗っていた人に対しての情報提供を行います。
感染して発症したら発症した本人が大変というのは勿論のこと、仮に感染しなかったとしてもとても多くの方に負担を強いることになるのはわかるかと思います
以前、院内で麻疹と診断された患者さんがいた他の病院の話を聞いたことがありますが、その後がとても大変だったそうです。

そのため、当院でも、予防接種を拒否される方の来院をお断りさせていただきます

勿論、予防接種を忘れていた、これからでも接種したい、という方はいつでも相談に乗ります。

以上、今日は予防接種のお話でした。

検査の精度(正確性)

コロナウイルスの検査で大変なことになっている世の中ですが、今日はこの話も含め、病院で行うインフルエンザなどの迅速検査の精度(正確性)のお話をしたいと思います。


ちなみに、統計学のお話が出てきます。私自身統計学は大の苦手で学生時代の試験の出来も最悪だったので、上手く説明できるかわかりませんが頑張ってみます。


どんな検査も100%の診断のできるものはありません。例えば、本当は病気なのに結果が陰性と出たり、逆に病気でないのに検査が陽性と出ることもあります。

それを表にすると、こんな感じになります。



病気あり

病気ではない

合計

検査で陽性

a

b

a+b

検査で陰性

c

d

c+d

合計

a+c

b+d



本当は病気なのに検査結果が陰性のもの(表のcにあたります)を「偽陰性」といい、逆に病気でないのに検査が陽性のもの(表のbにあたります)を「偽陽性」といいます。



検査の正確さをあらわす指標として、「感度」と「特異度」というものがあります。

「感度」は「病気の人を病気と診断できる割合」で、「特異度」は「病気でない人を病気で無いと診断できる割合」です。式にすると、

「感度=a÷(a+c)」

「特異度=d÷(b+d)」

となります。


例えば、インフルエンザ迅速検査の場合、報告によりばらつきはありますが感度60~65%、特異度95~98%と言われています。

つまり、インフルエンザに罹患した人を100人検査しても35~40人は検査で陰性と出て、逆にインフルエンザでない人を100人検査すると2~5人ぐらいは陽性と出る、ということです。




ここで、さらにもう一つの要素を出します。

「検査で陽性だった人のうち、本当に病気だった人の割合」というものがあり、それを「陽性的中率」といいます。式にすると、

「陽性的中率=a÷(a+b)」

となります。



この割合が低いと検査としてあまり役には立たないということになりますが、これは有病率(実際に病気になっている人の割合)で大きく変わります。



例えば、1000人のうち半分がインフルエンザに罹った(有病率50%)とすると、(面倒くさいので感度60%/特異度95%とします)以下の表のようになります。陽性的中率は92.3%となります。



病気あり

病気ではない

合計

検査で陽性

300

25

325

検査で陰性

200

475

675

合計

500

500

1000





では、流行が終わって1000人のうち100人がインフルエンザに罹った(有病率10%)とすると以下のようになります。陽性的中率は57.1%に下がります。


病気あり

病気ではない

合計

検査で陽性

60

45

105

検査で陰性

40

855

895

合計

100

900

1000




さらに、1000人のうち10人がインフルエンザに罹った(有病率1%)とすると・・・

表は省略しますが、陽性的中率は10.9%となります。



この結果からは、流行期が過ぎてからの迅速検査はあまりあてにならない、ということにもなります。

何が言いたいかと言うと、「検査だけで診断するのは問題がある」ということです。



また、「ベイズ推定」というものがあり、過去の経験と新たなデータから事象を予測する、というものがあります。

これを組み合わせると、ただやみくもに検査をするのではなく、他の要因と組み合わせることで検査の精度が上がるということがわかります。

例えばインフルエンザ迅速検査の場合、発熱の程度、鼻汁の有無、ワクチン接種の有無、周囲の流行状況(流行っているだけでなく、何名ぐらい患者がいるか)といった情報を組み合わせることで検査の精度を上げることができます。


というわけで、インフルエンザの検査が陽性、というものの解釈は注意が必要、というお話でした。




最近のコロナウイルスに対する全数検査をする/しないという話もこういった計算をするとわかりやすいのですが、それは他の方がたくさんやっているのでそちらをご参照ください。


(ブログ掲載担当より:すみません、グラフが右に寄ってしまいます。少々お見苦しくて申し訳ありません)


家族旅行で忘れないように

そろそろ春休みですし、昨今の社会的な問題ももう少しで落ち着くことを期待してこんな記事を書いてみます。

よく、お母さんの里帰り出産などでおじいちゃんの家に帰ってきた兄弟が風邪をひいて来院されることがあります。
勿論、保険証さえあれば保険診療(いわゆる普通の診療です)はできますが、当院は東京都にありますので、東京都以外の方が受診されるといわゆる「マル乳」とか「マル子」といった制度が使えません。
そのため、大人の方の受診と同様に医療費の支払いが2割とか3割負担とかになってしまいます。

そんな時でも、多くの自治体では、診察を受けたときの領収書を提出すれば、後日診察費が戻ってくるシステムを取っています。
私も全部の自治体を調べたわけではないのですが、「○○市(お住まいの市町村名) 子ども医療費 償還」で検索すると詳しく書いてあります。

と思っていろんな自治体を調べてみましたが、ホームページの見やすいところから見づらいところまでさまざまで、こりゃわかんないよ、というところもいくつかありました(涙)

しかも、お子さんが受診される場合のほとんどは急な場合ですので、そんなことを調べる余裕もないと思います。

そのため、他府県在住の方が来院されるときは、地元の病院を受診されるときと同じように、保険証と医療証をお持ちになって来院してください。
こちらで調べて、償還払いがあるかどうか確認致します。
もちろん医療証が無くても診療はできますので、保険証だけはお持ちください。

ということで、どこかに旅行に行くときは、お子さんの保険証だけでなく、できれば医療証も忘れないようにしてくださいね。

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